
楽天市場では、「ポイント5倍」「最大10倍」「SPUでポイントアップ」など、さまざまなポイント施策があります。
ただ、実際に楽天市場を使っていると、「通常ポイントとSPUは何が違う?」「スーパーSALEの買いまわりとSPUは両方つく?」「ショップ独自のポイント10倍はどう計算される?」「店舗側はポイント倍率を上げれば本当に売上が伸びる?」と、仕組みが分かりにくくなりがちです。
結論からいうと、楽天市場のポイントはすべて同じ仕組みではありません。大きく分けると、通常ポイント+SPU+ショップ買いまわり+ショップ個別ポイントアップ+その他のポイントキャンペーンという複数の仕組みが重なっています。
2026年7月1日時点の楽天公式情報では、SPUは17サービスを対象に最大18.5倍です。SPUと楽天市場のポイントキャンペーンは併用できます。
一方、楽天市場へ出店している店舗側から見ると、ポイントは単なる「お得感」ではありません。ポイント倍率を上げることで購入率を高められる可能性がある一方、施策によっては店舗側の利益を圧迫します。
この記事では、楽天市場の通常ポイント、SPU、ショップ買いまわり、ショップ個別ポイントの違いから、店舗側のポイント施策、値引き・クーポンとの使い分け、利益を残すための考え方まで2026年版として分かりやすく解説します。
楽天スーパーSALEのポイント施策も含めて確認したい方は「楽天スーパーSALE対策【2026年】」、楽天市場の年間イベント全体は「楽天市場の年間イベントカレンダー【2026年】」も参考にしてください。
- 1 楽天市場のポイントは大きく5種類に分けて考える
- 2 楽天市場の通常ポイントとは?
- 3 ポイントを使って購入しても通常ポイントはつく?
- 4 SPUとは?
- 5 ショップ買いまわりとは?
- 6 SPU・買いまわり・ショップポイントはどう重なる?
- 7 ショップ個別ポイントアップとは?
- 8 店舗がポイント倍率を上げるメリット
- 9 ポイント倍率を上げれば必ず売れるわけではない
- 10 ポイント5倍・10倍で利益はどれくらい変わる?
- 11 「何倍までなら大丈夫?」ではなく利益額から逆算する
- 12 スーパーSALE・お買い物マラソンではポイント何倍にする?
- 13 値引きとポイント、どちらを使うべき?
- 14 クーポンとポイントはどう使い分ける?
- 15 ポイント施策を実施する前に確認したい5つ
- 16 楽天ポイント施策でよくある失敗
- 17 店舗タイプ別・ポイント施策の考え方
- 18 楽天ポイント施策はKPIで振り返る
- 19 楽天ポイントについてよくある質問
- 20 まとめ|楽天ポイントは「倍率」ではなく仕組みと利益まで見る
- 21 楽天のポイント施策・利益改善について無料相談できます
楽天市場のポイントは大きく5種類に分けて考える
楽天市場のポイントを理解するときは、すべてを「ポイント○倍」と一括りにしないことが重要です。まずは次の5種類に分けて考えると分かりやすくなります。

1.通常ポイント
楽天市場で通常購入した際にもらえる基本ポイントです。
2.SPU
楽天グループの対象サービスを利用することで、楽天市場でのポイント倍率が上がる仕組みです。
3.ショップ買いまわり
楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどで、購入したショップ数に応じて倍率が上がるキャンペーンです。
4.ショップ個別ポイントアップ
各ショップが商品や期間を指定して設定するポイントアップです。
5.その他のポイントキャンペーン
5と0のつく日など、楽天市場で実施される各種ポイントキャンペーンがあります。
楽天市場の通常ポイントとは?
楽天市場の基本となるのが通常ポイントです。楽天公式では、原則として100円(税抜)につき1ポイントが進呈されます。
つまり基本は、100円(税抜)→1ポイントです。一般的に「ポイント1倍」と呼ばれる部分が、この通常ポイントにあたります。
たとえば税抜10,000円の商品であれば、通常ポイントは100ポイントという考え方です。
ただし、送料やラッピング料などポイント対象外となる費用もあります。対象商品やサービスによって条件が異なる場合もあるため、実際の付与条件は楽天市場の最新案内を確認してください。
ポイントを使って購入しても通常ポイントはつく?
楽天ポイントを利用して商品を購入した場合でも、ポイント利用前の商品合計金額を基準に通常ポイントが付与されます。
たとえば、税抜10,000円の商品に5,000ポイントを使い、残り5,000円を支払った場合でも、通常ポイントは税抜10,000円を基準に計算される考え方です。
「ポイントを使った分だけ通常ポイントも減る」とは限りません。
SPUとは?
SPUは「スーパーポイントアッププログラム」の略です。楽天グループの対象サービスを利用し、条件を達成すると楽天市場でのポイント倍率が上がります。
2026年7月1日時点では、SPUは17サービス・最大18.5倍です。
SPUは店舗が設定するポイントではない
ここは店舗運営者にとって非常に重要です。
SPUは、楽天市場へ出店しているショップが自由に設定するポイント倍率ではありません。ユーザーが楽天グループの対象サービスを利用し、条件を達成することで倍率が上がる仕組みです。
そのため店舗側が「今日はSPUを5倍にしよう」と設定するものではありません。
SPUは他のポイントキャンペーンと併用できる
SPUと楽天市場のポイントキャンペーンは併用できます。
つまり、SPU+ショップ買いまわり+ショップ個別ポイントアップ+その他キャンペーンという形で、複数のポイント施策が重なることがあります。
ただし、それぞれのキャンペーンには達成条件や獲得上限があります。単純に倍率だけを足して、「表示倍率分すべてが無制限にもらえる」と考えないことが重要です。
ショップ買いまわりとは?
楽天スーパーSALEやお買い物マラソンでよく使われるのが「ショップ買いまわり」です。
キャンペーン期間中に、1ショップ税込1,000円以上購入したショップ数に応じてポイント倍率が上がります。
基本的なイメージは、2ショップで2倍、3ショップで3倍と増えていき、開催条件によっては10ショップで最大10倍となります。
同じショップで2回買っても2ショップにはならない
重要なのは「購入件数」ではなく「購入したショップ数」です。同じショップで2回購入しても、基本的には1ショップとしてカウントされます。
買いまわりは購入する順番で得する・損する?
基本的に購入順を気にする必要はありません。
期間中に最終的に何ショップ条件を達成したかによって、対象となる購入へ倍率が適用されます。「高い商品を最後に買った方が得」という仕組みではありません。
ショップ買いまわりにはポイント上限がある
ショップ買いまわりには獲得上限があります。
たとえば2026年3月開催のお買い物マラソンでは、買いまわり特典の上限は7,000ポイントでした。ただし、上限は開催回によって異なるため、その都度最新条件を確認してください。
SPU・買いまわり・ショップポイントはどう重なる?

楽天市場のポイントで最も分かりにくいのが、複数施策が同時に適用された場合です。
基本的には、通常ポイント+SPU+ショップ買いまわり+ショップ個別ポイント+その他キャンペーンという形で考えます。
ただし、それぞれのポイントは同じ上限や同じ計算方法でまとめられるわけではありません。
ショップ買いまわりの上限とは別に、SPUやショップ個別ポイントなどは別計算になるため、倍率だけでなく「どのキャンペーンのポイントなのか」まで確認してください。
ショップ個別ポイントアップとは?
ここからは店舗運営者側の視点です。
楽天市場では、ショップ側が商品や期間に応じてポイントアップ施策を設定することがあります。
検索結果や商品ページで表示される「ポイント5倍」「ポイント10倍」などの施策です。
SPUとは違い、ショップ側の販売施策として利用されます。そのため、SPU10倍とショップポイント10倍は同じ意味ではありません。
店舗がポイント倍率を上げるメリット
1.値引きせずお得感を出せる
販売価格そのものを下げずに、「ポイント還元」という形でお得感を作れます。ブランドや価格を維持したい商品と相性がよい場合があります。
2.競合商品との差別化になる
同じような商品が並ぶ楽天市場では、価格、レビュー、配送、ポイントなどが購入判断材料になります。
競合と価格が同じなら、ポイント倍率が高い商品が魅力的に見える場合があります。
3.イベントとの相性がよい
スーパーSALEやお買い物マラソンなど、ユーザーがポイントを意識して購入する時期には、ショップ個別ポイントが訴求材料になります。
4.価格競争を避けやすい
販売価格を下げ続けると元の価格へ戻しづらくなることがあります。ポイント施策なら期間限定の販促として実施しやすいのがメリットです。
ポイント倍率を上げれば必ず売れるわけではない
「競合がポイント10倍だから、自社も10倍にしよう」という決め方はおすすめしません。
ポイント施策によって購入率が改善する可能性はありますが、施策によって店舗側の負担が増えれば利益が減ります。
- 粗利が低い商品
- 送料無料の商品
- 広告費が高い商品
- クーポンも併用する商品
では特に注意が必要です。
売上が増えても利益が減るという状態は十分に起こり得ます。
ECの利益改善については「ECサイトの利益改善」、粗利については「ECの粗利率」も参考にしてください。
ポイント5倍・10倍で利益はどれくらい変わる?

ポイント施策を決めるときは、売上ではなく利益まで計算してください。
たとえば単純化して、販売価格10,000円、商品原価6,000円、その他費用2,000円なら、施策前に残る金額は2,000円です。
ここからポイント施策による店舗負担が増えれば、その分だけ利益余力は小さくなります。
重要なのは、販売価格 − 原価 − 楽天関連費用 − 送料 − 広告費 − 値引き・クーポン − ポイント関連費用まで見て判断することです。
実際の店舗負担や対象範囲は施策や最新条件によって異なります。「ポイント10倍なら販売価格の10%が必ずそのまま店舗負担」と単純化せず、RMS上の設定・料金体系を確認してください。
「何倍までなら大丈夫?」ではなく利益額から逆算する
店舗からよく出る質問が、「ポイントは何倍までなら大丈夫ですか?」です。
しかし、全店舗共通の正解はありません。
商品によって、原価率、送料、広告費、楽天関連費用、クーポン、リピート率が違うからです。
たとえば粗利率50%の商品と粗利率10%の商品では、同じポイント10倍でも影響は大きく異なります。
先に、最低いくら利益を残したいかを決め、そこから設定できるポイント倍率を逆算する方が安全です。
スーパーSALE・お買い物マラソンではポイント何倍にする?
イベントだからといって、全商品を高倍率にする必要はありません。商品ごとに役割を分けるのがおすすめです。
高倍率を検討しやすい商品
- 粗利率が高い
- 初回購入を取りたい
- リピート購入につながる
- 在庫を動かしたい
- 競合比較されやすい
高倍率に慎重な方がよい商品
- 粗利が薄い
- 送料負担が大きい
- 広告費も高い
- すでに大きく値引きしている
- そのままでも十分売れる
イベント施策は売上最大化だけでなく、利益を残しながら次につなげる商品へ投資するという考え方が重要です。
スーパーSALEの具体的な施策については「楽天スーパーSALE対策【2026年】」を参考にしてください。
値引きとポイント、どちらを使うべき?

楽天市場で販売促進をするとき、「500円値引きするか」「ポイントを増やすか」で迷うことがあります。
どちらが正解かは商品と目的によります。
値引きが向くケース
購入画面で分かりやすく「今安い」と感じてもらいたい場合です。新規顧客や価格比較されやすい商品では有効なことがあります。
ポイントが向くケース
販売価格を大きく崩さず、お得感を出したい場合です。楽天ポイントを重視するユーザーや、再購入につなげたい商品では相性がよいことがあります。
つまり、今の購入価格を下げるのが値引き、購入後の価値を高めるのがポイントという違いがあります。
ECの値引きと利益については「ECの値引きと利益」も参考にしてください。
クーポンとポイントはどう使い分ける?
クーポン
購入時に価格が安くなるため、お得感が非常に分かりやすい施策です。「今すぐ購入してほしい」場合に使いやすいです。
ポイント
購入後に使える価値を付与するため、楽天経済圏を利用するユーザーに魅力を感じてもらいやすい施策です。
どちらか一方に固定する必要はありません。
ただし、クーポン+ポイントアップ+広告+送料無料をすべて強くすると、売上は増えても利益が大きく減る可能性があります。
ポイント施策を実施する前に確認したい5つ
1.粗利率
まず原価を引いてどれくらい残る商品なのか確認します。
2.広告費
RPPなど広告を利用している場合、ポイントだけでなく広告費も含めて判断します。
広告費については「ECの広告費率」も参考にしてください。
3.送料
送料無料商品では、送料負担まで引いた利益を確認します。
4.クーポン・値引き
イベント中は複数施策を重ねやすいため注意します。
5.イベント条件
買いまわり、SPU、ショップ独自施策の条件や上限を確認します。
楽天ポイント施策でよくある失敗
1.とりあえずポイント10倍にする
競合に合わせて倍率だけ決めるのは危険です。
2.売上しか見ていない
売上が増えていても利益が減っている場合があります。
3.クーポン・広告・ポイントを全部重ねる
販促コストが想定以上に膨らむ原因になります。
4.全商品を同じ倍率にする
商品ごとの利益率や役割が違うため、一律設定はおすすめしません。
5.イベント終了後に設定を戻し忘れる
期間限定施策は終了後の設定確認まで含めて運用します。
6.ポイント倍率だけで競争する
商品画像、レビュー、価格、配送条件など、購入率を決める要素はポイントだけではありません。
楽天市場で売れない原因については「楽天市場で売れない原因と改善方法」も確認してください。
7.上限を確認していない
ユーザー側のキャンペーンにはポイント獲得上限が設定されるものがあります。倍率が高ければ高いほど必ず得、とは限りません。
店舗タイプ別・ポイント施策の考え方
型番・比較されやすい商品
競合と商品自体が同じため、価格やポイントが比較されやすくなります。ただし価格競争とポイント競争を同時に行うと利益が薄くなるため注意してください。
オリジナル商品
競合と完全に同じ商品ではないため、安易な値引きを避け、ポイントでお得感を付ける方法も検討できます。
リピート商品
初回購入の利益を抑えてでも、2回目以降の購入につながればLTVで回収できる場合があります。ただし、リピート率を確認せず高倍率にするのは危険です。
高単価商品
倍率だけでなく、ユーザーが実際に何ポイント獲得できるのかという絶対額でも見ます。
低粗利商品
高倍率ポイントを設定すると利益がほとんど残らない場合があります。他の販促施策も含めて慎重に判断してください。
楽天ポイント施策はKPIで振り返る
ポイントアップを実施したら、「売れたから成功」で終わらせないでください。
- 売上
- アクセス
- CVR
- 客単価
- 新規顧客数
- リピート
- 広告費
- 粗利
- ポイント関連費用
を確認します。
たとえば、通常時CVR3%がポイント10倍で4%になったとしても、利益率が大きく悪化していれば、本当に良い施策だったのかは別です。
ECサイトの数値管理については「ECサイトのKPI」、客単価については「ECサイトの客単価を上げる方法」も参考にしてください。
楽天ポイントについてよくある質問
楽天市場のポイント1倍は何ポイントですか?
通常ポイントでは、原則として100円(税抜)につき1ポイントです。
SPUとは何ですか?
楽天グループの対象サービスの条件を達成することで、楽天市場でのポイント倍率が上がるプログラムです。2026年7月1日時点では17サービス、最大18.5倍です。
SPUとショップ買いまわりは併用できますか?
併用できます。ただし、それぞれ達成条件やポイント獲得上限が異なります。
ショップ買いまわりとは何ですか?
対象期間中に税込1,000円以上購入したショップ数に応じて倍率が上がるキャンペーンです。開催条件によっては10ショップで最大10倍となります。
同じショップで2回購入すれば2ショップになりますか?
ショップ数でカウントされるため、同じショップで複数回購入しても基本的には1ショップとして考えます。
買いまわりには上限がありますか?
あります。上限は開催回によって異なるため、その都度最新のキャンペーン条件を確認してください。
ポイントを使って購入してもポイントはもらえますか?
通常ポイントは、ポイント利用前の商品合計金額を基準に付与されます。
ポイント10倍なら10%還元ですか?
単純に「支払額の10%が必ず同じ条件で戻る」と考えない方が安全です。通常ポイント、キャンペーン特典、対象金額、上限などによって計算条件が異なります。
スーパーSALEではポイント何倍にするべきですか?
一律の正解はありません。粗利、送料、広告費、値引き、クーポンなどを含めて、利益が残る範囲から逆算することをおすすめします。
まとめ|楽天ポイントは「倍率」ではなく仕組みと利益まで見る
楽天市場のポイントは、単純に「ポイント○倍」とだけ見ても正しく理解できません。
基本は、通常ポイント+SPU+ショップ買いまわり+ショップ個別ポイント+その他キャンペーンに分けて考えます。
2026年7月時点のSPUは17サービス・最大18.5倍で、楽天市場の他のポイントキャンペーンとの併用も可能です。
ショップ買いまわりでは、1ショップ税込1,000円以上を条件にショップ数に応じて倍率が上がりますが、獲得上限などは開催回ごとに確認が必要です。
そして店舗側で最も重要なのは、ポイントを何倍にするかではありません。
ポイント施策を実施した結果、売上と利益がどう変わったかです。
ポイント10倍で売上が増えても利益がほとんど残らないのであれば、その施策を継続するべきか見直す必要があります。
楽天市場では、SEO、商品画像、レビュー、広告、イベント、ポイントなど複数の施策を組み合わせて売上を作ります。その中でポイントだけを強くしすぎず、商品ごとの利益と役割を見ながら活用していきましょう。
楽天のポイント施策・利益改善について無料相談できます
「スーパーSALEでポイントを何倍にするべきか分からない」「ポイント10倍で売れているが利益が残っているか不安」「クーポン・広告・ポイントをどう組み合わせればよいか分からない」といった場合は、無料相談をご利用ください。
売れるネットショップの教科書では、ポイント倍率だけを見るのではなく、売上、粗利、広告費、送料、クーポン、CVRなどを確認しながら、どの施策から改善するべきかを整理します。
必要であれば支援方法もご提案しますが、自社で改善できる場合は、まず自社で進められる方法をお伝えしています。