
ネットショップを運営していると、「売上は伸びているのに、なぜかお金が残らない」と感じることがあります。そんなとき、私がまず確認する数字の一つが粗利率です。
売上だけを見ていると、「よく売れている商品=儲かっている商品」に見えます。しかし、販売価格5,000円の商品でも、原価が2,000円なのか4,000円なのかで、1個売れたときに残る粗利は大きく変わります。
ECでは広告やクーポンを使うことで売上を伸ばせるケースもあります。だからこそ、売上ランキングだけではなく、その商品を売ったときにどれくらい粗利を確保できているのかを見ることが大切です。
この記事では、ECサイトの粗利率とは何か、計算方法、原価率との違い、商品別・カテゴリ別の見方、粗利率を改善する方法まで、EC支援の現場で私が確認しているポイントも交えながらわかりやすく解説します。
- 1 ECサイトの粗利率とは?
- 2 粗利率と原価率の違い
- 3 粗利率と営業利益率は何が違う?
- 4 ECサイトでは粗利率をなぜ見る必要がある?
- 5 ECの粗利率を具体例で計算してみよう
- 6 値引きすると粗利率はどう変わる?
- 7 ECサイトの粗利率は何%が目安?
- 8 ECでは「サイト全体の粗利率」だけを見ない
- 9 売上ランキングと粗利ランキングを並べてみよう
- 10 ECサイトの粗利率が下がる6つの原因
- 11 ECサイトの粗利率を改善する7つの方法
- 12 エビス店長なら粗利をこの6つから確認します
- 13 粗利率が高くても利益が残らないことがある
- 14 粗利率を改善するときにやってはいけないこと
- 15 EC粗利率チェックリスト
- 16 粗利からECの利益改善をさらに進める
- 17 ECサイトの粗利率についてよくある質問
- 18 まとめ|売上ランキングだけでなく「粗利ランキング」も見よう
ECサイトの粗利率とは?

粗利率とは、売上高に対して粗利益がどれくらい残っているかを示す割合です。粗利益は「売上総利益」とも呼ばれ、基本的には売上高から売上原価を差し引いて計算します。
粗利益 = 売上高 - 売上原価
粗利率(%)= 粗利益 ÷ 売上高 × 100
例えば、販売価格10,000円、売上原価6,000円の商品なら、粗利益は4,000円です。4,000円を売上高10,000円で割ると、この商品の粗利率は40%になります。
| 項目 | 金額・割合 |
|---|---|
| 販売価格 | 10,000円 |
| 売上原価 | 6,000円 |
| 粗利益 | 4,000円 |
| 粗利率 | 40% |
計算そのものは難しくありません。ただしEC運営では、粗利率を計算して終わりではなく、商品やカテゴリごとに比較して「何を売ると粗利が残りやすいのか」を把握することが重要です。
粗利率と原価率の違い
粗利率と一緒に覚えておきたいのが「原価率」です。原価率とは、売上高に対して売上原価がどれくらいを占めているかを表す割合です。
原価率(%)= 売上原価 ÷ 売上高 × 100
先ほどの販売価格10,000円、売上原価6,000円の商品なら、原価率は60%です。
単純化すると、粗利率と原価率には次の関係があります。
粗利率 + 原価率 = 100%
原価率が60%なら粗利率は40%、原価率が30%なら粗利率は70%です。商品ごとの原価率を把握していれば、粗利率も確認しやすくなります。
粗利率と営業利益率は何が違う?

ここはEC担当者さんが混同しやすいところなので、最初に整理しておきましょう。
粗利は基本的に、売上高から売上原価を差し引いた段階の利益です。しかしEC事業では、そのあとにも広告費、ポイント・クーポン、送料・物流費、人件費、システム利用料など、さまざまな費用が発生します。
そのため、粗利率が高い=EC事業全体が儲かっている、ではありません。
例えば粗利率50%の商品でも、その商品を販売するために多額の広告費を使い、送料無料で配送し、さらにポイント還元まで行っていれば、最終的に残る利益はかなり小さくなる可能性があります。
逆に粗利率がそれほど高くなくても、広告費をほとんど使わず、リピーター中心で効率よく販売できていれば、事業として利益を残せる場合があります。
EC事業全体の利益構造や、売上が増えても利益が残らない原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
また、「毎月いくら売れば赤字にならないのか」を把握したい場合は、粗利率と固定費をもとに損益分岐点を確認しておくと、必要な売上目標を考えやすくなります。
ECサイトの損益分岐点とは?計算方法を具体例でわかりやすく解説
ECサイトでは粗利率をなぜ見る必要がある?
EC担当者が粗利率を見る大きな理由は、売上だけでは商品の本当の収益性が分からないからです。
例えば、商品Aは月100万円売れていて、商品Bは月60万円売れているとします。売上だけを見ると、商品Aの方が優秀に見えますよね。
ところが、商品Aの粗利率が20%なら粗利益は20万円です。一方、商品Bの粗利率が50%なら粗利益は30万円になります。
| 商品 | 売上 | 粗利率 | 粗利額 |
|---|---|---|---|
| 商品A | 100万円 | 20% | 20万円 |
| 商品B | 60万円 | 50% | 30万円 |
売上は商品Aの方が40万円も大きいのに、粗利額では商品Bの方が10万円多く残ります。
ここが、ECで売上だけを見ていると判断を間違えやすいポイントです。
ECの粗利率を具体例で計算してみよう
では、実際のネットショップをイメージして、もう一度計算してみましょう。
販売価格5,000円、売上原価3,000円の商品があるとします。この場合の粗利益は2,000円です。
5,000円 - 3,000円 = 粗利益2,000円
2,000円 ÷ 5,000円 × 100 = 粗利率40%
この商品を100個販売すると、売上50万円、売上原価30万円、粗利益20万円になります。
このように、1商品あたりの粗利だけでなく、販売数量を掛け合わせた粗利額も一緒に見ることが大切です。
値引きすると粗利率はどう変わる?
ECで特に注意してほしいのが値引きです。
先ほどの販売価格5,000円、原価3,000円の商品を10%OFFにして、4,500円で販売するとします。原価が変わらなければ、粗利益は1,500円です。
| 項目 | 通常販売 | 10%OFF |
|---|---|---|
| 販売価格 | 5,000円 | 4,500円 |
| 原価 | 3,000円 | 3,000円 |
| 粗利益 | 2,000円 | 1,500円 |
| 粗利率 | 40% | 約33.3% |
販売価格は10%しか下げていませんが、1個あたりの粗利益は2,000円から1,500円へ減っています。つまり、粗利益は25%減少しています。
「10%OFFだから利益も10%減る」と考えてしまうと、実際の利益への影響を小さく見積もってしまいます。

値引きの影響は粗利率だけでなく、「値引き前と同じ粗利益を確保するには何個多く売る必要があるのか」まで確認すると判断しやすくなります。
ECサイトの粗利率は何%が目安?
「うちの粗利率は30%だけど低い?」「50%なら高い?」「ネットショップなら何%必要?」という疑問を持つ方も多いと思います。
ただし、EC全体で一律に「粗利率○%なら良い」と判断することはおすすめしません。
食品、アパレル、化粧品、家電などでは原価構造が違います。同じ食品でも、仕入販売なのか自社製造なのか、ギフト中心なのか、定期購入なのかによって収益構造は変わります。
そのため業界の目安は参考程度にして、自社の過去実績・商品別・カテゴリ別の粗利率と比較することをおすすめします。
- 前年と比べて粗利率は上がっているか、下がっているか
- 売上上位商品の粗利率はどれくらいか
- カテゴリごとに粗利率の差があるか
- セール前後で粗利率がどう変化したか
- 低粗利商品の販売比率が増えていないか
「平均より高いか低いか」だけを見るより、自社の粗利率がなぜ今の数字になっているのかを説明できる状態を目指しましょう。
ECでは「サイト全体の粗利率」だけを見ない
ECサイト全体の粗利率が40%だったとしても、それだけでは十分ではありません。私はできれば、サイト全体→カテゴリ→商品・SKUの3段階で確認することをおすすめします。
1.サイト全体の粗利率
まずEC事業全体を確認します。前年や前月と比較して、40%→38%→35%のように下がっているなら、何かが変化している可能性があります。
仕入価格が上がったのかもしれませんし、低粗利商品の販売比率が増えたのかもしれません。全体の数字は、変化に気付くための入口として使います。
2.カテゴリ別の粗利率
次にカテゴリ別です。例えば食品30%、雑貨45%、ギフト50%というように分けてみます。
すると、「売上は食品が一番大きいけれど、粗利への貢献はギフトの方が大きい」といったことが見えてきます。
3.商品・SKU別の粗利率
最後は商品単位です。商品数が多い店舗なら、すべての商品を毎日確認する必要はありません。
- 売上上位の商品
- 広告を多く使っている商品
- セール対象商品
- 値引き率が高い商品
- 販売数量が急増した商品
まずはこのあたりから確認すると、粗利率が変化している原因を見つけやすくなります。
売上ランキングと粗利ランキングを並べてみよう
EC担当者さんにぜひ一度やってほしいのが、売上ランキングと粗利額ランキングを並べて比較することです。
例えば、次の3商品があるとします。
| 商品 | 売上 | 粗利率 | 粗利額 |
|---|---|---|---|
| 商品A | 100万円 | 20% | 20万円 |
| 商品B | 80万円 | 35% | 28万円 |
| 商品C | 60万円 | 50% | 30万円 |
売上ランキングならA→B→Cです。しかし粗利額ランキングではC→B→Aと、まったく逆になります。
この違いが分かると、マーケティングの判断も変わってきます。
- 商品Cへの流入をもっと増やせないか
- 商品B・Cをセット販売できないか
- 商品Aの購入者を高粗利商品へ回遊させられないか
- 広告予算を粗利額も考慮して配分できないか
このように、粗利を見る目的は単に数字を把握することではありません。どの商品を伸ばすべきかという販売戦略につなげることが大切です。

ECサイトの粗利率が下がる6つの原因
以前より粗利率が下がっている場合は、「値上げしなければ」と考える前に、まず原因を探しましょう。主に次の6つを確認します。
1.仕入価格・製造原価が上がった
原材料費や仕入価格が上がっているのに販売価格を据え置けば、粗利率は下がります。仕入先から価格改定の連絡があったときは、原価が何円上がるかだけでなく、粗利率が何ポイント変わるのかまで確認しましょう。
2.販売価格を下げた
競合に合わせた値下げやセールが続けば、粗利率は下がります。特に「○%OFF」という数字だけで判断せず、値引き後の粗利額も確認することが大切です。
3.クーポンを常態化している
クーポンが通常販売のようになっている店舗も注意が必要です。お客様が「クーポンがあるときしか買わない」状態になると、通常価格そのものが機能しにくくなります。
値引きやクーポンを使う場合は、売上だけでなく粗利への影響まで確認しましょう。ECの値引き・クーポンで利益はいくら減る?割引率の決め方で具体的な計算方法を解説しています。
4.低粗利商品の販売比率が増えた
個々の商品価格や原価が変わっていなくても、低粗利商品の売上構成比が増えれば、サイト全体の粗利率は下がります。
これは全体平均だけを見ていると原因を発見しにくいポイントです。カテゴリ別・商品別まで分解して確認してみてください。
5.仕入条件が現在の販売規模に合っていない
販売数量が増えているなら、仕入条件を見直せる可能性があります。単純な値下げ交渉だけではなく、発注ロット、発注頻度、送料、支払条件なども含めて確認するとよいでしょう。
6.原価情報を更新していない
商品数が多いECサイトほど注意したいポイントです。管理画面やExcelなどに登録した原価が数年前のままで、実際の仕入価格とズレているケースがあります。
どれだけ細かく粗利率を分析しても、元となる原価が間違っていれば正しい判断はできません。粗利分析を始める前に、原価データが現在の仕入価格と一致しているかも確認しておきましょう。

ECサイトの粗利率を改善する7つの方法
粗利率が低いからといって、すぐに値上げすればよいわけではありません。原因によって取るべき対策は変わりますので、利益への影響と実行しやすさを見ながら改善していきましょう。
1.販売価格を見直す
最も直接的なのが販売価格の見直しです。原価が上がっているのに何年も価格を変えていない商品は、現在のコストに対して価格が適正なのか確認します。
ただし、値上げによってCVRが大きく下がれば、売上や粗利額そのものが減る可能性があります。粗利「率」だけではなく、粗利「額」も一緒に確認しましょう。
2.仕入条件を見直す
仕入単価だけでなく、発注ロット、送料、支払条件なども含めて確認します。販売量が大きく変わっている店舗では、開店当初と現在で最適な仕入条件が違っている可能性があります。
3.高粗利商品の販売比率を増やす
値上げや仕入交渉だけでなく、粗利率の高い商品の露出を増やす方法もあります。
トップページ、おすすめ商品、ランキング、レコメンド、メルマガなどで高粗利商品への接点を増やせないか考えてみましょう。
4.セット販売を考える
低粗利商品だけで販売するのではなく、高粗利商品とのセットを作る方法もあります。組み合わせ次第では、客単価と粗利額を同時に改善できる可能性があります。
5.値引き前に粗利を計算する
セールを実施する前に、通常価格、値引き価格、原価、粗利額、粗利率を並べてみましょう。
「何%OFFにするか」から考えるのではなく、最低いくら粗利を残したいかから許容できる値引き幅を考えると、利益を守りやすくなります。
6.低粗利商品には役割を持たせる
粗利率が低い商品をすべてやめる必要はありません。新規顧客を集める入口商品や、高粗利商品の購入につながる商品なら、低粗利でもEC全体では重要な役割を持つ場合があります。
大切なのは、なぜその商品を低粗利で販売しているのかを説明できる状態にすることです。
入口商品として広告を使っている場合は、初回注文の粗利だけでなくLTVまで含めて広告投資を判断する必要があります。ECの広告費率の考え方もあわせて確認してください。
7.商品別粗利を定期的に確認する
販売価格や仕入価格、商品構成は変化します。そのため、一度粗利率を計算して終わりではありません。
少なくとも売上上位商品や主力カテゴリについては、月次で粗利額・粗利率を確認する習慣を作っておくと、変化を早く発見できます。
エビス店長なら粗利をこの6つから確認します

「粗利率を見ることは分かった。でも実際には何から確認すればいいの?」という場合は、難しく考えなくても大丈夫です。
私なら、まず次の6つを順番に確認します。
- サイト全体の粗利率:前年・前月と比べて変化していないか
- 商品別の粗利率:特に売上上位商品の数字を確認する
- 商品別の粗利額:率だけではなく実際に何円残しているかを見る
- 値引き・セール商品の粗利:セール後も十分な粗利を確保できているか
- 売上構成比:低粗利商品の販売比率が増えていないか
- 原価の更新状況:登録原価が現在の仕入価格と一致しているか
この6つを見るだけでも、「粗利率が下がった原因がどこにあるのか」がかなり見えやすくなります。
粗利率が高くても利益が残らないことがある
ここは非常に重要です。粗利率を改善することは大切ですが、粗利率だけを追いかけないようにしてください。
例えば、販売価格10,000円、原価5,000円の商品なら粗利率は50%です。一見すると、かなり利益がありそうに見えます。
しかし、その1件を販売するために広告費2,000円、送料1,000円、ポイント・クーポン500円などが発生すれば、最終的に残る利益は大きく変わります。
ECでは粗利を確保したあとにも、多くの費用が発生します。
売上 → 粗利 → 広告・販促費 → 送料・物流費 → 人件費・システム費 → 最終的に残る利益
だから私は、粗利率をゴールではなく、ECの利益を見るための入口として考えています。
例えば粗利率が高くても、広告費率が高ければ利益は残りにくくなります。送料無料の負担が大きい場合や、受注処理に多くの人件費がかかっている場合も同様です。
それぞれの費用について詳しく確認したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
粗利の先にある広告費、送料、物流費、人件費、システム費まで含めて利益を改善したい場合は、利益改善ハブで全体像を確認できます。
粗利率を改善するときにやってはいけないこと
粗利率だけを上げようとする
粗利率50%の商品より、粗利率30%の商品を大量に販売した方が粗利額が大きくなる場合があります。粗利率だけではなく、粗利額も一緒に確認しましょう。
売れ筋商品を粗利率だけでやめる
低粗利でも、新規顧客獲得やクロスセルにつながっている商品があります。粗利率だけを見て販売停止を判断せず、その商品がECサイト全体でどのような役割を持っているかも確認してください。
競合価格だけを基準に値下げする
競合と自社では仕入条件やコスト構造が違います。競合が5,000円で販売しているからといって、自社も同じ価格で利益を確保できるとは限りません。
業界平均だけで良し悪しを決める
業界平均は参考になりますが、それだけで自社の粗利率を評価しないようにしましょう。自社の過去実績や商品構成、販売戦略とあわせて判断することが大切です。
EC粗利率チェックリスト
最後に、自社のネットショップを簡単に確認してみましょう。
- サイト全体の粗利率が分かる
- 商品別の粗利率が分かる
- 商品別の粗利額が分かる
- カテゴリ別の粗利率を比較できる
- 売上ランキングと粗利ランキングを比較している
- セール前に値引き後の粗利を計算している
- 現在の仕入原価が商品データへ反映されている
- 低粗利商品を販売する理由を説明できる
- 粗利率だけでなく最終的に残る利益も確認している
いかがでしょうか。分からない項目があっても、すぐに問題というわけではありません。むしろ、その項目がこれから利益を改善できる場所かもしれません。
粗利からECの利益改善をさらに進める
粗利率を把握できたら、次は粗利のあとに発生している費用を確認します。現在の課題に近い項目から詳しく見てみてください。
ECサイトの粗利率についてよくある質問
粗利率と粗利益率は違いますか?
一般的には同じ意味で使われます。売上高から売上原価を差し引いた粗利益が、売上高に対してどれくらいの割合を占めているかを示します。
ECサイトの粗利率は何%なら高いですか?
商材や販売方法によって大きく異なるため、一律には判断できません。業界の目安だけでなく、自社の前年実績、商品別、カテゴリ別などで比較することをおすすめします。
粗利率と原価率の違いは?
原価率は売上高に占める売上原価の割合、粗利率は売上高から売上原価を差し引いて残った粗利益の割合です。単純化すると、原価率60%なら粗利率40%となります。
粗利率と営業利益率の違いは?
粗利率は主に売上高と売上原価から計算します。一方、営業利益率は粗利益から人件費や広告費などの販売費・一般管理費を差し引いた営業利益をもとに計算します。
粗利率は商品ごとに計算した方がいいですか?
ECでは商品別に確認することをおすすめします。サイト全体の平均だけでは、どの商品が粗利を生んでいるのか、どの商品が全体の粗利率を押し下げているのかが分かりにくいためです。
粗利率と粗利額はどちらを重視すべきですか?
どちらか一方ではなく、両方を見ることが大切です。粗利率が高くても販売数量が少なければ粗利額は小さくなります。一方、粗利率が低くても販売数量が多ければ大きな粗利額を生む場合があります。
粗利率は高いのに利益が残らないのはなぜですか?
粗利を確保したあとに、広告費、値引き・クーポン、送料、販売手数料、人件費などが多く発生している可能性があります。粗利率だけではなく、最終利益までの費用構造を確認してください。
「売上は伸びているのに利益が減っている」という場合は、売上は増えたのに利益が減ったECサイトで確認する7項目から順番に原因を確認できます。
まとめ|売上ランキングだけでなく「粗利ランキング」も見よう
ECサイトの粗利率は、「粗利益÷売上高×100」で計算できます。計算自体は難しくありませんが、大切なのは計算した数字をEC運営にどう使うかです。
サイト全体の粗利率だけを見るのではなく、商品別、カテゴリ別、粗利額、売上構成比まで分解してみてください。
すると、「一番売れている商品が一番粗利を生んでいるわけではなかった」「セール商品が増えて全体の粗利率が下がっていた」「高粗利商品をもっと露出させた方がいい」といった改善点が見えてきます。
私もEC支援では、単純に「もっと売りましょう」と考えるのではなく、何を売れば利益が残りやすいのかを見ることを大切にしています。粗利率は、その判断をするための基本となる数字です。
ただし、粗利が残っていても、広告費、送料、物流費、人件費、システム費などが大きければ、EC事業全体の利益は残りません。粗利率を把握できたら、その先にあるコストまで確認してみてください。
「商品別に利益を見たいけれど、どの数字から確認すればいいのか分からない」「売上はあるのに利益が残らない」という場合は、現在の売上・原価・販促費などを整理しながら、改善ポイントを一緒に確認することもできます。