現役店長が教える!楽天市場の出店プランの違いを徹底比較
【目次】
楽天市場の現状について
楽天市場への出店を検討されている方に、楽天市場出店プランの料金の違いと、どの出店プランで出店すればよいかがわかるように出店の目安についてまとめてみました。
また、楽天市場の現状について、流通総額がいくらか、アクセス数はどのくらいあるのか、出店店舗は何店舗あるのかなどについても現役楽天店長である筆者が知っている情報を公開いたします。
まずは、楽天市場の現状についてご紹介していきたいと思います。
楽天市場の流通総額について
2017年8月の楽天EXPO2017年の講演の中で、楽天グループの流通総額についての情報開示がありました。
現在、楽天市場を含めた、楽天グループ全体での流通総額は、「3兆円」を突破しているとのことでした。これは国内のEC事業者のなかでは、ダントツのNo.1です。
流通総額3兆円の中身は、「楽天市場」「楽天トラベル」「楽天ブックス」「楽天マート」「楽びん」「フリル」「ラクマ」と、ケンコーコムと爽快ドラッグが合併した「Rakuten Direct」の流通額を合算した金額となります。
楽天市場へのネットショップの出店は、国内最大級の流通モールへの出店を意味していますので、年商1億円以上を目指すECサイトなどは、楽天市場への出店は視野に入れる必要がありそうです。
楽天市場のアクセス数について
楽天市場のアクセス数について、ウェブ上のツールを利用して解析してみました。
解析に利用したツールは「similarweb」というツールです。念のため、筆者が運営しているウェブサイト上のアクセス数と比較してみましたが、若干Visit数が多く表示されているように感じました。
今回の結果については、あくまでもアクセス数の目安として参考程度に見ていただければと思います。
計測日は、2017年9月上旬となります。
参考までに、国内の大手ECサイトである、Amazon.co.jpのアクセス数も解析してみました。こちらも参考程度に見ていただければと思います。
結果だけ見れば、楽天市場よりもAmazon.co.jpの方が、月間のアクセス数は多いことがわかりました。Amazon.co.jpの2016年の流通総額は、公式発表では1.1兆円と言われていますので、
流通総額だけを取れば、楽天グループの方が約3倍あることがわかります。
楽天市場の流通ポイント、楽天スーパーポイントについて
日本国内で流通しているポイントシステムにおいて、楽天グループが発行してる「楽天スーパーポイント」が人気、知名度ともにランキングでNo.1となったと公式発表がありました。
楽天EXPO2017の講演の中で、楽天スーパーポイントの発行額が「1兆ポイント」を突破したそうです。1兆ポイント=1兆円分の価値ですから、もはや、ポイントといっても貨幣価値となんら変わらなくなってきました。
楽天EXPO2017の三木谷さんの講演の中で、三木谷さん曰く、楽天スーパーポイントは、今後、より通貨近づいていくと言われていました。通貨に近づくとは、「なんでも交換できる」ことに値します。
楽天スーパーポイントは、2017年8月時点では、国内では66万店舗で利用が可能です。
楽天スーパーポイントは、今後も発行を続けていくことで、2兆ポイント、3兆ポイントの発行を達成していくことになります。
楽天市場出店の魅力としては、この人気ナンバーワンポイント、楽天スーパーポイント保有ユーザーが潜在顧客となりうるという点です。
楽天市場の主なセール・イベントについて
楽天市場が主催する主なモールセールイベントとしては、「楽天スーパーセール」「楽天お買い物マラソン」「楽天ポイントアップ祭」の3つのイベントがあります。
中でも楽天スーパーセールは、3ヶ月に一回、1シーズンに1回の割合で実施される、楽天市場最大級のイベントセールです。
楽天お買い物マラソンは、スーパーセールが開催されない月に開催される、買い回りでポイント還元率がアップするというイベントセールです。
楽天スーパーセールには若干劣るものの、お買い物マラソンも、楽天市場の流通額が概ね3倍以上になる傾向がありますので、十分に集客を獲得できるチャンスです。
ポイントアップ祭は、楽天スーパーセールやお買い物マラソンの終了後約、10日後前後に開催されていることが多いイベントです。
楽天スーパーセールなどで、クーポンを発行した場合、クーポンが有効となる最短期間が「10日後」ですので、自分の店舗で注文したユーザーに対して、再来店、リピートのキッカケづくりとして、
ポイントアップ祭と、サンキュークーポンの併用施策などは、売上アップ、リピーター獲得の手法としては有効な手法です。
楽天市場以外のYahoo!ショッピングなどでもモール主体のポイント還元イベントを実施していますが、ポイントの魅力も相まって、ショッピングモールのセールでは、楽天スーパーセールが最も流通額が大きくなるイベントです。
是非、楽天市場に出店されている方は、楽天スーパーセールの売上アップ対策を実施していただくことをおすすめします。
楽天市場の出店店舗数について
2017年3月末の楽天の発表によると、楽天市場の出店店舗数は、4万4602店舗(前年比274店舗減)と発表されています。
274店舗が2016年度には退店されたということで、楽天市場で売れないネットショップは退店して、インスタントECで国内最大のBASE(ベイス)などでネットショップを再開業するというケースも生まれています。
また、Yahooショッピングなどの出店料無料のモールへの移転も多く、楽天市場としては、今後、出店者数は減り続ける可能性が非常に高いです。
逆を言えば、Yahooショッピングは、現在51万店舗以上がひしめき合う、超過密地帯とも言えますので、競争が激しいのはYahooショッピングの方です。
ショッピングモールで売上アップ施策の基本ともいえる「モールSEO対策」「商品名の最適化施策」などを実施したとしても、楽天市場の10倍以上の店舗との競争となりますので、今後は、楽天市場の方が、商品露出はしやすい傾向になることが予想されます。
どのショッピングモール、ECサイトでも言える事ですが、ネットショップの運営は、片手間で副業レベルで実施していては、到底大きな売上など作れるはずはありません。
ネットショップの店長をはじめ、店舗運営担当者をしっかりと常駐させているネットショップが数千店舗以上存在し、しかも毎日パソコンの前で顧客対応、商品メンテナンス、クーポンやポイント施策、メルマガの発行などを行っている
店舗に、ほとんどパソコンの前にもいないようなネットショップに、勝ち目はありませんよね。
売れるネットショップか売れないネットショップ、この2極化が今後はますます進んでいくことになるでしょう。
楽天市場出店店舗の月商状況について
2017年8月の楽天EXPO2017の発表で、初めて楽天市場内の売上上位店舗の状況が公開されました。2017年3月末の楽天の発表によると、楽天市場の出店店舗数は、4万4602店舗あります。
楽天市場では、2017年6月の売上において、月商1億円を超えるネットショップが159店舗あります。
月商3000万円以上の店舗は、735店舗、月商1000万円以上の店舗は2236店舗存在しています。
発表のなかでは最も低い月商300万円以上を達成している店舗に至っては6033店舗存在しているということですから、楽天市場が「売れないモール」ということは言い難いです。
最低月商300万円以上を超える店舗数は、合計すると9163店舗となりますので、全体での割合は、20%となります。
楽天出店店舗の約2割は月商300万円以上を達成できているということは数字の上の事実です。
楽天市場の会員状況について
楽天市場の会員数は、8750万人と公式サイトにて明記されています。
楽天市場が誇る圧倒的な集客力は、この会員数にあるとも言えます。
また、国内のインターネット通販シェア率では、楽天は25.6%と、国内EC市場の4分の1のシェアを誇っています。
これはAmazonやYahooショッピングを抜いて国内ナンバーワンです。
楽天市場出店プランの違い
ライトプランとは
初期費用 | 60,000円(税抜) |
---|---|
月額固定費 | 39,800円 |
販売手数料(PC) | 3.5~5% |
モバイル対応利用料 | 4~5.5% |
画像容量 | 500MB |
商品登録数 | 5,000点まで |
最低契約期間 | 3ヶ月 |
楽天市場の出店プランで最も短期間(3ヶ月)の契約ができるのがライトプランです。
ライトプランの場合、がんばれプランとの比較となりますが、商品登録数や画像容量については、がんばれプランとの差はありません。
ライトプランは月額39800円かかりますが、がんばれプランは、月額19800円と、2万円の差があります。
販売時の手数料の面では、ライトプランの方が、若干低い手数料設定となっています。
ライトプランのメリットとしては、3ヶ月間のみ楽天市場に出店できるという点です。他のプランはすべて「1年」からの契約となりますがライトプランだけは、3ヶ月、1シーズンのみの出店が可能です。
ライトプランを利用するのがおすすめの店舗としては、季節限定商品のみを取り扱うようなネットショップです。1年のうちで、冬しか商品が取れない(カニやフグなど)という場合や、夏のみの商品(スイカ・桃など)の販売には
ライトプランは適していると思います。
ただし、ネットショップの運営のセオリーとしては、「販売を継続する事」が売上を増やしていく最大の方法ですので、できれば「がんばれプラン以上」のプランでネット販売を実施する方が得策だと思います。
冬にしか売れない商品は、事前予約なども実施しながら、その他の季節で販売できる商品を用意して、店舗運営を年間通して実施していく方が、長い目で見ると売上は多くなる傾向にあります。
がんばれプランとは
初期費用 | 60,000円(税抜) |
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月額固定費 | 19,500円 |
販売手数料(PC) | 3.5~6.5% |
モバイル対応利用料 | 4~7% |
画像容量 | 500MB |
商品登録数 | 5,000点まで |
最低契約期間 | 1年 |
楽天市場の出店において、「エントリープラン」とも言えるプランで、月商がまだ100万円に満たない店舗には最適のプランです。
販売手数料などは、スタンダードプランよりも高いですが、月額費用が19500円と、スタンダードプランよりも3万円も安いですから固定費を安く抑えられるメリットがあります。
楽天市場に初めて出店する場合で、商品登録予定数も少ない(100点以下)の場合は、スタンダードプランよりもがんばれプランの方が年間のコストを考えるとおすすめです。
がんばれプランであっても、RMSなどのバックヤード機能はスタンダードプランと同様に利用できますので、まずは最初の1年間で、月商の境界である132万円を安定的に売り上げられるように
ネットショップ運営を行いましょう。
月商100万円を超えることは、最初はかなりハードルの高いことですが、売れる商品、入口商品と、利益の取れるバックヤード商品を用意して、その二つをしっかりと売り続けることで、リピーター獲得しながら、売上を重ねていけば
必ず月商100万円以上は目指せると思います。
まずは、月商100万円突破!ここを目標にネットショップ運営を実施していきましょう。
スタンダードプランとは
初期費用 | 60,000円(税抜) |
---|---|
月額固定費 | 50,000円 |
販売手数料(PC) | 2~4% |
モバイル対応利用料 | 2.5~4.5% |
画像容量 | 5GB |
商品登録数 | 20,000点まで |
最低契約期間 | 1年 |
楽天市場に出店する際、最もおすすめされるプランがこの「スタンダードプラン」です。
目安としては、月商が132万円以上になる場合は、スタンダードプランの方が、手数料面で優位となります。
商品の登録数は、2万点まで登録が可能です。一般的なネットショップであれば、スタンダードプランでも十分に対応できると思います。
楽天市場で「売れているネットショップ」の境界線がこの、月商132万円を超えているかどうかとも言われています。
楽天市場で出店する場合は、この「スタンダードプラン」で安定的な売上を作れることが望ましいですね。
メガショッププランとは
初期費用 | 60,000円(税抜) |
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月額固定費 | 100,000円 |
販売手数料(PC) | 2~4% |
モバイル対応利用料 | 2.5~4.5% |
画像容量 | 無制限 |
商品登録数 | 無制限 |
最低契約期間 | 1年 |
メガショッププランとは、その名の通り、「メガ」クラスのネットショップを運営する際のプランで楽天市場においては、最上位プランです。
販売時の成約手数料やシステム手数料については、スタンダードプランと同じです。
スタンダードプランとの最大の違いは「商品登録数が無制限」「画像容量が無制限」という2つの点です。
スタンダードプランの商品登録数の上限が「2万商品まで」ですから、商品点数が2万商品以上のネットショップを運営する場合にはこのメガショッププランを選択する必要があります。
メガショッププランの利用を行うくらいの店舗規模になると、年商は1億円をゆうに超えている店舗が多く、中には月商で1億円以上を売上ている店舗もあります。
商品数が2万点以下の場合でも、アパレル・ファッションジャンルのように、商品画像を大量に掲載する必要がある店舗であれば、画像容量的に5GB以上になる場合は、メガショッププランの出店が必要となります。
楽天市場最大クラスの出店プランですから、売上も億を超えるような店舗でなくては、固定費的にも圧迫されてしまう恐れがあります。
【番外】楽天エンパワーメントプランとは
初期費用 | 無料 |
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月額固定費 | 4,900円(税別)※3ヶ月毎の支払 |
売上手数料 | 12% |
決済サービス利用料 | 月額3,000円(税別) |
保証金 | 100,000円(2017年より必要) |
楽天市場には「裏の出店プランがある」という噂がインターネット上でささやかれているのをご存じでしょうか。
楽天市場としては、表には明記されていないプランですが、確かに存在している裏メニュー的プランがあります。
名称は「エンパワーメントプラン」というプラン名で、月額なんと4900円で楽天市場に出店できるようです。
これは、筆者が以前担当のECコンサルタントに確認してみたのですが、確かにエンパワーメントプランというのは実在しているそうです。
ただし、これは、楽天市場が「Amazon」に対抗するために用意したプランであり、一般的なプランよりもサービスレベルは落ちるようです。
楽天市場のメリットでもある、ECコンサルタントはつきません。販売時の手数料は、約12%と、楽天市場の通常の出店プランと比較しても一番高い設定です。まさにAmazonの大口出品と対抗して作ったプランということが内容的にもわかると思います。
また、楽天市場では、楽天GOLDといういわゆるHTMLを自由に利用できる仕組みがありますが、楽天GOLDもエンパワーメントプランでは利用できません。
当店では経験はありませんでしたが、エンパワーメントプランについては、一般的には、楽天の営業担当から電話かEメールで案内があるそうで、知人のネットショップ出店者が楽天から月額5000円程度のプランの案内が来たという話を実際に聞きました。
楽天エンパワーメントプランの利用目安としては、月商50万円に満たないようなネット販売事業者の場合は、エンパワーメントプランでの販売にもある程度のメリットはあるようです。
現役店長の立場から言えば、エンパワーメントプランなどに出店するのであれば、最初からがんばれプランに出店していた方が月商100万円以上を目指せる分だけモチベーションも高く維持できると思います。
また、最新のエンパワーメントプランの情報として、2017年からは保証金が必要になったようで、10万円の料金が必要となったようです。そう考えると、エンパワーメントプラン出店のメリットはあまりなくなってしまった感じがします。
最初からがんばれプランでの出店の方が、楽天市場でネットショップを成長させていく上ではメリットが大きいと言えると思います。
楽天市場出店プラン選択の目安
月商50万円以下
月商50万円に満たない見込みの場合は、楽天の裏プランでもある「エンパワーメントプラン」が固定費的には最も安くなります。
但し、エンパワーメントプランは、あくまでも「裏のプラン」であって、表だっての案内はありません。しかも、月商が50万円を超えると、販売手数料12%が重くのしかかってきます。
ネットショップ開業の最初の段階では、月商の見込みも立たないと思いますし、いきなり楽天市場のような固定費の高いモールからの出店はやめた方が良いかもしれません。
「ネットショップを運営してみたい」
「とりあえずネット販売を実施したい」
という要望なのであれば、無料でネットショップを開業できるサービス「BASE」をおすすめします。
楽天市場のようなモールとは異なり、自社ECサイトの部類になりますので、集客面では楽天市場とは比較できないほどに難易度が高まりますが、ネットショップを構築して運営したい、体験してみたいという要望であれば、
BASEのような無料系サービスから始めるのが最もコスト的にもオススメです。
BASEでネット販売を体験してみて、あなたの販売する商品がインターネット上の販売需要があるのかどうかを見極めるきっかけになれば十分価値があると思います。
まずは、コスト、費用をかけずにどこまでやれるのかを試してみてください。
月商50万円~132万円まで
月商が50万円~100万円以上、その上で132万円に満たない場合は、楽天市場の「がんばれプラン」が最もコスト面でおすすめです。
厳密な月商目安がわからないという方は多いと思いますので、「月商が100万円以下」であれば、がんばれプランで良いかと思います。
楽天市場では、契約期間は、ライトプラン以外は1年ごとの契約更新制となっていますので、がんばれプランで1年間で月商100万円突破を目指して、月商130万円以上で安定していけば、スタンダードプランに切り替えるという流れが最もスムーズかと思います。
月商132万円以上
楽天市場で月商が132万円以上になる場合は、スタンダードプランが最も利益面ではオススメとなります。
月商100万円の壁が突破できれば、楽天市場では商品の供給がストップしない限りは、安定的に月商が維持できる傾向にあります。
逆に言えば、月商30万円で安定しているネットショップは、月商30万円から少しずつは伸びていくと思いますが、急に月商が100万円を突破するということは、よほどの特需、テレビで販売中の商品が取り上げられるなどがない限りはありえないことです。
月商100万円は、30日で割れば、一日あたり、33333円です。客単価3000円と仮定すると、1日あたり、3000円の商品が11点売れる必要があります。
商品をすこしずつでも増やしながら、入口商品とバックヤード商品の二枚看板が売れ続ける流れをつくり、リピーター獲得を目指しながらネットショップ運営を継続していくことを心がけましょう。
販売のサイクルさえしっかりと維持して、新規顧客も取り込み続けていれば、売上は上がり続けるはずです。
商品数が2万点以上
商品数が2万点以上あるネットショップであれば、楽天市場ではメガショッププラン以外の選択肢はありません。
また、商品点数が2万点以下の場合でも、商品画像や説明用画像の容量が5GB以上になるネットショップであれば、同じく容量無制限のメガショッププランが良いでしょう。
メガショッププランは、年間固定費が120万円以上となりますので、年商ベースで2000万円以上は無いと固定費の圧迫度が高くなるため注意が必要です。
商品点数が2万点というのもかなり多いですから、ほとんどのネットショップは、スタンダードプランで十分対応可能だと思います。
また、商品画像が多い店舗であっても、楽天GOLDというFTP領域を利用すれば、商品説明などの画像は、FTPサーバー上にアップロードすれば、画像容量の節約になりますので、楽天GOLDを利用していない店舗さんは、楽天GOLDを利用することをおすすめします。
楽天市場の手数料のシミュレーション
楽天市場出店の際に、出店料、月額固定費用以外にかかる手数料について目標月商毎に手数料をシミュレートしてみました。
今回は、楽天市場の公式シミュレーターを元に、月商毎にかかる手数料をご紹介していきます。今回は、客単価を仮で5000円として試算しています。
月商50万円の時のプラン別手数料
月商100万円の時のプラン別手数料
月商300万円の時のプラン別手数料
月商500万円の時のプラン別手数料
月商1000万円の時のプラン別手数料
月商1億円の時のプラン別手数料
各目標月商毎の手数料をシミュレーションしてみましたが、がんばれプランの手数料が、月商1億円以外の場合は、10%を超えて割高になっているのがわかるかと思います。
また、スタンダードプランとメガショッププランには、手数料の差がないこともお分かり頂けるかと思います。
目標とする月商が高ければとくに問題はありませんが、月商100万円前後の場合、固定費との兼ね合いを見ながらがんばれプランにするか、スタンダードプランにするかの見極めが重要です。
ネットショップ運営にかかる費用
楽天市場に限らず、ネットショップを運営する際に必要となる費用についてまとめました。
楽天市場出店時の固定費用、販売手数料以外のコストとなりますので、ネットショップ運営でかかる費用として、利益率の検討の際の参考になれば幸いです。
ネットショップ運営時に必ず必要な費用
- 商品の仕入れ代金
- 梱包資材
- 発送時の送料
- 人件費(登録担当・注文処理担当・経理担当・お問合せ担当・出荷担当)
ネットショップと言えど、リアル店舗と同じく、商売、物販となりますから、当然ながら仕入や人件費はかかります。
また、リアル店舗の場合でも全国配送などの対応を行う場合は、配送料をお客様に別途負担していただいていると思います。
ネットショップの運営の場合、店舗の方針にもよりますが、送料を商品代金に織り込んで販売価格を設定する場合があります。
また、購入金額が●●円以上になった場合は、「送料無料」といった客単価アップのための送料しきい値を設定する場合もあります。
送料は基本的に店舗側には消費税と同じく、利益には関係がありません。ただ、商品代金に織り込んだ場合、楽天市場の販売手数料は「販売価格」に対して計上されるため、送料にも販売手数料が計上されることになります。
送料の扱いはネットショップの運営の成功可否に非常に直結しますので、ご自身のネットショップで最も顧客に喜ばれる方法を模索してみてください。
任意だがサービスを利用すると必要となる費用
- ページ作成費(外注の場合)
- 商品撮影費・モデル利用料(外注の場合)
- 受注処理・在庫連携システム費用(外部システム利用の場合)
- 商品露出のための広告費用(広告利用の場合)
- コンサルタントフィー(外部コンサルを依頼した場合)
商品ページの作成や登録作業を外部の制作会社などに依頼する場合は、外注費が必要となります。外注する場合は、コストが非常に高くなる傾向にありますので、可能であれば簡単なHTMLの知識があり、Photoshopなどのグラフィックソフトが扱える専任スタッフを一人雇用することがコスト面でも理想的でしょう。専任担当者が一人いるだけで、企画参加の際のバナー作成なども即時に対応できるというメリットがあります。
多店舗展開を行うネットショップ運営者の方の多くは、受注処理の連携ソフトや商品の在庫連携サービスを利用されているケースが多いです。まれに自社開発のシステムで対応されている大手企業さんもおられますが、一般的なネットショップ運営者は、月額固定で利用できるASPサービスを利用する方が、サポート面でも安心でしょう。
また、商品ページや商品写真の撮影などは、特にアパレル・ファッション関連ジャンルの場合、モデルさんを雇っての撮影ということもあるかと思います。この部分のコストは非常に高くなる傾向にありますので、ファッションジャンルの店舗の方は、販売のためのコストをしっかりと見極める必要があります。
最後に、ネットショップ運営について、専任のコンサルタントを雇うような場合は、当然コンサルフィーが発生します。月商100万円以下のネットショップであれば、コンサルタントを雇うよりも、本や当サイトのような無料で情報適用されているサービスを参考に、売上アップを狙っていくほうがコストパフォーマンスは良いでしょう。
楽天市場出店プランの比較のまとめ
今回は、楽天市場に出店を考えておられる方に向けて、現状の楽天市場出店プランについて、売上目標や手数料、販売形態などの面から最適な出店プラン条件を比較してみました。
楽天市場は、月額固定費が他のショッピングモールよりも高いことと、既存の有力店舗の存在があまりに強烈なため、新規参入の難易度が高いショッピングモールであることは事実です。
ただ、先の説明でもありましたが、流通総額3兆円は国内最大規模、楽天スーパーポイントの発行利用数1兆ポイントも国内ナンバーワンです。ユーザーからの人気は楽天市場が一番だという証でもあります。
世の中では、「脱楽天市場」「脱モール」という風潮もありますが、筆者としては、国内最大級のECモールから退店して、自社ECサイトのみで運営を続けることは、将来的な利益獲得機会の損失にしかならないと思います。
楽天市場は、今後ますます成長過程にあり、世界規模でのEC戦略も発表しています。自社ECで越境EC、海外販売を実施することは非常にコストがかかることですが、楽天市場なら、楽天グローバルマーケットという機能を利用すれば、手数料率4%で、越境ECがすぐに開始できるというメリットもあります。
モールの手数料は確かに利益を圧迫しますが、それだけ多くのユーザー、見込み客の集客力も同時に与えてくれます。
是非、楽天市場だから固定費が高いと決めつけずに、ご自身がネット販売したい商品が、楽天市場の出店に向いているかどうかをチェックしてみてください。
もしご自身の知識が乏しいため、楽天に出店すべきかどうかの判断ができないなど、お困り事があれば、いつでも当サイトのお問い合せ、もしくは無料カウンセリングフォームからお尋ねくださいませ。
参考になれば幸いです。