2024年10月更新 受注管理システム ネクストエンジン と GOQSystem の料金プラン機能を徹底比較
ネットショップを複数店舗運営している方であれば、「受注管理システム」について導入を検討された事があると思います。
ネットショップ、ECサイトを多店舗展開する場合には、受注管理システムの導入は、業務の効率化を行う上で必須の対応と言っても過言ではありません。
今回は、ネットショップの受注管理システムとして、利用者が業界で最も多い「NEXTENGINE(ネクストエンジン)」と受注数が増えても定額で利用可能な「GoQsystem(ゴクーシステム)」の二社について、料金プラン、機能などを徹底比較してみたいと思います。
ネットショップの受注管理システムの導入を検討されている方、また現在利用中の受注連携システムからの乗り換えを検討されている方の参考になれば幸いです。
NEXT ENGINE (ネクストエンジン)とは
NEXT ENGINE(ネクストエンジン)とは、Hamee株式会社が提供する在庫・受注・発注管理を一元管理できるクラウド型の一元管理システムです。
一元管理システムの中では、導入実績No.1を誇っているシステムで、契約社数は2023年12月時点で6,033社が利用しています。
また、NEXT ENGINE(ネクストエンジン)を利用している店舗数は47,728店舗(2023年12月時点)と公表されており、非常に多くのEC事業者から利用されている一元管理システムであることが伺えます。
ネクストエンジンの大きな特徴として、システムを提供するHamee株式会社自体がネット通販事業を行っている為、ECを運営する現場目線で開発されたシステムであるという特徴があります。
ECサイトを実際に運営している会社だからこそわかる「痒い所に手が届く」システム開発ができるのがネクストエンジンの強みだと思います。
NEXT ENGINE(ネクストエンジン)で対応可能な主な機能としては以下の機能があります。
- 受注管理
- 在庫管理
- 商品登録
- 決済連携
- 送り状発行
- 倉庫連携
- POS連携
- メール送信
- 発注・仕入れ
- アプリ
GoQSystem(ごくーシステム)とは
GoQSystem(ごくーシステム)とは、株式会社GoQSystemが提供する通販業務を効率化して売上に貢献する「クラウド型一元管理システム」です。
GoQSystem(ごくーシステム)を利用する事で、楽天市場やAmazon、ヤフーショッピングなどのECモールや、Shopify、カラーミーショップ、MakeshopなどのECカートサービスの受注データを連携して、一括で受注処理を行う事ができます。
また、商品の発送に必要となる「送り状」の作成についても、ヤマト運輸、佐川急便、西濃運輸、福山通運、日本郵便など国内の主要な配送会社に対応しています。
GoQSystem(ごくーシステム)で対応可能な主な機能としては以下の機能があります。
- 受注管理
- 在庫管理
- 商品管理
- 物流管理
料金プランを比較
GoQSystem(ごくーシステム)とNEXT ENGINE(ネクストエンジン)の利用プランについて比較してみます。
GOQシステムもネクストエンジンも多機能なため、全ての機能を追加するとそれなりに利用金額も高額となります。
今回は、受注管理システムのみに絞って二つのサービスの料金プランを比較してみます。
ネクストエンジン | GoQSystem | |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 33000円(税込) |
月額利用料 | 11000円(税込) | 16500円(税込) |
受注件数による 追加費用 |
401件以上は従量課金制 | どれだけ増えても定額 |
ネクストエンジンは、初期費用無料で利用できるのに対して、GoQシステムは初期費用として33000円(税込)が必要となります。
月額利用料については、ネクストエンジンは月額11000円(税込)に対して、GoQシステムは月額16500円(税込)が必要となります。
一見すると、ネクストエンジンの方が低コストで利用できるように思いますが、ネクストエンジンは「受注件数による従量課金制」の為、ネットショップの受注件数が増えれば増えるほど利用料が増えるという点を考慮しなくてはならないでしょう。
対するGoQシステムは、受注件数による追加料金はかかりませんので、月額16500円(税込)を超えて必要となる費用はありません。
ネクストエンジンとGoQシステムの実際の費用感を確認する為に、受注件数を1日100件、月間で3000件と仮定して両社のサービスのコストを比較してみたいと思います。
月間受注件数が「3000件」のネットショップの場合、ネクストエンジンは月額利用料が「65,000円(税抜)」となりました。
その内訳は、受注件数が400件までは基本使用料の10000円に含まれていますが、401件~1000年までの受注600件に対して1件あたり「25円」が従量課金として加算されています。
更に、1001件~3000件までの受注2000件に対して1件あたり「20円」が従量課金として加算されます。
その結果、受注3000件の合計利用額は。月額65,000円(税抜)となっています。
GOQシステムについては、初期費用30000円(税抜)、月額利用料15000円(税抜)が受注管理プランで必要となる金額ですが、受注件数が3000件の場合でも追加の費用はかかりません。
初期費用と合わせても45000円(税抜)となりますし、翌月以降は月額15000円(税抜)の料金で利用する事が可能です。
受注件数が月間400件以下の場合であれば、ネクストエンジンの方がコストパフォーマンスは高くなりますが、一日あたりにすれば14件程度の受注数となります。
複数のネットショップ出店によって、それぞれの管理画面での受注処理を行う事は時間もかかりますし、人手も必要となります。
時間や人手の効率化を行う事が、本来の受注管理システム導入の目的だと思います。
より高い売上、受注件数を目指すのであれば、やはりトータルコストを比較して一元管理システムを選ぶ事が重要だと思います。
主な受注機能を比較
ネクストエンジンとゴクーシステムの主な機能を比較してみます。
機能 | ネクストエンジン | GoQSystem | 備考 |
---|---|---|---|
受注データ取り込み | ○ | ○ | |
受注ステータス | ○ | ○ | |
受注データの警告表示 | ― | ○ | |
受注分割機能 | ○ | ○ | |
送り状データ出力 | ○ | ○ | |
送り状データ入力 | ○ | ○ | |
配送状況の確認機能 | ― | ○ | GoQ:管理画面内での配送状況の確認が可能 NEXT:管理画面内での配送状況の確認はできない |
後払いデータ処理 | ○ | ○ | |
WEB領収書 | △ | ○ | NEXT:アプリの利用が必要 |
メールテンプレート | ○ | ○ | |
送信メール履歴の表示 | ○ | ○ | |
日付入力 | ○ | ○ | |
一括処理 | ○ | ○ | |
検索 | ○ | ○ | |
帳票作成印刷 | ○ | ○ | |
受注一覧の表示切替 | ― | ○ | NEXT:受注画面の表示形式の変更はできない |
同梱処理 | ○ | ○ | |
ブラックリスト機能 | ○ | ○ | |
ユーザーランク付け機能 | △ | ○ | GoQ:5段階のランク付け可能 NEXT:ブラック顧客管理のみ |
対応履歴 | ○ | ○ | |
特記事項 | ○ | ○ | |
処理履歴 | ○ | ○ | |
購入履歴 | ― | ○ | |
個口数 | ○ | ○ | |
自動化 | △ | ○ | ネクストエンジンはアプリの利用が必要 |
楽天レビューデータの取込 | ― | ○ | |
伝票編集 | ○ | ○ | |
ギフト対応 | ○ | ○ | |
倉庫連携 | ○ | ○ | |
出荷指示 | ○ | ○ | |
出荷実績の反映 | ○ | ○ | |
同一モール複数管理 | ○ | ○ |
ネクストエンジンとゴクーシステムの主な機能を比較してみた結果、受注データの処理や送り状の作成に必要な機能はどちらのサービスにも過不足なく備わっている事がわかりました。
細かい点を比較すると、ゴクーシステムは管理画面上で配送状況を即座に確認できるのに対して、ネクストエンジンは各配送業者の追跡サイト上でしか確認できない事がわかりました。
また、ウェブ領収書の発行については、ゴクーシステムはお客様に送信するメール内にウェブ領収書発行用のURLを挿入できるのに対して、ネクストエンジンではアプリの利用が必要であるという事がわかりました。
管理画面上の表示形式の切り替えができるのはゴクーシステムだけで、ユーザーに対するランク付けも5段階の設定が行えます。
機能面の充実さでいえば、ネクストエンジンよりもゴクーシステムの方が対応している内容が多いように感じました。
ただし、操作方法やインターフェイスなどの好みは人それぞれだと思いますので、まずは両方のサービスを無料体験で利用してみて、自分にあったサービスを選択する事をおすすめします。
対応モール・カートの比較
ネクストエンジンとゴクーシステムの対応するモール・カートシステムを比較してみます。
モール名 | ネクストエンジン | GoQSystem | 備考 |
---|---|---|---|
楽天市場 | ○ | ○ | |
ヤフーショッピング | ○ | ○ | |
PayPayモール | ○ | ○ | |
auPayマーケット | ○ | ○ | |
Amazon | ○ | ○ | |
ポンパレモール | ○ | ○ | |
Qoo10 | ○ | ○ | |
ヤマダモール | ○ | ○ | |
NETSEA | ○ | ○ | |
SHOPLIST.com | ○ | ― | |
MUSE & Co. | ○ | ― | |
スーパーデリバリー | ○ | ― | |
smarby | ○ | ― | |
SMASELL | ○ | ― | |
Makeshop | ○ | ○ | |
カラーミーショップ | ○ | ○ | |
ショップサーブ | ○ | ○ | |
Futureshop | ○ | ○ | |
EC-CUBE | ○ | ○ | |
Bcart | ○ | ○ | |
おちゃのこネット | ○ | ― | |
まるごとEC | ○ | ― | |
Zencart Pro-R | ○ | ― | |
easy my shop | ○ | ― | |
WISECART | ○ | ― | |
ebisumart | ○ | ― | |
aishipR | ○ | ― | |
EverCart | ○ | ― | |
らくらく卸 | ○ | ― | |
リピスト | ○ | ― | |
PRECS | ○ | ― | |
たまごリピート | ○ | ― | |
LiveCommerce | ○ | ― | |
メルカート | ○ | ― | |
ヤフオク! | ○ | ○ | |
Shopify | ○ | ○ | |
eBay | ○ | ― | |
Kaago | ○ | ― | |
BASE | ○ | ○ | |
Cafe24 | ○ | ― | |
BUYMA | ○ | ― | |
LOHACO | ― | ○ | |
Giftmall | ― | ○ | |
サブスクストア | ― | ○ | |
e-shopsカートS | ― | ○ |
ネクストエンジンとGoQsystemの受注連携に対応しているモール・カートを比較した結果、ネクストエンジンの方が連携対応が可能なモール・カートシステムが多い事がわかりました。
ただし、ゴクーシステムは対応していないモールやカートシステムと連携ができないという訳ではないようです。
GoQシステムには「カスタムCSV店舗機能」という機能が備わっていて、GoQSystem内の項目と該当モール・カートシステム内の項目をマッピングすることでCSVによる連携が可能です。
ネクストエンジンにはカスタムCSV店舗機能に相当する機能が現時点(2021年11月)では実装されていない状況です。
管理画面上でのマッピング作業が必要ではありますが、GoQシステムでは、ほとんどのECモールやカートサービスとの連携対応が可能であることがわかりました。
また、マッピング作業についてよくわからないという方は、GoQシステムのサポートセンターに問い合わせる事で、対応方法や操作手順をサポートしてくれるそうです。
対応するモール・カートシステムについては、ネクストエンジンは正式対応しているモールやカートが多いですが、ゴクーシステムは正式対応していないモール・カートシステムとの連携対応も可能である為、対応可能なカート・モール数はGoQシステムの方が多くなるという結論に至りました。
無料体験の有無
受注管理システムを導入する前に、お試し利用期間がある事で実際に管理画面を操作して使用感を確認する事ができます。
ネクストエンジンとGoQシステムでは、両サービス共に無料体験期間が設けられています。
ネクストエンジンの無料体験
- 30日間の無料体験あり
- 無料体験終了後に本契約を行わない限り費用が発生する事はない
- 「ID無料発行フォーム」より申請必要(審査あり)
- 個人事業主でも利用可能
ゴクーシステムの無料体験
- 20日間の無料体験あり
- 本契約の手続きを行わない限り、システム利用料が自動発生することはない
- 「無料お試しお申込みフォーム」より申請必要
- 個人事業主でも利用可能
無料体験の期間は、ネクストエンジンが30日間、GoQシステムが20日間となっています。
ネクストエンジン、GoQシステムの両サービスともに無料お試し期間が終了した後に、本契約の申し込みを行わない限り料金が発生する事はありません。
他社のサービスの中には、無料のお試し期間が経過すると自動課金される仕組みとなっているものもあるため、今回比較している両サービスは非常に良心的だと思います。
無料体験の期間にどの程度まで実際に機能を操作できるかが重要となります。
機能が多く、操作方法も多岐にわたるシステムの場合はお試し期間ですべてを体験する事が難しい場合があります。
まずはネットショップの受注データを取り込む方法、自動処理の設定方法、ステータスの確認、配送伝票の出力など、一連の流れを確認する事が最低限体験しておくべきポイントだと思います。
システムの初期設定については、GoQシステムは専任の担当者を付けてくれる為、不明な点やサポートが必要な事があれば、専任担当者に相談する事ができるので安心です。
ネクストエンジンの場合、マニュアルがかなり豊富に用意されている事もあり、不明な点はマニュアルに沿って対応していけば初期設定も可能だと思います。
ただし、ネクストエンジンは専任担当者による初期設定サポートなどは行っていない為、基本的な操作に関しては自力で対応していく必要があります。
ネクストエンジンでは、初期設定を代行してくれる業者が存在しますので、どうしても自分で初期設定が行えないという方は、費用はかかりますが、代行業者に依頼するという方法もあります。
無料体験期間の日数こそ違いますが、両サービスともに、無料体験期間が設けられていて、無料体験終了後に契約を行わなければ費用が発生しないという点は非常に安心なサービスだと思います。
サポート体制を比較
受注管理システムを導入する事で、多店舗展開を行っているネットショップ運営者の作業効率は大幅にアップすることは間違いないでしょう。
受注管理システムは、多店舗展開を行う方にとっては、毎日利用するシステムでもあります。
その為、操作方法や受注データの内容に関して、システムを提供している企業のサポートセンターに問い合わせる事が日常的に起こりえます。
ネクストエンジンとGoQシステムのサポート体制について比較してみます。
ネクストエンジンのサポート体制
- 電話(平日10:30~17:30)定休日:土・日・祝
- メール 2営業日以内に返信
- マニュアル完備
- 画面上で操作アシスト
ゴクーシステムのサポート体制
- 電話 受付時間 10:00~18:00(土・日・祝休み)
- メール 可能な限り早期返信
- チャット 即時対応可能(内容によっては認識できない場合あり)
- 操作マニュアル
- よくある質問ページ
- LINE
- 画面上で操作アシスト
ネクストエンジンのサポート体制は、電話、メール、マニュアルによるサポートを実施しています。
特にマニュアルの充実さは利用者の評判もよく、余程のことがなければマニュアルを確認する事で不明点などは解決できると思います。
電話サポートも行っているのですが、電話でのサポート依頼が混みあっている場合も少なくないようで、利用者の中には「なかなか電話がつながらない」といった声も耳にします。
ネクストエンジン全然電話つながらないんだが…..受注処理止まりすぎてほんとピンチ
— macotify🐟 (@abe_makoto_) April 1, 2020
また、ネクストエンジン、GoQシステム両サービスに言える事ですが、どちらのサービスも土日祝日はサポートセンターでの対応がお休みなので、月曜日や連休明けなどにサポートセンターへの相談電話が殺到する傾向にあります。
GoQシステムのサポート体制としては、電話、メール、チャット、マニュアル、LINEなどが用意されています。
GoQシステムでもマニュアルは完備されていますが、チャットやLINEといったツールを用意してくれているので、困りごとがあれば即座にサポートの依頼を出す事ができます。
ただし、チャットについては入力したキーワードに対して、関連する情報を自動表示させるという手法となっている為、キーワードによっては解決方法が見つからないというケースもあります。
電話やメールによるサポートは、担当者が丁寧に回答してくれるため、安心してサポート依頼を行えると思います。
私も以前GoQシステムを利用していましたが、サポートセンターへ電話した際に待たされた事はほとんどありませんでした。
また、ネクストエンジンを利用していたネットショップ運営者の方がGoQシステムに乗り換えるというケースに対してもしっかりとサポートしてくれるようです。
先ほどネクストエンジンさんと解約の電話対応をしてもらいました。サービスとしてよくなってもらえれば既存ユーザーも恩恵があるし、自分も戻ってくるかもしれないので、乗り換え理由を時間とって詳しくレクチャーしておきましたw https://t.co/8xcU5NbqfU
— nomoto (@8940_6418) December 11, 2020
ネクストエンジンとGoQシステムのサポート体制を比較した結果、ネクストエンジンはマニュアルを充実させる事で、電話やメールなどによるお問い合わせを極力減らす事を目指しているように感じました。
その分、マニュアルによって自分自身で問題を解決できるので、操作方法などが早期に身につきやすいメリットがあると思います。
GoQシステムのサポート体制は、マニュアルこそネクストエンジンのように完全網羅されているとは言い難いかもしれません。
ただし、電話やメール、チャット、LINEなどのサポート体制に対して担当者が個別の相談に対応してくれる為、時間はかかるかもしれませんが問題の確実な解決にはつながると思います。
私がGoQシステムを利用していた際にも、電話やメールだけでなく、画面操作によって実際の作業手順などを指示してくれた経験があります。
受注管理システムを導入する事は、ネットショップを運営し続ける限り不断に続いていきます。
便利で使いやすいというだけでなく、サポート体制についてもどこまで対応してくれるサービスなのかを確認しておく事が重要だと思います。
ネクストエンジンのメリット・デメリット
ネクストエンジンを受注管理システムとして導入した場合に考えられるメリット、デメリットについて私が感じた事をご紹介します。
ネクストエンジンのメリット
- 初期費用が無料
- 対応モール・カートが豊富
- 対応する外部サービスが豊富
- マニュアルが豊富
- 商品マスターの設定が可能
- RSL(楽天スーパーロジスティクス)との連携(API)がスムーズ
ネクストエンジンのデメリット
- 従量課金制の為、受注件数が多くなると料金が高くなる
- 一部機能はアプリの導入が必要
- 商品マスターの登録が大変
- サポートセンターへの電話が混雑しがち
- 専任担当者によるサポートがない
- 配送先住所チェック機能がない(配達不可地域・離島)
- 配送状況を管理画面上で確認できない(外部システム上での確認)
- 未対応モール・カートとの連携ができない
- 無在庫販売はできない(実在庫のないSKUの販売不可)
受注管理システムとしてネクストエンジンを導入する最大のメリットは、初期費用が無料であるという点です。
一般的な受注管理システムを導入する場合、初期費用が発生する事が多いのですが、ネクストエンジンは初期費用無料で導入可能です。
また、ネクストエンジンに対応しているECモールやカートシステムが豊富であることも導入のメリットだと思います。
マニュアルも充実しており、YouTubeなどでのレクチャー動画もありますので、わからない事があれば自分で調べて解決できるというのもネクストエンジンのメリットではないでしょうか。
ネクストエンジンでは、商品マスターの登録が可能です。
商品マスターを登録する事で、多店舗展開を行うECモールやカートシステムとの連携をより正確に行う事ができます。
ただし、商品マスターの登録は非常に手間と時間がかかる作業であるため、商品マスターの登録作業で挫折してしまうユーザーも少なからず存在しているようです。
ネクストエンジンを受注管理システムとして導入した場合にデメリットと感じる事は、従量課金制であるため、受注件数が増えると月額利用料が高額になるという点です。
今回比較対象としているゴクーシステムの場合、受注件数がいくら増えても月額利用料は定額であるため、受注件数が多いネットショップを運営されている方にとっては、コスト面の不安があると思います。
また、ネクストエンジンでは基本的に専任担当者によるサポートを実施していない為、初期設定などの作業で躓いてしまうとマニュアルによる自力解決か、電話サポートでの対応となります。
インターネット上のネクストエンジンの評判を探してみると、サポートセンターへ電話した際に繋がりにくいという声がいくつか見つかりました。
人気サービスであるため、サポート依頼を希望するユーザーも多く、電話が混みあいがちという点もデメリットだと思います。
GOQシステムのメリット・デメリット
ゴクーシステムを受注管理システムとして導入した場合に考えられるメリット、デメリットについて私が感じた事をご紹介します。
ゴクーシステムのメリット
- 受注件数がどれだけ増えても定額で利用可能
- 初期設定から運用定着まで専任の担当者がつく
- 受注一覧画面上で「備考欄」の確認が可能
- 代引・着払い・時間帯指定不可地域が赤文字で表示される
- 離島チェック機能あり
- ヤマト運輸・佐川急便、日本郵便の配送状況をリアルタイムで確認可能
- 受注ステータスを何個でも追加可能
- 管理画面が直感的に使いやすい(楽天の旧RMSに似ている)
- 未対応モール、カートとの連携はCSVで可能
- 1アカウントで複数法人の連携が可能
- 3ヶ月以降はいつでも解約が可能
- 無在庫販売が可能(受注発注商品・ドロップシッピングに対応)
ゴクーシステムのデメリット
- 月間の受注件数が400件以下の場合はネクストエンジンの方がコスパが高くなる
- 対応カート・モールがやや少ない
- 商品マスターがない(モールの商品IDを軸にしている)
- RSL(楽天スーパーロジスティクス)との連携はCSVなので手間がかかる
- 連携システムが少ない
ゴクーシステムを受注管理システムとして導入する際にメリットと感じる事は、受注件数に関わらず月額利用料が定額制であるという点です。
ECモールでは楽天市場なら楽天スーパーセールやお買い物マラソン、Amazonならタイムセール祭りやプライムデーといった大型セールが実施されます。
ネットショップを複数運営していると、こうした大型セール時に注文が殺到し、受注件数が一挙に跳ね上がるというケースもあります。
受注件数が少ない間はネクストエンジンの方がコストパフォーマンスが高くなりますが、受注件数が増えれば増えるほど、ゴクーシステムの方がコストパフォーマンスが高くなります。
受注管理システムを導入するユーザーの多くは複数のネットショップを運営していて、各ショップの受注データを一元管理したいからという理由からだと思います。
より高い売上を目指し、より高い利益率を獲得するのであれば、コストパフォーマンスの高いシステムを導入する事が望ましいと思います。
また、ゴクーシステムでは管理画面が楽天市場の旧RMS(楽天の管理画面)に似たインターフェイスで設計されている為、楽天市場に出店しているユーザーであれば非常に扱いやすいというメリットがあります。
私も以前ゴクーシステムを業務で毎日使っていましたが、ステータスも無制限に増やせますし、配送状況などを管理画面上で確認できる点は非常に優れていると感じました。
他にも、配達不可地域や離島チェック機能などが実装されている為、受注処理を行う際にスムーズな処理が可能となっています。
ゴクーシステムを利用していてデメリットだと感じた事は、やはり対応するECモールやカートシステムが少ないという点です。
ネクストエンジンと比較すると、対応するカートやシステムが少ない事はデメリットですが、ゴクーシステムは非対応モールやカートに対してもCSVによる連携が可能となっています。
ある程度CSVファイルの扱いに慣れていないと、作業は難しいと思いますが、社内にCSVを使いこなせる担当者が一人でもいれば非対応モールやカートとの連携も実現できると思います。
あとは、商品マスターが登録できないという点もデメリットと感じる方はおられるでしょう。
ゴクーシステムでは商品マスターが無いかわりに、楽天市場やヤフーショッピングの「商品コード」を軸として運用する事になります。
商品数がそこまで多くないショップであれば、さほど問題にならないと思いますが、商品数が多く、バリエーション登録などが豊富なショップの場合は、商品マスターが無い事で運用面で手間が発生する可能性もあります。
またGoQSystemは、サポートセンターへの相談に対しても専任担当者が丁寧にアドバイスしてくれたり、操作方法が分からない場合、リモートでの操作対応も行ってくれるという面では非常に手厚いサポート体制を用意してくれていると思います。
ゴクーシステムの初回導入設定をしてもらった
担当のMさんが優しい人過ぎて設定をものすごく丁寧に行ってくれた
これまでの一元管理システムより圧倒的に高いパフォーマンス出せそうで今から楽しみ♪
— たつみん∣ECモール研究家 (@tatsumin_ec) March 4, 2021
ゴクーシステム担当のMさん連日対応いただいて本当にありがたい
移行作業ってもっと手間がかかるかと思ったけど予想の半分以下の労力で着々と進んでる
システムを使いこなせればやりたいことがほとんどできるから楽しみでしょうがない
— たつみん∣ECモール研究家 (@tatsumin_ec) March 8, 2021
ネクストエンジンとGOQシステムの比較まとめ
今回は、受注管理システムの導入を検討されている方の為に「ネクストエンジン」と「GoQSystem」の二社の受注管理システムについてコストや機能などを比較してみました。
ネクストエンジンはEC業界で最も利用者が多いシステムだけに、マニュアルが充実している事と、受注件数が少ない場合には非常に高いコストパフォーマンスが期待できる受注管理システムだと思います。
ゴクーシステムは、初期費用は必要となりますが、受注件数に関わらず月額利用料が定額であるため、受注数が増えれば増えるほどコストパフォーマンスが高くなる受注管理システムです。
どちらのシステムを導入するにせよ、それぞれのサービスを提供している企業はしっかりとしたサポート体制を用意してくれていますし、機能面でも高いパフォーマンスを提供してくれています。
ネクストエンジンはAPI情報を公開している為、多くのサードパーティー企業からの開発が進みやすく、新機能などの連携も活発に実施されている印象があります。
ゴクーシステムは、対応するモールやカートシステムこそネクストエンジンには劣りますが、CSVを使って非対応モールやカートとの連携を実現させる事は可能だとわかりました。
どちらのサービスも、無料体験の期間を設けていますので、まずは両方のサービスをそれぞれ無料体験してみて、自分に合った受注管理システムを選択されると良いと思います。
今回の記事の内容が、受注管理システムの導入を検討されている方、また現在の受注連携システムからの乗り換えを検討されている方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。