現役店長がおすすすめするネットショップの商品を仕入れる方法【最新版】
ネットショップ、ECサイトを運営している方が、最初に取り組むべき重要なポイントが「ネットショップの商品の仕入れ方法」だと思います。
ネットショップの開業自体は、インスタントECサービスのBASE (ベイス)
などの登場で、即日個人が無料でネットショップを開設できる時代になりました。
ただし、ネットショップで販売する商品については、10年以上前と現在を比較しても、大きな差というのはなく、せいぜい無在庫販売、ドロップシッピングといった手法も一般的になった程度だと思います。
今回は、ネットショップを運営する個人、企業が、ネットショップ、ECサイトで販売する商品を仕入れる方法と、商品仕入れの際に注意するべきポイントについて、
現役ネットショップ店長が解説いたします。
ネットショップの商品を仕入れる前に確認すべき3つのこと
ネットショップ、ECサイトで販売する商品を仕入れる前に、確認しておくべき重要なポイントを3つに絞ってご説明いたします。
ネットショップは、実際の店舗と異なり、場所や時間、商品陳列のスペースといった制限のないデジタルな領域、インターネット上の「仮想店舗」です。
ネットショップを開業する費用も、最も低コストに運用するなら、BASE (ベイス)
などの簡単ECサイト開業サービスを利用すれば、無料でネットショップを開店することができます。
ネットショップを無料で開業する方法については、以下のページにより詳しくまとめていますのでこちらも参考にしていただければと思います。
では、ネットショップの商品を仕入れる前に確認すべき重要なポイントをご紹介いたします。
(1)販売する商品について市場調査を行う
あなたがネットショップで販売しようと思っている商品が既にある場合は、その商品がインターネット上ではどのような価格で販売されているのかを確認することが重要です。
特に、ネット販売予定の商品が、メーカー既製品、いわゆる型番商品の場合は、同じ商品がすでにインターネット上に多数販売されている可能性があります。
型番商品の場合、ほとんどのケースが「価格比較」で商品の購入を決定される傾向にあります。
あなたの販売予定の商品の原価、卸値に利益を乗せて、送料や販売する場所の販売手数料などを加味した販売価格がいくらになるのかを事前に試算する必要があります。
例えば、インターネットショッピングモールの最大手である、楽天市場
の場合、メーカー既製品であれば、必ず他の大手ネットショップが販売している可能性があります。
しかも大手ネットショップは、販売価格が非常に安い傾向があり、おまけに送料面で優遇されている契約を結んでいる可能性までありますから、価格競争となった場合に、大手ECサイトの商品よりも安く販売するのは至難の業と言えるでしょう。
販売する前から、「価格で勝てない商品」が主力製品であるならば、商品を仕入れる以前に、ネットショップの出店自体が失敗に終わる可能性さえあります。
また、オリジナルの商品を販売されるネットショップの場合、オリジナルの種類によっても、売場との相性があります。
もしあなたが、ハンドメイドの商品を中心にネット販売する予定であれば、楽天市場
で販売しても、思うように売れない可能性が高いです。
理由としては、楽天市場では、ハンドメイド系の商品の需要が他のメーカー既製品やグルメ・食品、ファッションジャンルの商品と比較した場合に低い傾向があるからです。
逆に、ハンドメイド商品をネット販売するなら、minne
などで販売する方が、圧倒的に売れやすくなると思います。
理由は、minne
に来店するユーザーの多くは、最初から「ハンドメイドの商品を探しているユーザー」だからです。
minne以外にもハンドメイド商品を販売するのにオススメの売場がいくつかありますので、ハンドメイド商品をネット販売されたい方は以下のページを参考にしていただければ幸いです。
まずは、あなたが販売される予定の商品について、インターネット上の市場価格や販売状況、販売している店舗が多いかどうかなどをチェックしてみましょう。
(2)ECサイトの運用費用について年間計画を立てる
ECサイト、ネットショップの運営において、一年間でどれだけの費用がかかるのかを事前に試算することが重要です。
ネットショップを出店する際には、出店にかかる初期費用から、月額利用料、決済手数料、販売手数料などを計算されて、出店される方がほとんどだと思います。
ネットショップを開業した後になると、普段かかっている固定費などについて、先払いで支払っている場合もあり、あまり念頭に置かれず、予算計画が曖昧になるケースも多いです。
当店の場合でも、月額利用料などは、一年間のうち何度かは意識することはありますが、やはり支払時期にならない限りは、固定費についてはあまり考えていないです。
販売手数料と決済手数料、ヤフーショッピングなどのインターネットショッピングモールへ出店している場合は、ポイント原資や露出のための広告、ヤフーならPRオプション料率などが、運営上かかってくる「流動費」的なコストになります。
取り扱われる商品の原価率にもよりますが、楽天市場
に出店されている方なら、販売手数料と決済手数料、ポイント原資とアフィリエイト料を合わせるとだいたい10~12%程度の手数料が販売成立金額にかかってくることになります。
一年間で、ネットショップの運営にどれだけのコストがかかり、広告予算や販促活動費(ポイント還元やクーポン発行)をいくらまで予算化するかなどは、事前に計算しておくようにしましょう。
行き当たりばったりで店舗運営を行うと、商品が売れているから売上自体は上がっていても、肝心の利益がほとんど残っていない、広告によってはマイナスになっているということもあります。
計画を立てて、その計画にそって店舗運営を行うことで、きちんと利益を残しながら、戦略的に店舗運営が可能となります。
(3)無在庫販売のみに頼らない運営体制にする
無在庫販売、いわゆる「ドロップシッピング」は、現在のネット通販業界では非常に一般的な販売手法のひとつとなりました。
ドロップシッピングとは簡単に言えば、商品の在庫を自社で持たず、注文が入った段階で、商品を所有しているメーカー、販売店などに発送の依頼を実施し、メーカーから配送先へ直送してもらう手法のことです。
ドロップシッピングは、ネットショップ運営者としては、在庫を持たなくてよいという最大のメリットがあります。
また、食品などの場合、賞味期限という重要な要素がありますが、ドロップシッピングの場合は、注文が入ってからメーカーや製造元に発送依頼を行う為、注文が入ったタイミングで新しい商品を発送すれば賞味期限切れになるというリスクを避けることができます。
もちろん、商品の種類によっては、常時生産されているわけではないものもありますので、必ずしも新しい商品での発送ができるわけではないでしょうが、実店舗でも販売している商品の場合には有効な販売手法だと思います。
ただし、カラーミーショップ
などの自社ECサイトの場合はドロップシッピングだけの販売でもネットショップの開設はできるのですが、インターネットショッピングモール、楽天市場
やWowma!(ワウマ)などの出店の場合、ドロップシッピング前提の出店の場合は、出店審査に通らない可能性がありますので注意してください。
インターネットショッピングモールは、様々なネットショップが混在している売場ですが、あくまでもモールとしての「品質」「ブランドイメージ」を守らなくてはならないという原則があります。
一時期、楽天市場でも、ブランド品のコピー商品を取り扱っているショップが強制退店させられた事例もありますが、悪質な店舗や詐欺の可能性のある店舗、トラブルが発生する可能性のあるような店舗の出店は、モールとしては出店させたくないという意図があるわけです。
ちなみに、楽天市場に出店を希望される方は、楽天出店の際の審査基準などについて以下のページにまとめていますのでこちらも参考にしていただければと思います。
ドロップシッピングの場合、商品を仕入れるメーカーなどの対応によっては、在庫が欠品したり商品が廃盤となる可能性があります。
せっかく注文が入っても、商品が発送できなければ、店舗都合によるキャンセル処理を実施しなくてはなりません。
楽天市場の場合は、そこまで影響はありませんが、Amazonの場合、出品者都合のキャンセルは、店舗評価がマイナスになりますので注意が必要です。
Amazonでは一定のキャンセル率を下回ると、アマゾンプライム発送などの資格がはく奪されるため、キャンセル率は可能な限りゼロに近い方が望ましいです。
ネットショップにおけるキャンセル発生時のメール対応については、キャンセルメールの例文などを以下のページにまとめています。
無在庫販売に頼ると、最終的には「転売しているだけ」のネットショップとなってしまいますので、店舗運営も安定性が低くなります。
また、TopSeller(トップセラー)のようなドロップシッピングの商品を専門に仕入れるサービスなどを使って仕入れる商品は、当然ながら他のネットショップでも同じように販売されているため、価格競争にさらされることになります。
可能な限りあなたのネットショップに優先的に販売できる商品を登録、販売することをおすすめします。
メーカー系商品であっても、リアルの見本市などに参加して、販売者の方にネット販売についての相談をしてみるのも、簡単ではない方法ですが、信頼関係ができた後には、他社がネット販売していない商品を販売することができるためおすすめです。
ネット通販で売れる商品の探し方とは?
ネット通販で売れる商品を探す方法についてですが、インターネット上で売れる商品を見つけるのに手っ取り早い方法が「ランキングを見る」という方法です。
楽天市場
には、楽天市場で何が売れているのかがわかる「楽天デイリーランキング」があります。
楽天市場には、デイリーランキングのほかに、以下のようなランキングがあります。
楽天市場のランキングの種類
- 総合ランキング(デイリー/リアルタイム)
- ジャンル別ランキング(デイリー/リアルタイム/週間/月間)
- ジャンル別ランキング(デイリー/リアルタイム/週間/月間)
- ジャンル別人気No.1アイテム(デイリー)
- 年間ランキング(総合TOP30/ジャンル別/スペシャルランキング)
- 高額商品ランキング(週間)
- 都道府県別ランキング(週間)
- RaCoupon(ラ・クーポン)ランキング
- ふるさと納税ランキング
ジャンル別ランキングとは、一種のカテゴリ分けされたランキングの事です。
こちらも楽天市場の事例では、以下のようなジャンルが用意されています。
楽天市場のジャンル別ランキングの種類
- レディースファッション
- メンズファッション
- 靴
- バッグ・小物・ブランド雑貨
- 下着・ナイトウェア
- ジュエリー・アクセサリー
- 腕時計
- 食品
- スイーツ・お菓子
- 水・ソフトドリンク
- ビール・洋酒
- 日本酒・焼酎
- スマートフォン・タブレット
- パソコン・周辺機器
- TV・オーディオ・カメラ
- 家電
- 光回線・モバイル通信
- インテリア・寝具・収納
- 日用品雑貨・文房具・手芸
- キッチン用品・食器
- ダイエット・健康
- 医薬品・コンタクト・介護
- 美容・コスメ・香水
- スポーツ・アウトドア
- 花・ガーデン・DIY
- おもちゃ・ゲーム
- ホビー
- CD・DVD・楽器
- 車用品・バイク用品
- ペット・ペットグッズ
- キッズ・ベビー・マタニティ
- ゴルフ
- 本・雑誌・コミック
- サービス・リフォーム
- カタログギフト・チケット
- Kobo・電子ブックコンテンツ
楽天市場以外のショッピングモールでも、ジャンル別のランキングが用意されています。
ランキングを見ればその売場でどんな商品が売れているのかがわかりますので、売れ筋商品を狙って仕入れるということは可能です。
ただし、こうしたランキング入りしている商品の多くは、価格面で非常に安いか、オリジナルの商品でその店舗のみが取り扱っている商品であることがほんとんどです。
ランキング入りしている商品を仕入れるというのは、実は難易度の高い行為であり、誰でもできる方法ではありません。
また、型番商品などは、価格競争とる傾向が強いため、より安い価格、原価での仕入れが必要となります。
型番商品などのメーカー既製品の多くは、小売店で販売される前に、メーカーを通じて卸問屋などに商品を卸される場合があります。
個人の方が、こうしたメーカー既製品をメーカーから直接仕入れるというのは正直なところ難しいと思います。
ただ、商品によっては、定期的に「見本市」と呼ばれる新商品の発表が行われるイベントが開催されています。
見本市は、招待制のものもあれば、一般公開されているイベントも数多く開催されています。
見本市に参加して、気になる商品があれば、インターネット販売することができないか相談してみるのも、ひとつの仕入れ方法だと思います。
もちろん、そう簡単には商品を提供してはもらえないでしょうが、ネットショップの実績や、商品の販売についての熱意などを伝えて、時間をかけてお願いすることで、ドロップシッピングの対応に応じてくれるメーカーさんもおられると思います。
また、地域限定の商品、特にお土産品や民芸品といった商品もインターネット通販では、時にはその希少性が強い武器となる商品です。
都道府県の道の駅などで販売されている商品をインターネット販売するために仕入れる、もしくは無在庫で販売させてもらうというのもおもしろい仕入れ方法だと筆者は思っています。
民芸品の多くは、インターネットでの販売がまだおこなわれていないような商品が沢山あります。
インターネットは、日本国内以外の広く世界に繋がっている仮想空間ですから、インバウンド的に海外のユーザーが日本製の商品、民芸品などを買い求めるという要望があるのが現状です。
あまり、形にこだわらずに、まずは仕入れたいと思う商品を見つける事から始めてみてください。
売れる商品にこだわりすぎて、原価面ばかりを気にすると、ネット販売自体が事務的になってしまい、面白くなくなってしまう可能性もありますので注意しましょう。
ネットショップで販売する商品を仕入れる方法
では実際にネットショップで販売する商品を仕入れる方法をいくつかご紹介いたします。
(1)自分でオリジナル商品を開発する
ネットショップで販売する商品を仕入れる方法として、最も理想的な方法が、販売する商品を自分で作り出すということ、つまりオリジナル商品を販売する方法です。
オリジナル商品とは、何も「ハンドメイド商品」や「手作り商品」だけを指すのではありません。
既に世の中に出回っている既製品であっても、その売り出し方を変えることで、自分のネットショップのオリジナル商品として販売することができるのです。
このパターンの具体的な例として、「防災バッグ」という商品をご紹介いたします。
楽天市場
などのショッピングモールでは、売れ筋商品として、防災グッズをまとめた防災バッグがデイリーランキングの上位にランクインすることがまれにあります。
防災バッグがランクインする時期としては、2011年3月11日に発生した東日本大震災があった、3月頃と、防災の日である9月1日あたりです。
この時期には、防災に関する情報がメディアで流れることもあり、一般消費者の防災意識が高まる傾向にあるため、防災関連商品が売れやすくなる傾向があります。
また、オリジナル商品として強いのが、食品・グルメ系のオリジナル商品です。
店舗を構えて営業されている洋菓子屋さんや、魚介類などを販売する鮮魚店さんなどは、リアル店舗での販売ではあまり感じないかもしれませんが、インターネットで販売することで、非常に強い「ブランド力」が発揮される可能性があります。
こちらについても、楽天市場
のケースでご紹介すると、スイーツでは神戸フランツさん、海産物では海の幸なのにYAMATOさん、おせち料理などでは、博多久松さんが、オリジナル系商品を販売している人気ネットショップです。
それぞれの商品をみていただければ、オリジナル商品がいかに魅力的であり、唯一無二感があるかがお分かり頂けるかと思います。
個人の方で、グルメ商品などは作れない!という方には、簡単ECサイトのBASE (ベイス)
なら、オリジナルの商品として、Tシャツとスマホケースを作成、販売することができます。
オリジナルTシャツは、無在庫販売、ドロップシッピングの方法で注文が入ってから作成依頼ができるので、在庫保有のリスクもなくおすすめです。
オリジナル商品は、ネット販売で起こりがちな価格競争から、脱却できるため非常に高い利益率を確保できやすいというメリットがあります。
(2)ネットの仕入れサービスを利用する
インターネット上から商品を仕入れることができるサービスを利用するという方法は、最も手っ取り早く手軽に行える商品の仕入れ方法です。
筆者も実際に出店しているショッピングモールとしては、卸系のショッピングモールのNETSEA(ネッシー)
は、歴史もあり、出品者(サプライヤー)と買付者(バイヤー)の両方の登録者が多く、アクティブに動いているモールだと思います。
NETSEAについては、以下のページにより具体的な記事をまとめていますのでこちらも参考にしてください。
その他には、「卸問屋.com」というサイトもあります。
無在庫販売、ドロップシッピングで商品を仕入れる方法としては、トップセラーがおすすめです。
トップセラーは、ドロップシッピングのネットサービス最大手「もしも」が運営しているので安定と安心もあります。
また、トップセラーで商品を仕入れるメリットとしては、楽天市場
をはじめ、ヤフーショッピングやMakeShop
、
カラーミーショップ
を利用している方なら、すぐに商品を販売できるという機能がある点です。
トップセラーは、商品25万点以上がありますから、商品数を増やしたい店舗の方にもおすすめのサービスです。
インターネット上で商品の仕入れ先を探す場合は、サービスサイトに会員登録して、そこから商品データを取得することになりますが、多くの場合、価格競争が前提となるというデメリットがあります。
ご自身のネットショップのテーマに合わせて、よりライバルが少ない商材であり、需要もある程度見込める商品を選ぶ選球眼が重要となります。
(3)見本市などで仕入れ先を探す
メーカーの既製品などを販売する場合、見本市、展示会などに足を運んで仕入れる商品を探すという方法も有効です。
見本市などでは、各メーカーが自社の新製品など市場にまだ出ていない商品を紹介していることが多く、インターネット販売が可能となれば、先行者メリットを享受しやすい可能性があります。
見本市や展示会では、リアル店舗での販売は行っていても、インターネット上では販売していないというメーカーさんも多数出会える可能性があります。
個人の場合は、なかなか取引先として信頼を得るのは時間がかかるかもしれませんが、法人、個人事業主の方で、自分のネットショップのセールスポイントなどがしっかりとアピールできる場合は、具体的な話を聞いてくれる可能性が高くなります。
是非、ご自身のネットショップをアピールできるツールや実績などを用意して、チラシやパンフレットとして見本市には持参するようにしましょう。
また、展示会なんていつどこでやっているかわからない、と思われる方は、日本貿易振興機構(ジェトロ)のホームページ上に、世界の見本市・展示会情報が掲載されています。
こちらも参考にしてみてください。
あとは、ご自身のお住まいのエリアの商工会議所などで見本市などの情報を得ることもできるとおもいます。
(4)メーカーから直接仕入れる
型番商品などは、メーカーが製造して販売していますので、自分が販売したい商品を製造しているメーカーに直接商品が仕入れられないか問合せしてみましょう。
大手企業の商品の場合は、直接メーカーから仕入れるというのは難しいと思いますが、小さなメーカー、中小メーカーであれば、直接の問合せでも対応してくれる可能性があります。
メーカーに問い合わせる際には、自分が運営しているネットショップのURLや、ショッピングモールの店舗URL、現在の売上規模などもポートフォリオとしてまとめておくと、話が進みやすいと思います。
また、仕入れたい商品を販売しているメーカーについても、事前に調べておき、インターネット販売した際に、どのくらいの売上が見込めるのかという予測データなども用意して資料として作成すると、説得力が強くなり、商品を仕入れさせてくれる可能性も高まります。
メーカーによっては、IT化が進んでいないまま、アナログ的な運営をしている企業も多数ありますので、ネット販売に自信がある方なら、商品を供給してくれる可能性は十分あると思います。
(5)卸問屋・卸売業者から仕入れる
卸問屋から商品を直接仕入れるという方法もあります。
卸問屋は基本的には一般消費者に商品を卸してはおらず、小売店契約が必要となるケースがほとんどです。
個人の方の場合は、難しい方法だと思いますが、小売店や個人事業主として商売をされている方であれば、必要書類を提出し、審査に通過できれば、卸問屋から直接商品を仕入れる事が可能になります。
卸問屋は、メーカーからの直卸、二次卸など立場によって、「原価」が変わってきます。
一般の小売店などから商品を仕入れることと比較すれば、当然卸問屋から仕入れる方が原価は安くなる傾向があります。
ご自身の事業形態にもよりますが、卸業者からネット販売用の商品を仕入れるというのも有効な方法です。
(6)海外から仕入れる
Amazonで商品をネット販売されている方の中には、商品を海外から仕入れている方もおられます。
もちろんのこと、自分がバイヤーとなって、海外に出向いて、自分が気に入った商品を見つけたら直接交渉を行うという方法もあります。
ただし、自分がバイヤーとなり海外で直接交渉を行うには、高い外国語スキルと、知識、今後の取引の流れと支払などについて、細かく打ち合わせしなければなりません。
初めて海外に商品を仕入れに行くという方は、現地でナビゲーターとなる通訳兼交渉人を予め見つけておくことをおすすめします。
日本に商品を仕入れにきている中国系バイヤーの方なら、日本語が得意な方も多いですからある程度信頼関係を築くことができれば心強いナビゲーターになってくれる可能性があります。
その他に海外から商品を仕入れる方法としては、海外のECサイトから商品を仕入れるという方法があります。
eBay(イーベイ)は世界最大級のオークションサイトとして有名です。
出品者のなかには日本人の方もわりとおられるので、日本語でのやりとりができる場合もあります。
その他海外ECの主要ショッピングモールとしては、アリババが運営する「タオバオ」や「天猫Tmall」といった日本でもなじみのある越境ECサイトもあります。
海外からの商品仕入れは、配送料金が高額になりやすいので、その点をどうするかが鍵になります。
(7)商品を作ってくれる人を探す
自分のネットショップで販売する商品そのものを作ってくれる人を探して、その人から仕入れるという方法もあります。
例えば、ハンドメイド系の商品であれば、minne
がシェアNo.1のショッピングモールですが、minneには沢山のクリエイターが登録しています。
自分の理想の商品に近い作品、商品を作り、販売しているクリエイターさんに直接メールなどで、自分がネットショップで販売したい商品を作ってもらえないかという交渉を行うことで、自分のオリジナルの商品を作ってもらうことができる場合があります。
ただし、minneでクリエイターを探す場合は、minne自体がすでにネット販売の場所であり、クリエイターからすれば、自分で販売したほうが利益面でメリットがあるという点で作成を断わられる可能性もあります。
リアルの場所で、創作活動を行われている方に、ネット販売したいからという理由で商品を仕入れさせてもらうという方法もあります。
フリーマーケットや手作り市などに足を運べば、さすがに手作り市の場合は、クオリティのある程度高い作品にも出会える機会がありますので、作者の方にネット販売するので仕入れ可能かどうかなどを相談してみるといいでしょう。
または、工芸品などを作っている方に、ネット販売用のオリジナル商品を制作してもらうというのも一つの方法です。
陶器などは、価格面での比較が難しい商品のため、自分がオリジナルの商品を企画して、陶器を作っている方に量産してもらえるかを相談するというのも、オリジナル商品として販売できるので価格競争にならない点がメリットだと言えます。
また、ココナラ
なども低価格でオリジナルの商品(似顔絵など)を作成してくれるクリエイターが多数登録していますので、ココナラで商品を作ってもらうという方法もあります。
ココナラはハンドメイド的なニュアンスがあるサービスですが、クラウドワークス
なら更にビジネス的な商品作成を依頼できる方も出会える可能性があります。
自分のオリジナル商品を作ってくれる人に出会えれば、インターネット上で強い独自性を発揮できる商品となるため期待ができる商品だと思います。
(8)オークション・フリマアプリから商品を探す
意外に思われる方もおられると思いますが、オークション、フリマアプリから自分のネットショップで販売する商品を仕入れるという方法もあります。
具体的には、オリジナルで作成するハンドメイド商品の「材料」をオークションサイトで仕入れたり、個人の方が使わなくなった不用品をまとめ売りしている商品を落札して、それを再販売するという場合に有効な仕入れ方法です。
ただし、不用品を再販売する場合は、古物商許可の申請が必要となりますので、その点は注意してください。
オークションサイトなら、ヤフオクが最もシェアが高く、フリマアプリならメルカリがシェアナンバーワンのサービスです。
メルカリは、CtoC、主に個人間の取引が盛んですが、ヤフオクは、ストアの出品も多いので、商材によってはヤフオクの方が仕入れやすいかもしれません。
不用品の場合、出品者が驚くほど安い値段で出品している場合も少なくないので、再販売の際に商品のメンテナンスなどができ、古物商許可の免許を取得できれば、正式なビジネスとしてネット販売することは可能です。
(9)商品の代行販売を行う
これはある程度ネットショップにアクセス数、認知度が高くなければできない方法ですが、インターネット上で、商品を募るという方法があります。
工具のECサイトの最大手である「モノタロウ」は、1500万点以上の商品をネット販売していますが、以前は商品の代行販売を受け付けている時期がありました。
現在は、商品の代行販売は行っていないようですが、モノタロウのような規模になれば、アクセス数も非常に多いため、ユーザーから商品を仕入れるという代行販売の提案も伝わりやすいと思います。
自分で仕入れる商品を探すには時間や労力がかかりますが、ある程度の強さをもったネットショップであれば、相手から「うちの商品を販売してくれないか」という提案がくることがあります。
代行販売も、商品仕入れ方法としては、面白い方法だと思います。
(10)リアルの人脈から仕入れ先を探す
最後にご紹介する商品の仕入れ方法は、現実の人脈、リアルなつながりの中から商品の仕入れ先を探す方法です。
「自分のまわりには、商品を仕入れられるような業者さんなんていないよ」といわれる方は、今の現状ではなくこれから出会う人にフォーカスしてみてください。
例えば、異業種交流会などに参加して、名刺交換をする際に、名刺交換の相手の商品をネット販売できる可能性があると思いませんか?
日本のEC市場は2017年に16兆円規模にまで成長していますが、各企業のEC化率はそこまで高くはありません。
飲料製品などでは、EC化率はわずか2%程度にすぎないというデータがあり、まだまだ小売店などの実店舗での販売が圧倒的な状況です。
ネット販売は10年前に比べれば、非常に低コストかつ、高度な知識がなくてもECサイトを開設することは可能になりました。
それでもまだ多くの企業は、Eコマース、ネット販売についての知識やノウハウ、経験が浅いため、どのようにしてインターネット上で自社製品を販売していいかが分からないといった方も多いと感じています。
灯台下暗しということわざもありますが、インターネットで販売する商品を、インターネットで探すよりも、リアルな場に出向いて、自分の目と耳で情報を得て、実際に相手とコミュニケーションを取りながら、信頼関係を構築していくことが、商品仕入れの近道だったりすることもあります。
また、インターネット上で商品を仕入れると、同じ商品を販売する店舗との価格競争になりやすいですが、こうしたリアルの人脈から獲得した商品の場合、競合他社がまだネット販売していないケースが多いため、インターネット上で「オンリーワン商品」となれる可能性も非常に高いと言えます。
是非、リアルの交流の場で、インターネット販売する商品が仕入れられないかを検討してみてください。
良い商品に出会うには、ひたすら行動あるのみです。
ネットショップの商品仕入れ方法のまとめ
今回はネットショップで販売する商品を仕入れる方法について、現役店長が考えうる限りの方法をご紹介いたしました。
ネットショップの開設こそ、無料でできるサービスが沢山ある時代になりましたが、ネットショップで販売する商品の仕入れ自体は、10年前と比較しても、仕入れサービスサイトが充実してきた以外には仕入れ方法に大きな変化はありません。
ネットショップの運営で重要なポイントは、「売れる商品」を売り続けて「顧客をリピーターに育てる」ことを継続することが重要です。
ネットショップで売れる商品については、以下のページにまとめていますので、こちらも参考にしていただければと思います。
ネットショップで販売する商品は、可能であるならば「オリジナル系」「オンリーワン商品」が理想です。
型番商品や一般的な汎用品になると、どうしても価格比較が優先されるため、自分のネットショップよりも安い店舗が売れて、自分のネットショップの同じ商品が売れないという状況に陥ります。
ネットショップの運営は業務内容が多岐に渡る上、様々な業務を同時に進行しなくてはなりません。
大変ですが、一つ一つ着実にステップアップさせていってください。
もしネットショップのことでわからないことや、お困り事があれば、いつでもお気軽に当サイト、売れるネットショップの教科書までお尋ねください。
売れるネットショップの教科書は、ネットショップに関わる全ての方に、無料で情報支援することが目的です。
今回の記事の内容が、ネットショップで販売する商品を仕入れることを検討されている方の参考になれば幸いです。