型番商品とは
型番商品とは
ネットショップにおける、型番商品とは、主にメーカーなどが製造するJANコードや製品番号、商品コードが存在する商品のことを言います。
EC市場において、「型番商品」の対極の商品が、「オリジナル商品」と呼ばれる、独自開発の商品です。
オリジナル商品は、一つの会社が独自開発した商品や、JANコードが存在しないようなハンドメイド商品、海産物や手作りスイーツなどもこれに当たります。
今回は型番商品について、現役店長がEコマースでの視点を中心に、メリット・デメリットなどをご説明いたします。
ECサイトにおける型番商品のメリット
ネット通販で型番商品を販売するメリットとしては以下のようなメリットがあります。
すでにブランド認知がある
型番商品の最大のメリットは、メーカー・ブランドによる商品認知が既にあるという点です。
例えば「コカ・コーラ」といえば、黒い炭酸飲料で、赤いパッケージを想像することができると思います。
コカ・コーラを販売するのに、独自の商品説明は不要で、メーカーがカタログなどで記載している程度の商品説明と商品仕様、スペック、成分表などがあれば、ネット販売は即座に開始できます。
型番商品はメーカーのブランド力に依存する傾向があり、ネットショップ独自のPRというのは、逆に難しい商品でもあります。
価格次第で売れやすくなる
型番商品は、既にユーザー認知がある型番商品は、商品の購入を検討しているユーザーからの「指名買い」になることが多いです。
そのため、こちらから説明がほとんどなくても商品が露出されていれば、ある程度価格が安ければ購入される可能性が非常に高くなるというメリットがあります。
Amazon.co.jpなどは、カートボックスを獲得できれば、型番商品は非常に大きな売上を作りやすい商品でもあります。
Amazonでのカートボックス獲得方法については、以下のページに詳しく紹介していますので、興味がある方は参考にしてみてください。
モールの企画枠に当選しやすい
楽天市場などのショッピングモールでは、定期的にモール主催のイベントを開催することがあります。
楽天なら「楽天スーパーセール」や「お買い物マラソン」、ヤフーショッピングなら「5のつく日」「いい買い物の日」などが有名なモールイベントです。
モールが主催するイベントの日には、「超目玉枠」と呼ばれる、ショッピングモールのトップページ上に商品への導線が貼られるセール企画があります。
楽天市場の超目玉枠やタイムセール枠は、基本的に「審査通過」が条件となります。
特別セール枠の審査基準は、明確には公表されていませんが、「最低でも50~100万円程度の売上が見込める商品」とされていると聞いたことがあります。
オリジナル商品の場合、このハードルがかなり高いですが、型番商品などは、ユーザーの認知や市場価格がある程度わかっているため、セール販売すれば売れやすいというメリットがあります。
ECサイトにおける型番商品のデメリット
ECサイト、ネットショップにおける、型番商品出品のデメリットは、「価格競争にさらされやすい」という点に尽きます。
先に出てきた「コカ・コーラ」は、500mlのペットボトル商品の場合、自動販売機で買う商品と、スーパーマーケット、コンビニで買う商品の間には、商品自体の差はありません。
どこで買っても、同じコカ・コーラのはずですし、味も同じ、値段こそ、スーパーマーケットが値引きが入るので一番安く買える場所かもしれませんが、商品本体の価値は同じです。
ネット通販において、型番商品は、自分のネットショップ以外の店舗からも多数出品されている傾向にありますので、多くの場合は「価格競争」となります。
型番商品はネット最安値に近いほど安ければ、飛ぶように売れてくれますが、その分利益率も圧迫するというデメリットがあります。
型番商品は売りやすい反面、利益を残して売ることが難しい商品と言えます。
型番商品とオリジナル商品の違い
型番商品とオリジナル商品の違いとは、ネット販売においては、販売戦略が大きく異なります。
型番商品の場合は、同じ商品がネット上に多数存在するため、「価格面」での対策が重要となります。
オリジナル商品の場合は、価格そのものの市場価値が不透明な商品も多いため、出品者側で、商品の価値や価格の根拠を十分に説明しなくては商品は売れません。
例えば、ハンドメイドの商品の場合、「誰が」「どんな素材を使い」「何の目的のために」作成しているのかという、一種の「ストーリー」が重要となります。
販売者が提示する「ストーリー」に共感した場合に、商品を見つけたユーザーは、その商品の購入を決定します。
「手作りブレスレット 5000円」とだけ商品名に記載してあるハンドメイド商品をあなたなら買いたいと思いますか?
「○○で有名な作家の○○氏が今回の企画のためだけに制作した○○オリジナル革製ブレスレット、限定5点が5000円」
こう聞くと、その背景は良くわからないけれど、ちょっと欲しくなりませんか?
型番商品のまとめ
ネット販売における型番商品のメリット、デメリットから、オリジナル商品との販売戦略の違いについてご説明しました。
型番商品は、価格と送料面さえ安くすることができれば、Amazonなどに出品すれば、本当に良く売れる商品になります。
もちろん、楽天市場などでも売れやすい商品ですが、Amazonは、商品ページが原則ひとつしかないため、販売を集中させることができます。
型番商品を取り扱われている店舗の方の参考になれば幸いです。