古物商許可の取得方法

ネットショップの開業届|中古品販売のための古物商許可取得方法

古物商許可の取得方法

ネットショップの開業届|中古品販売のための古物商許可取得方法

ネットショップで中古品を販売する方法

ネットショップで中古品を販売する方法としては
個人の不用品処分と、個人事業主、もしくは法人事業として
中古品の買取から販売までを実施する場合で異なります。

個人の不用品処分の規模であれば、
オークションサイトの
ヤフオクやフリマアプリのメルカリを利用して
ネット販売することが通例です。

ヤフオク

【参考】
ヤフオク!公式サイト 新品、美品、レア物、楽々ゲット‎

メルカリ

【参考】
メルカリでフリマをはじめる

事業として、中古品の買取、販売を
行うためには、古物商許可の申請が必要となります。

ネットショップで中古品を商品として
販売するために必要な開業届ともいえる
古物商許可の申請方法をまとめました。

古物商許可とは?

そもそも、古物商許可とはいったい何でしょうか?
なぜ中古品、古物を取り扱うのに「許可」が必要なのでしょうか?

古物を取り扱う事業を行う場合、
営業所を管轄する都道府県の公安委員会から
古物営業の許可を得る必要があります。

申請の窓口は管轄の警察署で行われますが、
この、古物を取り扱う営業を許可制にしている理由として
取り扱う業者を把握しておくことで、
盗品の売買を捜査、検査することが
容易になるからという理由だそうです。

古物商許可で「中古品」として
取り扱われる品目は全部で13品目あり、
各品目ごとに商品の種類が定義されています。

古物商許可の申請条件について

中古品のネット販売には、古物商許可の申請が必要です。
この場合、中古品といっても、新品の商品を買取して
販売する場合も「中古品」の扱いとなる点に注意が必要です。

古物商許可の申請について、関連する法律は
古物営業法が対象の法律となります。

古物商許可の申請を行うには、
所轄の警察署の生活安全課に行き、
必要書類を提出することで許可を得ることができます。

古物商許可申請に必要な費用について

古物商許可の申請時に必要な料金としては、
全ての必要書類を用意した後に、
申請費用として支払う19,000円が必要です。
所轄の警察署にて証紙代金として支払います。

古物商許可申請に必要な期間について

全ての申請、費用の支払いが完了してから
古物商許可が下りるまでは、
地域によって違いがありますが、
だいたい、40日~60日間後に許可がおります。
スムーズに進んだ場合は若干早めに許可が下りる場合もあります。
古物商許可がおりたら警察署より指定の電話番号に連絡が入ります。
古物許可証は郵送できないため、警察署へ直接受取に行くことになります。

無許可で販売した場合の罰則について

古物商許可の申請をすることなく、事業として
中古品を販売した場合の罰則についてですが、
法律で以下のように定められています。

懲役3年または100万円以下の罰金

事業として買取、販売を行う場合は
必ず古物商許可の申請を行いましょう。

古物商許可の申請ができない条件について

以下の条件に当てはまる人は古物商許可を申請しても
許可されませんのでご注意ください。

  • 成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ないもの。
    (従来は禁治産者、準禁治産者と呼ばれていたもの)
  • 禁錮以上の刑、又は特定の犯罪により罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 住居の定まらない者
  • 古物営業の許可を取り消されてから、5年を経過しない者
  • 営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者

古物商許可における中古品として扱われる13品目について

古物商許可において、中古品として扱われる13品目を以下にまとめました。
中古品といっても、買い取りして販売する場合は、
一度も使用していないもの、新品であっても中古品として扱うことになります。

分類 内容
自動車 車体とその部分品も含む
自動二輪車・原動機つき自転車 バイク本体とパーツ・部品類も含む
自転車 自転車本体とパーツ・部品も含む
美術品類 書画、彫刻、工芸品
衣類 和服、着物、洋服、その他の衣料品など
時計・宝飾品類 時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類
写真機類 カメラ、望遠鏡、光学器などレンズのついた商品
事務機器類 コピー機、FAX、パソコンなど事務機器類
機械工具類 電機類、工作機械、土木機械、化学機械、工具類、ゲーム機など
道具類 家具、運動用具、楽器、什器、電磁記録媒体、CDやDVD、ゲームソフトなど
皮革、ゴム製品類 カバン・靴など皮を使用した商品
書籍
金券類 百貨店の商品券や、新幹線の回数券、乗車券など

古物商許可の申請の流れ

古物商許可の申請方法について
大まかな流れをご説明いたします。

(1)営業開始日を決めて事業計画を立てる

古物商許可番号を得て初めて中古品の売買事業を
行うことができるようになります。
ただし、この古物商許可については、
許可が下りてから6ヶ月以内に営業を行わない場合、
許可が取り消されてしまう点に注意が必要です。
ネットショップであれ、実店舗の営業日であれ、
しっかりとした事業計画を立てましょう。

(2)警察署に必要書類をもらいに行く

所轄の警察署内には古物商担当の係があります。
そこで申請に必要な「記載書類」と「記入箇所」の説明を受けましょう。
申請が個人か法人か、申請内容も伝えてわからない点については
事前に詳しく質問をするようにしましょう。

必要書類は以下の書類です。

□古物許可申請書
□誓約書
□略歴書
□使用承諾書

※地域によっては書類などに違いがあります。

(3)必要な書類を集める

実店舗であれネットショップであれ、
営業所には管理者という責任者が必要です。
申請名義人と管理者が異なる場合には
それぞれで必要となる書類があります。
管理者が申請名義人と同一であれば、
以下の書類を役所と法務局にて取得しましょう。

【役所で取得する書類】
□住民票(本籍記載の物)
□身分証明書(外国の方は外国人登録記載事項証明書)

【法務局で取得する書類】
□登記されていないことの証明書(外国の方は不要)
□登記簿謄本(法人の場合のみ)
□その他(顔写真や住所録などが必要になる場合があります。管轄の警察署で確認しましょう)

【営業所関連の書類】
営業する場所の申請のため、賃貸契約書の写しと建物のオーナー、
もしくは賃貸の管理会社の使用承諾を得る必要があります。

(4)インターネットで古物営業の登録を行う

ネットショップで中古品販売、買取業務を行う場合は
別途届出が必要となります。
古物商の許可申請の際、ネットショップを利用した
古物の取引を行うネットショップURLを書類に記載します。
ドメインの所有者やサーバー情報などの提出が必要となります。

特に、プロバイダ等から発行された 「登録者名」、「ドメイン」、「発行元(プロバイダ名)」の3点が記載されている書面が必要となります。

合わせて、ドメインの取得サービス(例:お名前.comなど)でWHOIS情報などがわかるページをプリントアウトして
所有者の証明書類として提出する必要があります。

□「登録完了のお知らせ」「開通通知」「設定通知書」「ユーザー証明書」「ドメイン取得証」など
□「ドメイン検索」、「WHOIS検索」などでネットショップのURLドメインを検索し、その画面をプリントアウトする

(5)警察署に書類と申請費用を支払いに行く

全ての書類に記載と、取得が終わったら
所轄の警察署に申請のために向かいます。
申請時に、名義人とことなる人が警察署に行く場合には
「委任状」が必要となる場合があります。
委任状が必要かどうかは所轄の警察署に問合せてください。
すべての書類が受理されれば、申請の証紙代金として
19,000円を支払いましょう。
これで、申請までの流れは完了となります。

(6)警察署から結果の連絡を待つ

申請からだいたい40~60日で、問題がなければ
古物商許可がおります。
許可が下りた際には、管轄の警察署より
指定した電話番号に連絡が入ります。
古物許可証の発行は、郵送対応できないため
警察署に直接取りに行きましょう。
営業開始の際に必要となる
「古物商許可プレート」の説明があります。
ようやく、中古品の販売に必要な
古物商許可番号が取得できることになります。

楽天市場などのショッピングモールで中古品を販売する方法

楽天市場やヤフーショッピングなどで中古品を販売するには
商材の事前審査が必要となります。
リサイクルショップがネットショップを新規開業する場合は、
開業の申請書類に販売予定商品として「中古品」を
取り扱うことを前提にするため、
古物商許可番号を書類に記載する必要があります。

ネットショップの性質上、商品を新規に
追加登録していくことがあります。
新規の商品登録として、これまでと別ジャンルとして
中古品(古着や中古ブランドバッグ・中古アクセサリーなど)の
販売を実施する場合には別途申請が必要です。

楽天市場で事前審査が必要な商材について

  • 楽天市場指定ブランドメーカー品
  • 産地・メーカーなどから購入者へ直送される商品
  • 医薬品、医薬部外品、医療機器(コンタクトレンズを含む)
  • 化粧品
  • 家電・パソコン
  • PCソフトウェア
  • 携帯電話等の携帯通信端末
  • おせち料理
  • 金券類
  • 販売に際して免許等を必要とする商品(食品、酒類、中古品等)

【参考】出店審査や取扱商材に関する注意事項|楽天市場

また、楽天市場は、不用品の買取を行う
「楽天買取」というサービスも行っています。
楽天市場と比較するとあまり認知されていない
サービスですが、不用品をダンボールなどに詰めて
送るだけで買取審査を行ってくれるそうです。

楽天買取

【参考】
不用品を売るなら楽天買取

ネットショップで古物商許可を申請することのまとめ

ネットショップで中古品の販売を行うために必要な
許可申請である古物商許可についてまとめてきました。

まとめると、申請には所轄の警察署で
必要書類を取得して、
役所と法務局にて必要書類の手配を実施し、
管理者を選定したうえで、
営業所に関する書類を取寄せ、
警察署にて、すべての書類の提出と
申請費用の19000円を支払う。
その後40日~60日で許可が下りるという
流れになります。

ひとことで中古品といっても、定められている13品目を
見てもらえればお分かりになると思いますが、
13品目のくくりのなかに様々な商品があります。

参考になれば幸いです。

【参考】
古物商許可を取るまでの5つのステップ|リサイクル通信




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