売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。
【質問】ネットショップの商品数が少ないのですが商品は多い方がいいの?
ネット販売を予定している商品数が少ないという方から、ネット販売する商品数は多い方がよいかどうかというご質問をいただきました。
ネットショップの運営のセオリーとしては、商品数が多い方が良いとされていますが、果たして本当でしょうか?
今回はネットショップ、ネット通販で販売する予定の商品が少ないという方に、ネットショップの商品数について現役店長が解説いたします。
ネット販売する商品数は多い方がいいのか?
ネットショップを新規開業されたばかりの方などは、販売する商品数が少ないことがあります。
ネットショップで販売する商品の数は多い方がいいのかどうか?
結論から言えば、「少ないよりも多い方が良い」ということになります。
これは、たとえ話をすると、すんなり理解してもらいやすいので、今回もたとえ話でご説明させていただきます。
例えば、あなたがお祭りで「射的」に挑戦するとします。
射的とは、的にむかっておもちゃの銃でコルクの弾を撃つ遊びのことです。
お祭りでは、景品にむかって銃を撃ちますが、景品がテープで固定されていたりするちょっとずるい屋台もあったりします。
景品を狙えるチャンスは、射的の弾数となりますので、5発しか弾がなければ、景品獲得できるチャンスは「5回」となります。
では、射的の弾数が5発の人と、射的の弾数が50発の人では、景品を獲得できるチャンス、可能性はどちらが多いでしょうか?
難しく考えるまでもなく、弾数が50発の人の方が、弾数が5発の人よりも、10倍多く射的に挑戦できるわけですから、50発の人の方が景品を多く獲得できる可能性があります。
これは、そのままネットショップで販売する商品にも言える理屈なのです。
商品登録数が1点のネットショップと、商品登録数が100点のネットショップなら、商品が購入される可能性は、商品点数が100点の店舗の方が高いと言えます。
商品の出品数が1点、それも【A】という商品のみの場合、【A】という商品を探している人にしかリーチすることができません。
しかも、【A】という商品を、他のネットショップがあなたよりも安い価格で販売していた場合、あなたの【A】という商品が売れる可能性はほとんどなくなってしまいます。
別のネットショップ出店者が、あなたが販売しているのと同じ商品【A】に加えて【B】【C】【D】【E】【F】【G】【H】【I】・・・という具合に沢山の商品を出品していたとします。
この場合、【A】を探している人だけでなく【B】【C】などを探している人もネットショップに来店してもらえる可能性があります。
こうした、ユーザーへのリーチ、表示機会が増えるという理由においても、商品点数が多い方が良いという理由がおわかりいただけるのではないでしょうか?
では、販売する商品数が少ない、最低1点しかないという事業者の方には、ネット販売は向いていないのでしょうか?
次に、商品点数が少ない方がネット販売する方法として、最適だと考える方法をご紹介いたします。
販売する商品数が少ない場合はどうすればいいのか?
インターネットで販売する商品数が少ない場合はどうすればいいのでしょうか?
販売する商品数が少ない場合、当然ながら商品数を増やしていく必要があると思います。
例えば、今販売している商品、2個セットにできないでしょうか?3個セットはどうでしょう?ケース販売はできないでしょうか?
同じ商品であっても、商品のセット数を変えたり、ケース毎販売したりという方法で商品数を増やすことは可能です。
例えば、ボールペンを1本売るコストと、ボールペンを1ダース、1ケース売るコストは、インターネット上においては、販売コストは同じです。
違いとしては、送料や、販売する売場、例えば楽天市場
などのショッピングモールで販売していれば、販売時に手数料がかかります。
それでも、ネットで販売するコストというのは、何ら変わらないのです。
実店舗なら、商品陳列のスペース上、商品を1点ずつ並べる必要があるでしょうが、ネット販売なら、単品でも1ケースでも、場合によっては100ケース商品という商品も登録することができます。
商品数が増えても場所代が追加されることはほとんどありませんし、スペースの問題も考える必要がありません。
商品数が少ない方は、是非、商品数を増やすことを考えてみてください。
ただ、単品商品でも決して売れないのかといえば、そんなことはありません。
単品商品、特に型番以外のオリジナル商品や健康食品、サプリメントや、ダイエット器具などは、単品リピート通販という手法との相性が良い傾向があります。
単品リピート通販とは、主に定期的に購入する機会がある商品に特化してネット販売する手法のことです。
単品リピート通販については、以下のページにより具体的な例を含めてまとめていますのでこちらを参考にしていただければと思います。
基礎化粧品や健康食品、サプリメントなど、リピート性が高い商品と、単品リピート通販システムの親和性は高い傾向があります。
筆者が実際に運用してみておすすめのリピート通販サービスは、カラーミーリピート
というGMOペパボが運営するサービスですが、他にもリピスト
などは人気のあるサービスです。
単品リピート通販のサービス比較については、以下のページに現在の主要リピート通販サービスを比較していますので興味のある方は参考にしていただければと思います。
また、先ほど出てきたカラーミーリピートとリピストというサービスも徹底比較していますのでこちらも参考にしていただければ幸いです。
商品の数が少ない方は、単品リピート通販に挑戦されるのが、総合販売よりもとっつきやすいかと思います。
柱となる2つの商品を登録する事が大切
これは商品点数が多い少ないに限った話ではなく、ネット通販事業を行われている方全般に言えることですが、ネット販売する際には、柱となる2つの商品を登録する事を強くおすすめします。
柱とはネットショップ運営の柱、経営の柱を意味していますが、ネットショップ、ネット通販事業というのは、登録している全ての商品が均等に売れるわけではありません。
よく言われるのは「ロングテール」というネット通販用語がありますが、ネット通販では長いしっぽのような形状で商品が売れる傾向があります。
ロングテールとは?
ネットショップで販売する商品というのは、どんな規模のネットショップでも、全体の2割程度の商品が、売上の8割を作っているという傾向があります。
これは、インターネットショッピングモールの楽天市場
やヤフーショッピングにも言える傾向なのですが、全体の流通総額の8割を2割の会員で作り出しているというデータがあります。
こうした、2:8の法則を「パレートの法則」と呼んでいます。
パレートの法則とは 20:80の法則とは
ネット販売で売れる商品、売れ筋の商品というのは、「入口商品」と呼ばれ、「薄利多売」によってネットショップへの流入、アクセス数を獲得する事を目的に販売される傾向があります。
入口商品にはほとんど利益が残らないため、バックエンド商品として、利益が残る「ロングテール商品」を用意しておきます。
入口商品で沢山のユーザーのアクセス数を獲得しつつ、そのユーザーのなかの一部が「ロングテール商品」を購入してくれることで、ネットショップとしての利益確保を実施し、店舗運営を安定させながら、リピーターを育てていくことが重要です。
柱となる2つの商品とは、「入口商品」と「バックエンド商品」「ロングテール商品」のことです。
必ず、ネットショップを開業した際には、この2つの柱を用意するように心がけてください。
どちらか片方だけを販売すると、入口商品だけなら薄利多売で赤字体質になりますし、ロングテールのみではアクセス数が獲得できず、結果売れないネットショップになってしまう傾向があります。
必ずこの二つの商品をセットで育てることを検討してみてください。
ネットショップの商品数のまとめ
今回は、ネットショップで販売する商品数が少ないという方から、ネットショップの商品数についてのご相談をいただきましたので記事にしてみました。
ネットショップでは、やはり商品数は少ないよりも多い方がアクセス数が増える傾向があるため、商品数を少しずつでも増やすことをおすすめします。
先の例ですが、やはり打てる弾数が少ないより多いほうが、当たる可能性はより増えていく事は間違いありません。
自力ではどうしても商品数を増やせないという方は、商品を無在庫で販売できるドロップシッピングという手法もあります。
有名どころだけ紹介すると、トップセラーともしもドロップシッピングは、利用するネットショップオーナーも多い老舗系ドロップシッピングサービスなので、安心感はありますね。
ただし、上記のようなドロップシッピングサービスは、他の出店者も同様の商品を販売できるため、差別化が難しく価格競争になりやすいというデメリットもあります。
やはり、同じドロップシッピング(メーカー直送販売)でも、自分の足で探し宛てたメーカーや企業案件の方が、成功できるチャンスは大きくなるでしょう。
実店舗で商品を販売していてもネット販売できていない、やり方がわからないという方も非常に多い状況ですので、そういった会社にネット販売の相談を問い合わせるというのも一つの方法だと思います。
今回の記事の内容が、ネットショップの商品数で悩まれている方の参考になれば幸いです。
ネットショップの開設、運営でお困りの方は、いつでも売れるネットショップの教科書にご相談くださいませ。
どんな些細なお悩みや質問でも、遠慮なくご質問いただければ幸いです。