売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。
【質問】アダルトグッズをネット販売できるネットショップの出店方法を知りたい
今回、売れるネットショップの教科書に寄せられたご相談で「アダルトグッズのネットショップを開設したい」というご相談をいただきました。
アダルトグッズは、インターネット通販で購入されやすい、一種の「インターネットで売れる商品」でもあります。
アダルトグッズをネット販売する方法にはどのような方法があるのでしょうか?
今回は、現役ネットショップ店長である筆者が、アダルトグッズをネット販売する方法、アダルトグッズを売れるネットショップ、ECサイトを調査しましたのでご紹介いたします。
アダルトグッズとは?
そもそもの疑問ですが、アダルトグッズって一体何?という事をまずは明らかにしていきたいと思います。
アダルトグッズ、大人のおもちゃなどと呼ばれることもある「ちょっとエッチな商品」「性的嗜好品」などが、アダルトグッズとして扱われます。
ここは、実際に風営法という法律で指定されるアダルトグッズの定義である「政令で定める物品」としてご説明したいと思います。
アダルトグッズとは、性的嗜好品全般を指していることがわかりますね。
アダルトグッズはその性質上、一種の「タブー」として見られる商品でもあり、なかなかおおっぴろげに販売する事がはばかられる商品でもあります。
ただし、アダルトグッズは誰でも販売できるわけではなく、アダルトグッズを販売するには、営業の本拠となる事務所を管轄する各都道府県の「公安委員会」に対し「営業開始届出書」を提出する必要があります。
次に、アダルトグッズを販売する為の許可、申請などについてご説明いたします。
アダルトグッズを販売するには許可が必要?
アダルトグッズとは何かについて、風営法で定められている商品をご説明いたしましたが、実際にアダルトグッズ販売にはどのような許可、申請が必要なのでしょうか。
今回は、アダルトグッズをネット販売、いわゆる通信販売する事業に絞って、販売のために必要な許可申請をご説明したいと思います。
「アダルトグッズ等通信販売事業」という販売方法については、風営法では、風営法第2条第7項第2号に定められています。
風営法第2条第7項第2号
アダルトグッズを販売するには、まずは「無店舗型性風俗特殊営業」の「営業開始届出書」を「公安委員会」に対して営業開始日の10日前までに提出する必要があります。
「無店舗型性風俗特殊営業」の「営業開始届出書」が公安委員会に受理された10日後から、営業が開始できるわけです。
「営業開始届出書」の提出窓口は、事務所の所在地を管轄する警察署の生活安全課が窓口となります。
ちなみに、アダルトグッズを通信販売する場合、無店舗型性風俗特殊営業となりますが、営業時間の定めはないため、24時間営業が可能です。
インターネット販売も、24時間販売することが当たり前なので、無店舗型性風俗特殊営業の営業開始の届け出は必須となります。
営業開始届出書が無事に受理されれば、公安委員会から「届出確認書」が交付されることになります。
届出確認書は、営業の本拠となる事務所に備え付けておく必要があります。
警察関係者から届出確認書の提示を求められたときは、提出の義務がありますので、いつでも提示できるように事務所に備え付けておきましょう。
先ほどから何度も「事務所」という言葉が出てきていますが、アダルトグッズを販売するにあたり、営業開始するためには、事前に「営業の本拠となる事務所」を定める必要があります。
実店舗型の性風俗営業と異なるのは、事務所の床面積や部屋数、所在地の用途地域、周辺施設に学校の有無などといった制限がないことです。
ネット通販での販売であれば、ご自身の自宅をそのまま事務所として使用することで申請することも可能です。
ここで注意が必要になるのが、賃貸借物件の場合は、事務所物件の登記簿上の所有者に対して、使用承諾を得る必要があるという事です。
賃貸マンションなどを事務所にする場合は、登記簿上の所有者から使用許諾が得られない可能性があるため、その点は事前に確認が必要だと思いますので注意してください。
「無店舗型性風俗特殊営業」の「営業開始届出書」の申請費用や手続きの詳細などについては、事務所の所在地を管轄する警察署の生活安全課にお問合せいただくことをおすすめします。
アダルトグッズをネット販売できるネットショップ
では、今回は、「無店舗型性風俗特殊営業」の「営業開始届出書」が受理され、公安委員会から「届出確認書」が交付されたという前提で、アダルトグッズをネット販売するためのネットショップ、売場についてご説明いたします。
まず、大前提として、インターネット上でアダルトグッズを販売できる場所は「かなり制限されている」ということをご理解ください。
日本のネットショッピングモールで最大手である楽天市場
は、アダルトグッズの販売は禁止されています。
楽天市場での販売禁止商品・取扱禁止商材
筆者が知っている限りの情報となりますが、アダルトグッズを販売できる場所としては、Amazon、NETSEA(ネッシー)
、ヤフーショッピング、Qoo10(キューテン)、Wowma!(ワウマ)
というインターネットショッピングモールでは、各出店条件を満たした上であれば、アダルトグッズをネット販売する事は可能です。
ヤフーショッピングなどは、アダルトカテゴリが用意されていますが、基本的には通常のキーワード検索時にはアダルト関連グッズは表示されないという仕様になっています。
また、自社系ECサイトに関して言えば、EC-CUBEやWordpressといったCMSをベースにしたECサイトであれば、アダルトグッズの販売は不可ではないと思いますが、この時問題になるのは「サーバー側」の制限に引っかかる可能性があります。
その理由は日本国内のサーバーのほとんどは、アダルトグッズの販売を禁止しているからです。
筆者が知っている情報として、アダルトOKで比較的高速なサーバーとしては、FUTOKAレンタルサーバー
というサービスがあります。
アダルトグッズは、やはり性的嗜好品であり、日本国内では年齢制限などの問題もあり、制約の多い商材であることは事実ですが、制約をクリアすれば、インターネット上の販売で非常に売れやすい商品でもあります。
アダルトグッズを仕入れられる環境にある方は、是非、アダルトグッズのネット販売、通信販売にもチャレンジしていただきたいと思います。
またその際には、今後の参考のために是非筆者にも販売方法についてご教授いただければ幸いです。
アダルトグッズをネット販売できない場所
今回のアダルトグッズのネット販売に際して、アダルトグッズの販売が利用規約上、販売不可となっているサービスをいくつかご紹介いたします。
以下のネットショップ、ASPなどは、アダルトグッズの販売が禁止されていますのでアダルトグッズを販売しようと検討されている方の参考になれば幸いです。
アダルトグッズが販売できない理由については、ここでは割愛いたしますので、詳細は各サービスサイトの利用規約をご確認いただければと思います。
アダルトグッズをネット販売できないサイト・モール
上記の情報は、各サービスサイトの利用規約、販売禁止商材などから選定していますが、もし販売が可能であれば、コメント欄などからご指摘いただけましたら幸いです。
アダルトグッズのネット販売についてのまとめ
今回はアダルトグッズを販売したいというご相談をいただきましたので、アダルトグッズをネットで販売する方法を筆者の調査できる範囲となりますがご説明いたしました。
アダルトグッズは、性的嗜好品が多い為、デリケートな商品として取り扱われていますが、インターネット販売だからこそ購入しやすい商材でもあります。
また、売り方次第では、アダルトグッズはネット販売と相性が良いこともあり、売れ筋商品となるケースもあります。
販売に至るまでの申請などは手間もかかりますが、うまく事業化できれば、非常に高利益率な商品であることもあり、ガッツリ儲けを出せることも期待できる商材だと思います。
大手ショッピングモールでは、楽天市場などは禁止されていますが、Amazonやヤフーショッピングなどは、アダルトグッズカテゴリが存在する為、ネット販売が可能です。
もちろんアダルトグッズを取り扱う為には、先にご説明した無店舗型性風俗特殊営業の営業開始届出書が受理された後、公安委員会から「届出確認書」をもらうことが前提となります。
誰でも販売できるわけではないため、通常のメーカー型番商品よりも競争は少し激しさが落ち着いているジャンルにはなると思います。
アダルトグッズのネット販売も、参入者が増えている傾向がありますので、できる限りブルーオーシャンの商品を仕入れて、ネット販売にチャレンジしていただければと思います。
内容については、可能な限り公式情報を元に掲載していますが、万一間違いなどがあれば、コメント欄などからご指摘いただけますと幸いです。
今回の記事の内容がアダルトグッズをネット販売したいと検討されている方の参考になれば幸いです。