ネットショップと20:80の法則(パレートの法則)について
ネットショップの運営において、
20:80の法則、パレートの法則が
とても当てはまる点が多いのをご存じでしょうか。
20:80の法則(パレートの法則)とは
経済における利益の大部分は、構成要素の一部分によってもたらされるという経済理論。
ネットショップの売上の80%は20%の顧客が生み出している。
また、ネットショップで売れている商品のうち、全体の20%の商品で
売上の80%を構成しているということも言われています。
裏付けるデータをご紹介します。
楽天市場とYahoo!ショッピングでは
登録されている商品数の割合と
モール全体の流通額の割合について、
全体の20%の商品数で、
モール流通額の80%を生み出していると
日経BigDATAで紹介されています。
【参考】
日経BigData|ECモールの通説「ロングテール」は本当か 機械学習による1億件の推計データで検証
参考データをもとにグラフ化してみました。
以下のグラフは、楽天市場とYahoo!ショッピングの
2大ネットショッピングモールにおいて、
商品登録数と流通額の割合をあらわしたグラフです。
面白いことに、楽天市場、ヤフーショッピングは
それぞれ出店者数は楽天市場が4万5千店舗で、
ヤフーショッピングはその10倍以上、45万店舗に迫ると
言われています。
店舗数が10倍違う、ふたつのショッピングモール。
当然登録されている商品数も異なります。
しかし、データは、ほとんど同じ線を描いていました。
これは、ネット通販の日本最大規模を誇るモールに
おいてもパレートの法則があらわれていることの証明となります。
ネットショップでは、売上の80%を20%の顧客、
すなわち「リピーター」が生み出しています。
リピーターを増やすことがネットショップの運営を
安定させると言われていることも納得ですよね。
いかに、新規顧客をリピーターへと育成するか、
ここに注力することはネットショップの運営の中でも
非常に重要なポイントになります。
20:80の法則のほかに、
1:5の法則
と呼ばれる法則があるのをご存じですか?
【1:5の法則とは】
1:5の法則とは、新規顧客を獲得するには、
既存顧客の5倍のコストがかかるという法則。
新規顧客は獲得コストが既存顧客の5倍もかかる割に、
その「利益率」は既存顧客よりも低い場合が多いです。
ネットショップの運営では商品を販売するために
新規獲得を重視することが多いのですが、
低コストで育成でき、利益率の高い
「リピーター」を育成することこそ
費用対効果の高い、施策であると言えます。
楽天市場でも、買い物回数が多く
利用金額が多いのは
ゴールド会員・プラチナ会員・ダイヤモンド会員
の3会員で70~80%の割合を占める場合が多いです。
「ロイヤルカスタマー」と呼ばれることもあります。
実店舗でいえば、お得意様ですね。
リピーター獲得の施策については
重要なお話になりますので
また別の機会に。
参考になれば幸いです。
【参考】
パレートの法則 – Wikipedia