売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。
【質問】単品リピート通販でおすすめの方法を教えて下さい。
ネットショップ出店に関するご質問で最近増えてきたご質問が、「単品リピート通販」でネット販売を行いたいけれど、どのサービスを利用すればいいかわからないというご相談です。
単品リピート通販とは、特定の商品に対して、ランディングページのような縦長商品ページと、ショッピングカートを一体化させたビジネスモデルのことを一般的に読んでいます。
ネットショップの運営が、沢山の商品を登録して、入口となる面を増やすことに注力するのに対して、単品リピート通販では、一つの商品ページにSEO対策やリスティング広告を実施して露出強化する手法が一般的です。
今回は、最近企業も注目している単品リピート通販について、現役ネットショップ店長がその最適な実現方法までをご紹介したいと思います。
単品リピート通販とは?
単品リピート通販とは、別の良い方をすると「定期購入」「単品通販」「リピート通販」などと呼ばれることもある、インターネット通販の手法のことです。
主に、一つの商品、消耗品や繰り返し利用する必要がある健康食品などのネット販売に利用される手法、ビジネスモデルを「単品リピート販売」などと呼んでいます。
単品リピート通販には、「決まった販売方法」があるわけではなく、よく取り扱われる手法としては、ランディングページ型の縦に長い商品説明ページと、ショッピングカート、注文フォームが一体となったページが売れやすくなる傾向にあるため、ランディングページと注文フォームの一体型ページが採用されるケースが非常に多いです。
単品リピート通販のメリットとしては、商品ページと注文フォームが同じ一つのページ内に完結している場合は、転換率、購入率が高くなりやすいというメリットがあります。
また、楽天市場やAmazonなどのインターネットショッピングモールとの販売と異なり、競合他社との価格比較になりにくく、訪れたランディングページ上で、購入するかどうかを決める傾向が高いため、価格競争にさらされにくいというメリットもあります。
単品リピート通販は、リスティング広告などで掲載する商品ページがひとつで済むため、広告費用の集中化と、無駄な広告費の削減にもつながるため、現在多くの企業でも採用を検討されるビジネスモデルでもあります。
単品リピート通販は、非常に多くのメリットを持っているネット販売方法ですが、実際の所、楽天市場
などのモールへの出店や、カラーミーショップ
などのネットショップの構築、販売との違いはなんでしょうか?
次に、単品リピート通販と、ネットショップ、主に総合通販と呼ばれるビジネスモデルとの違いをご説明いたします。
単品リピート通販とネットショップの違い
単品リピート通販と、総合通販、ネットショップでのネット販売との違いについてご説明いたします。
まずは、単品リピート通販と総合通販のおおまかな違いを表にしてみましたのでご確認ください。
単品リピート通販と総合通販、ネットショップの違い
単品リピート | 総合販売 | |
---|---|---|
商品数 | 少ない | 多い |
価格比較 | 起きにくい | 価格競争になりやすい |
広告効果 | 1点集中 | キーワード毎に分散 |
向いている商材 | 健康食品・基礎化粧品など | 型番商品・ファッション・家具など |
客単価 | 高単価商品でも売れる | 価格が安い方が売れる |
転換率 | 高くなりやすい | 低くなりやすい |
主なネット販売方法 | カラーミーリピート、リピスト、たまごリピートなど | 楽天市場、Amazon、自社ECサイトなど |
単品リピート通販と、総合通販を比較してみると、それぞれの項目で大きく違いがあることがわかりますね。
単品リピート通販は、前提として、繰り返し注文されるような消耗品、食品やサプリなどや、基礎化粧品などのような継続利用が前提の商品でなければ、リピート効果が期待できません。
また、総合通販の場合は、商品数が多ければ多いほど、売場での商品露出が増える為、アクセス数、アクセス人数が増え、売上も上がる傾向にあります。
単品リピート通販と、総合通販では、販売の戦略そのものがことなることを理解しておいてください。
次に、具体的に単品リピート通販と相性のよい商品、売れる商品をご紹介いたします。
単品リピート通販と相性のよい商品
では、単品リピート通販と相性が良い商品について具体的な商品例をご紹介します。
今回紹介する単品リピート通販と相性のよい商品は、実際に単品リピート通販での成功事例を元にピックアップして紹介しています。
単品リピート通販と相性のよい商品事例
- 基礎化粧品
- サプリメント
- 健康食品
- ダイエット食品
- ローヤルゼリー
- シリアル
- 青汁
上記に紹介した商品は、ほんの一例ですが、基礎化粧品、サプリメント、健康食品は、単品リピート通販の成功事例が多いジャンルです。
また、単品リピート通販の成功事例としては、セサミンのヒットで有名なサントリーウェルネスや、サプリメントで有名なDHCなどが挙げられます。
いずれも、ネット通販だけではなく、テレビコマーシャルによる告知や、新聞折り込みチラシなども並行してメディア露出戦略を実施しています。
単品リピート通販は、商品ジャンルによっては、若年層よりも比較的高い年齢層との親和性が高いかもしれません。
また、インターネット検索以外の顧客との接触も非常に重要であると思います。
単品リピート通販はある程度、広告予算を組んで、商品ページ露出の戦略をしっかりと計画しなければ、成功は難しいジャンルでもあります。
単品リピート通販のおすすめ方法
単品リピート通販を実施するためのおすすめの方法について、具体的にご説明したいと思います。
単品リピート通販を実施するためには、まずは「売場」となる「システム」が必要となります。
筆者がこれまでに調査してきた中で、これは単品リピート通販のプラットフォームとして最適であると考える2つのサービスをご紹介します。
ひとつめは、「リピスト
」という単品リピート通販、定期購入販売を可能にするカートサービスです。
リピストには、単品リピート通販成功のために必要な機能のほとんどが用意されています。
リピストについての詳細は以下のページにまとめていますのでこちらを参考にしてください。
【参考】単品通販・定期購入システムで最もオススメなリピストの評判
リピストは機能面が充実している分、若干固定費が高くなるという面があります。
ただ、他の単品リピート通販システムと比較しても、リピストの費用は決して高いほうではなく、売り上げの規模によってはむしろ良心的な価格設定だと思います。
前述したような、サントリーウェルネスやDHCなどの大手企業であれば、リピストならコストパフォーマンスの高いサービスと言えるでしょうが、小さな企業や個人事業の方には、少しコストが割高に感じられるかもしれません。
機能面の充実度では、リピストに劣りますが、月額9800円で利用できる単品リピート通販システムとして、「カラーミーリピート
」というサービスがあります。
カラーミーリピートでも、ランディングページ+注文フォームという一体型の商品ページを実現させることができます。
予算的な問題がある場合は、カラーミーリピートによる単品リピート通販の実現が、もっともおすすめと言えます。
カラーミーリピートについての機能やメリットについては、以下のページにより詳しい説明、解説をおこなっていますので参考にしてください。
【参考】業界最安のカラーミーリピートとは?リピストとの違いを比較
筆者としては、日本国内で単品リピート通販を実現させたければ、リピストかカラーミーリピートの二者択一で十分だと思っています。
他の単品リピート通販システムはコストが高すぎたり、機能面が使いづらかったり、デザインは別途制作会社に依頼しなくてはならなかったりと、あまり良い面を感じられませんでした。
単品リピート通販のまとめ
今回は、今、メーカー系企業が最も注目していると言っても過言ではない「単品リピート通販」について、現役ネットショップ店長が解説いたしました。
単品リピート通販は、利用者といかに長くつきあっていけるか、「LTV(Life Time Value)」「顧客生涯価値」が重要な指針となります。
もちろん、最重要なのは、商品の品質であり、その効能、ベネフィットであることは言うまでもありません。
また、単品リピート通販も、一種の自社ECサイトの部類となるため、商品ページへいかにユーザーを誘導するかが重要となります。
ほとんどの場合、単品リピート通販システム自体には、集客機能は備わっていない為、リスティング広告を利用したり、SEO対策、コンテンツマーケティングなどを長期的視野で実施することが必要になります。
単品リピート通販であれ、総合通販のネットショップであれ、顧客とのファーストタッチポイントを増やしていく努力を続けていかなくてはなりません。
また、商品価格がある程度高額な商品の場合は、購入の敷居を下げるために、初回限定などの「お試し商品」を用意することも重要です。
単品リピート通販は、カラーミーリピート
などのサービスで、以前にくらべて低コストで実現できるようになりましたが、マーケティング戦略の難易度は、総合通販以上であることをしっかりと認識しておく必要があります。
今回の内容が、単品リピート通販を検討されている方の参考になれば幸いです。