地震、台風、豪雨などの災害が発生した際、被災地域のお客様から注文を受けているネットショップでは、「商品をそのまま発送してよいのか」「どのようなメールを送れば失礼にならないのか」と判断に迷うことがあります。
災害時のメールで最も大切なのは、形式的なお見舞い文を長く書くことではありません。お客様の安全を最優先にし、必要であれば注文・配送について負担の少ない選択肢を伝えることです。
このページでは、EC運営ですぐ使える災害時のお見舞いメール例文を5パターン用意しました。地震、台風・豪雨、配送遅延、発送保留など、状況に合わせてご利用ください。
地震・台風・豪雨など災害時のお見舞いメール例文5選
災害時は、お客様自身やご家族が対応に追われている可能性があります。そのため、通常の注文確認メールのように返信を急かさず、返信が必要な場合と不要な場合を明確にすることが重要です。
※被害状況が分からないお客様に対して「被災されたこと」を断定しないようにしてください。また、配送状況は配送会社の最新情報を確認したうえで案内してください。
1.地震発生時に注文中のお客様へ送るお見舞いメール
配送前の注文があり、お届け先周辺で大きな地震が発生した場合の基本文例です。被害を決めつけず、発送について変更希望があれば対応できることを伝えます。
【件名】地震に伴うご注文商品の発送について|【ショップ名】
○○様
このたびの地震に際し、心よりお見舞い申し上げます。
【ショップ名】でございます。
現在ご注文いただいております商品について、大切なご案内のためご連絡いたしました。
地震の影響により、一部地域では配送の遅延や集配の停止等が発生する可能性があります。
【ご注文番号】
○○○○○○○
【商品名】
○○○○○○○○
現在のところ、当店では【○月○日に発送予定/配送状況を確認中】です。
発送日の変更、発送の一時保留、お届け先の変更などをご希望の場合は、安全が確保され、落ち着かれてからで構いませんので、このメールへご返信ください。
特に変更のご希望がない場合は、ご返信いただく必要はございません。
まずは○○様ならびに皆様の安全を心よりお祈り申し上げます。
【ショップ名】
【担当者名】
【お問い合わせ先】
2.台風・豪雨時に注文中のお客様へ送るお見舞いメール
台風や豪雨は、地震と違って接近前から配送への影響を予測できる場合があります。「必ず遅れる」と断定せず、最新の配送状況を確認しながら案内します。
【件名】台風・大雨に伴う商品のお届けについて|【ショップ名】
○○様
【ショップ名】をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたびの台風・大雨により影響を受けられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
現在ご注文いただいております商品につきまして、天候や交通状況の影響により、発送またはお届けに通常よりお時間をいただく可能性がございます。
【ご注文番号】
○○○○○○○
【現在の状況】
○月○日時点:○○○○○○○○
当店でも配送会社の最新情報を確認しながら対応しております。
発送の保留やお届け先変更などをご希望の場合は、安全が確保されてからで構いませんので、このメールへの返信にてお知らせください。
変更のご希望がない場合は、ご返信には及びません。
どうぞ安全を最優先にお過ごしください。
【ショップ名】
【担当者名】
3.発送済み商品に配送遅延の可能性がある場合
商品をすでに発送している場合は、お見舞いだけでなく「追跡番号」「現在確認できている配送状況」を伝えると実務的です。
【件名】災害による配送への影響について|注文番号:○○○○
○○様
このたびの【地震/台風/大雨】により影響を受けられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
先日発送いたしましたご注文商品につきまして、配送会社より、一部地域で集配の停止や配送遅延が発生している旨の案内が出ております。
【配送情報】
配送会社:○○○○
送り状番号:○○○○○○○○
発送日:○月○日
現在のお荷物の状況は、配送会社の追跡サービスからもご確認いただけます。
なお、災害や道路状況等によっては、当初のお届け予定日より遅れる可能性がございます。
お急ぎのところご不便をおかけいたしますが、まずは安全を最優先にお過ごしください。
本メールへのご返信は不要です。
状況に変化があり、当店からご案内が必要となった場合は改めてご連絡いたします。
【ショップ名】
【担当者名】
4.発送を保留するかお客様へ確認したい場合
配送会社が荷受けを停止している、避難等で受取場所が変わっている可能性があるなど、そのまま発送するのが難しい場合に使います。
【件名】【ご確認】災害に伴う商品発送について|【ショップ名】
○○様
このたびの【地震/台風/豪雨】に際し、心よりお見舞い申し上げます。
現在ご注文いただいております商品について、ご確認のためご連絡いたしました。
お届け先周辺では、災害の影響により配送会社の集配に制限が出ていることを確認しております。
そのため、当店では現在、商品の発送を一時保留しております。
【ご注文番号】
○○○○○○○
【商品名】
○○○○○○○○
今後について、下記のいずれかで対応可能です。
1.配送状況が回復するまで発送を保留する
2.別のお届け先へ変更する
3.ご注文のキャンセルについて相談する
お急ぎでご返信いただく必要はございません。
安全が確保され、落ち着かれましたら、ご希望についてお知らせください。
どうぞご無理をなさらず、安全を最優先にお過ごしください。
【ショップ名】
【担当者名】
【お問い合わせ先】
5.返信不要でお見舞いだけを伝えるメール
取引の確認事項がなく、純粋にお客様や取引先を気遣う場合は、短くまとめ、返信不要と明記します。
【件名】このたびの災害に際し、心よりお見舞い申し上げます
○○様
このたびの【地震/台風/豪雨】に際し、心よりお見舞い申し上げます。
皆様のご無事と安全を心よりお祈りしております。
大変な状況のなかと存じますので、本メールへのご返信には及びません。
まずは安全を最優先にお過ごしください。
一日も早く穏やかな日常が戻りますことを心よりお祈り申し上げます。
【ショップ名/会社名】
【担当者名】
災害時のお見舞いメールの件名例
災害時は相手が多くの連絡を受け取っている可能性があります。メールを開かなくても目的が分かる、簡潔な件名にします。
- このたびの地震に際し、心よりお見舞い申し上げます
- 台風・大雨に伴う商品のお届けについて
- 地震に伴うご注文商品の発送について
- 【ご確認】災害に伴う商品発送について
- 災害による配送への影響について|注文番号:○○○○
注文に関する確認が必要な場合は、単なる「お見舞い」ではなく、「商品発送について」「配送について」など用件も件名に入れると分かりやすくなります。
災害のお見舞いメールはいつ送る?
「災害が発生したらすぐ全顧客へ一斉送信する」という考え方はおすすめしません。
ECサイトの場合、まず優先すべきなのは、現在注文を受けているお客様の中に、配送への影響が考えられる地域が含まれていないか確認することです。
発送前・発送済みの商品があり、災害によって注文内容や配送に影響が出る可能性がある場合は、状況を確認でき次第案内します。
一方、注文や配送に直接関係のない全国のお客様へ、災害直後に一律のお見舞いメールを大量配信する必要はありません。サイト上のお知らせなどで対応し、必要性の高いお客様へ個別に連絡する方法もあります。
災害時のメールで大切な6つのポイント
- 被害を決めつけない:住所が被災地域でも本人が被災したとは限らない
- 返信を急かさない:安全確保を最優先にする
- 注文への影響を具体的に伝える:発送・配送・保留など
- 変更できる内容を示す:発送保留・住所変更・キャンセル相談など
- 不確かな配送情報を断定しない
- 不要な販促を混ぜない
「安否を知らせてください」と返信を求めない
災害直後は、お客様自身やご家族の安全確認、避難、生活確保などが最優先です。
ショップ側が「ご無事か返信ください」と安否確認を求めると、かえってお客様の負担になる場合があります。
注文処理に返信が必要な場合でも、「安全が確保され、落ち着いてからで構いません」と添えましょう。注文への変更が不要なら「返信不要」と明記する方法も有効です。
「被災されましたね」と断定しない
配送先住所が被害の大きな地域に含まれていても、お客様本人の状況は店舗には分かりません。
「ご自宅が被災されたとのこと」「大変な被害に遭われていると思います」と推測せず、「このたびの災害に際し」「影響を受けられている皆様に」など、事実を限定しない表現にします。
災害発生時は配送会社の最新情報を必ず確認する
地震・台風・豪雨などが発生すると、道路の通行止め、鉄道・船舶の運休、営業所の停止などによって、荷物の遅延や集配停止が発生することがあります。
ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便など各配送会社では、災害や天候による配送への影響を公式サイトで随時案内しています。
特に配送についてお客様へメールする場合は、古いニュースやSNSの情報だけで判断せず、利用している配送会社の最新の「重要なお知らせ」「運行情報」「配送遅延情報」を確認してください。
※災害時の配送状況は短時間で変わることがあります。記事に固定された対象地域を使うのではなく、メール送信直前に配送会社の最新情報を確認してください。
災害が発生したときEC店舗が確認する順番
- 従業員・倉庫・出荷拠点の安全を確認する
- 配送会社の集配・遅延情報を確認する
- 発送前注文の配送先を確認する
- 発送済み注文の配送状況を確認する
- 影響があるお客様へ必要な連絡をする
- サイト上へ配送・営業状況を掲載する
- 必要に応じて広告・メルマガ等の配信内容を見直す
災害発生直後に「とりあえず全員へお見舞いメール」を送るよりも、まず実際の注文と配送への影響を把握し、必要なお客様から対応する方がEC運営では実務的です。
サイト上にも災害・配送のお知らせを掲載する
災害による配送への影響が広い場合は、個別メールだけではなく、ショップトップや商品ページなど購入前に確認できる場所へ案内を掲載します。
【サイト掲載用】災害による配送への影響について
このたびの【地震/台風/大雨】により影響を受けられている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
現在、災害の影響により、一部地域で商品の集配停止および配送遅延が発生する可能性がございます。
対象地域への商品のお届けには、通常よりお時間をいただく場合がございます。
最新の配送状況を確認しながら順次対応しておりますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
災害時にメルマガや広告は止めるべき?
「災害が発生したらすべての販促を必ず停止する」と一律に判断する必要はありませんが、被害の規模や地域、配信内容を確認する必要があります。
特に被災地域の方に対して、災害発生直後に緊急性のないセール訴求や軽いトーンの販促メールが届くと、不快感を与える可能性があります。
予約済みのメルマガ、広告、SNS投稿などがある場合は、一度内容を確認し、状況にそぐわないものは延期・停止・表現変更を検討しましょう。
一方で、水・食品・衛生用品・防災用品などを販売している場合も、「災害便乗」と受け取られるような過度な値上げや不安をあおる訴求は避ける必要があります。
被災地への「救援物資注文」はすぐ発送してよい?
お客様から「被災地へ救援物資として送ってほしい」と注文が入った場合でも、通常注文と同じ感覚ですぐ発送しない方がよいケースがあります。
災害直後は配送会社が荷受けを停止していたり、避難所・自治体側が個人からの物資を受け付けていなかったりする可能性があります。
まず、指定された配送先で物資を受け入れていること、配送会社が荷物を受け付けていることを確認してください。
受入先が確認できない場合は、お客様へ事情を伝え、発送保留やキャンセル等について相談する方が安全です。
災害時のお見舞いメールで避けたいNG表現・対応
「大丈夫ですか?すぐ返信してください」
お客様に不要な負担を与える可能性があります。注文への回答が必要な場合でも、返信期限を必要以上に短くしないようにします。
被害の程度を推測する
「家が大変なことになっていると思います」など、確認できていない被害を推測して書くのは避けましょう。
お見舞いとセール案内を同じメールに入れる
災害のお見舞いの直後に「ところで今なら20%OFFです」と販促を続けるのは適切ではありません。災害関連の連絡と通常の販促は分けます。
配送会社から発表されていないことを断定する
「○日には必ず届きます」「○○市は配送できません」と、最新状況を確認せず断定しないようにします。
発送保留やキャンセルを一方的に決める
安全面や配送会社の受付停止など、発送できない明確な事情がある場合を除き、お客様の希望を確認できる状況であれば選択肢を案内します。
災害時こそ「発送待ちの注文」をすぐ確認できる受注管理が重要
地震や豪雨などが発生すると、「現在どの地域へ何件発送予定なのか」「すでに発送した注文はどれか」を短時間で確認する必要があります。
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、自社ECなど複数店舗を運営している場合、それぞれの管理画面を確認していると対応が遅れることがあります。
ネットショップの受注管理について詳しく見る
GoQSystemの受注管理機能を確認する
※配送状況やモール・配送会社との連携可否については、利用中サービスの最新仕様をご確認ください。
災害時のお見舞いメールのよくある質問
Q.災害が起きたらすべてのお客様へお見舞いメールを送った方がいいですか?
必ずしも必要ありません。まず発送前・発送済みの注文を確認し、災害や配送の影響を受ける可能性があるお客様への連絡を優先します。広く案内する必要がある場合は、サイト上のお知らせも活用できます。
Q.被災地域のお客様へ安否確認をしてもいいですか?
ショップから積極的に返信を求める必要はありません。注文について確認が必要な場合でも、「安全が確保され、落ち着いてからで構いません」と伝え、相手の負担を減らしましょう。
Q.災害時は注文商品を勝手に発送停止してもいいですか?
配送会社が荷受けを停止しているなど発送できない事情がある場合は保留が必要です。それ以外の場合は、実際の配送状況とショップの販売条件を確認し、可能であればお客様へ希望を確認します。
Q.発送済みの商品が災害で遅れている場合はどうしますか?
配送会社の最新情報と追跡状況を確認し、送り状番号とともにお客様へ案内します。具体的な配送遅延のお詫び文については、別記事でも詳しく紹介しています。
Q.台風がまだ上陸していない段階でもメールしていいですか?
配送会社からすでに集配への影響が発表されている、発送スケジュールを変更するなど、注文に具体的な影響が見込まれる場合は事前案内が有効です。単なる予報だけで過度に不安をあおらないようにしてください。
Q.災害時はメルマガをすべて停止した方がいいですか?
被害規模、対象地域、配信内容によって判断します。特に災害直後の被災地域へ通常どおりの軽い販促を送ることは避け、予約配信中のメールやSNS投稿の内容を一度確認することをおすすめします。
災害時のお見舞いメールは「返信を求めすぎない」ことが大切
地震・台風・豪雨などが発生した際、EC店舗が最初に考えるべきなのは、お見舞いメールを一斉送信することではありません。
現在の注文状況と配送への影響を確認し、連絡が必要なお客様へ、必要な情報だけを負担の少ない形で伝えることが重要です。
お見舞いを伝える場合も、被害を推測したり返信を急かしたりせず、「安全を最優先にしてください」「返信不要です」といった配慮を入れましょう。
また、災害時の配送状況は刻々と変化します。ヤマト運輸、日本郵便、佐川急便など利用中の配送会社の最新情報を確認したうえで、発送・保留・お客様への案内を判断してください。