ネットショップの良くある質問

【質問】ネットショップのリピーターを増やす対策方法を教えて下さい。

ネットショップの良くある質問





ネットショップでよくある質問・相談

売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。

【質問】ネットショップのリピーターを増やす対策方法を教えて下さい。

ネットショップの運営において、安定的に売上を作ることが重要ですが、安定した売上を獲得するには「リピーターの育成」が欠かせません。

ネットショップの運営で、なぜリピーター獲得、リピーター育成対策が重要なのか?

楽天市場
ヤフーショッピングに出店されている店舗さんなら、リピーター対策がいかに重要であるかを良くご存じの方も多いと思います。

今回は、ネットショップで安定的な売上を獲得するために重要な「リピーター対策」について、その理由と、リピーター対策の具体的な方法をご紹介いたします。

ECサイトでリピーター対策が重要な理由

ECサイト、ネットショップの運営において、リピーター育成対策が非常に重要です。

なぜ、リピーターの育成が重要なのかという理由は、リピーターを育成すれば、利益率が改善される上、定期的に再注文が期待できるため、売上が安定するというメリットがあるからです。

新規顧客の獲得も、リピーター育成と同じくらい重要ですが、新規顧客獲得には、リピーター育成以上の「コスト」がかかります。

また、型番商品などの場合、新規顧客は、「価格と送料」で購入するかどうかを判断しやすいため、販売価格を下げながら、送料無料などの対応を行わなくてはならず、結果的に商品を販売しても利益がほとんど残らないという状況に陥りやすい傾向にあります。

リピーター、過去に注文してくれたことのある顧客の場合、店舗からのメルマガなどで再来店を呼び掛けられると、一定数の顧客は、メルマガを開封し、そのメルマガに掲載されているお値打ち商品などを購入してくれるアクションを起こすという傾向があります。

楽天市場などであれば、新規顧客は、楽天市場の「キーワード検索」で商品を探しているため、他の店舗と価格競争に陥りやすいですが、メルマガ経由の場合、自分のネットショップのメルマガ内の情報を見て購入するかどうかの検討を行う為、価格が最安値などでなくとも、商品が売れるというメリットがあります。

こうした理由から、ネットショップを運営される方は、新規顧客獲得と同じく、リピーター育成にも注力することが求められます。

次に、リピーターを育成する方法として具体的な方法をご紹介いたします。

具体的なリピーター育成対策方法

ネットショップにおいて、リピーターを育成する対策方法について、現役店長として、有効だと考える3つの手法をご紹介いたします。

自社ECサイトでも楽天市場などのショッピングモールでも共通して利用できる手法を厳選しました。

サンキュークーポンの発行

サンキュークーポンの発行

これは、楽天市場やヤフーショッピングなどのショッピングモールで特に効果を発揮できるリピーター育成方法です。

サンキュークーポン、サンクスクーポンとは、ネットショップで商品を注文してくれた顧客に対して、自動的に後日使えるクーポン券を発行する仕組みのことを言います。

リアル店舗の例で言えば、牛丼の吉野家などで、食事した後会計を済ませた際に、店員さんから次回使える「50円割引クーポン券」などをもらったことはありませんか?

割引クーポン券には、「利用期限」が定められているため、その期限までに使わないと「50円損した気分」になる心理的な要素があります。

そのため、クーポン券の利用期限内に、再来店を果たす方も一定数存在し、サンクスクーポンを発行した効果があるわけです。

こうした効果をネットショップの注文にも行う事ができる仕組みが「サンキュークーポン」という機能です。

楽天市場を例にすると、楽天市場で最も売上が上がる時期は「楽天スーパーセール」や「楽天お買い物マラソン」といったセール期間です。

楽天のイベントセール期間中は、通常時と比較してアクセス人数が約3倍以上になるというデータがあります。

新規顧客を獲得しやすい楽天セール期間に、サンキュークーポン発行を行い、楽天のセール後10~20日後にクーポンの利用が有効となるように設定しておくと、楽天では「ポイントアップ祭」などのイベント時期に「発行済みのサンキュークーポン」が使えるようになり、再来店の流れが最適化されるわけです。

当店でもこの手法を5年以上継続していますが、リピート効果は非常に高いです。

ぜひ、サンキュークーポンを発行されたことのない店舗さんは、サンキュークーポンを発行してみてください。

サンキュークーポンの割引率は、無理のない範囲で大丈夫だと思います。

たった100円OFFなどのクーポンでも十分効果が得られますし、逆に割引率を高くしない方が、利益率確保の意味でも良いと思います。

アフターフォローメールの配信

アフターフォローメールの配信

ネットショップを運営している方なら、商品発送時に「発送完了のメール」を送信されると思います。

【参考】商品の発送完了メール例文とテンプレート

多くの店舗さんが、「商品の発送完了」=「注文の処理完了」という形で、注文者さんとの接点が終わっていることがあります。

通常、注文者の方が、商品が届いたからといって、店舗に「商品が無事届きましたよ!」というメールを送ってくれることはほとんどありません。

お客様から、メールが届くのは「商品が届かない」といった場合です。

そのため、普通に注文して、商品を発送し、何の問題もなく商品を受け取られるといった非常に理想的なスムースな納品が行われた場合は、発送完了メール送信後は、特になんのつながりも発生しません。

こうした、自然な流れの中で埋もれてしまった「過去に一度だけ店舗を利用した顧客」は非常に多いのが実状です。

一度でもあなたのネットショップを利用してくれたお客様は、あなたのお店の商品を気に入って購入してくれた「実績」があります。

このたった一度の「実績」は、一度も購入されたことが無い顧客とは「雲泥の差」が存在します。

そこで利用できる手法がアフターフォローメールによる二度目の来店を促す施策です。

アフターフォローメールに記載するのは「商品は無事お届けできましたか?」といった内容や、「商品の具合(味・使用感)などはいかがでしたか?」といった商品そのものに対するメッセージが最適です。

是非、今日の受注処理からアフターフォローメールを送ってみてください。

アフターフォローメールを送り続けていれば、そこから店舗メルマガに登録してくれたり、SNSのフォローを行ってくれたりというケースも期待できます。

アフターフォローメールをすぐにおくれる例文・テンプレートを以下のページでご紹介していますので、こちらもご利用ください。

【参考】今すぐ使える!アフターフォローメール例文 テンプレート 文例

メールマガジン・メルマガの配信

ネットショップの追客の王道が「メルマガの配信」です。

LINEやツイッター、インスタグラムなどのSNSの登場で、メールマガジンによる追客はオワコンと言われることも増えてきましたが、メルマガはまだまだ活躍できるツールであると思います。

楽天市場でショップオブザイヤーを獲得する店舗のほぼ9割以上は「メルマガ配信」を毎週行っています。

売れているネットショップほど、メルマガを利用しているわけです。

メルマガは、開封されて、そこから来店、商品の注文に至れば100%成功と言えますが、必ずしも「開封されなくてもよい」別の目的があるのをご存じですか?

一般的なECサイトにおけるメルマガの開封率は10%以下というデータがあります。

10人に1人開封してくれればむしろ良い方で、100人に3人といった程度の開封率があたりまえなのです。

メルマガの目的には、もちろんメルマガからの来店は最重要ですが、もう一つの目的が「顧客とつながり続けること」にあります。

毎週メルマガを配信する店舗のメルマガを筆者も10店舗以上メルマガ登録していますが、そのほとんどのメールを件名のみ見て開封していません。

それでも、その店舗さんの「存在」がメルマガの受信を通じて、確認させられ続けている状態ができあがっています。

筆者の例で恐縮ですが、イーザッカマニアストアーズさんや、酒蔵あさびらき十一代目 源三屋さんのメルマガは、かれこれ5年以上購読し続けていますが、ほとんど開封した記憶がありません。

それでも、雑貨やお酒をネットで購入しようかと考えた際に、メルマガで店舗名を確認し続けていることもあり、「第一想起」される店舗は、この二つの店舗さんになっています。

メルマガには、メルマガ経由で売上を目指す目的以外に、顧客とのつながりを続ける「コミュニケーション」の役割も果たしているわけです。

もちろん、インスタグラムなどのSNSは、若い女性層を中心にファッションジャンルなどとの相性は抜群ですし、ファッションジャンルの方であれば、メルマガ以上にSNSに注力された方が良いということは事実です。

ただし、メルマガをやめて、SNSだけにするというのはリスキーな判断だと思います。

10年以上前にはやった「mixi(ミクシィ)」というSNSがありましたが、ご存じですか?ご存知の方は、mixiに最近ログインしたのはいつか覚えていますか?

Eメール、メルマガは10年前から存在していますが、未だに「現役」であり、多くのネットショップ運営者が利用しているツールです。

もし、10年前にメルマガ配信をやめて、mixiだけで情報発信していたとしたら、2018年現在、その店舗さんはどうなっているでしょうか?

Eメールは普遍的ツールであり、ECにおいても注文時、発送時などの連絡はアプリの通知以上にメールが重視されています。

メルマガを軽視している方は、是非、メルマガの本当の使い方を理解して、明日からでもメルマガ配信を行ってみませんか?

新規顧客獲得よりもリピーター対応の方が低コストだと知る

リピーター育成対策

ネットショップの運営において、新規顧客を獲得することは非常に重要ですが、新規顧客の獲得には、非常にコストがかかります。

例えば、新規の方に商品を購入していただくキッカケとして、商品代金の割引や、割引クーポンを発行したり、楽天市場などのショッピングモールであれば、ポイント倍率を上げて、ポイント還元を行ったりするケースがあります。

また、リスティング広告やCPC広告などを出稿して新規顧客獲得を目指す場合は、一人の新規顧客を獲得するのにもコストがかかります。

逆に、リピーター、一度ネットショップを利用したことのある顧客に対して、店舗への再来店を促す方法を使うことで、再注文を得る施策は、「追客施策」とも呼ばれています。

一度購入した経験のある顧客は、新規顧客に比べて、店舗に対する「不安要素」が少なく、店舗からの呼びかけ次第では、再度商品を購入してくれる可能性が高い「見込み客」でもあります。

新規顧客獲得にかけるコストよりも、リピーター育成のために使うコストの方が圧倒的に安く、また、反応率も高いというデータがあります。

新規顧客獲得ばかりに目がいくと、広告コストや割引コストで、実際に手元に残る利益率は低くなりがちです。

また、一度ネットショップを利用した顧客が、再来店し、注文を行ってくれた場合、3回目以降は、自然と定期的に注文を行ってくれるというケースも良くある事例です。

いかにして、一度だけ購入して来店しなくなった「見込み客」を掘り起こせるかが、長期的な店舗運営を行う上で、重要なポイントとなります。

是非、先に紹介した具体的なリピーター育成施策を行い、休眠顧客に再来店を促しましょう。

ネットショップのリピーター対策のまとめ

今回はネットショップの運営において、非常に重要な「リピーター育成対策」について、具体的な手法もご紹介いたしました。

リピーター、すなわち「お得意様」となる顧客は、一度利用したネットショップで安心して注文から商品受け取りまでを完了できると、以降の注文をそのネットショップで繰り返し購入してくれる傾向があります。

特にお水や紙オムツなどの消耗品で生活必需品を販売しているネットショップであれば、リピーター対策は非常に重要であり、また、利益率の確保にも役立つ対策となります。

日用消耗品などは、楽天市場やAmazonでも、非常に低価格な価格競争が行われており、新規顧客獲得ばかりを目指すと、注文は入ってきても利益がほとんど残らないという悪循環に陥ります。

Amazonでは、商品ページが基本的に1つのページを複数店舗で共有しているため、その時の販売価格や配送方法などによって、ショッピングカートを獲得できる店舗がコロコロ入れ替わる仕様です。

そのため、Amazonではリピーター育成対策が打ちにくいというデメリットがあります。

楽天市場などのショッピングモールでは、サンクスクーポンやメルマガ配信、アフターフォローメールなど、複数のリピーター対策が使えるため、リピーター育成を行いやすい環境と言えます。

是非、リピーターの育成対策に注力して、安定的な売上を獲得することを目指してみてください。

ネットショップというビジネスモデルは、「積み上げ型のビジネスモデル」に他なりません。

一発ドカン!という広告手法もありますが、広告コストやリピート率の低さなどのデメリットを考えると、地道にリピーター育成を長期的計画で実施することが最も万全の手法だと思います。

今回の記事の内容が、ネットショップでリピーター対策を検討されている方の参考になれば幸いです。




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