売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。
【質問】副業でネットショップを成功させる方法を知りたい
ネットショップ出店に関するご質問で毎月1件は必ず相談されるのが、「副業でネットショップを開業したい」というご相談です。
日本政府は、2016年9月に内閣官房に「働き方改革実現推進室」を設置し、「働き方改革」についての取り組みを提唱しました。
この「働き方改革」とは、安倍内閣が掲げる「一億総活躍社会」の実現に向けた取り組みで、2018年には、扶養控除額の変更など更なる進化を遂げることが予想されています。
働き方改革により、サラリーマンなどが、自分の空き時間に別のビジネスを始めるいわゆる「副業」が増えてきている傾向にあります。
副業の候補として、時間や場所に縛られにくいのが「ネットビジネス」であり、「ネットショップ」もその候補のひとつとして取り上げられる機会が増えてきました。
今回は、副業でのネットショップ出店を検討されている方に、副業ネットショップの成功方法について、現役店長が考察してみたいと思います。
ネットショップと副業の相性について
ネットショップと副業の相性についてですが、相性自体は決して悪くないと思います。
理由は、ネットショップはBASE(ベイス)などを利用すれば、出店するコストをほぼ「ゼロ円」無料で行う事ができる上、商品登録て、販売中の商品は、自動的に注文を承ってくれるからです。
サラリーマンなどは、日中は「本業」を行っているため、お昼休みなどの僅かな隙間時間に「注文メールのチェック」や「お問合せへの回答」をメール対応する程度で、ショップ運営を実現することは可能です。
ただし、副業スタイルでのネットショップ運営では、やはり「大きな売上を作ることは難しい」というデメリットがある上に、失敗しやすいという傾向があります。
副業で運営するネットショップがなぜ失敗しやすいのか、という点を以下のページにまとめていますので参考にしてください。
副業に向くネットビジネスとは
副業に向く「ネットビジネス」とは何でしょうか?
現役ネットショップ店長が、副業に向くと思うネットビジネスをご紹介いたします。
あくまでも、筆者の独断と偏見でのおすすめですので、参考程度に思っていただければ幸いです。
せどり・転売
せどりとは、「安く仕入れて高く売る」ことを言います。
ここ数年で、個人がネット販売できる環境が増えたこともあり、せどり、転売というビジネスモデルも一般的になってきました。
個人が出品できるネット販売の場所としては、フリマアプリのメルカリや、オークションサイト日本No.1のヤフオク、Amazonの小口出品プランなどがあります。
せどりや転売の主な方法としては、リサイクルショップやフリマなどに出向いて、そこで販売されている商品と、インターネット上の実勢価格を比較して、安く仕入れて高く売れそうな商品を見つける事です。
ネット上の実売価格については「モノレート」というサイトが、価格調査に非常に便利です。
2017年には、NintendoSwitchが、「転売」の対象として、非常に多くの商品がメーカー希望価格より1万円以上高い値段で取引されているのを目にしました。
せどり、転売のメリットは、ネットショップと比較して、あまり手間をかけず出品しやすいという点です。
デメリットは、競合も多く、常に価格競争にさらされやすい点と、在庫が一点ものになりやすく、販売する商品を仕入れ続けなくてはならないため、商品探しには非常に手間がかかるという点です。
労働形式としては、労働集約型になりやすいため、大きな売上を作るのには向いていない方法です。
アフィリエイト
ネットビジネスで、2016年頃から注目されはじめたのがこの「アフィリエイト」です。
アフィリエイトは、簡単に言えば、「商品やサービスを紹介することで、紹介した内容からの成約時に広告収入が得られる」というウェブ広告サービスです。
更に言えば、自分のブログに紹介したい商品のバナーを掲載して、そのバナーをクリックされたことで成約が確認できた際に報酬が支払われるという仕組みです。
ネットショップのように実際の注文が入るということもなく、商品を発送するという作業も必要ないため、アフィリエイトは、ブログを書き、バナーを掲載するだけで報酬を得られる可能性があります。
メリットとしては、必要なのはブログと、ブログを更新する為のデバイスだけですから、初期費用はほぼゼロ円で行う事ができます。
デメリットとしては、ブログにある程度アクセスが集まらなければ、バナー自体をクリックされないため、成果がほとんど出ないという点です。
また、ブログのテーマ、書き方(ライティング)などにもある程度知識が必要となり、簡単には成果につながらないというデメリットもあります。
アフィリエイトについては、以下のページにまとめていますので、興味のある方は参考にしてください。
【参考】アフィリエイトでおすすめの方法
ノウハウを電子書籍化する
これも、少し特殊な副業となりますが、他の人よりご自身の方が詳しいと思う知識や趣味などはありませんか?
どちらかといえば、「自分の好きな事」がこの方法に向いていると言えます。
例えば、株式投資に詳しい方などが、自分の経験と体験から得た「攻略法」のようなノウハウがあれば、株式取引に新規参入を検討している方なら、興味があるのではないでしょうか?
今なら、ビットコインなどの仮想通貨について、その仕組みなどは沢山の書籍化もされていますが、実際の取引についてを記載している情報は、ネット上のブログの方が多いという状態だと思います。
こうした、「新しい分野」などは、インターネット上にもまだ正確な情報が少ないため、ある程度情報が体系化されてまとまっているモノであれば「書籍化」するメリットが十分にあります。
情報を、PDFなどにまとめて、電子書籍化する、もしくは、ブログのような方法で有料マガジン化することで、収益化することができると思います。
有料でマガジンを作成できるサービスに「note」があります。
ノウハウを書籍化して収益化するデメリットとしては、難易度はアフィリエイトよりも高くなります。
誰でも知っている情報なら、お金を出してまで知りたいと思わないでしょうし、自分だけが詳しい情報というのも、インターネットが発達した現在においてかなり条件が狭まると思います。
重要なのは、幅広く何かを知っていることよりも、「コレ!」という一点を深く掘り下げていくような内容にすることが望まれると思います。
副業でネットショップを成功させる方法
副業でのネットショップを成功させる方法とは何か?
これは、ネットショップ以外のせどりや転売、アフィリエイトなどにも繋がることですが、成功させる方法とは「成功するまで続けること」以外にありません。
なんだかトンチみたいに聞こえるかもしれませんが、「失敗したと認めない限りは、失敗はない」ということです。
発明王「エジソン」の言葉にもこうあります。
『私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。』
多くの人が、途中であきらめてしまうため、成功に至る以前に失敗をみとめてしまっています。
継続こそ、成功への最も近道だと思っています。
ただ、根性論だけでは、継続するモチベーションも続かないと思いますので、具体的な方法もご紹介したいと思います。
副業でネットショップを成功させる方法としてまずは、ネットショップの運営を継続できる環境下で運営することが重要です。
企業や個人事業主などが、ビジネスとして開店しているネットショップには、副業レベルのコミットメントでは、到底かなわないことを前提に考えておいてください。
例えるなら甲子園常連校の野球部員が、授業以外の時間のほぼ全てを「練習」に費やしているように、ネットショップを本業で運営している店舗は、朝から夜まで営業時間外を問わず、店舗運営に注力している店舗が売れているネットショップの傾向としてあります。
そんな毎日ネットショップを全力運営している店舗に、隙間時間運営の店舗が「勝ちに行く」には、相当低い勝率であることは、お分かり頂けると思います。
「勝てるところで勝つ」「大きな1勝ではなく、小さな1勝を作る」ことに注力しましょう。
副業のネットショップでも、必ず勝てる「ポイント」「一点」があるはずです。
初期費用やランニングコストが極力かからないか、かかっても月額3000円程度の固定費で済む売場からネットショップをスタートさせると良いでしょう。
無料でネットショップをオープンさせる方法は以下のページにまとめていますので参考にしてください。
副業でも利益が20万円以上なら確定申告が必要ですよ
個人の副業で、ネットショップの売上で20万円以上の利益を得た場合は翌年に確定申告が必要となります。
個人事業主の方なら、確定申告については、ご存じだと思いますが、個人の方は、「確定申告って何?」というところから一度確認しておく必要があります。
国税庁のホームページでは、確定申告については、以下のような記載があります。
所得税及び復興特別所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税及び復興特別所得税の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算する手続です。
確定申告についての詳細は、以下の国税庁のホームページをご確認いただいた方が確実でしょう。
確定申告をスムーズに行うには、会計ソフトを利用するのが一番おすすめです。
特におすすめなのが、クラウド会計ソフトシェアNo1の「会計ソフトfreee(フリー)
」や、会計ソフトとしての信頼も厚い「やよいの青色申告オンライン
」ですね。
筆者は自分の確定申告は、個人事業主のシェア伸び率No.1のクラウド会計ソフトと定評のあるMFクラウド会計を利用する予定です。
オンライン会計ソフトなら、スマホなどからも利用できるので、非常に便利です。
副業でネットショップを成功させる方法のまとめ
副業でネットショップを成功させたいという要望はたくさんいただくのですが、その道は、非常に険しい道であるということを返信させていただいています。
ネットショップの運営は、今から10年前であれば、競合も比較的少なく、ある程度商品認知やSEO対策を行えば、あまり売り方などを意識しなくても売れる状態がありました。
2018年現在、楽天市場
は出店数4万5千店舗、ヤフーショッピングは、51万店舗以上、無料で開業できるBASE (ベイス)では40万店舗以上と言われている「ネットショップ激戦時代」です。
副業でネットショップを行う目的が、「ご自身の収入の拡大」であれば、ネットショップにこだわらず、アフィリエイトやせどりなどを実施する方が効率的に収益をあげられる可能性があります。
本日の情報が、ネットショップでの副業を検討されている方の参考になれば幸いです。