ネットショップの良くある質問

【質問】送料の値上げとDM便やメール便の廃止で困っています。何か方法はありませんか?

ネットショップの良くある質問





ネットショップでよくある質問・相談

売れるネットショップの教科書に寄せられたよくあるご質問について、現役店長が回答するコーナーです。

【質問】送料の値上げとDM便やメール便の廃止で困っています。何か方法はありませんか?

当店も2017年秋ごろに契約物流会社より値上げが実施されました。

値上げ以降の当店のネットショップの売上は半減という状態に陥りました。

ネットショップを運営されている方の、ほぼ全てと言ってもいいと思いますが、物流コスト問題が深刻な状況だと思います。

今回は、物流コスト、配送料金の値上げで困っている方に、物流コスト対策となる方法をご紹介いたします。

なぜ配送料金が値上げされるのか?

2017年9月頃から物流大手各社が、一斉に配送料金の値上げを行いました。

宅配便ではヤマト運輸が最大手となりますが、ヤマト運輸はAmazonと物流契約を結んでいたことは有名です。

配送料金が値上げになった背景には、Eコマース市場の拡大による宅配便数の増加と、物流業界の慢性的な人手不足という二つの問題が限界を超えてしまったからということがあげられます。

また、ネット通販の普及により、個人宅への宅配便が増えたことと、お届け時の不在による再配達の問題も社会的な見地からも問題となっています。

そもそも、今回の宅配便の運賃値上げは、27年ぶりの事だそうで、27年間宅配便運賃は料金が据え置き状態となっていました。

物流業界の配送料は今までが異常に安すぎたとも言えます。

また、ヤマト運輸が値上げを表明した際、佐川急便、日本郵便も後追いになりますが、値上げを表明しました。

一社が値上げした場合、なぜ、同業他社も同じように値上げを行うのか?

その理由は、「値上げしなければ、配送料が安い物流会社へ配送依頼が集中してしまうため、許容量を超えてしまう」という問題があるからです。

2017年12月に、日本郵便がまさにその状態に陥り、配送の大幅遅延と、荷受制限を実施することになりました。

今回の物流問題は、ネット通販業界では「物流クライシス」とも呼ばれ、非常に大きな機会損失となっています。

メール便やDM便が廃止された場合の対応方法

もうひとつ、ネット通販事業者を悩ませている問題が、ヤマト運輸が行ってきた「メール便」「DM便」の廃止です。

メール便は、以前は個人でも利用できていましたが、現在は法人のみが利用できるサービスとなっています。

メール便は、小さなモノや薄いモノであれば、80円程度で送付できるため、ネット通販業者もこぞって利用していた非常に便利な配送方法でした。

DM便も物品の発送については廃止されることになりました。今後はカタログやDMのみの配送となるそうです。

これまでメール便やDM便を利用して送料を抑えてきた方は、今後の代替発送方法として配送料金の安い方法を以下のページにまとめましたので参考にしてください。

【参考】送料を安くするための発送方法

送料無料から個別送料への移行を進める

当店も該当することなのですが、これまでのネット通販は、過剰なまでの「送料無料」絶対主義が、結果的に一般消費者に間違った認知を与えてしまったのだと思います。

本来、商品を発送する際の送料を無料にすることなど不可能です。

ネットショッピングでは、「○○円以上のご購入で送料無料」という方法や、商品代金に送料の一部を加算した「送料込」を「送料無料」と謳う行為が当たり前に行われてきました。

そのため、一般利用者からすれば、「送料無料が当たり前」であり「送料がかかるのならキャンセルする」という風潮ができあがってしまったのです。

特にこの送料無料問題を悪化させた原因が「Amazon」にあったといっても過言ではありません。

Amazonは、値上げ前のヤマト運輸との契約送料が300円以下だったということが日経新聞にも掲載されていました。

過剰な送料値下げ要求と、プライムお急ぎ便などの即日出荷、翌日到着など、物流面に大きな負担をかけ続けてきました。

その結果として、現在の物流クライシスが起こってしまったわけです。

物流の問題については、ネット通販大手の楽天市場も、日本郵便と協力して、楽天での注文商品の受取場所を全国2万局の郵便局に広げる対応を開始しました。

EC関連事業者も、可能な限り再配達の削減につながるように働きかけていかなくてはならないと思います。

そして、これまで当たり前に行ってきた「送料無料(と思わせる対応)」についても、是正していかなくてはならないでしょう。

送料の値上げ問題についてのまとめ

ネットショップの商品出荷において、送料の問題は2018年においても非常にシビアな問題です。

当店でも、2017年9月頃までは、右肩上がりの成長を続けていましたが、2017年10月以降は昨年対比で50%ダウンという状況も数か月続いています。

EC市場は、企業のEC化率もまだまだ低いこともあり、拡大成長を遂げる伸び白は十分にある市場です。

新しい物流体制が整いつつある現在、より効率的な配送と、正しい送料の負担を、利用者も理解しながら、便利なネットショッピングが更に充実していくことを心より祈っています。

本日の情報が、物流コスト上昇に悩む店舗様の参考になれば幸いです。




ネットショップの良くある質問
最新情報をチェックしよう!