モール別攻略法「キューテン攻略法」とは、現役Qoo10店長がQoo10(キューテン)での売上アップ、ネット販売の攻略法を探し出すことを目的とした考察ブログである。
Qoo10(キューテン)攻略法(1)Qoo10に出品する前に行う3つのこと
Qoo10(キューテン)に出店するメリット・デメリット
Qoo10(キューテン)に出店するメリットとしては、「月額利用料」「固定費」が無料であるという点です。
販売成立時に、販売手数料がかかりますが、商品が売れない限りは、費用がかからないため、ランニングコストは非常に良いショッピングモールです。
キューテンを主に利用しているユーザー層は、女性が70%以上、20代~40代までの購入率が高いという公式データがあります。
また、閲覧デバイスはスマホからが83%、パソコンは15%ということですから、ほぼスマホからの閲覧と考えてよいと思います。
比較的若い女性層に需要のある商品ジャンル、コスメやファッションなどは、Qoo10と相性が良いと思います。
Qoo10出店のデメリットとしては、キューテンは「プッシュ型モール」であり、モールが発行するメルマガやタイムセールなどは非常に売れやすいですが、一般的な商品検索などによる注文は楽天市場などと比較して少ない傾向があります。
筆者が実際にQoo10(キューテン)に出店してみての経験からの感想などを以下のページにまとめていますので参考にしてください。
Qoo10(キューテン)の出店する前に行うこと
では、Qoo10(キューテン)に出店を検討されている方がまずやっておいた方が良いと思うことを3つに絞ってご紹介いたします。
(1)キューテンとの商品の相性を考えてみる
キューテンの主な利用者、ユーザー層は、20代~40代までの女性であり、スマホからの閲覧が83%以上のショッピングモールです。
また、楽天市場などのモールと異なり、商品検索からの流入よりも、Qoo10が発行するメルマガやQoo10のトップページに掲載されているタイムセール企画、ランキングからの流入の方が多い傾向があります。
販売予定の商品が、男性向きだったり、シニア層向けである場合は、Qoo10へ出店しても、商品があまり売れない可能性が高いです。
20代女性層に人気の商品や、主婦層が買い求める日用品などは、キューテンとの相性は良いと思います。
(2)キューテン以外のスマホ系モールと出店比較してみる
キューテンと同じく、スマホユーザーの利用率が高いショッピングモールがあります。
KDDIコマースフォワードが運営する「Wowma!(ワウマ)」というショッピングモールです。
キューテンは、非常にプッシュ型の売り方でないと、商品が売れにくい傾向があるモールです。
Wowma!は、KDDIグループが運営しているショッピングモールであるため、主要ユーザーは「AUキャリアユーザー」となります。
Qoo10が20代~40代の女性層であるのに対して、Womwaはもう少しターゲットユーザーの幅が広い傾向があります。
また、Wowma!(ワウマ)は、ショッピングモールが主体となって、販促イベントを行ってくれます。
2017年の実績としては、2000円以上の注文で、1000円OFFとなるクーポンを数量限定ですが、発行していた時期があります。
2000円の商品なら、50%OFFで購入できるクーポンですから、ここまで高い還元率のクーポンを発行するショッピングモールは、楽天市場やヤフーショッピングと比較しても、Wowmaしかありませんでした。
Wowmaは、2018年3月31日までの出店であれば、初期費用と一年間の出店料が全て無料で出店できるキャンペーンを実施しています。
多店舗展開での出店検討であれば、Qoo10、Womwaの両方に出店するというのも一つの方法です。
Wowma!(ワウマ)に実際に出店してみての感想とメリットは以下のページにまとめていますので参考にしてみてください。
(3)最初の出店場所としては検討しない方が良い
ネットショップをまだ一店舗も出店していない方は、Qoo10を最初の出店場所にするにはかなりリスキーだと思います。
理由としては、何度もお伝えしていますが、キューテンは「プッシュ型モール」の傾向が強い売場です。
ネットショップのセオリーとしては、商品を沢山登録し、商品名やキャッチコピーにキーワード対策を実施、新規顧客をリピーターへと育成させる流れを続けることが基本的運営方法です。
キューテンは、一つの広告機能として「プロモーション」と呼ばれる機能があります。
「Qキャッシュ」と呼ばれる、Qoo10内のポイントを購入し、そのポイントを使って、販促活動を実施するという商品露出の方法です。
タイムセールや共同購入などの販促イベントに参加するには、プロモーションを行わなくてはなりません。
むしろ、プロモーションをしないネットショップは、キューテンでは、あまり売れない可能性が高いです。
また、Qoo10は、日本産のモールではなく、シンガポールなどの海外から逆輸入的に入ってきたショッピングモールであるため、管理画面などが少し使いにくいというデメリットがあります。
よくも悪くも「クセが強い売場」であるため、ネットショップのいろはが分かっていない最初に出店するのはあまりおすすめいたしません。
楽天市場などにすでに出店済みの方で、多店舗運営の場所として検討されているのであれば、商品との相性次第では、出店を検討されてよいと思います。
ただ、キューテンに出店して4年になりますが、ひとつ感じるのは、「リピーターが付きにくいモールである」ということです。
キューテンは商品によっては、非常に安い価格で販売されている店舗がいくつか存在していますが、その多くはプロモーションによる割引が入っているケースがあります。
型番商品などは、商品自体の差がないため、価格が安い店舗で購入されやすい傾向があります。
そのため、商品ページの扱いとしては、楽天市場よりもAmazonに似ている感じです。
当店でも過去に1000ケース近く売れた商品がありましたが、より価格の安い店舗が同じ型番商品を出店していると、そちらの店舗にユーザーが流れてしまうという現象が起こりました。
ショップ単位というよりも、商品単位で安い場所を探されるという傾向が強いモールに感じます。
Qoo10(キューテン)出店は相性とプロモーションが前提
キューテンに出店を検討されている方は、まずはご自身が販売する予定の商品がQoo10で売れる可能性があるかどうかを考えてみましょう。
20代~40代までの女性のスマホからの閲覧が80%以上ですから、この層に訴求できない商品は、キューテンでは売れないでしょう。
また、キューテンである程度大きな売上を作るには、プロモーションの利用が前提となります。
プロモーションなしでの販売では、いくら価格面で頑張ったとしても、大きな売上にはつながりにくいでしょう。
キューテンはとにかく、クセがあるモールですが、当たれば非常に大きな月商も狙える売場であることは、実際に出店してみて体験済みです。
Qoo10(キューテン)に出店する前におこなう事のまとめ
キューテンは、認知度という意味では、楽天市場やAmazonには遠く及ばないモールですが、知っている人はお得に利用しているモールです。
ターゲットをしっかりと理解して、ターゲットにマッチする商品が多数あるのであれば、出店を検討されても良いかと思います。
ただし、初めてのネットショップの出店場所としては、様々な要因がありますが、筆者はおすすめいたしません。
多店舗展開で、突き抜けた売上を作ることを狙うのであれば、非常に面白い売場だと思います。
今回の記事がQoo10(キューテン)に出店を検討されている方の参考になれば幸いです。