楽天市場へ出店していると、「この商品は楽天で販売しても大丈夫?」「商品ページから自社サイトへリンクしてもいい?」「ルール違反をすると退店になる?」と迷うことがあります。
楽天市場には、そもそも販売できない「取扱禁止商材」があるだけでなく、販売前に確認・審査が必要となる商材があります。さらに、外部サイトへの誘導や課金回避、レビューに関する不正、他人の画像の無断使用など、店舗運営上の禁止行為にも注意が必要です。
知らずに違反してしまうと、修正を求められるだけでなく、内容や累積状況によっては店舗運営に大きな影響が出る可能性があります。
この記事では、楽天市場で販売できない商品、事前確認が必要な商材、代表的な禁止行為、違反点数制度やペナルティ、違反を指摘されたときの対応まで、楽天店舗運営者向けに分かりやすく解説します。
※楽天市場の規約・ガイドライン・審査対象・運用基準は変更される場合があります。実際に商品を出品したり施策を実施したりする際は、楽天市場の最新規約・ガイドラインおよびRMS内の案内を必ず確認してください。
- 1 先に結論|楽天市場では「商品」と「行為」の2つに注意
- 2 楽天市場で販売禁止の商品とは?
- 3 「販売禁止」と「事前確認・審査が必要」は違う
- 4 楽天市場で禁止されている代表的な行為
- 5 楽天市場外へのリンク・注文誘導に注意
- 6 電話・メール・FAXなどで楽天外注文へ誘導するのも注意
- 7 サクラレビュー・レビュー操作は禁止
- 8 商品画像・著作物の無断使用にも注意
- 9 楽天の商品画像登録ガイドラインにも注意
- 10 景品表示法・薬機法などに関わる表現にも注意
- 11 楽天市場で取得した顧客情報の扱いにも注意
- 12 楽天市場の「違反点数制度」とは?
- 13 違反点数が増えるとどうなる?
- 14 特に重く考えた方がよい違反とは?
- 15 楽天から違反の連絡が来たら、まず何をする?
- 16 楽天市場の違反を防ぐ10項目チェックリスト
- 17 エビス店長なら楽天運営でここを特に確認します
- 18 楽天市場の販売禁止商品・禁止行為についてよくある質問
- 19 まとめ|楽天は「売っていい商品」と「やっていい運営」の両方を確認
先に結論|楽天市場では「商品」と「行為」の2つに注意
楽天市場のルールを理解するときは、大きく「販売する商品」と「店舗が行う行為」の2つに分けると分かりやすくなります。
| 確認するもの | 主な内容 |
|---|---|
| 商品 | 取扱禁止商材、審査・許認可等が必要な商材 |
| 店舗運営 | 外部誘導、課金回避、不正レビュー、画像の無断使用、不適切表示など |
つまり、「法律上販売できる商品だから楽天でも自由に販売できる」とは限りません。
反対に、楽天市場で販売可能な商品でも、売り方や商品ページの表現、レビュー施策などが楽天のルールに違反する可能性があります。
楽天市場で販売禁止の商品とは?
楽天市場では、法令や社会通念、利用者保護などの観点から、取り扱うことができない商品・サービスが定められています。
代表的な考え方を見ていきましょう。
法令で販売・所持などが規制されているもの
当然ですが、法令に違反する商品を楽天市場で販売することはできません。
たとえば、法令上販売・所持等が禁止または厳しく規制されているもの、必要な承認等を得ていない商品などが該当します。
- 法令に違反する商品
- 必要な許可・承認等を得ていない商品
- 盗品など不正に取得された商品
- 取引が規制されている動植物等
- 安全基準・法令等への適合が必要な商品
商品カテゴリーによって関係する法律が異なるため、「他のネットショップで売られているから大丈夫」と判断しないことが重要です。
公序良俗・社会通念上問題がある商品
法律だけでなく、楽天市場独自の基準によって取り扱いが認められない商品もあります。
ここで覚えておきたいのは、「違法でなければ何でも楽天市場で販売できる」というわけではないことです。
楽天市場というプラットフォームの方針や利用者保護の観点から、取り扱いが制限される可能性があります。
青少年保護上問題となる商品
成人向け商品などについても、楽天市場独自の取扱基準があります。
アダルト関連商品は「ネット通販ならどこでも同じ条件で販売できる」というものではなく、利用するECサービスやモールごとの規約確認が必要です。
第三者の権利を侵害する商品
第三者の知的財産権等を侵害する商品にも注意が必要です。
- 偽ブランド品
- 模倣品
- 著作権を侵害する商品
- 商標権を侵害する商品
- その他、第三者の権利を侵害する商品
特にブランド品やキャラクター商品などを取り扱う場合は、仕入先や商品の真正性まで確認しておくことが重要です。
「販売禁止」と「事前確認・審査が必要」は違う
楽天市場への出品を考えるときに混同しやすいのが、「販売禁止の商品」と「条件を満たせば販売できる商品」です。
商品によっては、必要な許認可や販売資格等を確認したうえで取り扱う必要があります。また、楽天側で所定の確認や審査が必要になる場合があります。
たとえば、次のようなカテゴリーでは特に注意が必要です。
- 酒類
- 中古品・古物
- 医薬品等
- その他、楽天が確認・審査等を求める商材
たとえば酒類なら酒類販売業免許、中古品なら取り扱い方によって古物商許可など、楽天市場のルールだけでなく法令上必要となる許認可も確認する必要があります。
楽天市場で禁止されている代表的な行為
楽天市場で注意するのは商品だけではありません。
店舗運営の方法そのものが規約・ガイドライン違反になるケースがあります。
特にEC担当者が確認しておきたい代表例を紹介します。
楽天市場外へのリンク・注文誘導に注意
楽天市場では、店舗ページから楽天市場外へユーザーを誘導する行為についてルールが設けられています。
たとえば、楽天市場の商品ページを見ているお客様に対して、
- 自社ECサイトで購入するよう誘導する
- 外部の注文ページへ誘導する
- 楽天市場を介さず直接取引するよう促す
- 楽天市場外での注文方法を案内する
といった行為は問題になる可能性があります。
「自社サイトなら楽天の手数料がかからないから、こちらで買ってください」といった誘導は避けるべきです。
ただし、外部リンク等について個別の例外や所定の運用が認められる場合もあるため、具体的な掲載可否については最新の楽天市場のガイドラインを確認してください。
電話・メール・FAXなどで楽天外注文へ誘導するのも注意
URLを掲載しなければ大丈夫、というわけでもありません。
楽天市場を通じて集客したお客様に、楽天市場外で注文・決済してもらうことを目的とした案内は、課金回避等の観点から問題になります。
たとえば、商品ページなどで次のような案内を行う場合は注意が必要です。
- 「電話でも直接注文できます」と案内する
- メールで楽天外の注文を受け付ける
- FAX注文へ誘導する
- 楽天市場に掲載していない商品の直接取引へ誘導する
- 外部決済を利用するよう促す
楽天市場から集客したユーザーを楽天外取引へ移動させるような施策は、慎重に判断してください。
サクラレビュー・レビュー操作は禁止
楽天市場で特に注意したいのがレビューです。
レビューは商品の購入判断に大きく影響するため、意図的に評価を操作する行為には厳しいルールがあります。
- 店舗関係者が購入者を装ってレビューする
- レビュー代行業者等を使って評価を増やす
- 虚偽のレビューを投稿させる
- 不正な方法で評価を操作する
従業員だけでなく、店舗運営に関係する人物等による投稿についても注意が必要です。
「レビューを書いたら特典」も自由にできるわけではない
レビュー投稿を条件として特典を付与する施策についても、楽天市場のルールを確認する必要があります。
「レビューを書いてくれたら○○プレゼント」のような施策を自己判断で実施するのではなく、実施可能な条件や表現をRMS内の最新ガイドラインで確認してください。
商品画像・著作物の無断使用にも注意
商品を販売するために、Google画像検索や他店舗の商品ページで見つけた画像をそのまま使うのも危険です。
他人が撮影・制作した画像には著作権等が存在する可能性があります。
- 他店舗の商品画像
- メーカーから利用許可を得ていない画像
- 有名人・モデル等の画像
- 他社が制作した説明画像
- WebサイトやSNSから保存した画像
などを安易に転載しないようにしましょう。
商品画像の無断使用については、別の記事で「画像を使われた側」の対処方法も詳しく解説しています。
楽天の商品画像登録ガイドラインにも注意
自社で撮影した画像だから何でも自由に掲載できる、というわけでもありません。
楽天市場では商品画像についてもガイドラインが設けられているため、画像制作時には最新ルールを確認する必要があります。
特に、商品画像へ大量の文字や装飾を入れている店舗や、古い商品画像を長期間使い続けている店舗は、一度最新の画像ルールを確認しておくと安心です。
また、商品そのものよりも過度に有利・魅力的に見せる表現や、第三者の権利を侵害する画像についても注意してください。
景品表示法・薬機法などに関わる表現にも注意
楽天市場の商品ページは、楽天独自のルールだけ守ればよいわけではありません。
商品や表示内容によっては、景品表示法、薬機法、特定商取引法などの関係法令も確認する必要があります。
「No.1」「最安」などの表現
「売上No.1」「業界最安」「日本一」などの表示は、客観的な根拠や調査条件等が問題になることがあります。
競合より魅力的に見せたいからといって、根拠を確認せず強い表現を使わないようにしましょう。
健康食品・化粧品等の表現
健康食品や化粧品などでは、商品のカテゴリーによって表示できる内容が大きく異なります。
「治る」「必ず痩せる」など、医薬品的な効果を想起させる表現を安易に使用すると、薬機法等との関係が問題になる可能性があります。
価格を実際より安く見せる表示
通常価格、セール価格、比較対照価格などの表示についても、消費者に誤認を与えないことが重要です。
「50%OFF」と表示するのであれば、何と比較して50%OFFなのか、その比較価格が適切なのかまで確認します。
楽天市場で取得した顧客情報の扱いにも注意
楽天市場で商品を購入したお客様の情報は、店舗が自由に別用途へ利用できるものではありません。
たとえば、楽天市場で取得した顧客情報を利用して、自社ECサイトへ誘導する目的の営業・広告等を行うことは問題になる可能性があります。
「楽天で一度買ってくれたお客様だから、今後は自社サイトで購入してもらおう」と安易に考えないようにしてください。
個人情報の取り扱いについても、楽天市場の規約・ガイドラインと関係法令を確認する必要があります。
楽天市場の「違反点数制度」とは?
楽天市場では、規約・ガイドライン等への違反に対して、違反内容に応じた点数を付与する「違反点数制度」が設けられています。
イメージとしては、自動車運転免許の違反点数に近く、違反内容や累積状況によって措置が重くなっていく仕組みです。
重要なのは、一度の違反だけでなく、違反を繰り返して点数が累積することにも注意が必要ということです。
違反点数が増えるとどうなる?
違反内容や点数、累積状況等によって、店舗に対する措置が行われる可能性があります。
| 状況 | 考えられる対応・リスク |
|---|---|
| 軽微な問題 | 内容確認・修正・改善対応等 |
| 違反の発生・累積 | 違反点数の付与や各種制限等 |
| 重大な違反 | 店舗運営に関わる厳しい措置の可能性 |
| 悪質・重大なケース | サービス停止・契約解除等の可能性 |
具体的な違反点数や措置については変更される可能性があるため、楽天市場が公開している最新の違反点数制度やRMS内の案内を確認してください。
「○点までは大丈夫」と考えるのではなく、違反を発生させない店舗運営を基本にすることが大切です。
特に重く考えた方がよい違反とは?
すべての違反が同じ重さで扱われるわけではありません。
特に次のような行為は、店舗の信頼性やユーザー保護に直接関係するため、より慎重な対応が必要です。
- 偽ブランド・模倣品等の販売
- 重大な法令違反
- 第三者の権利侵害
- 不正なレビュー操作
- 楽天市場外での取引を目的とした課金回避
- 悪質な外部誘導
- 改善要請への不適切な対応
- 同様の違反を繰り返す行為
「売上が上がるから」「他店舗もやっているから」という理由でグレーな施策を続けるのはおすすめできません。
楽天から違反の連絡が来たら、まず何をする?
楽天から規約・ガイドライン違反等について連絡を受けた場合、慌てて部分的に修正するだけではなく、原因まで確認します。
↓
STEP2.該当ページ・商品・施策を確認する
↓
STEP3.最新の規約・ガイドラインを確認する
↓
STEP4.必要に応じて楽天の窓口へ確認する
↓
STEP5.他の商品にも同じ問題がないか横断確認する
↓
STEP6.社内・外注先を含めて再発防止策を決める
特に重要なのが「指摘された商品だけ直して終わらない」ことです。
たとえば商品説明の表現が問題になった場合、同じテンプレートを使っている100商品に同じ表現が入っている可能性があります。
一つの違反が見つかったら、同じ原因で作られた商品ページや画像が他にないか横断的に確認しましょう。
楽天市場の違反を防ぐ10項目チェックリスト
新商品を登録するときやキャンペーンを実施するときは、最低限次の項目を確認しておきましょう。
- 楽天市場の取扱禁止商材ではないか
- 販売に許認可・確認・審査等が必要ではないか
- 楽天市場外での購入を促していないか
- 楽天を介さない電話・メール等での取引へ誘導していないか
- 不正なレビュー施策を行っていないか
- 他社・他店の商品画像を無断使用していないか
- 「No.1」「最安」等の表示に適切な根拠があるか
- 薬機法・景品表示法等に問題がないか
- 楽天で取得した顧客情報を不適切に利用していないか
- 楽天から届く規約・ガイドライン変更のお知らせを確認しているか
エビス店長なら楽天運営でここを特に確認します
楽天市場を運営していると、どうしても「アクセスを増やす」「転換率を上げる」「スーパーSALEで売る」といった売上施策へ意識が向きます。
もちろん、それらは大切です。
しかし、その前提として店舗を安定して運営できる状態を維持することが必要です。
特に注意したいのが、店舗運営を複数人で行っているケースです。
- 商品登録担当者
- 広告担当者
- 商品ページ制作会社
- 外注ライター
- SNS担当者
- カスタマーサポート担当者
店長自身がルールを理解していても、外注先が他サイトから画像をコピーしたり、担当者が良かれと思ってレビュー施策を実施したりすれば問題になる可能性があります。
そのため、楽天市場のルールは店長だけが知るのではなく、商品登録や販促に関係する人全員で最低限共有しておくことをおすすめします。
楽天市場の販売禁止商品・禁止行為についてよくある質問
楽天市場ではどんな商品が販売禁止ですか?
法令に違反する商品、第三者の権利を侵害する商品、公序良俗や青少年保護上問題となる商品など、楽天市場が取扱禁止としている商材は販売できません。詳細は楽天市場の最新の取扱禁止商材を確認してください。
アダルトグッズは楽天市場で販売できますか?
成人向け商品には楽天市場独自の取扱基準があります。商品の内容によって判断が異なるため、具体的な商品を出品する前に楽天市場の最新ルールを確認してください。
酒類は楽天市場で販売できますか?
酒類は自由に販売できる商品ではありません。必要な酒類販売業免許等に加えて、楽天市場側の出店・出品条件も確認する必要があります。
中古品は楽天市場で販売できますか?
中古品・古物の取り扱いでは、古物営業法に基づく許可が必要になるケースがあります。また、楽天市場側の審査・確認条件も確認してください。
楽天の商品ページから自社サイトへリンクできますか?
楽天市場外へのリンクには制限があります。特に楽天市場外で購入させる目的の誘導は問題になります。外部リンクを掲載したい場合は、自己判断せず最新の楽天市場ガイドラインを確認してください。
電話で直接注文してもらうのは違反ですか?
楽天市場を通じて集客したユーザーを、楽天市場を介さない取引へ誘導する行為は問題になる可能性があります。電話、メール、FAX等であっても課金回避を目的とした誘導は避けてください。
レビューを書いた人にプレゼントを渡してもいいですか?
レビュー投稿を条件とする特典には楽天市場のルールがあります。自己判断で実施せず、現在の店舗運営ガイドラインを確認してください。
他店の商品画像を使うとどうなりますか?
他店が撮影・制作した画像を許可なく使用すると、楽天市場のルールだけでなく著作権等の問題が生じる可能性があります。メーカー提供画像についても利用許諾の範囲を確認してください。
楽天の違反点数が付いたらすぐ退店になりますか?
違反内容や点数、累積状況等によって対応は異なります。一律に「1回の違反ですぐ退店」とは限りませんが、重大な違反では厳しい措置が取られる可能性があります。
楽天の違反点数はいつリセットされますか?
違反点数の扱いや期間については楽天市場の制度変更等によって変わる可能性があります。現在の正確な条件はRMS内の最新の違反点数制度を確認してください。
楽天から違反を指摘されたらどうすればいいですか?
まず指摘内容と対象ページを確認し、最新の規約・ガイドラインと照合します。そのうえで該当箇所を修正し、同じ問題が他の商品ページにもないか確認してください。不明な場合は楽天の所定窓口へ確認することをおすすめします。
まとめ|楽天は「売っていい商品」と「やっていい運営」の両方を確認
楽天市場のルールというと、「販売禁止商品」に目が向きがちですが、それだけではありません。
大きく分けると、次の3つを確認する必要があります。
↓
運営:外部誘導・レビュー・画像・広告表現・顧客情報等のルール
↓
違反時:改善対応・違反点数・各種措置等
楽天市場は多くのユーザーへ商品を販売できる大きなECモールだからこそ、利用者保護や取引の安全性を守るために多くのルールが設けられています。
すべての規約を暗記する必要はありません。
大切なのは、「新しい商品を販売するとき」「新しい販促施策を始めるとき」「商品ページの表現を変更するとき」に、一度楽天のルールを確認する習慣を作ることです。