ネットショップのクレーム対応
目次

ネットショップ運営時によくあるクレームの事例とクレーム対応のメール文例

ネットショップでよくあるクレーム事例について

ネットショップを運営されている方なら、必ずと言っていいほど発生するのがお客様からのクレームです。

【クレームとは】
クレーム(claim)とは提供する商品やサービスに対して、利用者からの苦情や改善要求、契約あるいは法上の権利請求を指す外来語。

参考:クレーム – Wikipedia

クレームについては、お客様からの正当なクレーム(苦情)と、お客様の勘違いによるクレームの2つのパターンがあります。

今回は楽天市場で3年間店長として運営してきた筆者が実際に経験した
お客様からのクレームについての内容とクレーム対応方法をご紹介いたします。

ネットショップでよくあるクレーム事例

では、実際に楽天市場、Yahoo!ショッピング、ポンパレモール、Amazonなどのモールで
商品を注文されたお客様からのクレーム内容について事例を紹介していきます。

モール以外の自社ネットショップでも起こりうるクレーム事例ですので参考にしてみてください。

指定した配達日時に商品が届かない

これは契約している物流会社、配送会社との契約にもよりますが日常的に発生するお客様からのクレームです。

配達日時指定通りに商品が届かない理由としては下記のような原因が事例としてあります。

●送り状作成時に配達時間指定を忘れるケース

これはネットショップ運営者側のミスです。
送り状(配送伝票)を手書きで行っているようなネットショップであれば
送り状の作成業務も一苦労かと思います。
お客様はご注文時に「○月△日の午前中」と指示をいただいているのに
送り状を手書きでたくさん書いているうちに、配達日時指定の欄を書き忘れるというミスが発生する可能性があります。


●大雪や物流量増加による配送遅延の発生

配送会社内で起こりやすいのが「配送遅延」の問題です。
一年間でもっとも配送遅延が発生しやすい時期は「年末年始」と言われています。
理由は、「年末商戦期」と「雪による道路状況の変化」が重なるためです。
年末商戦と呼ばれる、12月の1ヶ月間には「お歳暮」のギフト需要と、「クリスマス」のプレゼント需要、お正月の「おせち需要」が重なります。

「お歳暮」も「クリスマス」も「おせち需要」も、それぞれの需要ごとでも1年間のネット通販流通額のトップ5に入るような「特需期間」と言えます。
そんな繁忙期が3つも同時に重なると、物流各社の荷物数量も一日の上限数量を大幅に超えてしまう日も出てくるわけです。

ネットショップを運営していて、年末商戦期に売れる商品、売れ筋の商材をお持ちの店舗さんなら、「年末繁忙期のため配送遅延のお詫び」という文言を
あらかじめネットショップのトップページに掲載している店舗も多いです。

お客様にあらかじめ「遅れる可能性が高いこと」を開示しておくことで、余裕を持った配達希望日時の指定を行ってもらうことができますし、
万一指定の日時に届かなかった場合も「遅れる可能性があることを了承の上」での購入であるため、遅延を受け入れてくださることにつながります。


●指定配送業者から「中継」や「協力店舗への委託」が行われるケース

これはヤマト運輸や日本郵便(ゆうパック)ではめったに起こりませんが、西濃運輸などでは頻繁に起こるケースです。
ヤマト運輸は物流企業として宅配便の取扱量は国内一位の数量を誇るだけあり、事業所、営業所も全国にあります。
日本郵便(ゆうパック)も全国の「郵便局」が支店、営業所としての役割を果たすため、離島などにも郵便局が存在する場合もあります。
物流業界上位の企業であれば、支店や営業所が全国にあるので、お客様先まで同じ配送会社が商品を配達しますが、物流下位の企業になると
営業所がない都道府県も存在します。また、西濃運輸は基本的に配達時間の指定については「午前/午後」のみの指定となっています。
営業所のない地域への配達の場合は、地域の契約業者、協力業者へ荷物を引き渡しての配達となります。
協力業者のなかには、対応のよくない配達員や、時間指定などを確認せず、ルート配達を実施する配達員も存在するのが現状です。

注文した商品と違う商品が届いた

お客様が注文した商品と、実際に届いた商品が違ったというクレームは
ネットショップを運営していれば、必ず1度は起こるクレームです。

●商品のリニューアルが行われていた

筆者が運営するネットショプでは、主に日用品の取扱いが多いのですが、
商品のパッケージリニューアル時にこのクレームをいただいたことがあります。

日用品や飲料製品などは、季節や時期によって、パッケージリニューアルが行われることがあります。
特にディズニーなどのキャラクター商品は、「パッケージがかわいいから購入した」という購入理由がほとんどですので、
ネットショップの商品画像でみた商品と異なるパッケージの商品が届けば「違う商品が届いた」ということになります。

ネットショップを運営する際、特にパッケージがリニューアルされる可能性のあるキャラクター商品などには
商品説明文の中に以下の一文を入れることをおすすめします。

※パッケージについては予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

自分のお店で在庫している商品であれば、日頃から商品のパッケージも商品のピッキング時に確認しているかと思います。
ネットショップの運営方法のひとつである「ドロップシッピング」という方法を利用した店舗運営を行っている
ネットショップであれば、商品はメーカーから直送されることになるため、パッケージのリニューアルに気づかないことがあります。
メーカーから事前に「リニューアルの案内」があれば、画像変更などの対処も可能ですが、メーカーも商品を沢山扱っていたり、
担当営業マンが多忙で、なかなか連絡が行き届かないといったことは起こりうることだと思います。

キャラクター商品や、食品、飲料製品で「成分が変わるリニューアル」が実施される場合は、
商品リニューアルについてことあるごとにメーカーに確認を行うようにしましょう。

●出荷時のピッキングミス

これは、出荷時にピッキングリストにある商品とことなる商品をピッキングしてしまった場合に起こります。
Amazonはピッキング時にシステムによるピッキングを採用しているため、人的なピッキングミスはほぼ起こらないそうです。
われわれのような一般のネットショップ運営者は、ピッキング作業も人の手を介して行われることがほとんどだと思います。
人間がリストをみて、倉庫からピッキングを実施する以上、「思い込み」や「思い違い」による商品の間違いはどうしても発生してしまいます。
どんなに商品に熟知していて、倉庫の配置まで把握しているベテラン出荷人であっても、体調の悪い日はありますし、
商品を勘違いしてしまうことはあります。
楽天スーパーセールやヤフーウルトラセール時などは、商品の出荷数も通常時の3倍以上になることが多いですのでよりミスが発生しやすくなります。
コストがかかる問題ではありますが、可能な限り、売上管理とピッキングリストの発行はシステム化して、自動化することが望ましいです。

●出荷時のシールの貼り間違い(2つの商品の配送伝票を入れ違いで貼ってしまう)

これも、出荷時におけるミスで発生します。「A」という商品に「B」の送り状を貼ってしまい、「B」という商品に「A」の送り状を貼ってしまった場合に起こります。
この場合は、入れ違いになったお客様2名から「違う商品が届いた」というクレームをいただくことになります。

商品の出荷間違いの際、どのような対処をすればいいか?という質問を受けることがありますが、
この場合、配送会社と契約があるかどうかで対応が異なります。配送会社との契約とは、月間の出荷数量がある程度の数(1000件以上が目安でしょうか)になる場合は
配送会社と運賃についての契約を交わすことができる仕組みです。
数量が多くなれば、配送会社からは「お得意様」ということになり、ある程度月間で固定の数量が確保できるわけですから、大口割引の対応を実施してくれる場合があります。

契約がある場合は「お客様先への商品の引き取り対応」が契約運賃内で実施できます。商品の返品をネットショップ運営者側から配送会社に依頼して、自社まで返送してもらいます。この時間違ってもやってはいけない対応としては、入れ替わった「A」と「B」の商品をそれぞれの配送先に転送をかける対応です。

転送を実施した際、元々の送り状の上から新しい送り状を貼り付けられる場合があります。
これは、注文者様の個人情報を他の注文者様に伝えてしまうことになりますので、絶対にやめましょう。

商品入れ替わり出荷時の正しい顧客対応としては、

●間違って出荷した商品は自社から回収をかける
●正しい商品を自社からお客様へ出荷する

という流れをおすすめします。

配送会社と契約がない場合は、お客様にお手間をかけることになりますが「着払い」で商品を返送してもらいましょう。
場合によっては配送会社に引き取り返送依頼を実施することができることもありますので、利用している配送会社に一度問い合わせてみてください。

大切なことはお客様に負担をかけずに、正しい商品を迅速にお届けする事です。

商品到着時に破損があった

これは、配送前にチェックをしていれば、配送中のトラブルとなります。
商品にもよりますが、「壊れやすい商品」というのは取扱いに非常に気を付けなければちょっとした衝撃で商品破損につながります。
壊れやすい商品としては以下のような商品があります。

  • お酒やビン入りジュースなどの割れ物
  • クッキーやケーキ、卵などの衝撃で割れてしまう食品
  • ティッシュペーパーのようにダンボールの隅まで本体がつまった商品
  • 手作り商品などのような細かいパーツを組み合わせた商品
  • パソコンなどの精密機械

ネットショップにおいて、商品破損の場合は、返品、交換の対応が必要です。
ただし、破損の原因がどこにあるのかによっては、出荷時の送料が配送会社の負担になるのか
ネットショップ運営者側の負担になるのかが変わってきます。
これも契約上のルールがありますので、依頼している配送会社に確認してみてください。

また、ネットショップならではの「破損を見越した出荷方法」という面白いアイデアがあります。

商品としては「卵」なのですが、卵はちょっとした衝撃で「割れやすい商品」です。

お客様の元に商品が到着した際、1~3個が破損していた というケースが頻繁に起こるそうです。

そのため、「破損があるかもしれないのでちょっと多めに入れておきます」という「破損時の補填」の
商品を追加して発送するという手法です。
これなら、商品到着時に数個が破損していても追加商品分でまかなえるため、
交換対応にならずに済みますよね。

届いた商品のサイズが合わない

これは、お客様都合の場合も多い事例となります。
特にファッション、アパレル商品でよくある事例です。

服などは、Sサイズ・Mサイズ・Lサイズという表記はあっても
商品によって、身丈、身幅、袖丈などはまるで異なります。
メーカーやブランドによってもSとMのサイズ差も異なることが多いです。

そのため、アパレル系ネットショップの商品ページには
かならず身丈、身幅、袖丈などの「実寸サイズ」を記載することがほとんどかと思います。

サイズを記載していても、実際にお客様が着用してみると
思ったよりも小さい(大きい)ということは当然起こりえます。

先の卵やミカンと同じく、アパレル業界でも「返品・交換対応」を減らす方法として

「商品のサイズを複数送付して、一番合うサイズの物を利用してもらい、残りは返品してもらう」

という発送、返送方法を取り入れているネットショップが多数存在しています。
人気のネットショップであれば、この先に複数サイズを送って、合わないサイズだけ返送してもらう手法を
よく利用しているように思います。

もちろん、送料としては往復の運賃が発生しますが、その運賃代金も「商品代金」に含んでおけば
特にネットショップ側での追加負担はありません。

とても優れたアイデアだなぁと感心させられます。

届いた商品(食品など)にカビが生えていた

楽天市場などモールの商品で人気のあるグルメ、食品ジャンルの商品。
食品を販売されるネットショップで起こるクレームとして
カビや不純物が混ざるなどのクレームが起こることがあります。

生鮮食品などは、基本的にはヤマト運輸の「クール宅急便」などでの
発送が必須の対応となります。

また、ネット通販で人気商品である、「おせち料理」についても
ほとんどの店舗が「冷凍状態で発送」という方法を利用しています。

食品や飲料製品は、実際に人の口に入るものですので、取扱いには
非常に注意を払わなくてはなりません。

ネットショップで食品を取り扱う場合で、メーカー販売のパッケージ商品ではなく、
手作りのスイーツや、魚介類、乳製品、その他加工を加えた食品をネット販売するには
「食品衛生責任者の免許」「食品衛生法に基づく営業許可」の取得が必要となります。

果物などをネット販売する場合、特に保冷しての発送とならない「みかん」などの
商材の場合は、商品がお客様の手元に届いた際に一部のみかんに「カビ」が発生することがあります。

果物の種類によっては、その性質上、どうしてもカビが発生するものが存在します。

カビが生えていたから交換対応を実施していたのでは、
返品交換にかかる配送料金ばかりがかかって、利益が確保できない恐れがあります。

カビが生えたり、商品の状態に変化が起こるような場合は、以下の文章を商品ページに記載しておきましょう。

「配送時の気温の変化などによってはカビが生えることがあります」

さらに追い打ちで以下の対応を実施すればお客様にお得感まで与えることができます。

「カビが生えている可能性も踏まえて、通常よりも○○個多く入れています」

これは卵の破損補填と同じく、みかんのカビ発生時の補填商品を追加でいれるというわけです。

商品を交換する対応にくらべれば、ちょっと多めに入れることで万一の不備の際には
ご理解をいただくというアイデアは他の業種の方でも利用できる方法かもしれません。

さらに言えば、オマケとして追加している商品代金も販売価格に含んでおけば、
店舗側の費用面での負担は一切ありません。

いかにお客様にお得感を持ってもらうかと、返品率、交換率を下げるかが重要なポイントです。

参考にしていただければと思います。

注文確認メールが届いていない

ご注文の確認メールが届いていないというクレームも
ネットショップを運営していれば一度は寄せられるクレームです。

メールが届かない理由についてもいくつかの可能性があります。

●ご注文確認メールを送り忘れている

これはネットショップ運営時のケアレスミスですね。
お客様から注文が入った際、ネットショップ多くはシステムによる
「自動注文確認メール」を送信していることがほとんどです。

注文完了とほぼ同時に、システムから自動的に「ご注文内容について」のメールが
お客様側とネットショップ側の両方に届きます。

注文の処理を実施する際に、お客様の要望や配送地域によって、発送時の送料が変わる場合があります。

沖縄県や北海道への商品発送の場合、配送会社各社ともに「追加料金」が必要となります。
特に沖縄県や離島への配送料金は高額になるため、「送料無料」で発送と記載している商品でも
別途追加送料をお客様ご自身にご負担いただかなくてはならないケースが起こりえます。

注文時にリアルタイムに送信される「自動返信メール」は、
あくまでもモール、ネットショップのシステムが「注文を受け付けた」という意味での返信にすぎません。

実際には、ネットショップ運営者が、注文ごとにお客様の要望を確認して、配送地域を確認したうえで
配送準備に進むのか、運賃の追加依頼メールを送るのかという処理を行うことになります。

店舗運営者による「注文の確認メール」は一部はシステムを利用しますが、
基本的には受注処理をする担当者が確認後に送信しているため、
「メールの送り忘れ」というミスは起こる可能性があるわけです。

●送信メールエラーによりメールが届いていない

お客様のご注文時に登録されていたメールアドレスが「携帯電話のメールアドレス」であった場合に
この送信メールエラーは起こることが多いです。
携帯電話のメールアドレスは、比較的「迷惑メール」が届きやすいメールアドレスかと思います。
その為、利用者の携帯電話設定によっては、「指定アドレスからのみメールを受信」していたり、「パソコンからのメールを拒否」している
場合があります。また、迷惑メールフィルターによっては、「URLが記載されたメールは受信しない」という設定もあるため、
お客様が特に設定したわけではないのに、自動的にメールが受け取れないというようなことも起こります。
お客様のメールアドレスが携帯電話アドレスだった場合で、お客様からの「入金待ち」状態が1週間以上続くような場合は
注文時の「電話番号」に一度お電話で確認を取ることをおすすめします。

●注文確認メールが「迷惑メールフォルダ」に届いている

注文確認メールが迷惑メールフォルダに届いているケースもよくある事例です。
ネットショップを運営していて、注文数が一日100件を超えるような店舗であれば、
一日にお客様宛にお送りする注文の確認メールも100通以上になります。

ネットショップのメールアドレスは固定のメールアドレスを使い続けるわけですので
一つのメールアドレスから送信されるメール通数が、1ヶ月もすれば2000~3000通に達することもありえます。

こうした、特定メールアドレスが大量のメールを配信し続ける行為は、
メールサービス側で一種の「スパムアドレス」の扱いを受けてしまうことがあります。

そのため、利用するメールソフトによっては、自動的に迷惑メールフィルターにひっかかり、
ご注文確認メールが迷惑メールフォルダに届いてしまうことになるわけです。

このパターンはある程度注文数が多い規模のネットショップを運営されていれば
頻繁に起こる問題でもありますので、参考にしていただければと思います。

●お客様の方でメールアドレスを勘違いされている

これは、会員制ネットショップ、モールなどでよくある事例です。
お客様は会員制ネットショップで最初に入力したメールアドレスと
現在利用しているメールアドレスが異なる場合があります。

てっきり普段利用しているメールアドレスが会員登録時のアドレスだと
思っていたという勘違いからクレームにつながるケースもあります。

クレーム対応時のメール文例

ネットショップ運営において、お客様からのクレームに対する
メール返信の文例を紹介します。
筆者が普段の店舗運営で利用しているものになりますので
メール文面のテンプレートとして参考にしていただければと思います。

指定した配達日時に商品が届かないクレームに対するメール文例

【お客様のお名前】様

先日は当店をご利用いただき誠にありがとうございました。
【ネットショップ名】の店長【○○】と申します。

この度はご希望の配達日時に商品が届かなかったとのこと
大変申しわけございませんでした。

当店からは、商品の出荷時に配達希望日時の指定を行ったうえで
配送の手続きを行っておりました。

配送会社に確認いたしましたところ、
【○配送会社に理由を確認する○】の理由で、
配達の日時指定通りのお届けができなかったとのことでした。

今後このようなことがないよう、配送会社に強く申し伝えております。

【○お客様のお名前○】様にはお急ぎのところ、
大変ご迷惑をおかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。

【○以下店舗署名○】

注文した商品と違う商品が届いた際のクレームに対するメール文例

【お客様のお名前】様

先日は当店をご利用いただき誠にありがとうございました。
【ネットショップ名】の店長【○○】と申します。

この度はご注文いただいた商品と異なる商品が届いたとのこと
誠に申し訳ございませんでした。

商品についてお調べいたしましたところ、
メーカーにて、パッケージリニューアルが実施されていたため
商品のパッケージが新しい商品でのお届けとなっておりました。

ご購入いただきました商品ページの商品画像が、
リニューアル前の商品画像であったことも確認いたしました。
ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。

商品ページにも記載しておりますが、パッケージについては
予告なくリニューアルとなる可能性がございます。
今回の商品につきましても、パッケージリニューアルは
実施されておりますが、商品内容については変更等ございません。

もし、以前のパッケージでなければご不用とのことでしたら
商品の返品の対応を実施いたしますのでお手数ですが
当店まで返品依頼のご連絡をお願いいたします。

また、大変恐縮ではございますが、商品の返送については
送料はお客様のご負担にてお願いしております。
何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

【○お客様のお名前○】様にはご注文いただきましたのに、
大変ご迷惑をおかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。

【○以下店舗署名○】

商品到着時に破損があった際のクレームに対するメール文例

【お客様のお名前】様

先日は当店をご利用いただき誠にありがとうございました。
【ネットショップ名】の店長【○○】と申します。

この度はご注文いただいた商品到着時に破損があったとのこと
誠に申し訳ございませんでした。

当店から発送させていただく際には、破損の有無を検品した上で
発送手配を実施させていただいておりました。
おそらく配送途中において、破損したものと思われます。
ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。

商品について、交換の対応を実施させていただきたいと思いますので
お手数ですが、商品の交換にお立合いいただける配達希望日時を
当店までご連絡いただけますでしょうか。

もしくは、商品を当店より引き取りさせていただき
ご注文をキャンセルの上、ご返金の対応でも可能でございます。

商品の交換の場合は、配達希望日時についてのご連絡をお願いいたします。

返品の上でのご返金についても、ご返金希望と
商品の返品のための引き取りの対応可能な日時をご連絡くださいませ。

この度は【○お客様のお名前○】様には大変ご迷惑を
おかけいたしましたこと深くお詫び申し上げます。

お手数ですが、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。

【○以下店舗署名○】

クレーム発生時の店長としての対応方法

クレームにはさまざまな種類があることが先の説明でお分かり頂けたかと思います。

ご紹介した以外にも、「クーポンが利用できなかったからキャンセルしたい」という要望や
「届いた商品がタバコ臭いから返品したい」など配送中ににおいが付着するケースなども
実際にあったクレームです。

クレームに対して、ネットショップの運営者、店長としていかに対応するべきか。

これに関しては、お客様の気持ちになって対応することはもちろん重要ですが、
冷静に事実確認を行うことも同じくらい重要です。

クレームを行うお客様は、届いた商品に対して「納得いかない何か」があったことは事実です。

ただし、「納得いかない何か」が必ずしも店舗側の責任であるとは限りません。

お客様からのクレームの電話、メールに対しては、まずはご迷惑をおかけしたことに対しての
お詫びの気持ちを伝えましょう。ただ、事実確認が取れるまではお客様のクレーム内容についての
お詫びを行うことは控えましょう。

筆者が運営しているネットショップでよくあるクレームのひとつの
「指定した配達日時に商品が届かなかった」
という例で言えば、配送会社に問い合わせると、きちんと指定時刻にお届けに上がっている場合もあります。

お客様が不在表に気づかないまま、商品が時間に届かなかったと
おっしゃっている場合も年間に5件程度はあったと思います。

店舗側の対応としては、起こった事実が、店舗側の不注意や配送中のトラブルであれば
素直にお詫びしましょう。

お客様によっては、「誠意を見せろ!」と言われる方もおられます。
お客様にとっての「誠意」が何なのかは、お客様ごとに異なりますが、
多くは、商品代金の補填、値引き、最悪無料化といった要望である場合が多いです。

こうしたお客様のクレーム(クレーマーと呼ぶに値する場合)は、
誠心誠意のお詫びと再発防止のお約束をお伝えしましょう。
その上で商品に破損があれば、交換の対応を実施すればよいですし、
商品が遅延して届いた場合であれば、遅延をお詫びして商品の返品を受け付けましょう。
ただ、状況によっては、お客様都合の返品である場合もありますのでその場合には
出荷と返品時にかかる送料はご負担いただくように伝えましょう。

クレームからネットショップを守る特定商取引法に関する記載

あらゆるクレームからネットショップを守るために役に立つのが
「特定商取引に関する表記」です。

【特定商取引法とは】
特定商取引法とは、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。

参考:特定商取引法ガイド

特定商取引に関する表記とは、本来顧客、消費者を守ることを目的としていますが、ネットショップ運営者の権利や主張を守る役割も果たしています。

ネットショップ、ネット通販を実施する企業、個人の場合もですが、
特定商取引に関する表記は必須で掲載する必要があります。

特定商取引に関する表記については、以下の内容を記入するようにしましょう。

販売業者 法人の場合は会社名を記載します
例:株式会社○○
運営統括責任者 ネットショップ運営における責任者名をフルネームで記載します
所在地 ネットショップを運営している事業所の所在地を記載します
個人の方は自宅住所を記載する必要があります
電話番号 ネットショップ運営時に顧客からの問合せなどの窓口となる固定電話の番号を記載します
メールアドレス ネットショップ運営時に顧客からのメールでの問合せ対応時に連絡がとれるメールアドレスを記載します
基本的にフリーメールではなくドメインメールで登録するのが一般的です
商品代金以外の必要料金 商品代金以外に必要となる料金について事前に記載しておきましょう
例:代引手数料・振込手数料・個別送料・消費税など
申し込みの有効期限 注文の有効期限について記載しておきましょう
記載例:ご注文から●日以内にお支払をお願いします。●日以降にご入金が確認できない場合は、ご注文をキャンセルとさせていただきます。
不良品 商品到着時に不良品や破損があった場合の対応内容について記載しておきます
記載例:商品到着日から●日間以内に生じました初期不良、破損に付きましては交換もしくは返金にて対応をいたします。
販売数量 最少の販売数量を記載します。通常は1個から販売となりますが指定がなければ、特にしていなしと記載しましょう。
記載例:販売数量については、特に指定はございません。(一部購入数量に制限あり)
商品の引き渡し時期 注文後、(後払いと代引き以外は決済完了後)商品の発送までの期間を日数で記載しておきます
記載例:ご注文確定日(代引き、後払い以外は決済完了日)から●営業日以内に発送
お支払い方法 ネットショップにおける対応可能な決済方法を記載しましょう
銀行振込に関しては、場合によっては、口座番号を掲載する場合がありますが、セキュリティの観点などから
ネットショップ上に口座番号を記載しないケースも増えてきました。また、先に口座番号を公開してしまうと
注文の確認メールを送信する前に、お客様から入金されてしまうといったことも起こります。
送料の追加請求が必要な場合には、入金前に価格の変更が必要となりますので注意しましょう。
例:クレジットカード決済・コンビニ決済・代金引換・銀行振込・後払い決済・電子マネー決済など
お支払い期限 注文日から何日以内に入金が必要かを記載しておきます
クレジットカード決済は、オーソリ(与信)が通っていれば、即時配送手配に移れます。
記載例:代金引換:商品引渡時、後払い:商品到着後●日以内、銀行振込:注文日より●日以内
返品期限 返品対応が可能な期限について記載しておきます
記載例:商品到着日より●日以内とさせていただきます。●日以降は、返品、交換の対応はできかねますので予めご了承ください。
返品送料 返品時に必要となる送料をお客様側で負担するのか、店舗側で負担するのかの条件を記載しておきます
記載例:お客様都合による返品については送料はお客様負担となります。ただし、不良品交換、誤品配送交換は当店負担とさせていただきます。
消費税について 消費税率・1円未満消費税端数(切り上げ・切り捨て・四捨五入など)を記載しましょう
返品条件等販売に関する重要事項 返品・返金の場合に関する条件を記載しておきます
この項目は特定商取引に関する表記において、非常に重要な項目となります。
返品、返金がどのような条件下で適用されるのかを詳細に明記しておけば、顧客とのトラブルの際には
ネットショップを守ってくれる場合もあります。
記載例:【返品について】
商品には万全を期していますが、万一不良品をお届けした場合は、未使用・未開封の商品 に限り交換・返品をお受けいたします。
返品は商品到着後10日以内にお願い申し上げます。配送中の事故等で、
傷や破損が生じた場合や、お申し込みの物と異なる商品が届いた場合には、
送料弊社負担にてお取り替えさせていただきます。

それ以外のお客様都合による返品・交換につきましては、お客様にて送料、手数料をご負担頂きます。

記載例:【返金について】
返品商品到着確認後●日以内にご指定口座にお振込致します。

記載例:【返品連絡先】
電話番号・返送先住所・担当者名を記載しましょう。

クレーム対応の参考サイト

ネットショップのクレームにかかわらず、商売をされている限りは
お客様からクレームが寄せられることは避けられません。

クレームには、店舗改善のきっかけになることもあり、
一つ一つのクレームに対して真摯に向き合っていくことが重要です。

クレーム対応について、とても参考になるウェブサイトがいくつかありますので
ご紹介させていただきます。

ネットショップのクレーム対応についてのまとめ

ネットショップを運営していて、お客様とのお取引が続いていく限り、
日常的に「お客様からのクレーム」をいただくことになります。

クレームはできることなら、発生しない方が望ましいのですが、
クレームが起こった際に、迅速かつ丁寧な対応を行うことで、
クレームを行われたお客様がネットショップの「ファン」に
なってくれるケースは少なくありません。

逆に、ご注文から商品発送、商品到着までの間にお客様との
やりとりが一切なくスムーズに完結した場合は、お客様の
ネットショップに対する印象はとても薄いものになってしまう場合があります。

要望の多いお客様や、クレームを寄せてくれるお客様の方が
クレーム対応を誠意を持って行った場合には
リピーターになっていただくことが多いものです。

ネットショップの「ファン」になっていただいたお客様は
価格で他のお店に流れるようなことがなくなり、
ネットショップからのメルマガなどへの反応率も高まります。

ネットショップの売上を継続的に拡大させるには
リピーターの育成が重要です。

クレームを起こしてくれたお客様は
リピーターになる可能性が最も高い点も
覚えておいてください。

参考になれば幸いです。




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