
DAUとは「Daily Active Users(デイリーアクティブユーザー)」の略で、1日のうちにWebサイトやアプリを利用したアクティブユーザー数を表す指標です。
アプリやSNS、オンラインゲームなどでよく使われる指標ですが、ECサイトでも「どれくらいのユーザーが日常的にサイトを利用しているのか」を把握するために活用できます。
ただし、ECサイトではDAUが多ければ必ず良い、DAUが増えれば必ず売上も増える、というわけではありません。家具や高級時計のように購入頻度が低い商材と、食品や日用品のように何度も購入する商材では、適切な利用頻度が大きく異なるためです。
また、Google Analytics 4(GA4)では、DAUだけでなくWAU・MAUや、DAU÷MAUなどの「ユーザーのロイヤリティ」指標も確認できます。この記事では、DAUの意味、WAU・MAUとの違い、計算方法、DAU/MAUの見方、GA4におけるアクティブユーザーの定義、ECサイトでDAUをどう活用すればよいのかまでわかりやすく解説します。
- DAUとは何か
- DAU・WAU・MAUの違い
- GA4のアクティブユーザーの考え方
- DAU/MAUの計算方法
- ECサイトでDAUを見る意味
- DAUを増やす方法
- DAUと一緒に見るべきKPI
- 1 DAUとは?
- 2 DAU・WAU・MAUの違い
- 3 GA4における「アクティブユーザー」とは?
- 4 DAUの計算方法
- 5 DAU/MAUとは?
- 6 DAU/WAU・WAU/MAUとの違い
- 7 DAU/MAUは何%なら良い?
- 8 ECサイトでDAUを見る意味
- 9 DAUが重要になりやすいEC
- 10 DAUを追いすぎなくてもよいEC
- 11 ECサイトのDAUを増やす7つの方法
- 12 DAUが増えても売上が増えないケース
- 13 ECではDAUと一緒に見るべきKPI
- 14 DAUを見るときは「ユーザー数」より変化を見る
- 15 GA4でDAU・WAU・MAUを見るには?
- 16 DAUだけをKPIにするのは危険
- 17 DAUについてよくある質問
- 18 まとめ|DAUは「毎日どれだけ使われているか」を見る指標
DAUとは?
DAUは「Daily Active Users」の略で、一定の1日単位でサービスを利用したアクティブユーザー数を示す指標です。例えば、あるECサイトを1日のうちに2,000人のアクティブユーザーが利用した場合、その日のDAUは2,000となります。
ここで重要なのは、DAUは単純なページビュー数ではないということです。同じ人が1日に10ページ閲覧したとしても、ユーザー数としては基本的に1人として扱われます。
DAUを見ることで、「毎日どれくらいの人が利用しているのか」「ユーザーが日常的に戻ってきているのか」「施策後に利用頻度が上がったのか」といった変化を把握できます。
DAU・WAU・MAUの違い
アクティブユーザーを見る代表的な指標には、DAU・WAU・MAUがあります。
| 指標 | 正式名称 | 意味 | GA4での期間 |
|---|---|---|---|
| DAU | Daily Active Users | 1日単位のアクティブユーザー | 過去24時間 |
| WAU | Weekly Active Users | 1週間単位のアクティブユーザー | 過去7日間 |
| MAU | Monthly Active Users | 1か月単位のアクティブユーザー | 過去30日間 |
DAUは毎日の利用状況、WAUは週単位、MAUはより長い期間でどれくらいのユーザーがサービスを利用しているかを見る指標です。
ECサイトでは、商材の購入頻度によって重視すべき指標が変わります。食品や日用品のように比較的頻繁に利用されるECではDAU・WAUが参考になりますが、家具や高価格帯の商品ではMAUやCVR、問い合わせ、リピート率などの方が重要になる場合があります。
GA4における「アクティブユーザー」とは?
DAUを理解するうえで注意したいのが、「アクティブユーザー」の定義は分析ツールによって異なる場合があることです。
GA4では、単純に「ページを1回表示したユーザー」をそのままアクティブユーザーとして数えるわけではありません。エンゲージメントセッションが発生したユーザーや、一定のイベント・パラメータが収集されたユーザーなどが対象になります。
そのため、自社でDAUを確認するときは、「自社独自のDAU定義なのか」「GA4のアクティブユーザーを使っているのか」を揃えておくことが重要です。
DAUの計算方法
基本的な考え方はシンプルです。
DAU=その1日に利用したユニークなアクティブユーザー数
例えば、ある日の利用状況がAさん5回、Bさん2回、Cさん1回だったとしても、3人全員がアクティブユーザーの条件を満たしているならDAUは3です。
アクセス回数やページビュー数を合計する指標ではありません。
| 指標 | 主に表すもの |
|---|---|
| DAU | その日に活動したユーザー数 |
| PV | 閲覧されたページ数 |
| セッション | 訪問のまとまり・回数 |
| MAU | 過去30日間のアクティブユーザー数 |
DAU/MAUとは?
DAUと一緒に覚えておきたいのが「DAU/MAU」です。
DAU/MAU(%)=DAU ÷ MAU × 100
例えば、DAUが2,000人、MAUが20,000人の場合は、2,000÷20,000×100=10%となります。
つまり、過去30日間に利用したアクティブユーザーのうち、過去24時間にも利用しているユーザーがどれくらいいるのかを見る指標です。
DAU/MAUの比率が高いほど、短い期間にも繰り返し利用されている傾向を読み取れます。
DAU/WAU・WAU/MAUとの違い
GA4ではDAU/MAUだけでなく、DAU/WAU、WAU/MAUもユーザーのロイヤリティを見る指標として利用できます。
| 指標 | 何が分かる? |
|---|---|
| DAU/MAU | 月間利用者のうち日常的に利用している割合 |
| DAU/WAU | 週間利用者のうち直近1日にも利用した割合 |
| WAU/MAU | 月間利用者のうち直近1週間にも利用した割合 |
例えば、DAU/MAUはそれほど高くなくてもWAU/MAUが高い場合、「毎日ではないが、週に一度程度は戻ってくるユーザーが多い」と考えられます。
ECサイトでは毎日訪問する必要がないケースも多いため、DAU/MAUだけで良し悪しを判断せず、WAU/MAUなどもあわせて見ると実態を把握しやすくなります。
DAU/MAUは何%なら良い?
DAU/MAUには、すべてのWebサイト・アプリに共通する「○%以上なら優秀」という絶対的な基準はありません。利用頻度がサービスによって大きく異なるためです。
| サービス・商材 | 利用頻度の考え方 |
|---|---|
| SNS | 毎日の利用が重要になりやすい |
| ニュースアプリ | 日次利用が重要になりやすい |
| 食品EC | 比較的高頻度の再訪が期待できる |
| ファッションEC | 毎日利用するとは限らない |
| 家具EC | 低頻度でも不自然ではない |
家具ECでDAU/MAUが低いからといって、それだけで悪いECサイトとは判断できません。
重要なのは、他社の数字と単純比較することより、自社サービスの過去値と比較して改善傾向を見ることです。
例えば「以前はDAU/MAUが8%だったが、会員施策後に11%になった」といった変化を見る方が実務では役立ちます。
ECサイトでDAUを見る意味
DAUはSNSやゲームアプリで使われることが多い指標ですが、ECサイトでも活用できます。
ECでDAUを見る目的は、単にアクセス数を増やすことではありません。どれくらいのユーザーが日常的にショップへ戻ってきているのかを見ることが重要です。
例えば、新商品を頻繁に追加しているECや、食品・日用品など購入頻度の高いECでは、ユーザーが繰り返しサイトへ戻ってくること自体が売上につながりやすくなります。
一方、購入頻度の低い商材ではDAUより、MAUや再訪率、購入率、問い合わせ数、LTVなどの方が重要になる場合があります。
DAUが重要になりやすいEC
- 食品EC
- 日用品EC
- コスメEC
- ファッションEC
- 定期通販
- セール・新商品更新が多いEC
- 会員コンテンツを持つEC
- ECアプリを運営しているショップ
特に「毎日見ても新しい発見があるEC」はDAUとの相性がよくなります。商品追加、再入荷、タイムセール、コンテンツ更新、ポイント施策などが多いECではDAUの変化を見る意味があります。
DAUを追いすぎなくてもよいEC
- 家具
- 高級時計
- 高額家電
- 住宅設備
- BtoBの専門商材
- 購入頻度が非常に低い商品
こうした商品を扱うECで、購入者に毎日サイトへ来てもらうことを目標にしても現実的ではありません。
むしろ、検索流入 → 商品閲覧 → 問い合わせ → 購入といった購入プロセスや、CVR、商談化率、LTVなどの方が重要になります。
ECサイトのDAUを増やす7つの方法
1.新商品・新着情報を定期的に更新する
毎回同じ商品しか並んでいなければ、ユーザーが頻繁に訪問する理由は少なくなります。新商品、新着商品、再入荷商品、季節商品などを定期的に追加し、「また見てみよう」と思えるショップを作りましょう。
2.読み物・コンテンツを充実させる
購入するときだけ訪問するECより、商品選びに役立つコンテンツを提供するECの方が継続的な接点を作りやすくなります。
- 商品の選び方
- 比較記事
- 使用方法
- レシピ
- コーディネート
- お手入れ方法
- スタッフレビュー
3.メール・LINEで再訪を促す
メルマガやLINEは、ユーザーに再訪してもらうための代表的な手段です。ただし毎回セール情報だけを送るのではなく、新商品、再入荷、お気に入り商品の値下げ、購入後フォロー、おすすめ商品など、ユーザーにとって戻る理由を作ります。
4.アプリ・プッシュ通知を活用する
自社アプリを運営しているECであれば、プッシュ通知によって再訪を促せます。新商品、再入荷、セール開始、ポイント期限などとの相性がよく、Webだけでは接点を作りにくいユーザーにも情報を届けられます。
5.お気に入り・再入荷通知を用意する
「欲しいけれど今すぐ買わない」ユーザーをそのまま離脱させないことが重要です。お気に入り登録、値下げ通知、再入荷通知などを利用すれば、後日サイトへ戻る理由を作れます。
6.会員施策・ポイント施策を改善する
ポイント、会員ランク、購入特典なども再訪のきっかけになります。「あと○ポイントで特典」「今月○回購入でランクアップ」など、継続利用する理由が分かる設計にすると効果を確認しやすくなります。
7.購入後のリピート導線を作る
購入した顧客に再び訪れてもらうためには、購入後のコミュニケーションも重要です。商品を発送して終わりではなく、購入 → 使用方法の案内 → 関連商品の提案 → 買い替え・再購入時期の案内 → リピート購入という流れを作りましょう。
DAUが増えても売上が増えないケース
EC担当者が特に注意したいのが、DAUが増えた=売上が伸びた、ではないということです。
例えばキャンペーンやSNSで大量のアクセスを集めてDAUが2倍になっても、購入につながらなければ売上は伸びません。
極端な例では、DAUが10,000人でCVRが0.2%のECより、DAUが3,000人でCVRが3%のECの方が多く購入されることもあります。
そのためECサイトでは、DAU × CVR × 客単価という売上との関係を見ることが重要です。さらにリピート型ECなら、購入頻度、リピート率、継続率、LTVまで確認する必要があります。
ECではDAUと一緒に見るべきKPI
CVR
CVRは、サイトを訪問したユーザーのうち購入などの成果につながった割合です。DAUが増えてもCVRが急落している場合は、購入につながりにくい流入が増えている可能性があります。
客単価
同じ購入者数でも、平均購入金額によって売上は大きく変わります。ユーザー数だけでなく、1回あたりいくら購入しているかも確認します。
リピーター率
何度もサイトへ戻っているだけのユーザーと、定期的に購入しているユーザーでは事業への貢献度が異なります。DAUの中にどれだけ既存顧客が含まれているのかを見ることも重要です。
購入頻度
食品、消耗品、化粧品などでは、ユーザーがどの程度の間隔で再購入しているかを確認します。頻繁にECへアクセスしているのに購入頻度が上がらない場合は、商品や導線を見直す余地があります。
LTV
最終的には、1人の顧客から長期的にどれだけ売上・利益を得られているかを見る必要があります。
DAUを増やすことが目的ではなく、DAUの増加が購入・リピート・LTV向上につながっているかまで確認するのがEC運営では重要です。
| 指標 | 確認すること |
|---|---|
| DAU | 日常的に利用するユーザーが増えているか |
| CVR | 訪問が購入につながっているか |
| 客単価 | 1回あたりの購入金額 |
| リピーター率 | 既存顧客が再購入しているか |
| 購入頻度 | 購入間隔が適切か |
| LTV | 長期的な顧客価値が伸びているか |
DAUを見るときは「ユーザー数」より変化を見る
DAUが1万人のショップとDAUが1,000人のショップを比較しても、扱う商品や事業規模が違えば単純には優劣を判断できません。
それより重要なのは、自社のDAUがどう変化しているかです。
- 新商品投入後にDAUが20%増えた
- LINE配信翌日にDAUが増えた
- 広告停止後にDAUは減ったがCVRは改善した
- 会員施策後にDAU/MAUが改善した
このように施策前後の変化を見ることで、DAUを実務的な分析指標として活用できます。
GA4でDAU・WAU・MAUを見るには?
GA4では「ユーザーのロイヤリティ」として、DAU÷MAU、DAU÷WAU、WAU÷MAUなどを確認できます。
これらの比率を見ることで、短い期間と長い期間の利用状況を比較し、ユーザーがどれくらい継続的にサービスを利用しているかを把握できます。
GA4の画面構成はプロパティの設定やレポートのカスタマイズによって異なる場合がありますが、維持率やユーザー関連のレポート、必要に応じて探索などから確認できます。
また、GA4では「ユーザー」という表示がアクティブユーザーを指すレポートもあるため、分析するときは総ユーザー数なのかアクティブユーザーなのかを確認しましょう。
DAUだけをKPIにするのは危険
DAUは便利な指標ですが、DAUだけをKPIにすると「とにかくアクセスを増やす」という施策に偏る可能性があります。
例えばプレゼントキャンペーンを大量に実施すれば、DAUは増えるかもしれません。しかし、そのユーザーが商品を購入せず、キャンペーン終了後に二度と戻ってこなければ、事業として良い状態とはいえません。
ECでは、DAUを上げることではなく、価値のあるユーザーが継続的に訪れ、購入しているかを見ることが大切です。
DAUについてよくある質問
DAUとは何の略ですか?
DAUは「Daily Active Users」の略で、1日単位のアクティブユーザー数を表す指標です。
DAUとMAUの違いは?
DAUは日単位、MAUは月単位で利用しているアクティブユーザー数を見る指標です。GA4ではDAUが過去24時間、MAUが過去30日間のアクティブユーザーとして扱われます。
WAUとは何ですか?
WAUは「Weekly Active Users」の略で、週単位のアクティブユーザーを表します。GA4では過去7日間のアクティブユーザーです。
DAU/MAUとは何ですか?
月間アクティブユーザーのうち、直近1日にも利用したユーザーがどれくらいいるかを見る比率です。DAU÷MAU×100で計算します。
DAU/MAUは何%なら良いですか?
一律の基準はありません。SNSと家具ECでは適切な利用頻度が異なるため、自社サービスの特性に合わせて判断します。他社との単純比較より、自社の推移を見る方が実務では有効です。
ECサイトでもDAUを見る意味はありますか?
あります。特に食品、日用品、ファッション、定期通販、アプリを持つECなど、利用頻度が比較的高いビジネスでは役立ちます。一方、高額・低頻度商材ではMAU、CVR、問い合わせ、LTVなどをより重視する場合があります。
DAUが増えれば売上も増えますか?
必ずしも増えません。DAUが増えてもCVRや客単価が低下すれば売上が伸びないことがあります。ECではDAUだけでなく、CVR、客単価、リピート率、購入頻度、LTVまで一緒に確認しましょう。
まとめ|DAUは「毎日どれだけ使われているか」を見る指標
DAUとは、Daily Active Usersの略で、1日単位のアクティブユーザー数を示す指標です。
GA4では、DAU=過去24時間、WAU=過去7日間、MAU=過去30日間のアクティブユーザーを基準として、DAU/MAU、DAU/WAU、WAU/MAUといったユーザーのロイヤリティも確認できます。
ただし、ECサイトではDAUが高いこと自体を目的にしてはいけません。扱う商品の購入頻度によっては、毎日訪問されなくても問題がないからです。
重要なのは、DAU → 再訪 → 商品閲覧 → 購入 → リピート → LTVという流れで数字を見ることです。
DAUはアクセスを増やすためだけのKPIではなく、「自社ECがどれくらいユーザーの日常に入り込めているのか」を見る指標として活用しましょう。
そして最終的には、DAUが増えた結果、購入率やリピート率、LTVまで改善しているかを確認することが、EC運営における正しい使い方です。