ヤフーショッピングのPRオプションとは
YahooショッピングのPRオプションとは
ヤフーショッピングにおける、「PRオプション(ピーアールオプション)」とは、ヤフーショッピング内での成果報酬型広告のことです。
PRオプションを設定した商品は、ヤフーショッピング内での「キーワード検索の結果」と「カテゴリリストのおすすめ順」「特集ページ」に影響します。
PRオプションの目的としては、ヤフーショッピングが、出店者の販売促進活動のサポートとして用意しています。
PRオプションは、全商品一括で設定する方法と、商品個別設定の2つの設定方法があります。
PRオプションの料率は、1.0~30の値(1.0%~30%)を小数点以下第1位まで設定することができます。
今回は、Yahooショッピングの商品露出に欠かせない広告である、PRオプションについて、現役ヤフーショッピング店長が解説いたします。
PRオプションのメリット
PRオプションを利用するメリットは、「商品の露出が増える」という点です。
ヤフーショッピングでは、2018年2月時点では、出店店舗数は51万店舗以上、商品点数2億5千万点以上と発表されていますから、型番商品など同じ商品が複数店舗から出店される場合には、商品露出が非常に難しくなります。
PRオプションは、料率を1%~設定できるため、一般的なCPC広告よりも広告費用を抑えられる可能性があります。
何より、成果報酬型であるため、PRオプションによる表示を経由した注文以外には広告費はかかりません。
また、PRオプションを利用すると、STORE’s R∞(ストアーズ・アールエイト)ツールなどのPRオプション特典も利用することができるようになります。
PRオプションの特典の継続日数が長いほど、検索順位を決めるスコアの一部が優遇されると公式マニュアルにも記載があります。
具体的な継続日数としては、30日を目安に継続すると、効果がでるアルゴリズムのようです。
PRオプションの表示位置・掲載場所
ヤフーショッピング公式マニュアルによると、PRオプションによる商品掲載位置は、以下の箇所に表示されると記載されています。
PRオプションの商品掲載場所
- キーワードによる検索結果
- カテゴリリスト画面
- ヤフーショッピングトップページ
- 季節販促ページ
- その他様々場所
2017年にヤフーショッピングの検索順の「おすすめ順」について、PRオプションによる優先表示が問題ではないかと話題になったことがあります。
その日以降、ヤフーショッピングでは、「おすすめ順」の表示を以下のように定義しています。
「おすすめ順」は、Yahoo!ショッピング独自のアルゴリズムで算出された表示順位です。算出にあたっては、お客様がどのような商品を探されているか、お客様がどのような商品を購入されたか、ストア※が支払う販売促進費の設定率などの各種データを使用しています。
※Yahoo!ショッピングが認定したストアに限ります。Yahoo!ショッピングはモール型のインターネット通販カタログです。その一部についてはストアから販売促進費をいただいています。
要するに、おすすめ順とは、「ヤフーショッピングが(広告なども考慮した上で)おすすめしている順位」であり、ユーザーにとって、おすすめの商品ではないということです。
もうひとつ、気になる表記として「Yahoo!ショッピングはモール型のインターネット通販カタログです」という表示があります。
通販カタログも、出店者、出品者が広告料を払って紙面を購入しているわけですから、より高い広告料を払った出店者を優遇した位置に掲載するのは当然でしょうという意味にも取れますね。
Googleなどの検索結果に慣れていると、上位表示される記事=情報の精度が高い記事 という認識が知らない間についてしまっている傾向にあります。
そのため、ショッピングモールでのキーワード検索時にも、GoogleやYahoo!などの検索結果と同様に、「上位表示=正しい情報」「上位表示=売れ筋商品」という誤認が生まれやすいのだと思います。
ヤフーショッピングで売れ筋商品を検索したい場合は、検索結果の表示順を「売れている順」に変更するようにしましょう。
PRオプションの設定方法
実際にPRオプションを設定する方法をご説明いたします。
PRオプションを設定するには、ストアクリエイターProにログインする必要があります。
全商品一括でPRオプションの料率を設定する方法
ストアクリエイターProにログイン後、トップページを下にスクロールしていくと、「販売促進 > PRオプション料率設定」のメニューがあるのでクリックします。
該当箇所にて、料率を入力し、「確認ボタン」を押せば料率設定は完了です。
商品毎に個別にPRオプションの料率を設定する方法
商品毎に個別にPRオプションの料率を設定する方法についてご紹介いたします。
個別にPRオプション料率を設定するには、登録されている商品の「商品ページ編集」で行います。
「商品ページ編集」の「販売用情報タブ」をクリックして、下へスクロールします。
「PRオプション」の入力項目がありますので、PRオプションの料率を1.0%~30%の間で設定して、画面一番下にある「保存してプレビュー」のボタンを押します。
あとは、「反映管理」のボタンから、更新内容を反映させれば完了です。
PRオプションには、料率毎に特典が用意されていますので、この後ご紹介いたします。
PRオプションの料率による特典について
PRオプションは、設定料率によって、受けられる特典が異なっています。
PRオプションの料率が「1%」の場合、CRMツールSTORE’s R∞(ストアーズ・アールエイト)の設定が可能となります。
ストアーズ・アールエイトは、店舗運営の分析ツールとして非常に便利なツールですから、一度は1%の料率を設定してみて実際に確認してみることをおすすめします。
PRオプションの料率が「3%」の場合、PRオプション ターゲティング機能(β版機能)として、「ソフトバンクユーザー・ワイモバイルユーザー」の設定が可能になります。
PRオプション ターゲティング機能(β版)とは、ターゲティング対象となるユーザー・会員ランクに対しての商品露出率がアップする機能です。
ヤフーショッピングでは、売上の75%を「Yahoo!プレミアム会員」が作っているという公式発表がありました。
ヤフーショッピングで売上を作るには、より購買率の高いYahoo!プレミアム会員への訴求が重要となります。
同様に、PRオプションの料率が「5.5%」の場合は「ストアスタンプラリー ゴールド会員」の設定が可能になります。
PRオプションの料率が「6.0%」の場合は「ストアスタンプラリー プラチナ会員」の設定が可能になります。
PRオプションの料率が「6.5%」の場合は「ストアスタンプラリー ダイヤモンド会員」の設定が可能になります。
PRオプションの料率が「7.0%」の場合は「Yahoo!プレミアム会員・Yahoo! JAPANカード会員」の設定が可能になります。
Yahoo!プレミアム会員とYahoo! JAPANカードを所有している会員層への露出強化には、PRオプション7%以上の設定からとなります。
PRオプションの効果をしっかりと得るには、最低でもPRオプションの料率を7%にしておくことが重要だと言えます。
PRオプションのまとめ
ヤフーショッピングの成果報酬型広告「PRオプション」について、現役出店者が解説いたしました。
こうして最新のPRオプション情報を調べると、料率による特典が非常に重要な事に気が付きました。
ヤフーショッピングでは、全体の流通額の75%はヤフープレミアム会員で構成されているというデータを知っていれば、
PRオプションを最も効果的に使える料率は7%以上であることがわかりますね。
当店でもPRオプションを利用した期間は、確かに商品の露出が高まったという結果があります。
上記のグラフの2017年3月を見ていただければわかりますが、青い折れ線グラフがピークの位置にあります。
この時の商品表示回数は77万8千回を記録しています。
ただ、PRオプションは、利用し始めた月よりもその後3ヶ月後あたりに売上につながりやすいという結果も出ていますので、PRオプションを使ってすぐに結果が出ないこともあることを理解しておく必要があります。
ヤフーショッピングは、出店店舗数も51万店舗以上の激戦区です。楽天市場が出店店舗数が約4万5千店舗と言われていますので、およそ10倍以上の出店数です。
yahoo!ショッピングで商品露出を強化させるには、PRオプションの利用は必須と言っても過言ではありません。
本日の情報が、ヤフーショッピングでPRオプションの利用を検討されている方の参考になれば幸いです。