wowma!フォーラム2018レポート 八津川社長の講演のすべて
2018年2月27日に行われたWowma!出店者が参加できる、Wowma!の戦略共有会に現役店長が参加しました。
KDDIコマースフォワードの社長である八津川さんが講演を進めてくださいましたが、八津川社長の言葉には、終始「まだまだ満足できていない」というハングリー精神がうかがえました。
今回は、Wowma!フォーラム2018で八津川社長が語られたWowma!の2017年の成長と、2018年以降の未来像についてご紹介いたします。
Wowma!に出店を検討されている方や、既にWowma!に出店されている方が、今後のWowma戦略を確認していただき
ご自身の店舗運営の役に立てていただければと思います。
Wowmaフォーラムとは?
Wowma!フォーラムとは、Wowmaを運営する、KDDIコマースフォワードが開催する一年に一度の戦略共有、勉強会、交流会を合わせたイベントのことです。
これまでWowmaフォーラムは、東京のみで開催されていたのですが、今回のWowmaフォーラム2018から、大阪はハービスHALLで初めて開催されることになりました。
筆者もWowma出店者として、初めてのフォーラムに参加してきました。
今回大阪で開催されたWowmaフォーラム2018には、約300店舗が参加していたそうです。
Wowma戦略共有会での八津川社長の講演内容
では、Wowma!フォーラム2018で、八津川社長がお話された、WowmaのこれまでとWowmaのこれからについて、メモを取ってきた内容をご紹介いたします。
八津川社長ご自身も関西の出身とのことで、今回のWowmaフォーラム2018が大阪で開催されることを非常に喜んでおられたようでした。
非常に熱い方のようで、要所要所に、「Wowmaはまだまだこんなものじゃない」というハングリー精神が垣間見えたのが印象的でした。
八津川社長の考え、Womwaの未来について、可能な限りメモを取ってきましたので、共有させていただきたいと思います。
Wowmaにおける2017年の状況
Wowma!が2017年1月に誕生してから、一年間の状況を振り返ります。
Wowma!では、2017年に、初めての試みである「テレビコマーシャルの放映」を実施しました。
八津川社長いわく、テレビコマーシャルの放映は、実は、大阪から先行放送されていたそうです。
テレビCMには、いくつかのパターンで、内容を変えてCMを放送したそうですが、最も効果の高かった日時は、平日の午後、30~40代女性からのアプリダウンロード実績だったそうです。
テレビコマーシャルを効果的に受け止めてくれるのは、平日の主婦層だということが八津川社長のコメントからうかがえました。
またWowmaのアプリダウンロード数も20万ダウンロードを突破したと発表がありました。
若い世代ほど、メールの利用は減少しており、アプリなどのバッジやプッシュ通知などへの反応が有効であるとも発表されています。
また、2017年11月には、AUのイベントである「三太郎の日」がWowmaで初めて開催されました。
三太郎の日のユニークユーザー数は、40万UUを記録したそうですが、これは、サーバースペックの上限に達したため、結果として40万UU止まりとなったとのことでした。
それだけ大きな効果がでた「三太郎の日」は、当店でも非常に大きな売上を作ることに成功しました。
【参考】Wowma(ワウマ)激売!完売御礼!三太郎の日の勢い凄すぎ!
2018年以降も、Wowmaの中で三太郎の日のイベントは開催されると思いますので、期待は高まりますね。
八津川社長も、こうした三太郎の日のような企画、イベントの重要性が数字でよく理解できたことをおっしゃっていました。
2017年のWowmaは、モールの成長性という意味では、ひとつの成功をおさめたと言えますが、三太郎の日のアクセス上限など、本来なら、まだまだ数字が稼げていたであろう点もいくつかありました。
2018年は、より大きなイベントを開催する予定もあるようなニュアンスが感じられましたので、2018年のWowmaは更に成長することは期待できそうです。
ショッピングモールWowmaの主な数字
Wowmaフォーラム2018では、これまで明かされることがなかった、Wowmaのリアルな数字も、惜しげもなく全て公開されていました。
特に印象的だった数字を、いくつかご紹介いたします。
- 流通高 2016年→2017年 +130%
- 男女比 男性:32% 女性:68%
- 平均単価 4800円(100%)
- 出店店舗数 8700店舗(+330%)
- 出品商品数 3700万点(+180%)
より詳しい内容については、下記のページにまとめていますので参考にしてください。
Wowmaのこれまで
Wowma!というショッピングモールの歴史についても、八津川社長からお話しがありました。
そもそも、Wowma!が誕生する前には、前身となるショッピングモールが存在しました。
直近では、2016年12月までは、DeNAショッピング、AUショッピングモールという二つのショッピングモールが存在していました。
DeNAは、当時主にモバゲーなどのゲーム事業に注力していたため、EC事業にはあまり本腰を入れていませんでした。
DeNAにも前身があり、1999年にオークションサイト「ビッダーズ」としての事業が、Wowmaの歴史の中で最も古い最初の事業となります。
オークションサイトでは、Yahoo!が運営する「ヤフオク」がシェアNo.1となったため、ビッダーズ事業は終了することになりました。
2017年1月にWowmaがKDDIコマースフォワードの運営の元リリースされましたが、当時は、DeNAショッピングが前身となる「Wowma!」と、AUショッピングモールが前身となる「Wowma! for au」の二つのサイトが存在していました。
2017年8月に、ふたつのWowmaが統合され、ひとつの「Wowma!」となり、現在に至るわけです。
Wowmaの今後の課題
ショッピングモール、Wowmaとしての今後の課題について、八津川社長は、「選ばれ続けること」がいかに大事かを語ってくれました。
インターネットショッピングモールとしての成長性は、楽天市場
やAmazonよりも高く、2017年において、Wowmaは130%の成長を遂げました。
ただ、これは、Wowmaがまだ新しいショッピングモールであり、AU導線、KDDI導線との連携もあったこと、また、モール持ち出しで行ったクーポン戦略やポイント還元などの複合的な要素が重なったことも原因であるととらえているようでした。
2017年においては、Wowmaは確かに成長を遂げましたが、2018年以降、成長性がどうなるかはまだまだ不透明な部分もあります。
KDDI導線を強化していくスタンスは、2018年以降も変わらないと思いますが、より多くのユーザーをWowmaに流入するには、楽天市場のヘビーユーザーや、Amazonのプライム会員、ヤフーショッピングのYahoo!プレミアム会員層なども、獲得していくことが重要だと思います。
ただ、既存モールのプレミアム層を、他のショッピングプレイスに引き込むのはそう簡単なことではありません。
やはり、2018年の課題は、まずは最も反応率が高いと思われる、KDDI導線、AUキャリアユーザーへの更なる囲い込み施策に重点が置かれると思います。
Wowmaの2018年以降の戦略
Wowma!での2018年以降の具体的な戦略についても八津川社長よりお話がありました。
2018年のWowmaのテーマは「飛翔」というテーマを掲げて一年間モール運営をされるそうです。
Wowmaにおける、2018年に重要となるポイントを三つのポイントでご説明されました。
- (1)ワウマネージャーの進化
- (2)ユーザーベースの拡大
- (3)サービスレベルの向上
中でも「(1)ワウマネージャーの進化」は、これまでのビッダーズベースのバックヤードをEコマース、ネットショッピングに特化したものに進化させたということで最も大きな変革だと思います。
ワウマネージャーを利用しなければできない対応として、Wowmaに出品している商品への「タグ設定」という内容があります。
タグ設定とは、ファッション商品などであれば、「カラー」「サイズ」「素材」「ブランド」などを、あらかじめ用意されている内容と紐づけする作業のことです。
Wowmaでは、ユーザーの検索時の絞込み項目として「タグ」を用意しています。
今後、Wowmaでは、商品情報に「タグ設定」がされている商品を検索優位にすることを発表していますので、タグ設定は必須対応と言えるでしょう。
また、新管理画面である「ワウマネージャー」では、今後予約販売機能と、ショップ内カテゴリの設定も可能になる予定です。
どちらも、他のショッピングモールでは、できて当たり前の要素ですが、Wowmaでは、ビッダーズというオークションさいとの機能をベースに動いてきたこともあり、今回のワウマネージャーで初めて使えるようになる機能です。
こうした点も踏まえて、今後、Womwaのモール機能を最大限に発揮させるためには「ワウマネージャー」の利用が必須だと思います。
「(2)ユーザーベースの拡大」については、今後もますますKDDI導線を使い、Wowmaへの送客強化を図っていく方針とのことでした。
ヤフーショッピングは、ソフトバンクユーザーに対して、いつでもポイント10倍還元といった販促活動を継続しています。
ソフトバンクキャリアユーザーの囲い込みなら、ヤフーショッピングが強力ですが、AUキャリアユーザーは、このWowmaが強力な集客力を持っています。
「(3)サービスレベルの向上」については、他のモールにも言えることですが、よりユーザー目線に立って、新しい驚きと価値を提供し続けていく必要があると思います。
楽天市場
では、ここ数年を見てきて、SPUのポイント倍率アップ以外に、特に驚くようなユーザーサプライズは行われてきませんでした。
ヤフーショッピングは、11月11日を「いい買い物の日」と定め、独自セールを展開して大きな流通額を生み出しています。
Wowmaでも、今後2018年10月頃に、何かしら「驚きのイベント」が開催されるような発言が八津川社長のお話のなかで垣間見えました。
Wowmaは、KDDIグループが、AU携帯事業に次ぐ、重要事業として展開を続けているショッピングモールです。
2018年以降、「飛翔」のスローガンが、達成となるような驚き、「Wow(ワウ)」なモールへの進化を期待したいですね。
Wowma!の将来性
Wowmaフォーラム2018に参加してみて、一番感じたことは、八津川社長をはじめとした、KDDIコマースフォワードのみなさんの「熱意」というか、本気の姿勢でした。
八津川社長の講演の前には、 ライフデザイン事業本部 副事業本部長の勝木 朋彦さんのお話がありました。
勝木本部長のお話のなかにも、「成功するまでやめない」という決意表明がありました。
こうした熱い想いを持たれた組織だからこそ、Wowmaは2017年に大きく成長を遂げ、2018年に更なる飛翔を遂げる可能性が高いと筆者は思います。
ビッグデータでもわかりましたが、Wowmaでは、ファッションジャンルと家電ジャンルの出店者でWowma上のシェア50%を誇っています。
ジャンルによっては、まだまだホワイトスペースが十分にあり、先行者優位を獲得できるモールであると言えます。
是非、無料で出店できるチャンスのある今のうちに、Wowmaに出店して、カテゴリーの第一シェアを獲得できるよう販促活動を実施してください。
Wowmaに出店する前に行うべきことを、現役出店者である筆者が、下記のページにまとめておりますのでこちらも参考にしてみてください。
Wowmaフォーラム2018のまとめ
Wowmaフォーラム2018に参加してみて、八津川社長の講演を聞いた内容を元に、レポート記事を作成しました。
Wowma!は、ショッピングモールとしては、まだ一歳になったばかりの若いモールです。
若いですが、成長性は高く、ショッピングモールの母体がKDDIという携帯キャリア企業であるため、今後の集客力にも期待が持てるモールです。
また、楽天市場
やヤフーショッピングのような、強力な強豪店舗もまだまだ一部にとどまっており、出品ジャンル次第では、先行メリットが十分に得られるチャンスもあります。
是非、ネットショップの多店舗展開や、新規モール参入を検討されている自社ECサイト運営者の方は、Wowmaへの出店を検討してみてください。
Wowmaフォーラム2018で感じたのは、非常に真摯な気持ちで、ショッピングモール運営に取り組まれているという点です。
今回の記事が、Wowmaについての情報を探されている方の参考になれば幸いです。