Wowma(ワウマ)出店のメリット・料金・手数料や出店方法を現役店長が徹底解説
Wowma(ワウマ)とは
Wowma!(ワウマ)というインターネットショッピングモールがあります。
Wowma!(ワウマ)とは、KDDIグループのAUコマース&ライフが運営する、AU公式のインターネットショッピングモールのことです。
日本国内のEC市場、インターネットショッピングモールとしては、楽天市場
やAmazonは認知度が高いですが、このWowma(ワウマ)についてはまだまだ認知されている方は多いとは言えない状況にあると思います。
今回は、インターネットショッピングモールのWowma(ワウマ)について、実際にWowma誕生から出店を続けている現役店長が、Wowma出店のメリットや感想などをご説明していきたいと思います。
インターネットショッピングモールWowmaへの出店を検討されている方の参考になれば幸いです。
Wowma(ワウマ)出店のメリット
実際にWowma!(ワウマ)に出店してみて、Wowma出店のメリットがどんな事なのか、具体的なメリットと感じる事を書いてみようと思います。
楽天市場やAmazonにも出店しているWowma店長として感じるWowma(ワウマ)出店のメリットとして5つのメリットをご紹介いたします。
AUユーザー2500万人が見込み顧客
Wowma(ワウマ)出店の最大のメリットと感じるのは、KDDIグループの強力な導線があるという事です。
AUユーザーは2019年5月時点では約2500万人と公式サイトでも発表されています。
この2500万人の会員とは、auを個人で契約され、同一名義を1とした場合のau契約数とのことです。
これだけの会員数がWowmaの見込み客であるというのは、非常に強いショッピングプレイスであると言えると思います。
また、AU会員以外にも、Wowmaに誘導する為の導線としてKDDIグループのサービス、月間7700万超のユニークユーザーも見込み客として考える事ができると思います。
Wowmaにネットショップを出店すれば、KDDIグループの会員が今後の見込み客となるというのが最大のメリットだと思っています。
三太郎の日やラッキーセールなど大型集客イベントがある
Wowma(ワウマ)出店のメリットとしては、三太郎の日などの大型イベントが実施される事で、AUユーザーをWowmaに集客してくれるイベントが頻繁に実施されるという事です。
Wowmaでは月末月初にはWowセールというセールイベントが実施され、ポイント還元率がアップする事でユーザーの購買意欲を促進してくれます。
当店でも、Wowmaの三太郎の日には、一日で売上を100万円達成できた事も実際にありました。
Wowmaではこうしたセールイベントも頻繁に実施されている状況ですので、集客面ではサポートがあるというだけでも非常に心強いですね。
出店プランがシンプルでわかりやすい
Wowma(ワウマ)は出店する際に、「シンプル出店プラン」と「コミコミ出店プラン」という二つの出店プランから選んで出店する事になります。
シンプル出店プラン、コミコミ出店プランのどちらの出店プランも出店に関する月額利用料は4800円(税抜)と共通です。
また、どちらの出店プランの場合でも、Wowma利用者に還元するポイント1%は必須で必要となります。
シンプル出店プランとコミコミ出店プランの違いとしては、シンプル出店プランは、クレジットカード決済などを自前、自分で契約する事で、販売手数料と決済手数料がそれぞれ実費計算となる事です。
コミコミ出店プランの場合は、決済手数料と販売手数料が合わせて計算されるため、成約手数料として4.5~9.0%とわかりやすいという点があります。
長期的な視野で考えると、コミコミ出店プランの方が手数料率は安くなる傾向があります。
商品ジャンルによっては先行者優位を得られる
5年以上前からネットショップを出店されている方ならご存知の方もおられると思いますが、Wowma(ワウマ)は、2016年12月に誕生した比較的新しいショッピングモールなんです。
また、Wowmaには前身となるショッピングモールがありました。
それは「DeNAショッピング」と「AUショッピングモール」という二つのショッピングプレイスです。
更にさかのぼると、1999年にbiddersとして誕生したのが国内ECサービスとしての最初の形態となります。
ビッダーズのころからECに参入にしていたサービスがDeNAショッピングとなり、直近でWowmaというショッピングモールに新たに生まれ変わったわけです。
その為、Wowmaとしての運営はまだまだ時間がたっておらず、出店している店舗数も楽天市場やAmazonと比較すれば遥かに少ない出店数です。
Wowmaについてのより詳しい売り場データについては過去にこのブログでもまとめておりますのでこちらも参考にしてみて下さい。
越境ECにもゼロ円で出品対応可能
ネットショップを運営されている店長さんなら、「越境EC」という言葉を耳にされたことは一度はあるのではないでしょうか?
越境ECとは、簡単に言えばインターネット通販を利用した、国際的な電子商取引のことです。クロスボーダーECと呼ばれることもあります。
日本の製品は、海外からの評価が高い商品も多く、特に中国では日本のベビー用紙おむつなどは高値で取引されている傾向が未だに続いています。
Wowmaに出店すれば、インアゴーラ社が運営している中国消費者向けの日本商品特化型ショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」を通じた中国向け越境ECへの出店が可能となります。
Wowmaで行う越境ECのメリットは、中国のネット通販利用者に向けた商品情報の制作・翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応などの全工程をインアゴーラ社が担ってくれるため、Wowma!出店者は、インアゴーラ社の日本国内倉庫に商品を配送するだけで越境ECに参入できるという点にあります。
越境ECに関しては、より具体的な情報はWowmaに直接お問合せされる事をおすすめいたします。
Wowma出店のデメリット
当然のことながら、出店に関してはデメリットと感じる事も存在します。
今回は、Wowma出店者である現役店長が、Wowma出店の際にデメリットと感じる具体的な事を三つご紹介いたします。
Wowma出店を検討されている方は、是非デメリットもしっかりと把握していただければと思います。
固定電話番号が必要
携帯電話は一人一台以上の時代となりましたが、Wowmaの出店の際には、携帯電話番号のみでは出店する事ができず、固定電話の電話番号が必要となります。
個人の副業などでWowmaにネットショップを出店したいという方もおられると思いますが、固定電話の番号が必要となる点には注意してください。
携帯電話だけだと、やはり信用的な問題がクリアにならないため、固定電話番号を必須としているのだと思います。
Gmail等のフリーメールが使えない
Wowma出店の際に登録するメールアドレスについて、GmailやHotmailなどのフリーメールのアドレスは使えないという点があります。
先ほどの携帯電話番号だけで出店できない理由と同じく、メールアドレスに関してもフリーメールアドレスではユーザーの信頼性が低いという点で出店ができないようです。
最近は、ネットショップの出店は、BASE (ベイス)
や
STORES.jp
などのインスタントECサービスを利用すれば無料で即日出店する事が可能となりました。
その反面、ネットショップ出店者の信頼性も低下しているのは事実だと思います。
インターネットショッピングモールに出店する事は、Wowmaの信頼性の問題にもなりますから、出店する際にフリーメールアドレスが使えないという事は仕方のない事かもしれません。
もし、独自ドメインのメールアドレスをお持ちでない方は、出店前にお名前.com
などで自分の希望するドメインを取得して、メールアドレスを作成する事をおすすめします。
CSV機能を使うには別途料金が必要
ネットショップで商品点数が多い店舗さんなら、商品登録の際にCSV(シーエスブイ)ファイルを利用して一括登録される方も多いと思います。
WowmaではCSVファイル一括登録機能を利用するには、月額利用料が必要となります。
ただ、出店のタイミングによっては、この月額利用料が一部減額されるようなキャンペーンを実施している事もあります。
こればかりはタイミングにもよるので、何とも言えないのですが、Wowmaというショッピングモールは、積極的に売りたいと思う店舗さんなら応援してくれる売り場ですから、まずは出店の詳細を事務局に相談される事がよいと思います。
Wowmaの出店方法
Wowma(ワウマ)に出店するには、まずは出店プランを選ぶ必要があります。
Wowmanには「シンプル出店プラン」と「コミコミ出店プラン」という二つの出店プランがあります。
シンプル出店プランと、コミコミ出店プランの違いは、シンプル出店プランは、決済方法が独自のクレジットカード決済会社と契約している場合、決済手数料とWowmaの販売手数料がそれぞれ別で計算されます。
コミコミ出店プランの場合、決済方法はWowmaが用意してくれるため、販売手数料と決済手数料がセットで計算されます。
また、コミコミ出店プランの場合、売上が高くなればなるほど、手数料が下がるというメリットがあります。
出店プランが決まったら、実際にWowmaの出店申請を行います。
Wowmaの出店審査の流れについては以下の通りです。
ウェブからの申し込みの後、審査に通過した方は、Wowmaから必要書類が送付されます。
必要書類が届いたら、必要事項を記入の上、書類をWowmaの出店担当事務局に送付します。
個人の副業目的の場合でも出店は可能だと言われていますが、実際には商品が明確でないと出店するのは難しいと思います。
転売やせどり的な出店は楽天市場も出店不可となっていますからその点は注意してください。
Wowmaの出店費用・手数料
Wowmaの出店費用と手数料についてご説明いたします。
まず出店について初期費用は2019年5月時点ではかからず、月額利用料4800円と販売時の手数料、ポイント原資の1%が必要となります。
販売手数料に関しては、出店プランで異なります。
シンプル出店プランの販売手数料は以下の通りです。
出品カテゴリ | 100万以下 | 300万以下 | 500万以下 | 1000万以下 | 5000万以下 | 5000万超 |
---|---|---|---|---|---|---|
レディースファッション バッグ・財布・ファッション小物 スマホ・タブレット・モバイル通信 ビューティ・コスメ メンズファッション コンタクトレンズ・カラコン ダイエット・健康 おもちゃ・趣味 インナー・ルームウェア キッチン・食器・調理 |
6.5% | 6.3% | 6.0% | 5.3% | 4.7% | 4.0% |
グルメ・食品 スイーツ・お菓子 水・ソフトドリンク・お茶 |
6.5% | 5.9% | 5.6% | 4.7% | 4.1% | 3.5% |
キッズベビー・マタニティ インテリア・寝具 スポーツ・アウトドア アクセサリー・ジュエリー 日用品・文具品・手芸用品 ペットグッズ カー用品・バイク用品 花・ガーデン・DIY工具 車・バイク |
6.5% | 5.2% | 5.0% | 4.1% | 3.6% | 3.0% |
音楽・映像 ビール・ワイン・お酒 本・コミック・雑誌 医療・介護 |
6.5% | 4.7% | 4.3% | 3.5% | 3.0% | 2.5% |
テレビ・オーディオ・カメラ ゲーム機・ゲームソフト 家電 パソコン・PC周辺機器 腕時計 楽器・音楽機器 |
6.5% | 4.2% | 3.6% | 2.9% | 2.5% | 2.0% |
チケット・金券・カタログギフト | 6.5% | 6.5% | 6.5% | 6.5% | 6.5% | 6.5% |
シンプル出店プランの場合、上記の販売手数料とは別で決済手数料が必要となります。
クレジットカード決済の場合の手数料は、3.7~4.7%程度となります。
コミコミ出店プランの販売手数料は以下の通りです。
出品カテゴリ | 100万以下 | 300万以下 | 500万以下 | 1000万以下 | 5000万以下 | 5000万超 |
---|---|---|---|---|---|---|
レディースファッション バッグ・財布・ファッション小物 スマホ・タブレット・モバイル通信 ビューティ・コスメ メンズファッション コンタクトレンズ・カラコン ダイエット・健康 おもちゃ・趣味 インナー・ルームウェア キッチン・食器・調理 |
9.0% | 8.8% | 8.5% | 7.8% | 7.2% | 6.5% |
グルメ・食品 スイーツ・お菓子 水・ソフトドリンク・お茶 |
9.0% | 8.4% | 8.1% | 7.2% | 6.6% | 6.0% |
キッズベビー・マタニティ インテリア・寝具 スポーツ・アウトドア アクセサリー・ジュエリー 日用品・文具品・手芸用品 ペットグッズ カー用品・バイク用品 花・ガーデン・DIY工具 車・バイク |
9.0% | 7.7% | 7.5% | 6.6% | 6.1% | 5.5% |
音楽・映像 ビール・ワイン・お酒 本・コミック・雑誌 医療・介護 |
9.0% | 7.2% | 6.8% | 6.0% | 5.5% | 5.0% |
テレビ・オーディオ・カメラ ゲーム機・ゲームソフト 家電 パソコン・PC周辺機器 腕時計 楽器・音楽機器 |
9.0% | 6.7% | 6.1% | 5.4% | 5.0% | 4.5% |
チケット・金券・カタログギフト | 9.0% | 9.0% | 9.0% | 9.0% | 9.0% | 9.0% |
Wowmaと楽天市場、Amazonの出店料金の比較
日本の代表的なインターネットショッピングモールとして、楽天市場
とAmazonの出店にかかる料金とWowmaの出店の際の料金について比較してみました。
こちらの図は、Wowma公式サイトに掲載されている料金の比較表となりますが、売り場名は記載されていません。
ただ、出店費用や手数料、月額利用料などをみてみると、楽天市場とAmazonとの比較であることはお察しいただけるかと思います。
楽天市場は初期費用、月額利用料共に、それなりの費用が必要であることがわかります。
月額費用が19500円~10万円とひらきがありますが、楽天市場の主要出店プランが「がんばれプラン」「スタンダードプラン」「メガショッププラン」の三種類があり、それぞれ、19500円・5万円・10万円という月額利用料となっています。
やはり固定費が高いと、それなりの売上がなくては出店費用をペイする事も難しいですね。
当店は楽天市場に出店して10年以上となりますので、もし楽天市場に出店する事を検討されている方は是非こちらのページも参考にしていただければ幸いです。
AmazonとWowmaの出店料金を比較した場合、出店の月額利用料にはほとんど差がないことがわかります。
販売手数料の面で、Amazonは、一番手数料率が低い商品ジャンルでも8%からとなっており、若干販売手数料が割高になる商品があります。
ただし、アマゾンは、圧倒的な集客力がある売り場ですから、うまくショッピングカートを獲得できれば爆発的に売れる可能性を秘めています。
当店でも、価格競争に勝てた商品のみですが、一か月で500万円以上を売り上げた実績があります。これはアマゾンだからこそ成しえた事だと思っています。
Amazonのカート獲得方法についても、過去にこのブログでまとめておりますのでこちらも参考にしていただければ幸いです。
Wowmaに出店してみての感想・評判
Wowmaに出店してみての感想を書いてみたいと思います。
Wowmaは実際のところ、出店してすぐに売れる売り場かどうかといえば、これは商品ジャンルによるところが大きいと思います。
当店は、日用品の型番商品をケース販売しているネットショップですが、やはり既に同じジャンルで競合する店舗が沢山あるため、送料などを加味すると、競合店舗よりも価格が高くなってしまう商品が多い傾向にあります。
これは、Wowmaだけに限らず、楽天市場やヤフーショッピングでも同じですが、特にメーカー既製品、型番商品を取り扱われる店舗さんは、出店する前に、Wowma内で自分が販売する予定の商品、特に仕入れ値で優位性がある商品に関して、流通価格を調べられる事をおすすめします。
自分がネット販売するつもりの商品が、すでに他のネットショップで自分の販売予定価格よりも大幅に安い場合、出店をしたところでそれほど売れない可能性が高いのです。
Wowmaは、楽天市場やAmazonと比較すれば、まだまだ出店する店舗も少なく、競合する店舗も商品ジャンルによっては空白の状況で出店する事ができる可能性がある売り場だと思います。
ライバルが少ないうちに出店を果たし、三太郎の日やラッキーセール、Wowセールなど集客イベントが実施されるタイミングで、自社でもタイムセールや割引クーポン発行を行ったりと店舗運営施策を講じてWowma上でのシェアを獲得する事を目指す方法が、将来的に大きな売り上げを作れる方法だと思います。
また、Wowmaは楽天市場などの大手ショッピングモールと比較しても、非常にユーザー還元、消費者還元の意識の高い売り場です。
ポイント還元率も高く、何よりポイント還元率を受け得られる条件が比較的簡単なため、多くのユーザーが高い還元率を受ける事ができます。
楽天市場などは、毎月のようにお買い物マラソンというイベントを開催していますが、ユーザーが買い回りでポイント10倍を獲得するには、10店舗で各1000円以上のネットショッピングを実施しなくてはなりません。
Wowmaはユーザーに対する還元意識、サービス精神が旺盛な売り場であり、KDDIという大きな資本力を使って集客してくれる売り場で魅力的な売り場、モールであると思います。
Wowma(ワウマ)出店のまとめ
今回は、KDDIの運営するインターネットショッピングモール「Wowma!(ワウマ)」について、実際にWowmaに出店している現役店長の立場からWowmaを考察してみました。
WowmaはAUキャリアユーザー3800万人、AU会員2500万人が見込み客であるAU公式のショッピングモールです。
これまでも非常に多くの資金を投下してWowmaへの集客を実施してくれていましたが、この流れは今後も継続されていく事を公式に発表しています。
KDDIは携帯電話事業では、すでに市場が成熟期にはいり、パイの奪い合いとなっている事もあり、現状ではネット通販、EC市場への注力を目指している事は会社の方針などからもうかがい知ることができます。
2019年以降もますます出店者、利用者が増える可能性のある売り場であると感じていますので、当店でも注力店舗としてメルマガ配信やセールイベントを実施し続けていく予定です。
今回の記事の内容が、Wowma出店を検討されている方の参考になれば幸いです。