- 1 2024年10月更新 STORES と Shopify の手数料や機能どちらがおすすめか徹底比較
- 2 STORES(ストアーズ)とは?
- 3 Shopify(ショッピファイ)とは?
- 4 STORESとShopifyの月額利用料の比較
- 5 STORESとShopifyの手数料の比較
- 6 STORESとShopifyの決済手段の種類の比較
- 7 STORESとShopifyのデザインテンプレートの比較
- 8 STORESとShopifyの振込手数料の比較
- 9 STORESとShopifyの入金サイクルの比較
- 10 STORESとShopifyのドメインの比較
- 11 STORESとShopifyのSSL対応の比較
- 12 STORESとShopifyの商品登録の比較
- 13 STORESのみができるおすすめの機能
- 14 Shopifyのみができるおすすめの機能
- 15 STORESとShopifyの徹底比較のまとめ
2024年10月更新 STORES と Shopify の手数料や機能どちらがおすすめか徹底比較
誰でも簡単にネットショップを開業できるサービスとして、STORESは日本国内のインスタントECサービスとしては、BASE (ベイス)と並んで人気のあるサービスです。
BASEとStoresのサービスリリースよりも前から世界規模でリリースされ、2023年9月時点で全世界で100万店舗の出店がある「Shopify(ショッピファイ)」というECサービスがあるのをご存知でしょうか?
今回は、インスタントECの「STORES」とグローバル対応が可能なECサービス「Shopify(ショッピファイ)」について現役出店者が徹底比較してみました。
ネットショップの出店について、STORESとShopifyで悩んでおられる方の参考になれば幸いです。
STORES(ストアーズ)とは?
STORES
とは、個人でも本格的なネットショップを開業する事ができるインスタントECサービスです。
STORESは、毎月約1万ショップの出店がある人気のECカートサービスです。
STORESは無料で出店できるフリープランと有料で出店するスタンダードプランの二つの出店プランが用意されています。
無料で出店できるフリープランでも、ショップ運営に必要な機能はほとんど揃っていますが、有料のスタンダードプランで出店した場合には、決済手数料が5%から3.6%に引き下がるメリットがあります。
STORESについてのより詳しいレビュー記事については以下の記事をご覧ください。
Shopify(ショッピファイ)とは?
Shopify(ショッピファイ)とは、世界中で選ばれているECプラットフォームの事です。
Shopifyの特徴としては、個人のネットショップから大企業のECサイトまであらゆるビジネスに対応できるプランが用意されている点です。
Shopifyは、どちらかと言えば日本よりも海外での利用実績が大きいECカートサービスですが、日本では2017年に日本版を正式リリースした経緯があります。
海外での実績が多数ある為、越境ECに強いECサイト、ネットショップサービスというイメージが強いですが、日本国内での利用においても非常に充実した機能性を持っているサービスです。
Shopifyについての詳しいレビュー記事については、以下のページをご覧下さい。
STORESとShopifyの月額利用料の比較
では、STORESとShopify(ショッピファイ)の月額費用について比較してみたいと思います。
STORES |
無料(フリープラン)/1980円(スタンダードプラン) |
---|---|
Shopify(ショッピファイ) | 29ドル~ |
月額費用に関して言えば、STORESは0円、無料プランからスタート可能ですので、STORESの方が出店コストを抑える事ができます。
Shopifyは、出店に関して、無料のトライアル期間を14日間設けていますが、無料期間が終了した後には、29ドルの月額費用が発生します。
Shopifyの出店プランについては「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の3つの基本プランに加えて、主に大企業向けのプランである「plus」というプランがあります。
Shopifyの料金プランについて
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
月額料金 | 29ドル | 79ドル | 299ドル |
ECサイトとブログ機能 | ○ | ○ | ○ |
商品登録数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 |
24時間体制のサポート | ○ | ○ | ○ |
販売チャネル追加機能 | ○ | ○ | ○ |
手動で注文作成 | ○ | ○ | ○ |
ディスカウントコード | ○ | ○ | ○ |
無料SSL証明書 | ○ | ○ | ○ |
かご落ち対策 | ○ | ○ | ○ |
ギフトカード | × | ○ | ○ |
プロフェッショナルレポート | × | ○ | ○ |
高度なレポートビルダー | × | × | ○ |
外部サービスの自動計算送料 | × | × | ○ |
ペイメントの不正分析 | ○ | ○ | ○ |
日本のカード手数料 | 3.4%+0円 | 3.3%+0円 | 3.25%+0円 |
海外/AMEXのカード手数料 | 3.9%+0円 | 3.85%+0円 | 3.8%+0円 |
Shopifyペイメント以外利用の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
スタンダードプランでもネットショップの運営に必要な機能はそろっていますが、決済手数料を安くする場合や高度なレポート機能を使いたい場合には、上位プランでの出店が必要となります。
出店の月額利用料だけで比較する場合は、STORESの方が出店メリットが高いと言えるでしょう。
STORESとShopifyの手数料の比較
ネットショップで商品が売れた場合にかかる費用として、決済手数料、販売手数料があります。
決済手数料とは、ネットショップの商品を注文したお客様が選択した決済方法に応じた手数料が必要となります。
クレジットカード決済の場合、3~4%程度の手数料となりますが、コンビニ決済や代引き決済などは金額によって決済手数料が変わります。
販売手数料とは、主に楽天市場やAmazonなどのショッピングモールに商品を出品した場合にかかる手数料で、モール側に支払う手数料となります。
ShopifyもSTORESも決済手数料以外の販売手数料はかかりません。
STORESとShopifyのクレジットカード決済利用時の手数料は以下の通りです。
販売手数料 | 決済手数料 | |
---|---|---|
STORES |
0円 |
3.6%(スタンダードプラン) 5%(フリープラン) |
Shopify(ショッピファイ) | 0円(Shopifyペイメント利用時) | 3.25%~ |
Shopifyは、出店プランによって決済手数料が異なります。
Shopifyの決済手数料
ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
日本のカード手数料 | 3.4%+0円 | 3.3%+0円 | 3.25%+0円 |
海外/AMEXのカード手数料 | 3.9%+0円 | 3.85%+0円 | 3.8%+0円 |
Shopifyペイメント以外利用の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
Shopifyペイメントで決済される場合に関しては、決済手数料のみで販売が可能です。
コンビニ決済や着払いなどの方法を利用したい場合には、追加料金として、0.5~2%が必要となりますが、STORESのフリープランと同じくらいの手数料率となります。
手数料だけを比較した場合は、わずかな差ではありますがShopify(ショッピファイ)での出店の方がメリットがあるという事になりますね。
STORESとShopifyの決済手段の種類の比較
ネットショップの運営において、決済方法が多い方がユーザーのかご落ち率が大幅に引き下がるというデータがあります。
決済手段は多ければ多いほど良いという事ですが、BASEとShopifyの決済方法を比較した場合、どちらの方が決済方法が多いのでしょうか?
STORESとShopifyの決済方法の比較表を作成してみました。
STORES |
Shopify(ショッピファイ) | |
---|---|---|
クレジットカード決済 | ○ | ○ |
コンビニ決済 | ○ | ○ |
銀行振込 | ○ | ○ |
キャリア決済 | ○ | ○ |
後払い決済 | ○ | ○ |
代金引換 | ○ | ○ |
PayPal | ○ | ○ |
Apple Pay | × | ○ |
Google Pay | × | ○ |
Amazon Pay | ○ | ○ |
楽天ペイ | ○ | × |
仮想通貨決済 | × | ○ |
クレジットカード決済やコンビニ決済、銀行振込やキャリア決済、PayPal、AmazonPayなどはSTORESもShopifyもどちらも対応していますね。
STORESとShopifyの決済方法で大きく異なるのが、ApplePay、GooglePayなどの決済方法への対応の違いがあります。
STORESはShopifyが対応していない決済方法として「楽天ペイ」に対応しています。
STORESが対応できないShopifyの決済方法としては「ApplePay」、「GooglePay」「仮想通貨決済」などの決済方法があります。
一時期は日本でも話題になっていた仮想通貨による仮想通貨決済もShopifyは対応しているのが驚きました。
決済方法の豊富さという点では、楽天ペイを除けばShopify(ショッピファイ)の方が出店メリットが大きいと言えますね。
STORESとShopifyのデザインテンプレートの比較
ネットショップのコンバージョン率を引き上げる要素として「デザイン」も重要なポイントです。
10年近く前は、ネットショップのデザインを制作会社などにアウトソーシングしていましたが、現在では、どのECカートサービスを利用しても基本的なデザインテンプレートは無料で用意されています。
ただし、ネットショップのブランディング的にデザインをこだわりたい、クオリティを上げたい場合には、独自でHTMLをカスタマイズしたり、デザインテンプレート自体を購入するという方法があります。
STORESとShopifyでは無料のデザインテンプレートと有料のデザインテンプレートがそれぞれ用意されています。
無料デザイン | 有料デザイン | |
---|---|---|
STORES |
48種類 | 48種類 |
Shopify(ショッピファイ) | 10種類 | 100種類以上 |
無料のデザインテンプレート、テーマに関しては、STORESの方が選べるデザインテンプレートの数が多いことがわかりました。
ただ、有料のデザインテンプレート、テーマに関して言えば、Shopifyの方が多い状況にあります。
デザインのクオリティに関して言えば、STORESは比較的日本人が好むレイアウトデザインが多いのに対して、Shopifyは海外ブランドなどの好むようなダイナミックなレイアウトなどが多いと感じました。
STORESにせよShopifyにせよ、どちらのデザインテンプレートもHTMLやCSSのカスタマイズが可能なので、知識があれば、自分の好みにカスタマイズする事ができます。
無料で使えるデザインテンプレートの数で言えば、STORESの方が選択肢が多いと言えます。
STORESとShopifyの振込手数料の比較
振込手数料とは、STORESやShopifyで売れた商品の売上金を自分の指定する銀行口座に振り込む際の手数料のことです。
振込手数料に関して言えば、一か月に一度しか振込を行わないのであればさほど考えなくてもいい項目かと思います。
逆に頻繁に振込作業を実施したい場合には、振込手数料の安いサービスを利用した方がお得になります。
STORESとShopifyの振込手数料の比較は以下の通りです。
振込手数料 | |
---|---|
STORES |
250円 |
Shopify(ショッピファイ) | 0円(Shopifyペイメント利用の場合) |
Shopifyは「Shopifyペイメント」を利用する場合に関しては振込手数料が0円、つまり無料となっているんです。
STORESは、振込手数料は250円が必要となりますが、一回の振込であればそこまでの差額はありませんね。
振込手数料だけを考えると、Shopify(ショッピファイ)の方が0円と非常にお得なことがわかりました。
STORESとShopifyの入金サイクルの比較
入金サイクルとは、ネットショップでの売上金が確定してから実際に売上金が自分の口座に振り込まれるまでの期間のことです。
入金サイクルが短いほど、確定した売上金をより早く口座に振り込みできることになりますので、キャッシュフローの面で安定しやすくなるメリットがあります。
STORESとShopifyの入金サイクルの比較は以下の通りです。
入金サイクル | |
---|---|
STORES |
月末締め、翌月末払い |
Shopify(ショッピファイ) | 翌週の金曜日(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyは最短で5営業日、最長で10営業日で支払いが行われることがわかりました。
STORESは、月末締めの翌月末払いなので30日から、最大で60日の支払いサイクルとなり時間がかかってしまいます。
ただし、STORESは入金サイクルを短くできる「スピードキャッシュ」というサービスがあります。
STORESで入金サイクルを短くすることができるスピードキャッシュというサービスですが、最短で申請日の翌日に売上金を振り込んでもらう事が可能です。
ただし、スピードキャッシュを利用する場合は、別途手数料が「3.5%」必要となります。
スピードキャッシュの手数料については、スタンダードプランであれば「1.5%」の手数料で利用できるメリットがあります。
入金サイクルに関しては、STORESは、追加手数料のかかる「スピードキャッシュ」を利用すればShopifyよりも早く振込が可能になるのでSTORESの方がおすすめという事になりますね。
STORESとShopifyのドメインの比較
ドメインについては、STORESもShopifyも独自ドメインの利用は可能ですが、STORESの独自ドメインはあくまでもSTORES内で取得するドメインである必要があります。
STORESでは「https://○○.com」か「https://○○.net」か「https://○○.shop」の中から好みの独自ドメインを取得する事ができますが、お名前.comなどの外部サービスで取得した独自ドメインは使用する事ができません。
Shopifyの場合は「〇〇.myshopify.com」というドメインに「〇〇」の部分を自分の好きな文字列で決めて利用する場合は無料で利用する事ができます。
独自ドメインを利用する場合は、Shopify内で購入して利用する事もできますが、自分でなどで購入したドメインをShopifyのサーバーにDNSレコードを変更することで利用可能となります。
独自ドメインの利用に関しては、STORESは自分で用意した独自ドメインが使えないという点さえクリアすれば、STORESの方がお得に利用できる事になりますね。
STORESとShopifyのSSL対応の比較
SSLとは、ネットショップやウェブサイトのセキュリティ対策のことで、「https:~」というURLになることをいいます。
ブラウザなどで見るとURLの前の部分に「鍵マーク」がついていることがありますが、これがSSL対応です。
SSL対応に関しては、STORESもShopifyもどちらも対応可能ですので安心して利用できます。
STORESとShopifyの商品登録の比較
商品登録数に関しては、STORESもShopifyもどちらも無制限で登録可能です。
ネットショップの運営において、商品点数が多い方が、アクセス数が多くなる傾向があります。
商品点数に制限があるショッピングカートなどの場合、利用している出店プランの料金が高いプランにしなくてはならないというデメリットがある場合がありますが、STORESもShopifyも商品の登録数に関しては制限はありません。
STORESもShopifyも商品点数の多いショップを作りたい方にはおすすめのサービスです。
STORESのみができるおすすめの機能
機能面において、STORESのみができるおすすめ機能をいくつかご紹介したいと思います。
STORESだけの機能としては「WEARとの連携」機能があります。
WEARとは日本最大のファッションコーディネートアプリのことです。
WEARは、900万枚以上のコーディネートから、ユーザーが気になるファッションアイテムの着こなしを探すことができるアプリで1300万ダウンロードを突破している人気のアプリです。
また、STORESは、インスタントECサービスの「BASE (ベイス)」と共同で資金調達プロジェクト「NO CAPITAL」を実施しています。
「NO CAPITAL」とは、やりたいことがあるのに、資金の問題でそれが実現できないという個人やスモールチームの新たな一歩に寄り添う資金調達プロジェクトのことです。
個人ショップオーナーに寄り添い、資金面での援助プロジェクトを行うECカートサービスは、STORESとBASE (ベイス)以外には聞いた事がありません。
個人が活躍できる場をより幅広い視野と資金面での支援で支えてくれるのがSTORESの非常に良い所だと思います。
Shopifyのみができるおすすめの機能
STORESにはできなくて、Shopifyのみができるおすすめの機能をご紹介いたします。
STORESも非常に優れた機能を沢山備えているECサービスですが、Shopifyは特に越境ECに強いと言われるだけあって「多言語対応」の機能を備えています。
また、STORESでは機能を「アドオン」という機能で追加できますが、Shopifyで提供されているアプリの数は公開、非公開を合わせるとなんと数千種類にものぼるアプリが存在します。
これは、Shopifyのパートナープログラムが充実している事が理由なのですが、ShopifyはECに必要な機能を、世界中のパートナーが開発しているんです。
常に世界中のエンジニアが新しい機能を開発している為、ネットショップに必要な機能がどんどん追加されていきます。
また、Shopifyの優れたポイントは、パートナーの利益を重視してくれるという点です。
ネットショップのデザインテーマについても、クリエイターが作成し、提供したデザインテーマが実際に売れた場合には、かなりの報酬がクリエイター側に支払われる仕組みになっています。
細かい料率はここでは控えますが、Shopifyのパートナーの方が得る利益は大きい仕組みなんです。
常に世界中のクリエイターやプログラマー、エンジニアが成長させ続けているのがShopifyの魅力です。
STORESとShopifyの徹底比較のまとめ
今回は、無料のネットショップサービスで毎月1万ショップが出店する人気のネットショップサービス「STORES」と、越境ECの対応までできる低価格のECカートサービス「Shopify(ショッピファイ)」について機能や料金などを実際に利用している現役店長の視点から徹底比較しました。
STORESは日本国内では非常に利便性が高く、コストパフォーマンスも高いサービスですが、海外販売に関してはShopifyの多言語対応機能には及びません。
また、機能面でもSTORESは自社開発のため、リリースまでに時間がかかりますが、Shopifyは世界中のパートナーが随時開発リリースを行う為、最先端の機能がどんどんリリースされています。
グローバルな規模でのネット販売を考えているなら、Shopifyを利用した方がメリットが大きいでしょう。
特に海外販売は考えていなくて、国内のみの市場でネット販売を行うのであれば、STORESで十分すぎる機能が備わっていると思います。
今回の記事の内容が、STORESとShopifyでのネットショップ出店を検討されている方の参考になれば幸いです。