LPOとは
LPOとはLanding Page Optimizationの略で、「ランディングページ最適化」のこと。
ランディングページに掲載しているテキストの内容、訴求力のあるデザインなど、ランディングページの目的である成約(コンバージョン)に結びつけるための要素を最適化していくことで、コンバージョン率を高めることを言います。
ランディングページの二つの意味
ランディングページという言葉には、大きく二つの意味で利用されてます。
- (1)Googleなどの検索エンジンからのランディング(着地)ページとして、最初にウェブサイトに流入したページのこと
- (2)商品やサービスの説明に特化し、主に商品購入や資料請求などを目的とした、縦長のウェブサイトのこと
アクセス解析ツールのGoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)のメニューの中にある「ランディングページ」は、(1)の意味の、ユーザーが着地したページの意味で利用されています。
CPC広告などを利用した際に、広告のクリック先として、目的(コンバージョン)達成のために特別に用意された縦長の商品紹介、サービス紹介ページのことを(2)の意味でランディングページと呼ばれています。
LPO(ランディングページ最適化)の意味では、主に(2)の縦長商品紹介ページの掲載内容を最適化する意味で使われています。
LPOとSEOの関連について
LPOを考える際、同じく重要なウェブ検索対策として「SEO」の存在があります。SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化を意味する言葉です。SEOは、主にGoogleでのキーワード検索結果に対して、表示させたいウェブサイトの検索順位を上げ、露出機会を増やす施策を言います。
LPOがランディングページ最適化という意味において、サイトの内部対策であるとすれば、SEOは、サイトの外部対策的な意味で非常に重要です。
LPOをいくら最適化して、より訴求力の高いランディングページを作成したとしても、ユーザーからの適切なキーワード、潜在顧客が選ぶキーワード検索時に、ランディングページが上位表示できなければ、ランディングページは存在していないことと同じことになります。
企業のイベントや、新商品発売のプレスリリースなど、即時的に情報ページを露出させたい場合は、リスティング広告の利用が必須となります。
永続的にサービスを世の中に浸透させていき、ランディングページへ誘導したい場合は、コスト高になりやすいリスティング広告に頼る方法よりも、地道なSEO対策を実施していくことがおすすめです。もちろんSEO対策は、現在非常に時間と手間のかかる施策ですので、こちらも場合によっては専門の事業者に依頼する必要があります。
LPOが有効な事例
実際にLPOを行う場合に、最もLPOと親和性が高いと言われているある「テーマ」があります。
それは、人の「悩み」に関する商品やサービスです。例えば女性の方ならほとんどの方が興味があるのが「美容」ではないでしょうか。
また、ダイエットサプリやダイエット器具など、人のコンプレックスに関連する商品やサービスは、ランディングページとの相性が非常に良い傾向があります。理由としては、
悩みやコンプレックスは人には相談しづらいため、インターネット上で検索して答えを探す傾向が強いからです。検索結果からランディングしたページに、自分の悩み解決のヒントやきっかけとなる情報があれば、そのサイトが導く導線に従い、資料請求やお試し商品の注文に至り、いわゆるコンバージョン達成となります。
LPOを行うことで、非常に高い効果が表れやすい事例をいくつかご紹介いたします。
美容に関する商品販売ページ
美容に関するテーマは女性にとっては、最も興味関心が高いといっても過言ではないテーマです。
その中でも特に、基礎化粧品と呼ばれる肌に対してのケア商品は、年代別に訴求ポイントを変えており、
それぞれの年代別にランディングページが用意されていることが多いです。
また、美容関連の市場規模が大きいことも、注目されやすいテーマであると言えます。
健康に関する商品販売ページ
特にシニア世代が重視するテーマが、この「健康」です。新聞の折り込みチラシでも目にするような健康サプリや青汁などの健康飲料は
ランディングページとの相性が非常に良いテーマです。ネットショップの販売方法としては、「単品リピート商品」と呼ばれることもあります。
健康食品やサプリメントは、一回だけの利用では効果が表れにくいため、ある程度の期間を継続して利用することが前提となります。
定期購入などに結びつきやすいため、ネット販売のLTV(ライフタイムバリュー)の面でも非常に有効なテーマが「健康」です。
教育サービスなどの資料請求ページ
英会話や、受験向けの塾などの教育サービスとランディングページの相性も非常に良いテーマです。
英会話であれば、利用者の世代や目的でも大きくことなってきますので、学生であれば受験向けの英会話教材、社会人であればビジネス英会話などという
目的別のサービスでランディングページを制作します。
また、塾などの場合は、「東大合格者○○名!」などという、実績を全面に出したうえで、利用者の声(お客様の声)を掲載することで、
よりリアリティのあるランディングページになります。教育サービスは競合他社も多いため、他社との差別化のためにランディングページ最適化を実施するケースが多いです。
情報商材などのメルマガ登録ページ
「○○する方法」などの目的達成のためのメールマガジン、メルマガセミナーへの登録を目的としたランディングページも相性のよいテーマです。
多くの場合は、メルマガ登録は「無料」で実施できるケースがほとんどです。
「メルマガに登録しただけでは、サービス提供者には一円も儲からないのではないか?」と思うかもしれませんが、メルマガ登録の目的は
「潜在顧客リストの獲得」にあります。メルマガによる「単純接触」を繰り返し行うことで、本来の目的であるサービスの購入や商材の購入につなげていくことがメルマガ登録をコンバージョンとする
ランディングページの基本スタイルです。法律相談など士業の方や税理士・会計士の方などもメルマガで有益情報を提供することで、見込み客を優良顧客へ育成するケースがあります。
企業サービスなどへのお問合せ
企業の特徴的なサービスをランディングページとして紹介、訴求することで、そのサービスへのお問合せから、案件受注を目指すタイプのランディングページです。
多くの場合、企業サイト、コーポレイトサイトは、いわゆる「企業の履歴書」といった感じで、「会社概要」「アクセス」「代表者挨拶」などある程度フォーマットのきまったサイト構成となりやすい傾向にあります。せっかく良いサービスや他社より秀でた商品を持っていても、コーポレイトサイト上では、目立つことがないため、伝えるべき強みが正確に伝えられないケースは本当に多いと思います。
企業サービスや商品に特化したランディングページを用意することで、企業名検索ではなく「目的検索」で潜在顧客を獲得することにもランディングページ最適化は非常に有効です。
LPOについてのまとめ
LPOは、多くの企業やサービスに当てはめることができる有効施策です。
リスティング広告を行う際に、その着地ページとして、ランディングページを用意することは、コンバージョンを高めるのに非常に有効に働きます。
また、今回は紹介しませんでしたが、ランディングページを制作する際に、合わせて実施したいのが「ABテスト」と呼ばれる検証方法です。ABテストは、例えば2種類のバナーを用意して、どちらのバナーからのクリック率が高かったのかなどを測定し、効果の高いバナーを採用する手法です。
ランディングページ最適化は、常に検証、改善の繰り返しの上で最適化されていくもので、一発合格するようなランディングページというのは存在しないものです。
参考になれば幸いです。