初心者でもわかるネットショップ用語

入口商品とは?ECサイトのフロントエンド商品の意味

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入口商品とは?フロントエンド商品とは?

ネット通販における、入口商品とは、顧客が最初に接触することを目的とした商品。集客を第一目的とした商品。

入口商品はフロントエンド商品とも呼ばれる。よくある入口商品としては、お試し送料無料の低価格商品などが入口商品として向いている。

入口商品を作る意味について

ネット販売において、入口商品を作ることは非常に重要です。

なぜ、入口商品、専門的な言葉でいうと、「フロントエンド商品」といいますが、
フロントエンド商品を用意する必要があるのでしょうか。

ネットショップに初めて来店したユーザーは、
そのお店、商品について、「予備知識なし」で
来店するケースがほとんどだと思います。

例えば、みなさんが、知らない土地に旅行に出かけたとして、
初めて入るお店、お土産屋さんなどで販売されている
相場のわからない商品があったとします。

詳しい商品の説明などもなく、「価格5000円」とだけ書かれている
お土産物があったとして、その場ですぐに購入できますか?

100円~500円程度の商品であれば、詳しい商品説明などを
確認せずとも即決で購入されるでしょう。

3000円以上の販売価格の商品であれば、
ユーザーは、購入する前に十分に検討するのが普通だと思います。

では、逆にあまり購入について検討せずに
「とりあえず買ってもらう方法」はないのでしょうか?

ユーザーに対して、とりあえず買い物カゴに入れてもらうことを
目的とした商品の販売方法、それがこの「入口商品」の役割です。

スーパーに買い物に行った際、入店して真っ先に目立つ場所に
ワゴンに山積みになっている商品を見たことがないでしょうか?

例えば食品用のラップだったり、カップラーメンだったり、
飲料水だったり、ティッシュペーパーだったりと商品は様々ですが、
ひとつの価格が100円前後の商品の場合がほとんどです。

買い物客からすれば

「その商品を買いに来たわけではないけれど、安いからとりあえず買っておこう」

という気持ちで買い物カゴに入れる商品、これが入口商品です。

入口商品を用意することによって
本来購入する予定のなかった顧客を店舗に引き込むことも可能になります。

入口商品の重要性とその役割についてご紹介いたします。


入口商品のメリット

ネットショップで入口商品を用意することのメリットは、
「集客をアップさせること」に他なりません。

初めてネットショップに来店したユーザーに対して、
自分のお店の商品を購入してもらうということは
本来非常に難しい行為であることはご存じでしょうか。

ネット販売で見ず知らずのユーザーが
購入を決める際のポイントとしては

「その商品が自分にとって必要かどうか」

が選択のポイントとなります。

ただし、「今すぐ必要でない」ときでも
ユーザーは商品を購入する場合があります。

これが、「衝動買い」という状況で、
入口商品に起こりやすい顧客の購入行動のひとつです。

入口商品を用意する意味として、
ユーザーの衝動買いを誘発させる可能性を高めることができます。

また、入口商品は、その背後に本当に売りたい商品、
バックエンド商品が用意されていることがあります。

バックエンド商品こそ、売りたい商品、本命商品です。

利益もしっかりと確保できるバックエンド商品を
買ってもらうために、フロントエンド商品である
入口商品でお試し感覚で購入してもらうことが重要です。


入口商品のデメリット

入口商品は、まず新規顧客の買い物カゴに入れてもらい
お試し買いをしてもらうことが目的です。

そのため、基本的に、入口商品は「利益を残さない」価格設定が必要となります。

ネット通販でよくある入口商品の販売形態として、

お試し送料無料で1000円ポッキリ

などの販売形態があります。

また、ヤフーショッピングの健康食品ジャンルの
とあるネットショップでは、

お試し送料無料で22円

という破格の値段設定を実施している店舗もあります。

入口商品の販売事例

入口商品とは

これは、送料の事を考えた場合、
当然ながら「赤字設定」にしていると思われます。

ただ赤字になっては、販売を継続できないためよくありませんが、
ほぼ利益ゼロで、試してもらうことを目的として販売を継続することが重要です。

ただし、赤字設定であっても、いわゆる「無料サンプル商品」という
考え方に由来すれば、ほぼ無料で購入してもらったとしても
バックエンド商品、本命の商品の購入に繋がる顧客が
数パーセントは存在しますので、しっかりとそこで利益が確保できるという仕組みです。

ネットショップの運営で、広告を利用することも
重要な集客施策のひとつですが、この広告、主にリスティング広告と
よばれる検索連動型広告は、顧客一人を獲得する単価が非常に高い傾向にあります。

クリック課金であることから、ユーザーが商品を購入するかどうかに関わらず
広告費が発生するため、商品が一点も売れなくても広告費だけかかるということもありえます。

先の「お試し送料無料22円」の商品であれば、
その商品に対して全く興味を持っていなかったユーザーが
買い物カートに商品を入れてくれる可能性は非常に高いです。

また、これは入口商品のメリットとも言えますが、
ヤフーショッピングや楽天市場などのショッピングモールでは
「デイリーランキング」というランキングページがあります。

入口商品は、デイリーランキングの上位に入賞しやすい傾向があります。

楽天市場やヤフーショッピングでデイリーランキングに受賞すれば
ランキングページを閲覧したユーザーからの衝動購入を狙うことが可能です。

ここからさらに購入数が膨らむという、
正のスパイラルに突入できることになります。

入口商品のデメリットとしては、利益確保がし辛い点を除けば
ほとんどはメリットの方が多いと言えます。

あとは、注文数が増えやすいため、出荷作業が非常に煩雑になるというデメリットもあります。


フロントエンド商品とバックエンド商品について

入口商品をフロントエンド商品と呼ぶ場合、
その裏側には「バックエンド商品」の存在があります。

バックエンド商品とは、入口商品が集客の目的で用意されるのに対して
バックエンド商品は、本当に売りたい商品、利益の残る商品のことです。

ネットショップの「本命商品」ということもあります。

健康食品やダイエットサプリなどの商材は
「単品リピート通販」「定期購入」という
販売形式を採用されることがあります。

リピート通販や定期購入につなげることができれば
ネットショップの運営は非常に安定してきますので
入口商品で新規顧客を獲得し、その中からバックエンド商品への
ステップアップを狙うことが重要な店舗運営といえますね。

入口商品は、最初のキッカケであり、バックエンド商品を
購入してもらうための「布石」とも言えます。

入口商品とは


入口商品の作り方

入口商品、フロントエンド商品を作る際、
作り方のポイントをご説明いたします。

まず、入口商品の条件としては、
在庫をたくさん用意できる商品であることが前提です。

入口商品は、たくさん売れてくれることを目的に
登録される商品です。

ユーザーから多くの注文リクエストに対して
待たせることなく発送できるだけの豊富な在庫が必要です。

また、ネットショップの運営において、
ユーザーが重視するポイントのひとつに
商品の発送タイミングがあります。

いくら安い商品やいい商品であっても
発送までに時間がかかる商品は
ユーザーの購入機会を逃してしまうことになります。

Amazonプライムでは、早ければ注文の翌日には
商品が到着するというスピード配送が可能です。

楽天市場のあす楽や、ヤフーショッピングのあすつくも
同じく翌日到着が必須条件となっているため、
ネットショッピングを頻繁に利用するユーザーは
商品の到着に対して、かなりシビアな面があります。

最低でも注文から、3日以内には
商品が発送できるような体制を整えるようにしましょう。

発送タイミングのことを考えれば、
入口商品は、製造に手間のかかる商品は向いていないといえます。

特に、手作り品などの場合、あまり手間のかかる製法の物は、
商品を生産する段階で非常に時間を要してしまうものは
避けたほうがよいでしょう。

入口商品作りのポイントとしては、

迅速かつ大量に製造、発送ができること

これを意識してみてください。


入口商品(フロントエンド商品)のまとめ

入口商品は、ネットショップの集客施策として
アクセスアップの方法としても重要な商品です。

利益率を可能な限り低く設定して
まず買い物カゴに入れてもらうことを目標に販売しましょう。

入口商品の在庫数は常に確保できるような
出荷に手間のかからず、大量に仕入れることができる商品を
登録するようにしましょう。

入口商品の最終目標は利益が取れる
バックエンド商品の購入につなげる事
ということも意識して販売を継続していきましょう。

場合によっては、フロントエンドのお試し商品は
「初回限定」という販売形態をとることも
2回目以降の購入の際にバックエンド商品の
購入を促す意味でも非常に重要です。

ちなみに、ユーザーの購入回数は
楽天市場やYahooショッピングをはじめ
多くのECサイトサービスでも
管理画面上で確認することができます。

もし、フロントエンドのお試し商品を
初回以降も購入された場合は、
注文の処理を行う際に見分けることができますので
その際に2回目以降はご遠慮くださいと
キャンセルすることもできます。

ユーザーも悪気があって購入しているわけではなく
単純に初回限定であることに気づいていないこともあります。

こうした場合には、注文確認メールの際に

「こちらの商品は、初回限定商品となっております。
今回は、特別に商品をお届けさせていただきますが、
次回ご希望の際には、こちらの商品(バックエンド商品)をご購入ください」

というように、バックエンド商品への購入を促すとよいでしょう。

初回に続き、2回目の注文も許容してくれたと
ユーザーが感じれば、次回の購入の際には
本命であるバックエンド商品を購入しようと考えてくれる可能性が高まります。

安易に初回限定にこだわりすぎて、
2回目の注文をキャンセルしてしまうと
ユーザーによっては、二度とそのネットショップを利用してくれなく
なる可能性がありますので、十分に注意してください。

参考になれば幸いです。




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