「競合ショップは売れているのに、なぜ自社の商品は売れないのだろう」
「次に仕入れる商品を、どうやって決めればいいのだろう」
「競合分析をした方がいいと言われても、何を見ればいいのかわからない」
ネットショップを運営していると、このような場面は少なくありません。
こんにちは。「売れるネットショップの教科書」のエビス店長です。
そんなときに役立つのが、競合分析と売れ筋調査です。ただし、楽天市場のランキングを眺めたり、Amazonで人気商品を探したりするだけでは十分ではありません。
大切なのは「何が売れているか」を知ることではなく、なぜその商品が選ばれているのかを分解し、自社なら何を変えるべきかまで考えることです。
私はEC運営の相談を受けるときも、いきなり広告を増やしたり値下げを勧めたりすることはありません。まず競合の商品、価格、送料、レビュー、商品ページ、販促方法などを確認します。すると「価格では負けていないのに商品の魅力が伝わっていない」「送料無料の競合が多い」「セット商品が支持されている」など、改善すべきポイントが見えてくることがあります。
- 売れ筋調査:どこに需要があるのかを探す
- 競合分析:その需要を誰が、どのように獲得しているのかを見る
- 自社分析:自分たちはどこを変えれば選ばれるのかを決める
この記事では、無料でできる競合・売れ筋調査から、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopの見方、競合分析ツール、分析結果を自社の改善へ変える方法まで実務目線で解説します。
読み終わったときに競合について詳しくなるだけではなく、「今週、自社で何を改善するか」を決められる状態を目指していきましょう。

- ECサイトの競合分析で何を見るべきか
- 30分でできる競合・売れ筋調査の進め方
- 無料で売れ筋商品を調べる方法
- 楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopの見方
- レビューから「売れる理由」を見つける方法
- 競合分析結果を自社の改善へ変える方法
- Nint・Kalodata・Similarwebなどの分析ツールの使い分け
- そのまま使える競合分析シート
- 1 ECサイトの競合分析・売れ筋調査とは?
- 2 「誰が売れているか」より「なぜ売れているか」を見る
- 3 ECの競合分析で最低限チェックしたい7項目
- 4 30分でできる競合・売れ筋分析5ステップ
- 5 無料で売れ筋商品を調べる方法
- 6 レビューから「売れる理由」と競合の弱点を探す
- 7 競合の商品ページでは「購入を迷う理由」が消されているかを見る
- 8 そのまま使えるEC競合分析シート
- 9 売れ筋商品だからといって、そのまま仕入れてはいけない
- 10 競合分析の結果を「自社でやること」に変える
- 11 具体例|競合より安いのに売れない場合
- 12 本格的に調べるならEC競合分析ツールを使う
- 13 無料調査で十分なケースと分析ツールを使うべきケース
- 14 競合分析でやってはいけない5つのこと
- 15 競合・売れ筋分析はどのくらいの頻度で行う?
- 16 競合・売れ筋分析の実行チェックリスト
- 17 ECサイトの競合分析についてよくある質問
- 18 まとめ|競合を見る目的は「真似すること」ではなく、自社の改善点を見つけること
- 19 自社ECの「どこを改善すればいいか分からない」方へ
ECサイトの競合分析・売れ筋調査とは?
ECにおける競合分析とは、自社と同じ商品や似た商品を販売しているショップを調べ、商品構成、価格、販売方法、商品ページ、レビュー、集客方法などを比較することです。
一方の売れ筋調査では、市場の中でどの商品やカテゴリーに需要が集まっているのかを確認します。
この2つは別々に考えるより、「市場を見る → 売れている商品を探す → 競合を見る → 売れている理由を考える → 自社を改善する」という一連の流れで考えた方が、EC運営では使いやすくなります。
「誰が売れているか」より「なぜ売れているか」を見る
競合分析でよくある失敗が、売れているショップを見つけて、その表面的な施策だけを真似してしまうことです。
たとえば、「競合が4,980円だから自社も4,980円にする」「ランキング上位の商品だから同じ商品を仕入れる」「売れているショップと似た商品画像にする」といった判断です。
しかし、同じ商品でもレビュー数、ブランド認知度、配送スピード、ポイント、広告費、既存顧客数などの条件はショップごとに違います。大手ショップだから成立している戦略を、小規模ショップがそのまま真似してもうまくいくとは限りません。
そこで競合を見るときは、「何をしているか」より一段深く、「なぜその商品が選ばれているのか」を考えます。
競合の商品が自社より1,000円高いのに売れているのであれば、価格以外の理由があるはずです。商品画像が分かりやすいのかもしれません。翌日配送なのかもしれません。レビューが豊富だったり、保証や返品条件によって購入時の不安を減らしていたりする可能性もあります。
その「差」を見つけることが、競合分析の出発点です。
ECの競合分析で最低限チェックしたい7項目
競合分析を始めると、調べられる情報が多すぎて何を見ればよいのか分からなくなりがちです。最初は次の7項目から確認してみてください。
| 調査項目 | 主に確認すること |
|---|---|
| 商品 | 商品構成、容量、サイズ、セット、バリエーション |
| 価格 | 商品価格、送料、ポイント、クーポン、実質負担額 |
| 商品ページ | メイン画像、説明、ベネフィット、利用シーン、FAQ |
| レビュー | 件数、評価、購入理由、高評価・低評価の共通点 |
| 配送 | 送料無料、発送日、日時指定、配送スピード |
| 販促 | セール、ポイント、クーポン、セット販売、広告 |
| 集客 | モール検索、SEO、広告、SNS、動画、アフィリエイトなど |
特に注意してほしいのが、販売価格だけで競争力を判断しないことです。
たとえば3,980円の商品と4,480円の商品があっても、3,980円の商品に送料700円がかかり、4,480円の商品が送料無料なら、お客様が支払う金額は逆転します。ポイント、クーポン、セット内容、保証などによっても商品の価値は変わります。
競合分析では「表示されている価格」ではなく、お客様が最終的に受け取る価値全体を比較しましょう。
30分でできる競合・売れ筋分析5ステップ
「競合分析をした方がいいのは分かるけれど、そこまで時間をかけられない」というEC担当者さんも多いと思います。
そんな場合は、まず30分だけ使って次の流れを試してみてください。
STEP1|調べる商品・カテゴリーを1つに絞る
最初からショップ全体を分析しようとすると、情報量が多くなりすぎます。
たとえば「レディースバッグ」ではなく「A4対応の通勤トートバッグ」くらいまで絞ります。既存商品の改善が目的なら、売上を伸ばしたい商品を1つ選んでも構いません。
「何について判断するための調査なのか」を先に決めておくと、集めた情報を施策へ変えやすくなります。
STEP2|売れ筋商品を10商品ほど見る
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどで、対象カテゴリーの商品を確認します。この段階では細かく分析する必要はありません。
価格、レビュー、商品画像、サイズ、セット内容、送料無料の有無などを見ながら、まず市場全体の傾向をつかみます。
10商品ほど見ていると、「3,000〜5,000円の商品が多い」「2個セットが目立つ」「翌日配送を強く訴求している」「メイン画像でサイズを伝えている」など、売れている商品の共通点が見え始めます。
この「共通点を探す」という視点が重要です。
STEP3|直接競合を3〜5店舗選ぶ
次に、自社と条件が近いショップを3〜5店舗選びます。
必ずしも市場で一番大きなショップだけを見る必要はありません。価格帯、ターゲット、商品構成、販売チャネルなどが自社と近い店舗の方が参考になる場合があります。
簡易調査なら、まず3〜5店舗から始めれば十分です。最初から大量の店舗を調べると、分析そのものが目的になりやすいためです。
STEP4|売れている商品の共通点を探す
ここからが競合分析の本番です。
「価格が安い」「レビューが多い」という事実だけで終わらせず、それが購入者にどんな価値を与えているのかまで考えます。
| 見つかった事実 | 考えられる売れる理由 |
|---|---|
| 商品画像が豊富 | サイズ・使い方・使用場面が分かり、購入前の不安が少ない |
| レビューが多い | 初めて購入する人の安心材料になっている |
| 2個セットが人気 | まとめ買いのお得感や用途提案が支持されている可能性がある |
| 翌日配送を強調 | 急いでいる購入者に明確なメリットがある |
| 用途別の説明が多い | 購入者が「自分に合う商品」と判断しやすい |
STEP5|自社で変えることを3つだけ決める
最後に、調査結果から自社で改善することを決めます。
10個、20個と出す必要はありません。「商品画像1枚目を変更する」「送料無料ラインを見直す」「2個セットを追加する」といった形で、まず3つ程度に絞ります。
競合分析の目的は、きれいな分析資料を作ることではありません。実際にECサイトを改善することです。
30分調べて1つでも有効な改善点が見つかれば、その競合調査には十分価値があります。

無料で売れ筋商品を調べる方法
高額な分析ツールを導入しなくても、基本的な売れ筋調査なら無料で始められます。最初に確認したいのが、ECモールの検索結果やランキング、Google Trends、SNSなどです。
楽天市場|ランキングだけでなく検索結果を見る
楽天市場の商品を調べるときは、ランキングだけでなく実際の検索結果も確認します。
その際、「水筒」だけではなく「水筒 1リットル」「水筒 子供」「水筒 洗いやすい」のように、用途や悩みを含めて検索してみてください。
検索する言葉が変われば、表示される商品や競合も変わります。商品名、価格、レビュー、ポイント、送料、商品画像などを比較し、どのような商品がそれぞれの検索意図に対応しているのかを見ていきます。
楽天市場の検索対策そのものを改善したい方は、以下の記事も参考にしてください。
Amazon|似た商品を横並びで比較する
Amazonも、商品リサーチを行う際の有力な情報源です。
検索結果やカテゴリー内の商品を確認しながら、価格、レビュー、商品仕様、ブランド、容量、サイズ、セット数、配送条件などを比較します。
特に似た商品を5〜10商品ほど横並びで見ると、「この価格帯が多い」「この容量が支持されている」「この機能を訴求している商品が目立つ」といった傾向が見つけやすくなります。
ただし、上位に表示されているという理由だけで「この商品なら必ず売れる」と判断するのは避けましょう。Amazon内での競争条件と、自社が販売する条件は同じとは限りません。
Yahoo!ショッピング|価格・ポイント・販促も含めて見る
Yahoo!ショッピングでも、検索結果やカテゴリーランキングから売れ筋を確認できます。
同じ商品でも、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングでは競合ショップ、価格帯、ポイント施策、販促方法が異なることがあります。
複数のモールを見ると、「この商品自体に需要があるのか」「特定モールで特に強いのか」を考える材料になります。
Google Trends|需要が伸びているか、季節性があるかを見る
売れ筋ランキングでは「今注目されている商品」を確認できますが、その需要がこれからも続くとは限りません。
そこで補助的に使えるのがGoogle Trendsです。
Google Trendsでは、特定キーワードの検索関心の推移や、複数キーワードの比較などができます。
たとえば「日傘」「ハンディファン」「冷感タオル」などを比較すると、どの時期から検索関心が高まりやすいのかを見るヒントになります。
Google Trendsの「100」は検索回数100回という意味ではありません。Googleは地域・期間内の検索データを正規化し、相対的な検索インタレストを0〜100で表示しています。
そのため、検索回数そのものを調べるというより、需要の増減・季節性・複数キーワードの相対的な動きを確認するために使うと分かりやすいでしょう。
参考:Google トレンドのデータに関するよくある質問|Google
TikTok・SNS|売れ始める「兆候」を見る
SNSも商品リサーチに利用できます。
特にTikTokでは、商品そのものだけでなく、「誰が紹介しているのか」「どんな動画で紹介されているのか」「どんなコメントが付いているのか」まで確認できる点が特徴です。
ただし、動画の再生数が多いことと、商品が売れていることは同じではありません。
再生数だけで判断せず、商品へのコメント、複数のクリエイターによる紹介、同じ商品が繰り返し登場しているかなども確認してください。
レビューから「売れる理由」と競合の弱点を探す
私が競合分析で特に確認してほしいと考えているのが、レビューです。
ランキングや価格を見るだけでは、「なぜその商品を購入したのか」までは分かりません。しかしレビューには、実際のお客様が購入後に感じた価値や不満が書かれています。
たとえば高評価レビューに、「思ったより軽かった」「組み立てが簡単だった」「翌日に届いて助かった」「子どもでも使いやすい」といった内容が繰り返し出てくるのであれば、そこに商品が選ばれている理由が隠れている可能性があります。
反対に低評価レビューにも価値があります。
「説明書が分かりにくい」「サイズが想像より小さい」「梱包が雑だった」「色が写真と違った」といった不満が繰り返されているなら、それは競合の弱点であると同時に、自社が改善できるポイントです。
競合の商品ページでは「購入を迷う理由」が消されているかを見る
競合の商品ページを見るときは、ページ全体をぼんやり眺めるのではなく、お客様が購入を検討する順番で確認すると分かりやすくなります。
- 検索結果で目に入る商品名・メイン画像
- 商品価格・送料・ポイント・クーポン
- ファーストビューで何を伝えているか
- 商品画像だけで特徴やサイズが理解できるか
- 商品の特徴ではなく購入者のメリットまで説明しているか
- 利用シーンが想像できるか
- サイズ・仕様・素材などの不足情報がないか
- 配送・返品・保証について不安が残らないか
- よくある疑問が商品ページ内で解消されているか
たとえば自社ページには「高品質な素材を使用しています」としか書かれていないのに、競合ページでは「どんな素材なのか」「なぜその素材を使うのか」「購入者にどんなメリットがあるのか」まで説明されているとします。
この場合、商品のスペック自体に大きな差がなくても、購入者が受け取る情報量と安心感には差が生まれます。
単純に文章量を増やす必要はありません。重要なのは、購入を迷う理由を一つずつ減らせているかです。
そのまま使えるEC競合分析シート
競合分析は、頭の中だけで比較するより、同じ項目を表にして横並びにすると違いが見つけやすくなります。
まずは次のような簡単な表を作ってみてください。
| 項目 | 自社 | 競合A | 競合B | 競合C |
|---|---|---|---|---|
| 販売価格 | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| 送料 | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| レビュー | 件数・傾向 | 件数・傾向 | 件数・傾向 | 件数・傾向 |
| 発送 | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| メイン訴求 | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| 商品画像 | 特徴 | 特徴 | 特徴 | 特徴 |
| セット・特典 | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| 強み | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
| 弱み | 記入 | 記入 | 記入 | 記入 |
この表を埋めること自体が目的ではありません。表の中から、「競合にはあるのに自社にはないもの」「自社の方が優れているのに伝えられていないもの」を探してください。

売れ筋商品だからといって、そのまま仕入れてはいけない
商品仕入れを担当している方には、特に注意してほしいポイントがあります。
「ランキング1位の商品を見つけた」「TikTokで話題の商品を見つけた」という理由だけで仕入れを決めるのは危険です。
- 販売して利益が残るか
- 競合ショップが多すぎないか
- すでに価格競争になっていないか
- 送料・保管コストが高くならないか
- 返品や破損のリスクは高くないか
- 一時的なトレンドではないか
- 自社のお客様との相性がよいか
- 自社から購入する理由を作れるか
月に大量に売れている商品でも、多くの店舗が参入し、値下げ競争になっていれば自社には向かない可能性があります。
一方、市場規模がそれほど大きくなくても、競合が少なく、利益率が高く、自社の既存顧客と相性がよければ魅力的な商品になる場合があります。
「たくさん売れている商品」ではなく、「自社が利益を残しながら売れる商品」を探す。この視点を持っておきましょう。
競合分析の結果を「自社でやること」に変える
ここまで調査すると、たくさんの情報が集まります。
しかし、競合分析ではデータを集めることより、その情報を何に使うかの方が重要です。
| 分析で見つかったこと | 自社で検討すること |
|---|---|
| 競合より価格が高い | 値下げだけでなく、セット内容・付加価値・保証まで比較する |
| 競合は送料無料が多い | 送料設定や送料無料ラインを確認する |
| 競合のレビューが多い | 購入後フォローやレビュー獲得の仕組みを見直す |
| 競合の商品画像が分かりやすい | メイン画像や利用シーン、サイズ説明を改善する |
| セット商品が目立つ | セット販売・まとめ買い・関連商品を検討する |
| 「早く届く」という評価が多い | 発送体制や配送スピードの訴求を見直す |
| 特定用途で支持されている | 商品名・説明・広告の訴求軸を用途別に見直す |
| 低評価レビューに共通した不満がある | 競合が解決できていない問題を自社の強みにできないか考える |
こうすると、「競合A社は売れている」という情報が、「自社では商品画像を改善する」「配送条件を見直す」といった具体的な施策へ変わります。
この変換まで行って、初めて競合分析がEC運営に役立ちます。
具体例|競合より安いのに売れない場合
分かりやすいように、仮のECショップを例に考えてみましょう。
自社が5,000円の商品を販売しており、競合Aは5,980円、競合Bは6,480円だったとします。価格だけを見れば、自社が一番有利です。
ところが競合を詳しく調べると、競合Aは送料無料で翌日発送。競合Bはレビューが豊富で、商品画像には使用シーン、サイズ、使い方まで詳しく掲載されていました。
一方、自社は送料800円、発送まで3〜5日、レビューは少なく、商品画像は正面写真が中心です。
この場合、最初にやるべきことは「5,000円の商品を4,500円に値下げすること」とは限りません。
まずは、送料、発送日、商品画像、レビュー、商品説明など、価格以外の購入条件に差がないかを確認した方がよいでしょう。
競合分析では、値段だけを見るのではなく、「購入される条件」そのものを比較することが大切です。
本格的に調べるならEC競合分析ツールを使う
無料調査だけでも多くのことは分かりますが、商品数や競合数が増えてくると手作業には限界があります。
その段階になったら、目的に合わせて競合分析ツールを検討します。
Nint ECommerce|楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングを分析
Nint ECommerceは、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングを対象に、市場トレンド、ショップ、商品、価格、広告などを分析できるECデータ分析サービスです。
競合ショップの売上についても確認できますが、ここで表示される売上は競合企業から直接取得した実売上ではありません。Nint公式サイトでも、独自の統計技術によって算出した「推計データ」であることが明記されています。
そのため、「競合A社の月商は正確に○○円」と断定するというより、市場規模、競合の相対的な規模、カテゴリーの伸び、商品の動きなどを判断する材料として利用すると分かりやすいでしょう。
Kalodata|TikTok Shopの商品・クリエイター・動画を分析
TikTok Shopの商品やクリエイターを詳しく分析したい場合には、Kalodataがあります。
KalodataはTikTok Shopに特化したデータ分析・インサイトツールで、商品、市場トレンド、ショップ、クリエイター、動画、ライブ配信、競合などの分析に利用できます。
TikTok Shopでは「何が売れているか」だけではなく、誰が売っているのか、どんな動画やライブから売れているのかまで見ることが重要です。
Similarweb|自社ECサイトの競合流入を調べる
自社ECサイト同士の比較では、楽天市場やAmazonのようなモール内ランキングがありません。
そのような場合にはSimilarwebなどを使い、競合サイトのトラフィックや流入状況を比較する方法があります。
ただし、Similarwebの数値も、競合企業のGoogle Analyticsをそのまま表示しているわけではありません。複数のデータソースとモデルを利用して推定されたデータを含みます。
そのため、分析ツールの数字は絶対値だけで判断するのではなく、競合間の比較や時系列の変化を見る材料として利用するのが基本です。
参考:Similarweb Data Methodology
無料調査で十分なケースと分析ツールを使うべきケース
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| まず競合3〜5社を確認したい | 無料調査で十分 |
| 商品ページの改善点を探したい | 無料調査+レビュー分析 |
| 新商品の仮説を立てたい | ランキング・検索・Google Trendsなど |
| 数百〜数千商品を比較したい | 分析ツールを検討 |
| 市場規模や売上傾向を継続的に追いたい | EC市場分析ツールを検討 |
| TikTok Shopの商品・クリエイターを継続分析したい | TikTok Shop専門分析ツールを検討 |
| 競合サイトの流入傾向を追いたい | Web競合分析ツールを検討 |
最初から有料ツールを導入する必要はありません。まず無料調査で「何を知りたいのか」を明確にし、手作業では追えない部分が増えたときにツールを使う方が、導入目的も明確になります。
競合分析でやってはいけない5つのこと
- ランキング順位だけで判断する:現在売れていることと、今後も売れ続けることは同じではありません。
- 競合1社だけを見る:1店舗固有の施策を、市場全体の傾向と勘違いする可能性があります。
- 売上だけを見て利益を考えない:大量に売れていても、値引き・広告・送料によって利益が薄い場合があります。
- 競合の商品ページをそのまま真似する:参考にするのは考え方です。競合と自社ではブランド、顧客、強みが異なります。
- 調査しただけで終わる:必ず最後に自社で実施する改善施策まで決めます。
競合・売れ筋分析はどのくらいの頻度で行う?
競合分析は、一度資料を作れば終わりではありません。商品、価格、レビュー、広告、配送条件は継続的に変わります。
一方で、毎日すべての競合を調査する必要もありません。
| 頻度 | 確認すること |
|---|---|
| 毎週 | 主要商品の価格、セール、大きな変更 |
| 毎月 | 売れ筋、新商品、レビュー、商品ページ、販促 |
| 3か月ごと | 市場全体、商品構成、新規競合、自社の立ち位置 |
| 大型セール前 | 競合価格、ポイント、クーポン、対象商品、訴求 |
大切なのは、完璧な競合調査を年1回行うことではなく、短時間の競合確認をEC運営のルーティンにすることです。
競合・売れ筋分析の実行チェックリスト
最後に、この記事を読んだあと実際に確認してほしい項目をまとめます。
- 調査したい商品・カテゴリーを1つ決めた
- 売れ筋商品を10商品ほど確認した
- 自社に近い競合を3〜5店舗選んだ
- 価格だけでなく送料・レビュー・配送条件も比較した
- 高評価レビューの共通点を確認した
- 低評価レビューの共通した不満を確認した
- 競合の商品ページで優れている点を確認した
- 自社の方が優れているのに伝えられていない点を探した
- 今週改善する項目を3つ決めた

ECサイトの競合分析についてよくある質問
競合ECサイトの正確な売上は調べられますか?
競合企業が売上を公開していない限り、正確な数字を外部から知ることは基本的にできません。
NintなどのサービスではECモールの推計売上、SimilarwebなどではWebトラフィックの推定データを確認できますが、いずれも競合企業の内部データそのものではありません。推計値であることを理解して利用しましょう。
競合は何社くらい調べればよいですか?
簡易的な分析なら、まず3〜5店舗程度から始めれば十分です。
最初から大量の競合を調べるより、自社と価格帯、商品、ターゲット、販売チャネルが近い競合を丁寧に比較した方が、改善につなげやすくなります。
売れ筋ランキングだけを見れば十分ですか?
十分ではありません。
ランキングは需要を探る有力なヒントですが、価格、レビュー、競合数、利益率、送料、季節性、販売チャネルなどもあわせて確認してください。
無料でも競合分析できますか?
できます。
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、Google検索、Google Trends、SNS、競合の商品ページやレビューなどを組み合わせれば、無料でも多くの情報を集められます。
商品数や競合数が増え、手作業では追えなくなってから有料ツールを検討しても遅くありません。
Google Trendsの「100」は検索回数100回という意味ですか?
違います。
Google Trendsでは、地域・期間内の検索データを正規化し、相対的な検索インタレストを0〜100で表しています。需要の増減や季節性を比較するときに利用すると分かりやすいでしょう。
競合より価格が高ければ値下げした方がよいですか?
すぐに値下げする必要はありません。
配送、保証、商品品質、セット内容、レビュー、商品説明なども含めて、価格差の理由を確認してください。競合より価格が高くても、それ以上の価値を分かりやすく伝えられている商品は選ばれる可能性があります。
値下げは簡単ですが、一度下げた利益を元に戻すのは簡単ではありません。
Amazonや楽天の売れ筋商品を自社ECの商品選定に使えますか?
需要を考えるための参考情報としては利用できます。
ただし、モールで売れる条件と自社ECで売れる条件は同じではありません。モール内での知名度、レビュー、ポイント、広告、物流などの条件を切り分けて考えましょう。
まとめ|競合を見る目的は「真似すること」ではなく、自社の改善点を見つけること
競合分析というと、専門的なデータ分析を想像するかもしれません。しかし、最初から高度なツールを使う必要はありません。
まず自社で伸ばしたい商品を1つ選び、売れている商品を10商品ほど確認してください。そして、自社と条件が近い競合を3〜5店舗選びます。
- 何が売れているのか
- なぜその商品が選ばれているのか
- お客様は何を評価しているのか
- 競合と自社にはどんな差があるのか
- 自社では今週何を変えるのか
ここまで決めれば、競合分析は単なる「調査」ではなくなります。
市場を見る。売れ筋を見る。競合を見る。そして最後は必ず自社を見る。
競合を見る目的は、競合と同じネットショップを作ることではありません。競合を知ることで、自社の商品が選ばれる理由をより明確にすることです。
自社ECの「どこを改善すればいいか分からない」方へ
競合を調べてみても、「競合と何が違うのか判断できない」「価格、SEO、商品ページのどこから手を付ければいいか分からない」「アクセスはあるのに売れない原因が分からない」というケースもあります。
売れるネットショップの教科書では、現在運営しているネットショップを確認し、改善できそうなポイントを整理する無料EC売上診断を行っています。
広告を増やす前に直した方がよい場所があるのか。商品ページなのか、SEOなのか、価格なのか、購入導線なのか。第三者の目で一度整理すると、次に取り組むべきことが見えやすくなる場合があります。
現在のショップURLをもとに確認しますので、まずは自社ECの改善点を整理したい方はご利用ください。
※本記事は2026年9月時点の公開情報をもとに構成しています。各サービスの機能・対応範囲・仕様は変更される場合があります。利用前には各公式サイトの最新情報をご確認ください。