LINEショッピングに出店する方法まとめ
LINEショッピングとは
2017年6月15日から、LINEショッピングがリリースされました。
LINEショッピングは、EC市場の新しいプラットフォームとして
どのようなメリットがあるのでしょうか。
また、ネットショップ運営者としては、LINEショッピングに
商品を出品する方法や、実際にLINEショッピングに出店する方法は
気になるポイントだと思います。
LINEショッピングについて、現状でわかっていることをまとめました。
無料通話アプリの「LINE」から簡単お得に買い物が楽しめるショッピングサービスとして、
2017年6月15日から利用可能となったサービスのことです。
LINEショッピング( https://ec.line.me/ )
オープン直後の現在では、ファッション・雑貨・家電・コスメなど、115社のネットショップが
出店していると公表されています。
代表的なショップとしては、大手モール系として「楽天市場
」と「ヤフーショッピング」をはじめ、GAP・WORLD・オンワード・伊勢丹・ナイキ・トリンプ・ライトオン・グンゼなど、
ナショナルブランドの出店がメインとなり、一般出店者はまだいない状況です。
LINEショッピングの仕組み
LINEショッピングとは、具体的にどのような仕組みのサービスなのかについて
現在わかっていることをご紹介いたします。
LINEショッピングとは、LINEショッピングに出品されている商品を購入すると、
「LINEポイント」が還元されるというショッピングサイトです。
LINEポイントとは、LINEの各種サービスで利用できるポイントサービスのことです。
1ポイントあたり1円相当の価値があります。
LINEで人気の「スタンプ」を購入する際に必要な「LINEコイン」と交換したり、
LINEの電子マネーでありモバイル決済として利用できる「LINEPay」を通して現金化するということも可能です。
LINEユーザーは、現在6800万人いると公表されていますので、スマホ利用者の半分以上は
LINEを利用していることになります。
これだけ多くのユーザーを潜在顧客とできる「LINEショッピング」は非常に魅力あるサービスです。
LINEショッピングは、楽天市場などのショッピングモールと大きく異なる点があります。
LINEショッピング内には「決済」や「注文」の仕組みはありません。
いわば、商品を紹介するプラットフォームということです。
商品ページは、出店者それぞれの運営するネットショップに繋がっていますが、
LINEを経由して、ネットショップに移動するところに、
LINEショッピングのポイント付与の仕組みがあります。
LINEショッピング自体は、楽天やAmazonのような
販売可能なショッピングモールとは異なり、
商品紹介サイトやポイント交換サイトに近いスタイルだと言えます。
LINEショッピングのメリット
LINEショッピングを利用するメリットについて
利用者側である消費者、ユーザーのメリットと、
商品販売側である、出店者のメリットをご紹介します。
(1)ユーザーのメリット
ユーザー、消費者のメリットとしては、LINEという
今最も身近なコミュニケーションアプリを介して
ネットショッピングが利用できること、それに加えて
商品購入時に、LINE内で使えるポイントが還元されることにあります。
現在はオープニング直後ということもあり、
ポイント還元15%などの商品も多数出品されていますので
お買い得な状況だと言えます。
(2)出店者のメリット
出店者、ネットショップ運営者のメリットとしては、
これはまだ漠然としたメリットになりますが、
LINEユーザー6800万人に向けて商品を露出できるという点に尽きると思います。
LINEのサービスとして現在非常に注目されているサービスに
「LINE@(ラインアット)」というサービスがあります。
LINEショッピングは企業の公式アカウント「LINE@」との連携も可能で、
「友だち追加」機能を利用したユーザーの囲い込みが狙えるというメリットもあります。
これは、企業や事業者の公式LINEアカウントによる
集客やブランディングの強化に役立つサービスで、
非常に効果が高いと言われています。
例えば牛丼チェーンの吉野家は、
定期的にLINEでクーポンを発行したり
セール情報などを配信して、顧客の集客を行っています。
以前なら「メールマガジン」「メルマガ」が
この集客の役割を担っていましたが、
SNS主流となった現在においては、
やはりスマホとの親和性の高いアプリの
プッシュ通知機能は非常に有効な告知方法だと思います。
LINE@で注目を集めるLINEが、
ネットショップ版LINE@ともいえるLINEショッピングを
開始したわけですから、今後の期待値は非常に高いと言えます。
LINEショッピングへの出店方法
では、実際にネットショップ運営者がLINEショッピングに
出店を希望する場合の出店申請方法について公式サイトの記載を元にご紹介いたします。
掲載方法について
LINE ショッピングに商品を掲載するためには、御社サイトでの決済・配送の仕組みを整えていただいた上で、ポイント還元に必要な情報を相互にやり取りする必要があります。
LINE ショッピングに掲載するにあたり、弊社にて審査をさせていただきます。
審査基準については非公開とさせていただいています。
予めご了承ください。間接的にLINE ショッピングに商品を掲載する方法もあります。
既に LINE ショッピングと連動している EC ショッピングサイト/EC ショッピングカートに商品を掲載いただくと、そのEC ショッピングサイト/EC ショッピングカートを通じてLINE ショッピングへ掲載されます。こちらの方が掲載の手間が少なく、掲載スピードが早いことも考えられます。
併せてご検討ください。
LINEショッピングに商品を掲載するには、ネットショップ自体は事前に用意しておく必要があるようです。
LINEショッピングはあくまでも、商品の掲載と販売成立により、LINEポイントを付与することのみのやりとりを前提としています。
商品を出品するためには、事前の審査がありますので、誰でも出品できるわけではないようです。
LINEショッピングと連動するECサービスを利用すれば、より簡単にLINEショッピングに商品を掲載することができるようです。
掲載手順について
こちらから、以下の項目を選択してご登録ください。
パートナーシップ対象国:日本
パートナーシップカテゴリー:LINE ポイント登録の際、御社名と共に御社 EC サイトの URL の記入をお願いします。
弊社での審査を通過後、LINE ショッピングと連動するための必要事項および計測パートナーをご紹介させていただきます。
御社側での実装が終わり次第、弊社で問題なく掲載データ連動ができているか確認させていただきます。確認でき次第、LINE ショッピングで公開されます。
実際にLINEショッピングへの掲載申請を行うには、上記のURLより、パートナー申請を行う必要があります。
掲載費用について
LINE ショッピングを通じた掲載商品の売上金額に、一定割合を乗じた金額を弊社にお支払いいただきます。
LINE ショッピングへの掲載自体は、初期費用および運用費用は頂いていません。ショッピングカート、決済システム、計測システムなどの費用は御社負担となります。
詳細は直接お問い合わせください。
掲載にかかる費用は掛からないようですが、販売成立時に、一定の手数料は必要と記載がありました。
ただし、販売手数料については、現在まだ公表がないため、わかり次第追記いたします。
商品を購入したお客さまのお問い合わせについて
弊社ではポイントの配布に関するお問い合わせに対応します。
※購入記録など御社に確認させていただく場合があります。商品やブランド、配送に関するお問い合わせは御社での対応をお願いします。
LINEショッピングでは、あくまでもLINEポイントに関する問い合わせ対応のみ実施すると記載がありました。
ネットショップの問合せでよくある商品や受注のやりとりについては、店舗側ですべて対応が必要です。
LINEショッピングの今後の構想について
LINEショッピングは、スマホアプリ以外にもPC向けの
サイトも用意していますので、今後はGoogleのSEO対策の面でも
商品露出を強化できる見込みがあるようです。
また、LINEショッピングの今後の構想としては、
ネットだけでなく、リアルとの融合も視野にいれていると発表がありました。
例えば、リアル店舗の商品情報を表示させることや、GPSなどの位置情報を使った実店舗への送客機能、
リアル店舗の購買促進、購入金額に応じたポイントバックなど、楽天市場が行っているようなポイント戦略も視野に入れているとのことです。
オムニチャネルという言葉がありますが、
ネットもリアルも同じように垣根なく利用できるスタイルが
今後のネットショッピングにおいても主流となりそうですね。
過去のLINEモール・LINEフラッシュセールの失敗
LINEショッピングが注目を集めている現在、
実は、LINEは、以前にもネットショッピングサービスを
LINE内で行っていたことがあります。
筆者も出店していましたが、
CtoCフリマアプリ「LINE MALL」というサービスです。
また、LINEモール内のイベントセールである
LINE FLASH SALE(ラインフラッシュセール)という
日替わりカテゴリ別セールイベントも行っていました。
それが、2016年5月31日に事業撤退をしたのです。
当時、LINEモールは、メルカリなどのフリマアプリと
競合するサービスで、また後発のサービスでした。
そのため、通話アプリのLINEのシェア拡大とは裏腹に
LINEモールの認知度が高まることはないまま、
メルカリに惨敗するという状況のなか
事業から撤退する決断を下しました。
筆者も飲料製品などをLINEモールで販売していましたが
結果としては、ほとんど売れることがないまま終わってしまった印象しかありません。
メルカリなどのフリマアプリにも共通することですが、
スマホアプリ系のショッピングシステムは、
商品の検索と比較において、パソコンと比べると
商品を探しにくいというデメリットがあります。
特にLINEフラッシュセールは、その名前が表す通り、
商品の検索というよりも、商品をフリマアプリ的に
ずらずらっと表示させ続けるような売り方を行っていました。
楽天市場などでのネットショッピングに慣れているユーザーは
商品検索の際にまず、「検索した商品の比較」を行います。
これが、LINEモールには検索機能として
実装されていませんでした。
過去のLINEモールの失敗を今回のLINEショッピングでは
「サイト内では販売、決済を行わない」という
キュレーションメディア的なネットショッピングサイトにすることで
改善を図ったとも言えます。
LINEショッピングのまとめ
LINEショッピングは、LINE@の注目もあり、
EC業界内でも非常に注目されている新サービスです。
ただ、LINEMALLの失敗など、LINEはネットショッピングでの
成功事例がありません。
今回のLINEショッピングは、出品されている商品に
LINEポイントを還元することが主な仕組みで、
LINEポイントの認知と価値向上が期待されます。
楽天スーパーポイントや、Tポイント、ポンタポイントなどのように
様々な業種間で利用できる共通ポイントにも今後は変貌を遂げることでしょう。
参考になれば幸いです。