EC業界未来予想図

2020年最新 Qoo10(キューテン)の動向と将来性【EC未来予想図】

EC業界未来予想図





2020年最新のQoo10(キューテン)の動向と将来性【EC未来予想図】

EC未来予想図

EC未来予想図では、EC業界のこれから先、未来の状況を、ECサイト運営歴10年以上の現役ネットショップ店長が
現場の状況と店舗運営経験から予想するというコーナーです。

ネット通販業界は、iPhoneなどのスマホが市場に流通してから、大きな変貌を遂げてながら、成長を続けている業界です。

2018年にはEC市場の規模は18兆円超となり、百貨店などの市場規模を上回りました。

ネット通販業界にどっぷり浸かっている現役店長が、今後のEC業界の未来を予想します。

2018年上半期までのQoo10の歩み

Qoo10(キューテン)について、2018年上半期までの動向について現役Qoo10店長がご説明したいと思います。

Qoo10は、ジオシスグループがアジアを中心として展開しているインターネットショッピングモールのことです。

日本では、2008年1月にQoo10の日本サイトとしてオープンしましたが、2010年6月にebayとのジョイントベンチャーという形でジオシス合同会社が設立され、Qoo10の日本法人を運営していました。

2016年7月には、フルフィルメントサービスとして「QWMS」を開始しました。

その後、2018年4月に、ジョイントベンチャーだったebayに事実上買収されることになりました。

キューテンは、主な売れ筋商品としては、ファッション、アパレルジャンルの商品、韓国コスメ、韓国系エンタメ商品などがあります。

Qoo10の日本サイトであるものの、売れ筋商品は韓国系商品が多いというのもQoo10ならではの特長です。

また、いわゆるメーカー既製品、型番商品については、Qoo10によるプロモーションの実施によって、インターネット最安値の商品が多数販売されているモールでもあります。

商品自体は、メーカー製造品ですから、粗悪品などではなく、どこで購入しても内容には変化のない型番商品がインターネット最安値で購入できるとあって、商品によっては非常に売れている傾向がありました。

また、一部の健康器具、ダイエット関連器具などでは、実際に売れているブランドの商品の類似商品を販売していたりという少し「グレー」な部分も見受けられました。

Qoo10は、購入者がレビューを書くことで自動的にQoo10で流通しているポイント「Qポイント」がバックされることもあり、レビュー掲載率が高いショッピングモールでもあります。

当店でもQoo10に出店していますが、一時期は、非常に高い売上高を獲得できる売場でしたが、2018年8月時点ではあまり成果が出せていない状況です。

次に、Qoo10における年末商戦の対策方法をご説明いたします。

2018年のQoo10の年末商戦へ向けて

Qoo10に出店されている方、もしくはQoo10への出店を検討されている方へ年末商戦の対策について、現役Qoo10店長が考察してみます。

まず、Qoo10における年末商戦ですが、楽天市場
のような、王道的なショッピングモールとは大きく異なる傾向があります。

正直なところ、Qoo10でおせち料理を出品したとしても、思うように売れない可能性が高い売場です。

それは、Qoo10の売上ランキングをほぼ毎日のように見てきた筆者だからわかることでもありますが、Qoo10で売れる商品は非常に偏りがあります。

日用品や消耗品などであれば、比較的有名ブランドの割安商品が売れる傾向がありますが、オリジナル系商品については、楽天市場などのショッピングモールのようには売れないと思います。

Qoo10は、利用者の約8割が女性、しかも20~30代という若い層のユーザーがメインの利用者です。

その為、ベビー関連のオムツであったり、コスメ商品などは売れやすい傾向がありますが、年齢層が上の需要商品については、売れにくい傾向があります。

健康食品なども、ダイエット関係は売れ筋になりますが、高齢者向けのサプリや健康食品はあまりランキング入りすることはありません。

このように、Qoo10という売場は、他のショッピングモールと大きく異なる傾向があることを理解したうえで年末商戦に挑むための準備を行う必要があります。

当店がQoo10に出店してみての実際の感想やメリット、デメリットと感じたことについては、以下のページにより詳しくまとめていますのでこちらも参考にしてください。

EC未来予想図

2019年以降のQoo10の予想

2019年以降のQoo10の動向について、現役Qoo10店長が予想してみたいと思います。

Qoo10は2018年5月に、eBayに正式に買収されたことは先ほどお伝えしました。

元々、Qoo10は、少し運営体制に問題があったのは事実として、当店でも思い当たるふしもあります。

知人の出店者さんのケースですが、Qoo10の当時のECコンサルタントに、自店舗のQキャッシュ(Qoo10内の通貨で、プロモーションの際に必要)を勝手に使われたというお話を聞いたことがあります。

裁判沙汰になったかどうかまではその後聞いていませんが、かなりもめたという経緯があります。

当店でも、Qキャッシュについては、利用が曖昧なところもあり、ECコンサルタントの裁量で(ほぼ)勝手に使われている経緯はありました。

そして、現状では、こうした問題が多発(?)したためか、ECコンサルタントは、店舗のQMS(バックヤード)にはログインできなくなっているそうです。

まぁ、これまでが、勝手に銀行口座にログインされていた状態だったので、今までが異常だったわけですね。

こうした事情もあり、Qoo10の運営状況は少しずつ改善されているようではあります。

ただ、売場の特殊性などは未だに変わっていませんし、やはり韓国系の商品が売れている当たりもターゲット層が広がっているわけでもなさそうです。

ファッションジャンルやコスメ系ジャンルのネットショップの方であれば、Qoo10は出店してみるのも売場の拡大につながると思いますが、
それ以外のジャンルの方は、さほどおすすめできる売場でもないように思います。

あくまでも筆者の感想ですのでご了承ください。

EC未来予想図:Qoo10編のまとめ

今回はEC未来予想図と題して、Qoo10というショッピングモールについて、現役店長が考察してみました。

Qoo10は特殊性があるショッピングモールですが、ターゲットのニーズに合う商材をもっている店舗の方なら出店する価値はあると思います。

ただし、これまでの運営体制が良くない点も多々あったため、当店に関しては現在Qoo10では注力販売はしていない状況です。

eBayが買収したことでどのような変化があるのかはまだわかりませんが、経営体制が正常化されて、運営体制もカテゴリ別担当者制に変わりました。

今後、Qoo10における伸び白は未知数という感じですが、アジア圏ではシェアもある売場ですから越境ECなどを検討されている
ネットショップ事業者の方は、フルフィルメントを利用して、海外販売を狙うのもいいかもしれません。

今回の記事の内容がQoo10の動向、未来予想に役立てていただければ幸いです。




EC業界未来予想図
最新情報をチェックしよう!