2018年の敬老の日特集を楽天市場・Amazon・ヤフーの三大モールで徹底比較
2018年の敬老の日は、9月17日(月・祝)ですが、ネット通販では、敬老の日のギフト商戦が最終局面を迎えています。
日本国内のEC市場は、楽天市場
、Amazon、ヤフーショッピングの3つのインターネットショッピングモールは国内三大モールと呼ばれています。ユーザーからのアクセス数が多く、流通額も1兆円以上になるモールもあります。
今回は、2018年の敬老の日の特集ページについて、日本三大モールの売場に出店している現役店長が徹底比較してみました。
ネット通販における敬老の日の傾向とは?
インターネットショッピング、ネット通販における敬老の日のギフト商戦の傾向としては、年を追うごとに市場規模は拡大傾向にあると思います。
ただし、母の日や父の日といった、主要ギフト商戦と比較すると、敬老の日は、少し勢いが落ちる傾向があります。
筆者は、楽天市場
とヤフーショッピングのデイリーランキングをほぼ毎日のように確認し、ランキングをキャプチャ画像としてこの売れるネットショップの教科書サイトに記録し続けています。
デイリーランキングを見続けてきたからこそ、わかることがあります。
ここで、楽天市場の母の日ギフト商戦のピーク時と、敬老の日ギフト商戦のピーク時のランキングをご紹介したいと思います。
楽天市場の2017年の母の日ギフト商戦ピーク時のデイリーランキング
楽天市場の2017年の敬老の日ギフト商戦ピーク時のデイリーランキング
この楽天デイリーランキングは2017年の母の日の直前と、敬老の日の直前のランキングとなります。
見ていただければ一目瞭然だと思いますが、母の日の場合、ランキングの上位を母の日ギフト商品で埋め尽くすようなランクインなのに対して、敬老の日は、その直前でありながらも、一番売れた商品は第8位にランクインする程度にとどまっています。
年々、敬老の日のギフトをネット通販で購入するユーザーが増えていることは間違いないのですが、やはり母の日ギフト商戦とは比較にならない大きな流通額の差を感じます。
では、実際に2018年の敬老の日ギフト商戦における、敬老の日特集ページをモール別に分析してみたいと思います。
楽天市場の敬老の日特集ページ
2018年の楽天市場
の敬老の日特集ページを考察してみたいと思います。
2018年の楽天市場の敬老の日の特集ページでは、最も目立つメインビジュアルに「今年はコレが売れている」「ポイント最大10倍キャンペーン」「まだ間に合う敬老の日ギフト」という三つの訴求を用意していました。
「今年はコレが売れている」では、楽天市場での売れ筋の敬老の日ギフトを集めたページを用意することで、敬老の日ギフトに何をあげようかと迷うユーザーへの売れてる商品の提案という形式をとった特集ページが用意されていました。
母の日や父の日のギフト、プレゼントの際にも言えることですが、具体的に「コレ」という商品が決まっていないユーザーにとって、「これが今年の売れ筋です」という提案は、選択肢を絞り込むことができるため非常にありがたい提案のひとつです。
「ポイント最大10倍キャンペーン」は、楽天スーパーポイントを貯めている楽天ヘビーユーザーには非常にうれしい絞込みですし、「まだ間に合う敬老の日ギフト」はまさに今くらいの時期に敬老の日ギフトを探すユーザーにとっては購買のキッカケになる訴求ポイントだと思います。
他にも楽天市場の敬老の日特集ページでは、「人気のテーマから選ぶ」選択方法を提案していました。
商品ジャンル別ともいえる人気のテーマは商品を絞り込みやすくて便利だと思います。
「こだわりや条件で選ぶ」という提案では、敬老の日に人気がある「名入れギフト」や「レビュー高評価ギフト」などの絞込みをはじめ、価格帯別、年代別という提案を行っていました。
年代別はそこまで大きな違いはないように感じるのですが、食べ物などの場合はあまり年齢が高いと硬い物などは確かに食べにくいかもしれませんね。
ちなみに、今年の楽天市場で、現時点でもデイリーランキング入りしている商品はこちらの商品でした。
おいもやさんは、楽天市場のギフト系商品では母の日でもかなり人気のあるショップさんですね。
そして楽天市場の敬老の日のギフト商品の探し方として、去年までは無かったのが下記のサーチ方法です。
まるで「大喜利」のようなサーチでちょっと笑えますが、これはかなり使い勝手がいいんです。
以上が2018年の楽天市場の敬老の日ギフト商戦の売場状況でした。
楽天市場はギフト需要が最も高いショッピングモールですから、敬老の日もかなり力の入った特集ページを作りこんでくれていますね。
ただ、いかんせん、売れているショップさんの商品を全面に出している感じは否めないため、新規出店者の方などは、特集ページに商品が掲載されていないため、苦戦するかもしれません。
Amazonの敬老の日特集ページ
Amazonでは、2018年の敬老の日ギフト商戦における「特集ページ」という特設ページは実は用意されていません。
母の日や父の日には、Amazonでも特設ページを作って販促活動を行っていましたが、敬老の日に関して言えば、特設ページを作成していないのです。
キーワード検索で「敬老の日」と入力することで、敬老の日におすすめの商品がピックアップされて表示されますが、楽天市場と比べると、アマゾンが敬老の日にあまり力を入れていないことがうかがえるわけです。
「敬老の日」のキーワードで表示される商品自体は、楽天市場にも出品されている商品が多数表示されますが、Amazonの商品画像のルール上、楽天市場のような文字入れやキャッチコピーによる訴求などは一切行われていません。
そのため、見る人にとっては、商品の魅力が伝わりにくく、結果として転換率、コンバージョン率が下がってしまうことも起こりえます。
人によっては、楽天市場のあの「ワクワク」「キラキラ」した盛り盛りの商品画像に購買意欲をそそられるユーザーも少なくありません。
Amazonの敬老の日特集は、敬老の日向けのギフトも探せば出てくるけど、モールとして探し方の提案などはほとんど行われていない状況でした。
Yahooショッピングの敬老の日特集ページ
ヤフーショッピングは、楽天市場と同じく、敬老の日特集ページをしっかりと作りこんで販促してくれています。
ヤフーショッピングでは、楽天市場と同じように、年代別や相手別、ジャンル別といった選択方法を提案していました。
また、「厳選、おすすめストアから選ぶ」という選び方では、ヤフーショッピングに出店している人気店舗で敬老の日のギフトとしても使えるような商品を集めて提案していました。
「厳選、おすすめストアから選ぶ」は、必ずしも敬老の日だからという商品ではなく、産地のフルーツギフトやうなぎなどの海産物など一般的にいつもらっても嬉しい商品も紹介されていました。
あと、これはネットショッピングのあるあるでもありますが、母の日ギフト商品や父の日ギフト商品がそのまま敬老の日ギフトにスライドすることは花などを取り扱うショップではよくある事例でもあります。
あとは定番のフラワーギフトやスイーツギフトはしっかりと面を使って商品を紹介していました。
やはり花やお菓子は売れ筋ですから、ギフト商品としては外せない商品だと言えます。
最後にこれはヤフーショッピングだけが行っていたのですが「敬老の日 本音調査」と題して、ギフトを贈る側と貰う側の両方にアンケートを実施していました。
貰う側のおじいちゃん、おばあちゃんが一体何が欲しいのかというデータは非常に参考になると思いますし、いい試みだと思いました。
ヤフーショッピングはこうしたリサーチ力もあることが強みでもあり、新たな購買意欲を作り出してくれるショッピングモールだと思います。
敬老の日特集の比較のまとめ
今回は敬老の日の直前ということもありましたので、2018年における、国内三大モールの敬老の日特集ページを徹底分析してみました。
楽天市場は、ギフト商戦の覇者といえる魅力あふれる商品がズラリと並んだ売り場を展開していました。
アマゾンは、やはりというか、こうしたギフト商戦には楽天市場に一歩及ばない弱さ、カタログ的な見せ方によるデメリットを感じました。
ヤフーショッピングは、楽天市場に負けないくらいの売場を作りながらも、自社リサーチ力を活かした訴求ポイントも魅力的でした。
敬老の日のギフト商戦は、母の日ギフトや父の日ギフトと比較するとどうしてもネット通販需要は落ちるイベントですが、遠方に住んでいる祖父母にプレゼントを贈るにはネット通販は非常に便利なため、年々市場規模は拡大傾向にあります。
今後も様々なネットショップから面白い商品や一風変わったサプライズ商品などが出品されると思いますので期待したいですね。
また、今回は紹介しませんでしたが、KDDIグループが運営するショッピングモールとして、Wowma!(ワウマ)
も成長著しいショッピングモールですから、AUキャリアを利用しているユーザーはお得にネットショッピングできると思います。
今回の記事の内容が、ネット通販における敬老の日ギフト商戦について調査されている方の参考になれば幸いです。