モール別攻略法「ポンパレモール攻略法」とは、現役ポンパレモール店長がポンパレモールでの売上アップ、ネット販売の攻略法を探し出すことを目的とした考察ブログである。
ポンパレモール攻略法(1)ポンパレモールに出店する前に行う3つのこと
ポンパレモールに出店するメリット・デメリット
ポンパレモールとは、リクルートライフスタイルが運営するインターネットショッピングモールです。
ポンパレモールに出店するメリットとしては、「リクルートグループ」「ポンタポイント」の会員層がターゲットであるという点です。
リクルートといえば、「じゃらん」や、「ホットペッパー」、「HOT PEPPER Beauty」などのサービスを提供していますが、この客層が、ポンパレモールの客層であると言うことです。
じゃらんなどは、旅行サイトであることもあり、還元されるポイントが高額になりやすい傾向にあります。
旅行費用でたまったポイントを、ポンパレモールで利用するという流れは非常に魅力的だと思います。
また、ポンパレモールは店舗運営において、広告費用が掛からないというメリットがあります。
広告費がかからず商品露出ができるというのは、モールでの販売では非常にありがたいことですが、現在のポンパレモールは、4年前に比べてあまり広告枠の効果も薄くなってしまっているように感じています。
ただし、2018年1月におけるポンパレモールは、実際に出店していても、4年前よりも「売れなくなった」という印象が現役出店者としては感じています。
ポンパレモールに出店して4年間の売上状況なども含めて公開していますので、以下のページを参考にしてみてください。
ポンパレモールに出店する前に行う3つのこと
では、ポンパレモールに出店を検討されている方がまずやっておいた方が良いと思うことを3つに絞ってご紹介いたします。
現役出店者である筆者の視点となりますが、参考になれば幸いです。
(1)最初のネットショップの出店場所に選ばない
いきなり何を言うんだ?と思われるかもしれませんが、これが最も重要なポイントです。
2018年1月現在において、当店に関しては、ポンパレモールは「赤字運営状態」で出店を続けています。
商品だけ出品してあとは放置の「自動販売機」状態にしているのならまだしも、当店のポンパレモール担当者が毎週メルマガを発行し、店舗バナーを付け替え、広告にも入稿しても赤字が解消されない状態です。
ポンパレモールには、審査制の企画枠として「最低価格保証」というイベント企画があります。
最低価格保証は、その名の通り、インターネット上で「最安値」を保証する企画ですが、ここに出品されている商品が必ずしも「最安値ではない」ということを知っている方は少ないと思います。
最低価格保証は、ある程度まではインターネット上での最安値近くで販売していますが、その日によっては、Amazonなどの他のモールでより安い値段で出品されていることがあります。
最低価格保証は、その日最安値でなければ、より安い商品ページをポンパレモールに提示すれば、差額分をポイントで返してくれるというイベントです。
3年前までは、最低価格にするためにポンパレモールが店舗の割引分を負担してくれる対応も頻繁に行われていましたが、現在では、店舗任せ、店舗の出せる下限価格での販売になるケースが多いです。
それでもモールとしては一番の露出枠ですから、最低価格保証企画に出品すれば、確かに売れやすくなります。
当店も不定期ながら、最低価格保証に出品できているのですが、やはり売上はあまり芳しくありません。
最も興味深かったのが、あまり売れていない印象だった当店の最低価格保証出品商品が、ポンパレモールのデイリーランキングのトップ10に入っていたという事実です。
このランキング入りを見て、「ポンパレモールのランキングって、全然売れてないんじゃ・・・」という疑惑が出てきたほどです。
こうした理由もあり、現在のポンパレモールは、最初のネットショップの出店場所としては、おすすめすることができないのです。
【参考】ポンパレモール 最低価格保証とは
また、ポンパレモールは、出店には月額固定費として毎月29,800円必要です。
Wowma!(ワウマ)やヤフーショッピングが、初期費用から月額利用料まで全て無料化している状態では、ポンパレモール出店は少し敷居が高くなってしまっています。
参考までにポンパレモールとWowmaについて、出店費用を比較してみました。
(2)ポンパレモールの顧客層・ユーザー層を理解する
ポンパレモール | Wowma!(ワウマ) | |
---|---|---|
初期費用 | 20,000円(税抜) | 無料 |
月額固定費 | 29,800円(ベーシックプラン) | 0円(1年後から月額4,800円) |
売上手数料 | 2.5% | 4.5~9%(コミコミ出店プラン) |
ポイント原資 | 3% | 1% |
クレジットカード決済手数料 | 2.9%+処理料:15円/1件 | コミコミ出店プランに含まれる |
商品登録数 | 20,000点(ベーシックプランの場合) | 50,000点 |
最低契約期間 | 6ヶ月 | 1年間 |
こうしてみると、Wowma!(ワウマ)の方がランニングコストは低いことがわかります。
最初にモールへの出店を行うなら、ポンパレモールよりもWowmaの方が圧倒的にお得感がありますね。
(3)デイリーランキングの傾向を調べ、売れ筋商品を探る
2018年におけるポンパレモールの方針は、リクルートグループの集客力をポンパレモールに与えると公式の場で発表しています。
具体的に明言したのは、じゃらんゴルフなどの会員層をポンパレモールに送客するということです。
リクルートIDの商圏を、ポンパレモールの商圏ととらえるのならば、非常に高い潜在能力はあると思いますが、どこまで送客できるのかの具体策はまだわかっていません。
当店も3年前までは非常に良く売れている時期もありましたし、ポンパレモールの送客としてじゃらんやホットペッパーなどの利用者が来店しているというの頷けました。
あとは、ポンパレモールが今年注力するポイントとして「越境EC」があります。
越境ECとは、海外販売のことです。ポンパレモールはこの越境ECにも注力することを2017年に宣言していました。
まだ具体的な成果については、発表されていませんが、越境ECを手軽に行う事が期待できるモールではありますね。
ポンパレモールは多店舗展開の売り場拡張場所ととらえる
ポンパレモールのなかにも、楽天市場のように「デイリーランキング」があります。
デイリーランキングは、前日ポンパレモール全体で何が売れたのかがわかります。
売れ筋商品には、傾向があり、多くの場合は食品のお試し商品や消耗品などがランクインしやすい傾向にあります。
ショッピングモールのランキングは、新規ユーザーも閲覧しやすいページですから、ランキング需要を獲得できそうな商品があれば非常に強い武器になります。
是非、出品予定の商品で、ランキング入りを狙うことができる商品がないかを検討してみてください。
当店のポンパレモールでの4年間の売上推移
3年以上前なら、ポンパレモールは、出店モールの候補として、楽天市場と比較されるような立場にありました。
2018年においては、ポンパレモールは、費用対効果という意味では、当店に関してはあまり良いモールという印象がありません。
当店は店舗運営においては、ポンパレモールのメイン企画である「最低価格保証」というイベントに出品することもあるくらいの店舗で、決して売れないネットショップではないと思っています。
楽天市場やヤフーショッピングに出品している商品数とほぼ同等の商品数を出品していますが、ポンパレモールだけが、非常に売れない状態が半年くらい続いています。
最初のネットショップの出品場所を探されている方には、ポンパレモールを最初の出店先にすることは正直言っておすすめできない状態です。
当店のケースとなりますが、直近2年分の売上状況を公開いたします。楽天市場では、平均月商1000万円以上の店舗と同じ商品数がある店舗という前提で売上状況を見てみてください。
ポンパレモールに出店する前におこなう事のまとめ
2014年頃のポンパレモールは、当店の場合でも、月商100万円以上の売上になる月も4回ほどありました。
中でも2014年5月には月商200万円を売り上げたギネス記録となっていましたが、これは「最低価格保証」の企画がヒットしたことが原因です。
2015年に入ってからは、理由はわかりませんが、全体的に売れなくなった印象がありました。
2016年末頃から当店の店舗担当者を変更してからは売上が上昇傾向になりましたが、2017年5月に突然のアクセス数ダウンが。
【参考】ポンパレモールのアクセス数が激減!売上も激減の理由とは?
その後も退店を検討しながらもなんとか現在までやってきましたが、今一つヒットの出ない状態が続いているのが当店の本当の所です。
ポンパレモールに出店する前におこなう事のまとめ
ポンパレモールに出店を検討されている方に向けて、ポンパレモール攻略法として、最初にやるべきこと、心構えなどをご説明いたしました。
ポンパレモールに関しては、当店以外の出店者の方でも、おそらく「売れない」「売れなくなった」というお声を聞くことが増えてきています。
また、ポンパレモールは、月額固定費がかかるため、年間36万円程度の運営費用が必要となる点も、ひとつのデメリットとなっています。
Wowmaやヤフーショッピングが出店料を無料化た上で、広告費をモール負担で投下し、集客効果を上げ続けて売ることを考えると、ポンパレモールは「いったい何してるんだ?」という印象を持たざるを得ない状況が続いています。
当店としても、この2018年の一年間で、「ポンパレモールを退店するかどうか」という瀬戸際まで来てしまっています。
ポンパレモール黎明期から出店している店長としては、ポンパレモールが「売れていた時期」も体験していますから、退店だけは避けたいというのが本音です。
もし、最初のネットショップの売場として、ポンパレモールを出店候補にされている方がおられましたら、最初の場所としては、今のポンパレモールは少し「リスキーである」ということをお伝えさせていただきます。
ただし、既に楽天市場やヤフーショッピング、Amazonなどに出店済みの方で、更なる多店舗展開を検討している方ならば、ポンパレモールはまだまだポテンシャルがあるのではないかと思います。
今回の記事がポンパレモール出店を検討されている方の参考になれば幸いです。