2020年度の食品通販市場規模は2兆2,086億円!EC化率は3.31%。食品をECで販売する方法とは?
経済産業省の「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2020年の日本国内のBtoCのEC市場規模は、19.3兆円と発表されています。また、2020年の日本国内のBtoBのEC市場規模は、334.9兆円とも発表されています。
物販系分野におけるBtoC-EC市場規模は、2019年が10兆515億円だったのに対して、2020年は12兆2,333億円となり、その伸長率は21.71%と大きく市場規模が拡大しています。
物販系分野のBtoC-EC市場の内訳としては、以下のように発表されています。
2020年度 物販系分野のBtoC-EC市場の内訳
カテゴリー | 2019年市場規 | EC化率 | 2020年市場規模 | EC化率 |
---|---|---|---|---|
食品、飲料、酒 | 1兆8,233億円 | 2.89% | 2兆2,086億円 | 3.31% |
生活家電、AV機器、PC・周辺機器等 | 1兆8,239億円 | 32.75% | 2兆3,489億円 | 37.45% |
書籍、映像・音楽ソフト | 1兆3,015億円 | 34.18% | 1兆6,238億円 | 42.97% |
化粧品、医薬品 | 6,611億円 | 6.0% | 7,787億円 | 6.72% |
生活雑貨、家具、インテリア | 1兆7,428億円 | 23.32% | 2兆1,322億円 | 26.03% |
衣類・服装雑貨等 | 1兆9,100億円 | 13.87% | 2兆2,203億円 | 19.44% |
自動車、自動二輪車、パーツ等 | 2,396億円 | 2.88% | 2,784億円 | 3.23% |
その他 | 5,492億円 | 1.54% | 6,423億円 | 1.85% |
EC化率は、BtoC-ECで8.08%(前年比1.32ポイント増)、BtoB-ECで33.5%(前年比1.8ポイント増)と増加傾向にある事もわかりました。
2019年に比べて、2020年の方が物販系分野におけるBtoC-EC市場規模が拡大傾向にあるのは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるところが大きいと考えられています。
特に外出自粛が求められる状況下において、ECを利用する人が増えた事が市場規模拡大の要因として非常に大きいと思います。
その中でも今回特に注目したいのは「食品、飲料、酒」のカテゴリーについてです。
2020年における「食品、飲料、酒」カテゴリーのEC市場規模は2兆2,086億円と、他のカテゴリーと比較してもほぼ同等のEC市場規模を持っているのに対して、そのEC化率は「3.31%」と非常に低い水準になっています。
「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」の2020年のEC化率は37.45%と非常に高い水準にあるのに対して、「食品、飲料、酒」カテゴリーのEC化率は「自動車、自動二輪車、パーツ等」の3.23%とほぼ同等のEC化率となっています。
2019年のEC化率2.89%と比較すると若干のEC化が進んではいますが、まだまだEC化率は低いと言わざるを得ない情況にあります。
その理由としては、食品カテゴリーの商品は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった実店舗との競合性が高いからだと思います。
食品カテゴリーの多くの商品は、実店舗と比較しても商品単価が低い割に、送料がかかってしまうというハードルがあります。
また、生鮮食品などは実際に店舗で手にとって吟味したいと考えるユーザーが多い事もEC化率が低い要因だと考えられます。
ただ、EC化率が低い事は、悪い事ばかりではありません。逆に言えばEC化していない事業者が多い、つまり「競争相手が少ない」ともいえる訳です。
そんな「食品、飲料、酒」カテゴリーの商品であっても、ECで売上を獲得している企業も存在します。
では、食品カテゴリーの商品をEC、ネット販売するにはどんな方法があるでしょうか?
食品カテゴリーの商品をECで販売する方法
ECモールで食品を販売する
ECモールとは、ショッピングモール型のマーケットプレイスのことを言います。
日本国内では、楽天市場やAmazon、ヤフーショッピングなどのマーケットプレイスがECモールと呼ばれています。
ECモールには既に一定数以上の固定客が存在している為、商品を登録して販売開始するだけでもアクセスを獲得しやすいメリットがあります。
楽天市場では楽天会員、AmazonではAmazonプライム会員、ヤフーショッピングではヤフープレミアム会員などが主な固定客となります。
ECモールは、アクセスを獲得しやすい反面、競争が激しく、固定費や手数料が割高になる場合が多い為、利益が残りにくいというデメリットがあります。
ただECモール内で「売れる商品」を販売できれば、非常に大きな売上を獲得できる可能性があるというメリットもあり、ECに挑戦するなら避けては通れない売り場でもあります。
ECモールでネット販売するメリット
- 集客力がある
- 比較的早期に売上を作れる
- ヒット商品が生まれれば大きな売上を獲得できる
ECモールでネット販売するデメリット
- 競争が激しい
- 固定費や手数料が高め
- 利益が残りにくい
自社ECサイトで食品を販売する
自社ECサイトとは、ECモールと異なり、自分だけのネットショップを開設する事を言います。
自社ECサイトを開設できるサービスには、無料で開設できるECサイトから、有料のECサイトまで様々な企業がサービスをリリースしています。
自社ECサイトは、楽天市場などのECモールと比較すると、固定費や手数料の面で、コストパフォーマンスの高いECサイトを運営する事ができるのがメリットです。
デメリットとしては、ECモールのように売り場に固定客がいない為、集客を自分で行わなければ商品が売れないという点です。
自社ECサイトを開設できるサービスは多数ありますが、食品ジャンルでの成功事例が多いECサービスに「カラーミーショップ」というECサービスがあります。
カラーミーショップ とは、GMOペパボ株式会社が提供するネットショップ作成サービスです。
初期費用・月額費用が無料の「フリープラン」があるため、コストをかけずネットショップを開設することができます。
「カラーミーショップ」で初期費用と月額費用が無料の「フリープラン」が誕生! GMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社が運営する?額制ネットショップ作成サービス国内店舗数No.1のカラーミーショップ では、初期費[…]
カラーミーショップは、初心者でもわかりやすいネットショップ作成サービスとして多くのユーザーに利用されています。
複数のプランから売上に適したプランを選択できるため、他サービスと比較して運営コストが安く、ECモールのように販売手数料などがかかりません。
また、ネットショップ作成サービスの中では歴史の長いサービスで、これまでに培ったECノウハウが反映された機能が充実しています。
日本の慣習にあったギフト注文にも対応しており、注文時のギフト設定(熨斗、メッセージカード、ラッピング)ができるほか、一回の注文で複数のお届け先を指定できるなど、食品事業者に欠かせない機能も豊富です。
ネットショップの運営で困った時に相談できるサポート体制もしっかりしているのもカラーミーショップの特徴です。
実店舗を営まれている方にとっては、在庫管理や売上経理面でECとの連携に不安を抱く方もおられると思います。
カラーミーショップは在庫連携やPOSレジ連携などにも対応しているので実店舗とECの両立がしやすいというメリットがあります。
カラーミーショップについての詳細なメリットや機能については以下のページに詳しくまとめておりますのでこちらもご一読下さい。
2024年10月更新 カラーミーショップ 出店の評判 メリット 料金 機能の徹底分析 この記事では、ネットショップ開設サービスの カラーミーショップ についてECサイト開設に関するメリットや費用、機能などを解説いたします。 […]
では、実際にカラーミーショップを利用したネットショップで、食品を販売して成果を上げているネットショップ事例をご紹介します。
カラーミーショップでの食品販売事例
カラーミーショップで開設したネットショップの中で、食品ジャンルの商品を販売して成果をあげているネットショップ事例をご紹介したいと思います。
SAISON FACTORY
SAISON FACTORYは、ジャムやドレッシング、デザート、調味料など高品質素材から作った旬の食材を山形の本社工場で製造し全国に直送している会社です。
「おいしいものにこだわりたい」というミッションを掲げ、食材にこだわり、職人がひとつひとつ手作りした商品を販売しています。
ギフト商品も多数販売しており、熨斗やギフト包装に関する細かい設定を完璧にできるASPサービスとしてカラーミーショップを選んだそうです。
「きれいはおいしい」「おいしいものにこだわりたい」内祝いやお中元・お歳暮など、贈り物に最適なギフト・ジャム・フルーツソー…
いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“人”たちがいます。このコーナー…
職人醤油
職人醤油は、日本全国の蔵から独自にセレクトした醤油をすべて100mlの小瓶で販売しているネットショップです。
400以上の醤油蔵を訪問して全国から様々な醤油を仕入れて販売しており、その中でも特に「大好物醤油」非常に人気のある商品です。
醤油という普段の生活ではあまり「選択肢」がないと思われる商品に着目して、それぞれの醤油の魅力を細かく商品ページで紹介しています。
ネットショップ作成サービスとしてカラーミーショップを選んだ理由としては、コストパフォーマンスの高さだそうです。
「しょうゆ」の専門サイトです。日本各地の100種類の醤油を100mlサイズで紹介しています。醤油を使い分けると、食はもっ…
いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“人”たちがいます。このコーナー…
新三郎商店 またいちの塩オンラインショップ
「新三郎商店 またいちの塩オンラインショップ」は、福岡県糸島市で製塩所「工房とったん」を営む新三郎商店株式会社のネットショップです。
看板商品「またいちの塩」を始め、人気商品の「しおをかけてたべるプリン」やスタッフおすすめの器、雑貨などをネット販売しています。
人気商品である「しおをかけてたべるプリン」が全国放送のテレビに取り上げられた事で、2日で1000件以上の注文が入った事もあるそうです。
ネットショップ作成サービスとして「カラーミーショップ」を選んだ理由としては、「卸販売アプリ」がある事や、スマレジ在庫連携アプリなど、店頭とネットショップの在庫をスマレジで一元管理できる事だそうです。
福岡県糸島に製塩所「工房とったん」をかまえ、海の恵みがたっぷりと味わえる、昔ながらの塩づくりをしております。またいちの塩…
いつも画面越しに見ているネットショップのむこうには、想いのつまった“モノ”とそれを届ける“人”たちがいます。このコーナー…
まとめ
今回は、日本国内のBtoCのEC市場規模について、経済産業省の「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」を元に食品ジャンルのネットショップ開設方法についてご説明しました。
食品ジャンルのEC市場は、市場規模に対してEC化率が低い為、まだまだチャンスのある市場だと思います。
今回は食品ジャンルの商品をカラーミーショップでネット販売しているショップ事例もご紹介しましたが、どんな商品であれECに挑戦する事で新しい販路を見つけられる可能性があると思います。
カラーミーショップは、EC業界の中でも歴史が古く、多くの成功事例から得たノウハウをシステムに反映させているサービスだと思います。
食品や飲料などをネット販売されたい方は、カラーミーショップでネットショップ開設を検討されてみてはいかがでしょうか。
今回の記事の内容が皆さんの参考になれば幸いです。